10月3日(土)からなんばパークスで大阪芸術大学環境デザイン学科、芸術計画学科によるアートプログラム「土に遊ぶまち」が開催されています。
今回、教務課特派員が、早速レポートに行ってまいりました。
パークスホール内に展示されている難波~天王寺の200分の1の巨大模型。
いつも歩いている身近なところを鳥になった気分で空から見ることができます。
注目していただきたいところはまず、高層ビルの屋上に植えられている樹。
なんばパークス・パークスガーデンには巨大ショッピングモールと屋外に植えられた数々の植物がうまく調和しています。大阪市内のビル街にもこのようなオアシスがもっとたくさんあったならきっと体もこころも安らぐでしょう。
そして、市内をつなぐ道路の街路樹。街路樹を増やすことによって増える木陰がこどもたちの遊ぶ姿を取り戻し、誰もが歩きたくなるような四季を感じられる魅力的な街になるはず・・・。
最後は、路面電車です。巨大模型内の難波~天王寺間を路面電車が走っています。このエリアには、天王寺公園、新世界、通天閣、日本橋という大阪の観光スポットがあります。車窓からこれらの場所がゆったりと眺められたら…。はじめて大阪を訪れた人も、毎日その場所を通る人も素敵な時間を過ごすことができますよね。
続いて8階特設会場の隠れ家へ
そこには、芸大のキャンパス内に植えられている孟宋竹(もうそうちく)を使った隠れ家が設置されています。
子どもの頃、だれもが作った秘密基地。みんなで秘密基地の中に色とりどりの砂で染める街をつくろうというワークショップも行われています。
7階のパークスホールの受付にて、白砂に色をつけます。みなさん思い思いに色づけしてください。それを持って8階秘密基地へ向かい、秘密基地内へ自分で作った色砂ブロックを置きます。
最終日まで時間があるので最後にどんな秘密基地ができるのか楽しみです!
ぜひ参加して秘密基地の制作者の一員になってください。
初日の10月3日(土)には、「なんばパークス植物探検ツアー」と題して、環境デザイン学科の松久喜樹先生の案内で、パークス内に植えられている植物や造園の工夫などを紹介するツアーも行われました!
また、模型の上を会場に、環境デザイン学科の福原成雄先生司会、学科長の若生謙二先生らをパネリストに「土に遊ぶまち」シンポジウムも行われ、学生たちによるプレゼンテーションや、大阪のまちの未来についてディスカッションが繰り広げられました。この模様は後日、OUA-TV NEWSで紹介しますのでお楽しみに!
なんばパークスアートプログラムも今回で6回目。
今回も芸術計画学科の谷先生の率いる芸術計画学科学生によるなんばパークスプロジェクトチーム「ComarT」によるプロデュースです。
タッグを組んだのは、芸大の環境の精鋭集団、環境デザイン学科の学生たち。
「環境デザイン」と聞くと、高校生のみなさんにとっては具体的なイメージをすることがちょっと難しい学科かもしれませんね。
「環境」と聞いてもなんだか漠然とした感じでしょうか?
「環境デザインって・・・・土を掘り起こす?計算して地図を描く?細かい模型作る?無理―!!」
なんて、身構えなくてもよいのです。意識を向けるのはまずは皆さん
2009年9月24日
天王寺にある障害者活動センター「四天王寺さんめい苑」では、大阪芸術大学の学生・卒業生による作品展示が行なわれています。それは、介護福祉士を目指している卒業生を通じて「四天王寺さんめい苑」さんから作品の展示をして欲しいという依頼を受けたことから始まりました。 「四天王寺さんめい苑」の佐々木施設長をはじめ、スタッフの皆さんは、非常に熱心な方々で、視覚に訴える空間作りを考えて欲しいとのことでした。 "施設内を活気溢れる雰囲気にして、利用者の皆さんに楽しんでもらいたい!!そして、地域の皆様方の潤いの場所となっていきたい!" という、熱い思いに共感した大学院芸術研究科博士課程(後期)芸術制作デザイン(写真)領域の神尾康孝さんを中心に、7月末からさっそく展示を開始しました。
まずは、大学院芸術研究科博士課程(後期)芸術制作工芸(染織)領域の前川多仁さんの染織の作品です。2009年9月10日のブログにも掲載されている前川多仁さんですが、さんめい苑での展示の作品は、赤を基調としたろう染めの中に動物やロケット・飛行機、武器などが描かれています。おもちゃ箱をひっくり返したような、子供の頃の忘れかけていた気持ちや忘れたくない心を彷彿させる作品です。
『正義の惑星 / A planet of justice』 ろう染め・シルクスクリーン 2500×4000 mm
