2017年6月1日

アートサイエンス実習にお邪魔しました★

今年4月に開設した新学科 アートサイエンス学科
文系・理系・芸術系の枠にとらわれない自由な発想と取り組みで、先端テクノロジーを使って新たな形にするまでのスキルや知識、実践のすべてを身につけることができる今までにない学科です。

学科の学びがスタートして2ヶ月…どんな授業が展開されているのか気になるところですよね。
そこで!このブログでも、アートサイエンス学科の授業を紹介していきたいと思います★
 
先日私がお邪魔したのは、「アートサイエンス実習ⅠA」という実習。

この授業では、映像の撮影・編集と、サウンドの録音・加工の基礎的スキルを身につけた上で、
アートサイエンスらしいサウンドと映像が融合した作品の構想と制作をグループ単位で行い、
サウンド表現と映像表現の感性を高め、「ゼロから発信するものづくりの発想」を体験します。

 

15コマのうちの前半は2クラスに分かれて、3週ずつで映像制作とサウンド制作のそれぞれの基礎を学びます。
 
浅尾芳宣先生のクラスでは、映像制作が行われました!


課題は、「他己紹介ムービーを作ろう」というもの。
4人のグループを組んで1人ずつ出演者となって、計4本のムービーを制作します。
1週目は取材からシナリオ制作・ロケハン、2週目に撮影をして、3週目に編集と講評を行うという内容。


学生たちに配られたのは、キヤノンのデジタル一眼レフカメラ。
アートサイエンス学科の1年生のうち半数は、一眼レフを使うのは初めてとのこと。

 

カメラには自動で設定を調整してくれるオート機能もありますが、「これから映像を扱っていくみなさんですから、マニュアルにしましょう」と浅尾先生。
シャッタースピードやISO感度、被写界深度など、カメラの設定の基本を先生に教わりながら、少しずつ撮影に慣れていく様子でした。
 

そして、市川衛先生のクラスでは、サウンド制作が行われました。


レコーダーを使って録音し、その音を編集して効果的なオリジナルサウンドを制作。
最後にそのサウンドに合った写真をつけて提出するという課題内容です。

学生たちは、教室の外に出て身の回りの音を探して録音開始!

 

気に入った音が録れたら、Adobeの「Audition」というソフトを使って複数の音をミックスしたり、エフェクトをかけて加工したりと、さまざまな音の表現を学びました。
 

今回の授業内容は、映像学科や音楽学科でも学ぶことのように感じますが、アートサイエンス学科で映像や音について学ぶ意義とは、何なのか聞いてみました!

プロジェクションマッピングやインタラクティブアート、VR映像など…アートサイエンス学科でどんな表現をするにしても、映像と音が必要になってきます。
授業の前半でこうした映像とサウンドの基本を学生全員がしっかり身に付け、そして後半には映像と音の両方を使った作品に挑戦することで、学生たちが表現できる作品の幅が広がるのだそうです。

アートサイエンス学科の学生は、文系・理系・芸術系…これまで経験してきたことや、得意なことが多種多様。
この授業を通して、ようやく自分たちがめざすものが何なのか少しずつ明確化している様子とのこと。

まだまだ始まったばかりのアートサイエンス学科!!
また、別の授業にもお邪魔してみたいと思います♪

 

投稿:島田(企画広報部事務室)


2017年5月17日

写真学科「写真表現技術実習」

今日は、写真学科の授業にお邪魔しました!!

私がお邪魔したのは、1年生を対象にした「写真表現技術実習」という授業。
この授業では、デジタル一眼レフ撮影の基本、スタジオライティングの基本、データ作成からプリントアプトまでのトータルワークフロー、動画撮影の基礎、「Photoshop」などの画像処理ソフトの基礎を学びます。
写真学科の学生の中には、入学時は撮影も編集も初心者という学生もたくさん入学してきます。
これから写真表現を学んでいく1年生にとって、基礎を学ぶために大切な授業なんです!


