先日も紹介しました、放送学科 佐藤正治先生ご担当の授業「声優学概論」。
この授業に、今回はなんと、放送学科客員教授の野沢雅子先生がいらっしゃいました!!
「オス!オラ悟空」…と言えば、もうみなさんの頭の中には、共通の声が浮かびますよね!?
野沢先生は、「ドラゴンボール」シリーズの孫悟空・悟飯・悟天役の声優でいらっしゃいます!
また初主演は「ゲゲゲの鬼太郎」鬼太郎役、他にも「ど根性ガエル」ひろし役、「銀河鉄道999」星野鉄郎役など、多くのメインキャラクターを演じられています。
やはり少年役のイメージが強いですよね。
今や、少年役を女性声優が演じることは当たり前になっていますが、実はこの常識を確立させたのは、野沢先生なのだそう!?
初めて洋画をテレビ放送することになった時、変声期前の子どもの吹き替えを誰がやるのかが問題になったそうです。
当時、吹き替えは生本番。
子役では失敗する不安があり、大人の男性は子どもの声を出すのは無理がありました。
そこで白羽の矢が立ったのが女性の役者で、急遽オーディションが行われたとのこと。
野沢先生は、テレビで少年役を初めて演じた女性声優なのだそうです!!
講義では、声優にまつわるお話がたくさん飛び出しました。
声優をめざす若者にとって、神様のような存在の野沢先生。
若手声優にどんな風に指導されているのかについて質問を受けると、
「こうしたらいい、と言ったことは一度もない」と答えられました。
唯一アドバイスをされるのは、
「【気持ち】を考えてもらう。この役はどういう気持ちでこのセリフを言うのか?イメージできるように導いてあげる」とのこと。
例えば、「痛い」という一言でも、小さな小石が当たった時と、大きな石が落ちてきた時とでは、発する声が違ってくると思います。
そういう明確なイメージを持つことが、声優のお仕事をする上ではとても大切なことだそうです。
また、「銀河鉄道999」では、メーテル役の池田晶子さんとは普段から「鉄郎ちゃん」「メーテル」と呼び合っているそう!
他の男性声優が池田さんに話しかけると、嫉妬してしまうくらい役に入り込んでいたというお話もされ、とても興味深かったです。
質疑応答の時間には、学生たちの質問1つひとつに丁寧に応じられ、終始溌剌とされていた野沢先生。
授業終了後には、
「学生の目がキラキラしていて、反応も素晴らしかった。
声優をめざす学生も、それ以外の目標を持つ学生も、人と比べるのではなく自分を伸ばしていってほしい!」
とお話をしてくださいました。
野沢先生の前向きでエネルギッシュな姿に、多くの学生が感銘を受けたことと思います。
野沢先生、ありがとうございました!!
投稿:島田(学生課)