2009年3月3日

時空を超える想像力、創造力。御時幻影 舞台創作展

今日からほたるまちキャンパスで始まった『御時幻影 舞台創作展』にいってきました。この展覧会は20081113NHK大阪ホールで行われた大阪芸術大学ミュージカル「御時幻影 –そして物語は光になった」のために制作された衣裳の展示を中心にして、このミュージカルの企画や創作を紹介する展覧会です。
御時幻影 舞台創作展 源氏物語 紫式部
もともと「広告の企画と表現」という授業のなかで提示された課題から生まれたこのミュージカル。「源氏物語千年紀を記念し、各学科の持ち味を生かしてどんなことができるか」そんな課題だったそうです。
御時幻影 舞台創作展 源氏物語 紫式部
たくさん創作された脚本から3人のものを選びシナリオをまとめ、全く新しい源氏物語が誕生する経緯やミュージカル本番時の臨場感溢れる出演者たちの写真がパネルになって展示されています。その他に衣裳のデザイン原画、舞台装置の模型、台本など、舞台の裏側的なことも知ることができるようになっています。会場に流れる音楽もすべてこのミュージカルのために作られたもので、実はCDにもなっています。
御時幻影 舞台創作展 源氏物語 紫式部
ミュージカルの中でシーンとして設定されている「源氏物語衣裳展」が劇中ではなくリアルに実現しています。ミュージカルの中では源氏が愛したたくさんの姫君が1000年の時越えて現代にやってきます。そして1000年後に語り継がれている自分達の姿を知るシーンがあります。会場にはその姫君たちが再び現代に遊びに来て4ヶ月前のミュージカルを思い出しながら会場を見て廻っているようなユニークな展示です。おもちゃのチャチャチャではありませんが、夜中にホントに動き出していたりして・・・。
御時幻影 舞台創作展 源氏物語 紫式部
今回の展示も在校生が企画から制作、展示搬入をしてくれました。動きのあるマネキンのポーズやレイアウト、箱馬や脚立をそのまま使って舞台創作を演出していることや照明の色まで随所に工夫がうかがえる会場となっています。マネキンの足元などに示されたひらがなはパンフレットと連動しており、衣裳と登場人物を結びつけるキーになっています。
御時幻影 舞台創作展 源氏物語 紫式部
この企画展のスタートは何と昨年1225日だったそうです。お正月や入試期間、卒業・修了制作展など行事が目白押しだったので実際に動けたのは1ヶ月程度だったんだと思います。この短い時間の中でよくぞここまでのクオリティに仕上げられたものです。プロに発注したものではないことを示すように、あえて手づくり感を見せる部分もありました。意図的に学生企画らしくするバランス感覚は絶妙です。
御時幻影 舞台創作展 源氏物語 紫式部
スタッフの皆様はこの展示企画のためにあらためて源氏物語を研究したのだそうです。その仕事量や情熱はスゴイ。スタッフの皆様、ほんとにお疲れ様でした。
御時幻影 舞台創作展 源氏物語 紫式部
会場の奥には、大阪芸術大学図書館の所蔵品より「国宝 源氏物語絵巻」(復刻版)の他、源氏物語関連の図書やマンガも展示されており、文化的でありユーモアもある創作展になっていました。
御時幻影 舞台創作展 源氏物語 紫式部
↑姫君たちに囲まれて記念撮影ができるように準備された椅子も。

3月8日には『「御時幻影」制作エピソード』として、学生キャストと岩崎富士夫先生・浜畑賢吉先生の講演会と雅楽の演奏関連イベントも予定されています。今日は午前中から読売新聞社さんも取材にこられていたそうですので、新聞紙面でも詳しく紹介されると思います。

 

ミュージカルは東京で再演も計画されているようですが、ミュージカルを見ていなくても楽しめる、そして見たくなるような企画になっています。お時間のある方は、会場内の大型スクリーンで昨年11月の公演の様子をご覧いただくこともできます。本日、来場された方がアンケートの最後に「帰ったらホームページでミュージカルの様子をチェックしてみます。」と書いてくださっていた方もおられました。そう、OUA-TVでもご覧いただけますので是非チェックしてみてください。

