7月1日(水)〜7月28日(火)まで大阪芸術大学芸術情報センター地下1階の地下展示室で『蓄音機とポピュラー音楽レコード 蓄音機で聴く世界のポピュラー音楽』が開催されています。
蓄音機は、1877年にトーマス・アルバ・エジソンによって、声や音を記録し、再生する道具として発明されました。大阪芸術大学には1890年代から1950年代にかけてエジソン社、ビクター社、コロンビア社や日本製の、シリンダー式やディスク式の蓄音器などを約250点、また当時のレコードも多数所蔵しています。
19世紀の終わり頃、1877年にエジソンが円筒式蓄音機を発明し、1887年にベルリナーが円盤式蓄音機を発明します。 今まで生演奏でしか聴けなかった音楽が、蓄音機とレコードがあればいつでも、どこでも、好きなときに好きな音楽が聴ける、このことに注目したのはベルリナーでした。 彼が作り出したレコードは、音楽の在り方を変える大きな力となっていきます。劇場やミュージック・ホールに出かけなくても流行っている音楽を楽しむことができるようになっただけではなく、レコードのための音楽が作られるようになっていったのです。10インチレコードなら2〜3分、12インチレコードなら4〜5分収録することができ、作曲家達がこの長さの曲を作っていったのです。 そして、レコードによって、世界中の音楽をどこにいても聴くことができるようになり、様々な国、地域の音楽が影響し合い、融合して新しい音楽が生み出されていきました。また、世界中でヒットする曲も出てきます。
1911年にアーヴィング・バーリングの「アレクサンダーズ・ラグタイム・バンド」はレコードによって世界中に広まった最初の曲となりました。レコードによってポピュラー音楽が世界中に広がっていく時代がやってきたのです。 この展覧会では、蓄音機が世界中に普及しだした1910年頃からLPレコードが普及する1950年代までのアメリカを中心とした、ジャズやカントリーミュージック、ダンス音楽、映画やミュージカルの主題曲等々、世界のポピュラー音楽レコード320枚を出品して蓄音機で再生します。
リストを用意していますのでお好きな曲や演奏者、作曲家のレコードをリクエストしてください。当時の人々がどのような音楽を聴いていたのか、また、現在の音楽と共通する部分があるのかどうか、是非、自身の耳で聴いて確かめ、そして楽しんでください。
平成21年度大阪芸術大学所蔵品展 平成21年7月1日(水)〜7月28日(火) 投稿者:博物館 |