今日のブログは、大学院・芸術制作専攻【絵画】1年生、野口リサさん(元.美術学科・副手)に投稿頂きました。 —————————————————————————-先日、美術学科の学科長石井武夫教授から、美術学科油画コース3回生有志の学生達が、4階建てビルの外壁に壁画を描いていることを聞き、堺筋本町にある制作現場を訪れて来ました。
ビルの外壁全体に灰色の工事用ネットが張られ、道路から見ても何をしているのかわからなかったのですが、目を凝らしてみると、足場が5段も組まれ、それぞれの段で作業をしている人影が・・・。
屋上から作業場に入れるとのことで、ビルの屋上へ。そこには絵具をパレットに出している石井先生の姿。「足場は危ないから気をつけて降りてね」と。
ヘルメットを借り、安全金具を腰にしっかり巻きつけ、幅40cmくらいの狭い階段と足場を降りていきました。少しでもバランスを崩すと、地面へ真っ逆さまです。そんな危険なところで、学生達は絵筆を持ち、黙々と作業を続けている・・・と思いきや、上から下から声を掛け合い、活発な意見交換をしながらの作業が続けられていました。
「こんな大きな絵を描くのは初めてで大変だけど、楽しい」。参加者たちは初めての壁画制作に対して、大学で学んできたことを活かしながら制作に励んでいました。
デザインも学生によるもの。大きなファスナーから動物が沢山飛び出してくるという、とても迫力のある構図です。この企画は、ビルのオーナーの方が「外壁を塗装するだけでは物足りない」ということで、壁画を思いついたのがきっかけだそうです。
この日は壁画制作を始めて3日目。明日を含め、4日間で仕上げるそうです。制作参加学生は10人ほどで、今日はその内5人が参加。中には副手さんの姿も。 お披露目は後日、工事ネット・足場の撤去後となるそうです。学生達が初めて挑む大壁画。完成が楽しみです。
–取材あとがき–
実は取材後、一時間ほど制作を手伝いました。慣れていても、やはり高所での作業は危険極まりなく、集中力も普段の何倍も必要で、丸一日〔10:00?17:00〕作業をしている学生たちにとっては、楽しくも過酷な作業であると感じました。 私は副手時代、石井教授と学生達が行う壁画制作の補助をしたことが数回あります。毎回感じたことは、自分よりはるかに大きく真っ白なキャンバスに向かって描くことは、学生達にとって大変良い勉強になり、完成すればその喜びは大きな自信に繋がっていくことです。 また、壁画を経験した学生達の普段の制作意欲は、経験前よりもはるかに強くなっていくのを、これまで幾度となく目の当たりにしてきました(様々な公募展に出品し、入選や受賞をする学生も)。それだけでなく、壁画制作メンバーとのコミュニケーションを通じて、人間的にも大きく成長していきました(内向的だった学生が外交的になったり、将来の進路を真剣に考えるようになったり)。 今回の壁画が無事に成功することを祈ると共に、若き後輩達の成長が楽しみです。
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