2014年6月10日

りんごから学ぶ 「基礎実習Ⅰ」 続編!

みなさん、4月にこのブログで『りんご』の授業を紹介したことを覚えていらっしゃいますか?
「りんごの授業…?」という方は、こちらの記事をご覧ください。

デザイン学科教授の三木健先生が担当されている「基礎実習Ⅰ」。
この授業では、半年間『りんご』だけを題材にデザインを勉強します。
前回、私が取材させて頂いた時は、りんごの表面を糸で測りその長さを体感しているところでした。
その後、授業はどんな風に展開していったのでしょうか…?

学生たちはこれまで、つまようじを使ってりんごを”点”で表現したり、アルミのワイヤーを”線”として立体造形したり、りんご連想ゲームで発想を豊かにしたり、自らをりんごに見立てたファッションで集まって「りんごパーティー」を開催したりと、とにかく『りんご』に尽くしてきました。


この日は、それらを踏まえて「一本の線で表現する」課題の選考会が行われました。

その課題とは、5枚1組でストーリーが出来上がるカード制作です。
ご覧の通り、どの紙も始点と終点が同じ位置に決まっています。


また、1枚目は必ず『りんご』からスタートし、2枚目以降は自由に連想して一筆書きで描いていきます。

このカードの面白いところは、1組で完結しないところ。
始点と終点が同じだから、どのカードと組み合わせても一筆で繋がります!
他の人の作品と組み替えると思いもよらない物語ができるので、自分にはなかった発想と出会うこともできますね!!

選考の結果、一番多くの票を獲得した学生は、前に立って記念撮影!
投票した人は何故選んだのかを伝え、選ばれた人は制作の意図をプレゼンします。
こうして課題ごとに選考会を開くので、刺激的です!!

しかし、どうして『りんご』を題材にしようと思ったのでしょうか…?
三木先生に伺いました。

『りんご』は世界中のどこにでもあって、誰でも知っているものです。
また、発明や発見と『りんご』はとても関係が深い。ニュートンが万有引力を発見したのもりんご、iPhoneやMacintoshを発明したスティーブ・ジョブズの会社はアップル社。
さまざまな”気付き”に結びつく『りんご』は、デザイン学科に入学して間もない1年生の授業の題材としてぴったりだったんですね!

デザイン学科の授業というとパソコンを使用するものが多いですが、三木先生の「基礎実習Ⅰ」では一切触れません。
実際に自分の手を動かしてアナログで表現する、デザインを学ぶ上でとても大切なことだと思います!

投稿:島田(OUA-TV)