ミュージカルは、ひとりの若者が京都駅で電車に乗るところからスタートします。ほたるまちキャンパスのあるエリアには京阪・中之島線が開通しています。“「中之島駅」からはじまる新たな源氏物語の世界を是非この機会にご覧ください”、ってなんかうまく言えたようなハピッピピな顔になってみたりして。実際は「JR福島駅」が利用しやすいですよ。

●御時幻影 舞台創作展 めぐり逢いと雲隠れ
 200933日(火)?315日(日)
 11:00?19:00 会期中無休
 会場:大阪芸術大学ほたるまちキャンパス
 ↓詳しくは・・・
御時幻影 舞台創作展 源氏物語 紫式部

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2009年3月2日

音楽の花束 vol.6

昨日(31日)に行われた大阪芸術大学大学院音・舞・創 総合芸術祭音楽の花束』に行ってきました。そう先日、練習風景を見せていただいた演奏会の本番です。この学外イベントは、もともと大学院・芸術制作専攻の研究領域が音楽系の1年生による音楽祭として行われていました。
音楽の花束 音・舞・創 総合芸術祭 Licはびきの
音楽の花束
6回となる今年は“総合芸術祭”として企画され、演奏会だけでなく舞踊や工芸作品の展示まで楽しむことができる催しとなっていました。

音楽の花束 音・舞・創 総合芸術祭 Licはびきの
1曲目は本学で講師をつとめている田中久美子先生に作曲していただいたこの芸術祭のための作品でした。「音楽の花束」という曲は今回のステージが初演。打楽器の音が加えられて演奏されました。ちょうどお天気も良い日だったのでそのせいもあってか、曲がより春らしく感じられました。オープニングにふさわしいさわやかなメロディーは心地良かったです。
音楽の花束 音・舞・創 総合芸術祭 Licはびきの
その後、2曲目、3曲目と室内楽が続きました。もともとヴィオラで演奏する部分をクラリネットに替えた編成で演奏される曲などもありました。

音楽の花束 音・舞・創 総合芸術祭 Licはびきの
4曲目には素敵な舞踊と音楽の作品でした。音楽の原作は「マキシムの帰還」(1973)のための映画音楽を舞台作品に基づいて編曲したものなのだそうです。舞台芸術専攻の大西千尋さんがこの音楽からイメージする世界を振付し自ら表現しています。「音を舞踊化する振付方法」という説明がありました。
楽しく軽やかに弾むワルツステップやターンがたくさん取り入れられた華やかな作品でした。まずは舞踊なしの演奏を聴いて、そのあと同じ曲を舞踊付きで鑑賞。楽曲の解釈は言語表現だけではなく、身体表現という方法もあるんだと素直に感心しました。

音楽の花束 音・舞・創 総合芸術祭 Licはびきの
第一部最後は打楽器の演奏で『-sai- 2台のマリンバと2人の打楽器奏者のための』という曲でした。この曲は「夜桜」「紫陽花」「」という3楽章からなっており、季節を象徴する自然の様子をマリンバはじめとする打楽器で表現した作品です。今回はその中から「夜桜」と「」の楽章の演奏でした。
様々な打楽器を駆使して表情の違う音を作り、二つの季節を表現していました。夜桜は散った花びらがヒラヒラと夜空に舞う切ないような繊細な曲をイメージしていましたが、意外とドラマチックな曲でした。激しい演奏から一気に静寂が訪れる演奏終了の瞬間はとても緊張感があってグッときました。

音楽の花束 音・舞・創 総合芸術祭 Licはびきの
20分の休憩時間、来場者の方々はロビーに展示された作品を鑑賞されるなど思い思いに過ごされていました。作品はロビーの雰囲気を大きく変えており、華やかです。サイズの大きな染織の作品や照明器具はとても効果的でした。(実はこの後の第二幕の間には作品は撤収されており、演奏会が終了後のロビーを通ったときにすっかり片付けられた空間は味目なさを感じるほどでした。)
音楽の花束 音・舞・創 総合芸術祭 Licはびきの
ガラスの作品が窓側に展示されていて光を受けて透ける感じが一層作品を美しく見せていました。この芸術祭のパンフレットにも使われているような花をモチーフにしたグラフィック作品が展示されており、記念に持って帰れるポストカードも用意されていました。
音楽の花束 音・舞・創 総合芸術祭 Licはびきの