また、大学院芸術研究科博士課程(前期)芸術制作彫刻領域の日置智也さんの作品は、木の葉がアクリルケースの中で造形美を形成しています。葉の色は時と共に変化していくことでしょう。変わっていくものと変わらないもの、そして、確かなものと不確かなもの。日置智也さんの作品からは、自然との共存を感じます。
『MJ, 0606』 葉、アクリル H400 W280 D45 mm 2006年
そして、卒業生(大学院2009年3月修了)の北村章さんの作品は、昨年12月に図書館で行なわれた「展FINAL in 図書館」でも展示された「a sacred tree」と「河南町」の他、新作も展示されています。展示場所によって違う顔を見せるこの2作品をまた、是非「さんめい苑」でもご覧ください。
『a sacred tree』 mixed media 1800X1500 mm 2008年
この4月から大阪府の教員採用試験に合格し、八尾市の中学校で美術の教員をしている北村章さんの新作は、3月に卒業旅行で行ったニューヨークで出会った人たちの顔を描いた「face」です。性別、年齢、人種を超えたボーダレスのつながりを求めての5人の顔です。額は、北村章さんの特徴である木屑を使っての作法です。コントラストを効かせて描いたという「face」は、遠目から見ると本当に絵から飛び出してそこに存在するように感じます。
『face』 木屑、絵の具 550×400 mm 2009年
もう一つの「face」は、布に墨と油と絵の具で描かれた6 mの大作です。特に瞳には、力を入れて描いたとのことです。少年の瞳に映るものは何なのか!?皆さんも是非、確かめに来てください。
『face』 墨、油、絵の具 200×6000 mm 2009年
9月12日からの
2009年8月27日
いよいよ夏休みも終わりますね…。みなさんはどんな夏休みを過ごされましたか? さて、今日は大阪芸術大学特別演奏会の三重公演にやってきました!!大阪・神戸・名古屋の公演に続き、今日が最終ステージ!!三重公演は、津市にある三重県総合文化センター中ホールで行われます。
この特別演奏会は毎年夏に『クラシックとJAZZとポップスと』と題して行われているものです。第1部は大阪芸術大学管弦楽団によるクラシックのステージ。演奏学科教授でバイオリニストの川井郁子先生、バリトン歌手の三原剛先生、ピアニストの熊本マリ先生らの素晴らしい演奏も聴くことができます!!
第2部はJAZZとポップスのステージ。音楽学科ポピュラー音楽コースと演奏学科の学生と先生方によって結成されたスペシャルビッグバンド、O.U.A.ゴールデンキューピージャズオーケストラによるジャズの演奏をはじめ、歌手で音楽学科ポピュラー音楽コースの森川美穂先生や藤村麻紀先生らのオンステージ、ポピュラー音楽コースの学生バンドによる演奏など、バラエティに富んだステージを楽しむことができます。
写真はリハーサルの風景です。朝から、照明の吊り込みやシュートとよばれる立ち位置の調整や、灯りの向きなどを決めていく作業、音響のサウンドチェックなどが着々と行われていきます。午後に入ると、出演者を含めたリハーサルがはじまります。実際に演奏してバランスや音色の調整、タイミングなどを決めていきます。公演ごとに会場の造りや、お客さんの反応も異なるので、出演しているみなさんは、演奏やテンションもそれに合わせていかないといけません。いつでも最高の演奏をお客さんにお届けするために、出演者をはじめ、スタッフ全員が一生懸命です!
さぁ、まもなく開演です!今日もどんな素晴らしい演奏が聴けるのか楽しみです!
この演奏会の模様は後日、OUA-TVでも紹介しますのでお楽しみに! また、昨年度の模様OUA-TVのホームページ『ミュージック・ミュージカルチャンネル』で見ることができますので是非ご覧ください!! |
2009年8月14日
2009年5月19日
天満のギャラリー&スタンディングバー"カンガローポーシェ"で31日(日)まで開催中の大阪芸術大学、短期大学部卒業生のグループ展『EXHIBITION JAMBOREE』に行って来ました。
これは、短大部デザイン美術専攻科を2002年に修了した西本紀文さんがディレクションした企画展です。 専攻科同期の仁井世子さん、副手時代の同僚山本一まさん(短大部デザイン美術専攻科2004年3月修了)と山本朱さん(短大部デザイン美術学科2002年3月卒業)、そしてその時に学生だった池田高広さんと金石千恵さんに声を掛けて、年齢や分野も異なる6人が集まりました!