2部はオペラでした。歌劇「フィガロの結婚」のハイライトヴァージョンです。
音楽の花束 音・舞・創 総合芸術祭 Licはびきの
4幕で構成されていて、それぞれの始めにスザンナ役やマルチエリーナ役の出演者が役としてシーンの説明を日本語でしてくれるので歌劇の内容が良くわかりました。
音楽の花束 音・舞・創 総合芸術祭 Licはびきの
言葉がわかればもっと楽しめるはずなんだろうと思います。歌の内容はほとんど理解できなくても出演者の表情や歌の調子で騒動の渦中の人間模様が面白く感じられました。
音楽の花束 音・舞・創 総合芸術祭 Licはびきの

音楽の花束 音・舞・創 総合芸術祭 Licはびきの
最後は出演者全員がステージ登場し一礼した後、第二部の出演者が舞台の2階のパイプオルガンの前に整列し、「故郷(ふるさと)」を合唱しました。第一部の出演者はステージ上で演奏し、全員による心のこもった日本歌曲の演奏した。

このイベントには昨年も来させていただきました。前回とはまた違う「音楽の花束」でした。今年修了する大学院2年生たちの姿も会場で見かけましたが、どんな風に感じたでしょう?越えられた?越えられなかった?
出演者をはじめ大学院生が研究領域を越えて集まり、随分前から企画を練り、準備されたのだと思います。皆さんご苦労様でした。今年入学する大学院1年生達が、どんな企画でどんな春を演出してくれるのか。来年がまた楽しみです。

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2009年2月23日

「栞がテーマ」

現在、大阪市西区京町堀にある「ギャラリー 道」では、昨年3月の卒業生のグループ「ミチシルベ」による展覧会が行われています。写真あり、グラフィックデザインあり、絵画あり、テキスタイルデザインあり、金属工芸あり、陶芸あり、家具あり・・・と、作品を出品しているのは学科や専攻もいろいろの13人。
ミチシルベ 栞のテーマ ギャラリー道 矢印
もともと2007年の秋に学内で行われた「ミチシルベ」という作品展で集まった仲間たちなのだそうです。東京に就職した人もいれば、専門学校に進学した人、大学院に在学中の人、副手さんとして大学で勤めている人など、それぞれの進路は違ってもこうしてまた集まることができるっていいですよね。
ミチシルベ 栞のテーマ ギャラリー道 矢印
ホームページが立ち上がっていますので、それぞれのメンバー紹介はコチラから。
http://www8.ocn.ne.jp/~yajirusi/
ミチシルベ 栞のテーマ ギャラリー道 矢印
クリエイティブな活動をこれからこのメンバーで始めていきたいので今回はメンバーそれぞれの持ち味を紹介するような作品を展示するようにしたのだと紹介されました。会場で受け取ったアンケートに『グループ「ミチシルベ」に今後期待する活動は?』というものがありました。と、尋ねつつ、既に何か計画があるんですねかぇ?
ミチシルベ 栞のテーマ ギャラリー道 矢印
会場にいたメンバーの一人(大学院在学中)の方と就職活動のことで立ち話をしました。そう、シュウカツのシーズンです。今日も駅でたくさんのリクルートスーツを着た人を見かけました。話しをしていくうちに「美術とデザインの違い」についてや、「アートとビジネス」のことなど話は広がっていきました。話す中で「美術は僕にとって心の鍛錬のようなものです」という言葉がとても心に引っかかりました。人に見てもらうために生まれてくる作品とそうでない作品があるのかと、少し戸惑いました。
ミチシルベ 栞のテーマ ギャラリー道 矢印
美術学科を卒業した方全員が画家を目指しているわけではないことはわかります。アートで食っていこうなんてもともと考えていなかったのか、少し諦めに似た気持ちでそうなるのか?前者にせよ、後者にせよ、アートを志す学生の皆さんにもっと勉強してから卒業していって欲しいことを考えさせられます。
ミチシルベ 栞のテーマ ギャラリー道 矢印
自分をマネジメントする方法です。アートで生きていくにも、就職活動をするのにも自分を売り込む技術が必要です。はじめから成功する人は少ないです、失敗を恐れずチャレンジしていきましょう。大事なのは「同じ失敗を繰り返さないこと」だと言われています(私がエラソーに言えた立場ではありませんが・・・)。
ミチシルベ 栞のテーマ ギャラリー道 矢印
「ミチシルベ」は漢字で「道標」。本などに挟む「栞」とおなじ意味のものです。メンバーが13人いれば13通りの道があって、良かったこと、悪かったこといろいろな経験をしてきているはずです。折角知り合えた仲間のたくさんの栞を共有すれば、迷ってもきっと不安ではないと思います。皆さん仲間を大切に。

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2009年2月20日

天保山へお越しください。

サントリーミュージアムでは大阪芸術大学グループの卒業・修了作品展が開催されています。今週月曜日(16日)までは大学院芸術研究科の修了作品展でした。その後、搬出搬入の作業を終え、いよいよ本日より大阪芸術大学グループ3校の卒業制作選抜展のスタートです。
芸術学部・短期大学部・大阪美術専門学校(卒業作品選抜展)
会場入り口はエレベーターで5階まで上がったところなのですが、作品展示は2階のエントランスのところから始まっていました。
芸術学部・短期大学部・大阪美術専門学校(卒業作品選抜展)
こんな風に期間限定で風景がいつもと違う感じってなんかいいですよね。

芸術学部・短期大学部・大阪美術専門学校(卒業作品選抜展)
夕方17時を過ぎてから会場に到着したので、混雑はなく会場全体にはゆったりした時間が流れているようでした。大阪美術専門学校の作品はブログでいくつか見ていましたが、短期大学部の作品もあわせて同時に3校分の作品が見られるのは良いチャンスです。
芸術学部・短期大学部・大阪美術専門学校(卒業作品選抜展)
すべての作品ではなく“選抜展”なので、ボリュームはそこまで大きくありませんが、それでもサントリーミュージアム・ギャラリーの4階・5階の2フロアを使っての展示は、急いで見て廻っても1時間はかかります。
芸術学部・短期大学部・大阪美術専門学校(卒業作品選抜展)
終了時間の18時までわずか時間しかなかったので、ゆっくり見ているわけには行かないのですが、ついつい見入ってしまってなかなか前に進めませんでした。

学内で行われていた卒展では「いつでも見れるから・・・」と思っていて、結局ゆっくり見ることができなかった芸術情報センターに展示されていた作品。こうして学外であらめて見ることになるとまた違って見えてきます。順路や展示の方法、天井の高さももちろん違いますので、違って見えるのは当然なのですが、“価値が上がった”ような印象があります。絵を額に入れるとさらによく見えるのと似たような感覚です。
芸術学部・短期大学部・大阪美術専門学校(卒業作品選抜展)
「会場に足を運ぶ」という能動的な動きも作用しているようには思いますが、いや、見る側の問題ではなく、もともと価値の高い作品ばかりです。
芸術学部・短期大学部・大阪美術専門学校(卒業作品選抜展)
順路の途中、短期大学部と専門学校の立体作品は海の見える展示スペースに置かれています。日が沈みかける眩しい空を取り込んでとても気持ちの良い展示空間でした。

OUA-TVも取材に来られていたそうですので、お昼間の展示会場の盛況ぶりは後日映像で見ていただけると思います。今日行って見て、少しもの寂しくなる夕方の時間帯もオススメだと思いました。展示室を一人で貸しきったように贅沢な時間を過ごすこともできましたし。それにしても、日が長くなってきたなぁ。(↓17時10分ごろの空)。
芸術学部・短期大学部・大阪美術専門学校(卒業作品選抜展)
同じ会場で、様々なジャンルの作品が見れるだけでもお得感があります。最後まで飽きずに鑑賞することができますよ。是非この週末、天保山へお越しください。

●大阪芸術大学グループ2008年度 卒業作品展
 芸術学部・短期大学部・大阪美術専門学校(卒業作品選抜展)
 220日〔金〕→26日〔木〕 11:0018:00
 会場:サントリミュージアム[天保山]

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2009年2月14日

はじまりました!!卒制展@美専

芸大グループの各校で卒業制作展が始まっていますね。
大阪美術専門学校でもようやく13日にオープニングを迎えました。
大阪美術専門学校 卒業制作展
これは近鉄電車南大阪線からも見えますよ。本校は河内長野行きなら河堀口駅を過ぎて右側に、北田辺駅との間にあります。

大阪美術専門学校 卒業制作展
毎年本校の卒業制作展のポスターデザインは学生さんから公募しています。今年は美術・工芸学科プリントメイキング専攻 中田あゆさんの作品が採用されました。もうすでにJRや近鉄電車の駅貼り広告で皆さんの目に触れているかも知れませんね。