『house-c-09-3』 池田高広さんは2004年3月に短大部デザイン美術学科を卒業後、大阪芸術大学美術学科版画コースに編入し、2007年3月に卒業後は、中学校や高校の非常勤講師をしながら創作活動を続けておられます。今回のような短大部時代のつながりもあり、大学時代にはまた仲間も増え、両方ともそれぞれに楽しく充実した学生生活だったとのことです。 池田さんは、お菓子等の食材をテーマに作品を制作されています。版画の上にココアや食紅を使って彩色したり、爪楊枝や竹串を使って線を引いたり、金粉がかかっていたりもします。中には、紫芋やラベンダーの香りがする作品もありました。池田高広さんのコメントの中には「おいしい料理は人をしあわせにします。食材の持つ温かさ・・・そして、おいしい版画をつくりたい。」という言葉がありました。作品をよく見ると、何層にも重なった深い味わいを感じます。確かにおいしい、そして癒される作品です。
西本紀文さんの作品『ダブルソーダ』(木・アクリル絵の具)は、二人で分けて食べようと割ったらこんな風になって、気まずくなっちゃった・・・そういうことって、あるある・・・という作品です(笑)学生の時からこういったあるある・・・シリーズ(私が勝手に名付けました)を制作していた西本紀文さんがディレクションの『EXHIBITION JAMBOREE』のサブタイトルが「ささやかな バカさわぎ。」なのも、とっても頷けたりします。ジェネレーションギャップを表した『ポケベルが鳴らなくて』やサラリーマンのおじさんが傘でゴルフの素振りをしている『闘う君の唄を闘わない奴等が笑うだろう』も面白いです。
だけど今回はそれだけではありません。ミクストメディア(色鉛筆、水彩、アクリル等)のとてもきれいな風景画もありました。『The catcher in the poppy』やっぱり、タイトルはパロディでした(笑)
ビジュアルデザイン専攻だった山本一まさんは、デザイン事務所で勤務する傍ら、撮り溜めた写真の中から今回7点を出品されています。金網が象徴的な『こっち、あっち』の3連作は、金網が境界線、壁になっていて、近付きたい、求めて行きたい対象(景色や花)に触ることができないという哀しい感情を表しているとのことです。一番上のサルは、逆にあっち側から、こっち側を眺めています。果たして、どんな気持ちでしょうか!? 色々な想像が膨らみます。視線がテーマの連作も興味深い作品になっています。
2007年3月にデザイン美術専攻科(絵画専攻)を修了された金石千恵さんは、学生のときからお皿の絵を描かれています。それは、広島から出て来て、なかなか馴染めずにホームシックだった金石さんが、一番つらかったのは食事のときだったとのことで、その実体験を象徴するお皿を描いているのだそうです。
学生のときは油彩で描いておられましたが、現在は婦人靴メーカーの企画室でお勤めされていますので、今回は自宅でも描きやすいアクリル絵の具を選択されたとのことです。初めて挑戦したアクリル絵の具は慣れるまで難しかったそうですが、『BITTER』(左)、『うたかた』(右)は、細かい描写も優れていて、素敵な作品に仕上がっていました。またこれをきっかけに描き続けて欲しいなと思いました。
陶芸専攻の山本朱さんは、うさぎの作品をずっと制作されているそうです。今回は『無題』ですが、それぞれユニークな「顔」のじっと眺めていても飽きない愛嬌のあるうさぎたちです。2月には、大阪芸術大学の卒業生5人も出品されていたギャラリー白での「陶芸の提案 2009」にも参加されていました。そこにもとても雰囲気のある表情豊かなうさぎがいました。陶ですが、陶には留まらない動きや質感を感じます。
版画専攻だった仁井世子さんですが、今回はキャンバスにアクリル絵の具での『夜の向こう側』と『HANA』の連作です。夜行バスのカーテンの隙間からこぼれる光とその景色です。 仁井さんには、お会いできなくて残念でしたが、やはり、版画のテイストを感じる作品になっていました。またいつか版画作品も楽しみにしています。
10日(日)18:00からのオープニングパーティーには、入れ替わりでたくさんの卒業生や仲間たちが顔を出し、作家の皆さんと作品との素敵な空間を楽しんでいました。
31日(日)まで開催中ですので、ブログでは、紹介しきれないバリエーション豊富な作品を皆さんも是非、ご高覧ください。
グループ展 JAMBOREE
5月7日(木)〜5月31日(日)
12:00〜14:00/17:00〜20:00 土・祝休み
カンガローポーシェ
投稿者:図書館
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