大阪美術専門学校 卒業制作展
こちらが原画です。ポスターになったものとは少し雰囲気が違っていますね。
作品コメント「整った顔立ちや体型を見ると反応し、崇拝したり我が物にしようとしたり嫌悪したり無視したりといった行為に捕らわれます。」

大阪美術専門学校 卒業制作展
デザイン学科グラフィックデザイン専攻 中川裕太さん「野生化」
不法投棄された製品たちが自然の中で力強く野生化する。・・・わけもなく自然には自分たちの居場所などないといった皮肉めいた表現でシリーズを想定したものだそうです。これは奈良の春日山原生林に何度も足を運び、彼が実際に撮影したものです。鬱蒼とした森の深さと電化製品の有りようが、あらたな共存のカタチとも明日への警鐘ともとれる作品です。

大阪美術専門学校 卒業制作展
キャラクター造形学科アニメーション専攻 古国府薫さん「シマシマ虎と白兎」
彼女は、1年次に共立国際交流奨学財団の主催するアジア体験コンテストに応募し、『ベトナム少数民族に伝わる神話でアニメーションを作る』という企画で入賞しました。その賞金で春休みと夏休みに、ベトナム少数民族の神話を調査し彼等から古布や端切れを集め、帰国後すぐに制作にとりかかったわけです。

大阪美術専門学校 卒業制作展
世界中の誰が見ても感じられるアニメーションを作りたい、という彼女のコンセプト。台詞は一切なく、音や動きですべてを表現しています。音響はベトナムの民族楽器で演奏したものを使い、ほとんどの材料がベトナムの布やアクセサリーで制作に3ヶ月かかりました。このタイトルバックが手作りなのが見てもらえるでしょうか?とてもよくできているので、じっくり座って鑑賞してほしい作品です。

大阪美術専門学校 卒業制作展
デザイン学科イラストレーション専攻 坂田絵理奈さん「美人画」
ぱっと見ると日本画のようですが、和紙の上にアクリルガッシュを使って描いてあります。かすれた感じやぼかしなどの色合いを出すために裏から何枚も和紙を重ね、画材にもこだわり何ヶ月も試行錯誤を繰り返した結果、優しく美しい、どことなくエキゾチックな現代風な美人画ができあがったようです。今後もますます描いていきたいとのことでした。

大阪美術専門学校 卒業制作展
そんなに大きくはないのですが、美術・工芸学科彫金アクセサリー専攻 姜美眞さんの作品「ダフネの心臓」はとても印象的です。なるほどタイトル通りのカタチなのですね。けれど私には別のモノに見えてしまいました。写真では分かりにくいのですが、ティアドロップのところが美しい血の色なのです。

大阪美術専門学校 卒業制作展
デザイン学科イラスト専攻には立体作品もあります。光石理絵さんのかえるくんは美専祭にも出没、とても人気で私も買ってしまったクチです。去年は美専の先生たちの2等身フィギュア作品が大好評でした。

大阪美術専門学校 卒業制作展
ロビーでは映像専攻の優秀作品のみですが、ほかの作品はC棟スタジオで1年生の進級作品と同時上映されています。

大阪美術専門学校 卒業制作展
キャラクター造形学科では卒業制作だけでなく1年生の進級作品も見ることが出来ます。漫画専攻は少年向け、少女向け、青年向けに分けてあり、アニメ専攻の絵コンテ集もありました。

初日には卒業生がたくさん来てくれました。事情があって卒業できなかった学生さんも、人より時間のかかった個性的な学生さんも元気な顔を見せてくれました。芸大に編入した学生さんも帰宅途中に寄ってくれました。ずいぶん遅い時間でしたけど・・・

こういうとこが美専の魅力なのです!!
大阪美術専門学校 卒業制作展
大阪美術専門学校 卒業制作展
まだまだ紹介しきれてない専攻がいくつもありますので、是非一度足を運んでみてください。
近鉄河堀口駅から徒歩4分、電車から見えるので近いですよ?!

投稿者:大阪美術専門学校事務局

●第27回 大阪美術専門学校 卒業制作展
会期:平成21年2月13日(金)→2月16日(月)
    10:00→17:00
会場:大阪芸術大学附属大阪美術専門学校

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