今回は「Photoshop」を使って写真をプリントアウトするという内容の授業で、写真学科准教授の赤木正和先生と、客員准教授の長谷川裕行先生が指導されていました。

 

写真のプリントアウトなら、自宅で誰でもできることでは?
と思われた方もいるかも知れませんが、細かい設定を気にしている方は少ないのではないでしょうか。
写真表現において、プリントアウトは大変重要な工程なんです!

写真をプリントアウトする時にやりがちな「フチなし印刷」ですが、写真作品を出力する時には使わないそうです。
何故かと言うと、一つの理由には、フチなしで印刷するとプリンターのヘッドから出るインクが用紙の外にもかかることになり、プリンターの消耗が早くなるから。
もう一つの理由は、フチなしで出した作品を手で触ると指紋がついてしまったり、額やファイルに入れる際に紙の端が傷んでしまうからだそうです。
 

まず、印刷に適した「解像度」に変える作業を行います。
メニューの「編集」から「画像解像度」を選択すると、幅と高さ、解像度を入力する画面が出てきます。

デジタルカメラで撮影した画像は、「画素」と呼ばれるとても小さな正方形や長方形の画像が集まって表現されています。
画素数が小さいとギザギザした画像になり、大きいと拡大しても滑らかな画像になります。
よくカメラの性能で1600万画素などという言い方がありますが、これは画素が1600万個集まって1枚の写真を表現するという意味。
そして画像のサイズを表すのに「ピクセル」という単位がありますが、これは画素と同じ意味です。
例えば…幅と高さが4000ピクセルの正方形の画像は、4000ピクセル×4000ピクセル=1600万画素の画像になります。

そして解像度とは、画像の密度のことで、単位がdpiなら1インチの中にどれだけ画素が集まっているかを表しています。
今回は、解像度を[300dpi]に設定します。

1年生の授業では、主にA4サイズ(210×297ミリメートル)の用紙にプリントアウトします。
そこで先生がオススメする画像のサイズは、長辺が254ミリメートルになるようにすることだそうです。
254ミリメートルは、ちょうど10インチの長さ。
画像の長辺のピクセル数が解像度のちょうど10倍になるので、作業する時に覚えやすいんですね!
(今回は、300×10インチ=3000ピクセルですね!)

 

ところで、「解像度は300dpiが適切なのか?」疑問に思ったので、長谷川先生に質問させていただきました。
すると、大体A4サイズくらいまでの紙なら、1メートル以内で見ることが多く、それくらいの距離で作品を見た時に自然に見えるのが300dpiなのだそうです!!
じゃあ、大きくプリントアウトするなら、解像度は高い方がいいのか?…というと、逆なのだそう!
大きいサイズの写真は離れて見ることが想定されるので、200dpiや150dpiで出力されているものが多いらしいです!
そして解像度が高すぎると、今度はプリントアウトすると汚くなってしまうのだそうで、それぞれに適した解像度があると教えていただきました。

 

解像度を設定したら、プリンターと用紙の種類や部数を選択して、いざプリントアウト!
みなさん、無事に出力できたようです!!

 

プリントアウトした写真と、モニターに映った画像を見比べて…
「プリントアウトした後のチェックポイントってあるんですか?」と先生に再び質問すると、
「実はモニターとは違う色味に見えるはずです」との返答!
モニターで映っている画像は、太陽光で見た時の色味になっているので、蛍光灯の下で見ると、青っぽく見えるのだそうです。
ですので、プリントアウトした写真は、太陽光と同じ色温度の照明灯で確認したり、昼間なら窓際で見てみるのが一番いいと教えていただきました!!

普段、私も写真をプリントアウトすることがありますが、こんなに色んなポイントがあるだなんて…本当に勉強になりました!!
こういった基礎を身につけて、それぞれの写真表現に臨んでいくんですね。
今回は、写真をアート作品として表現するための出力だそうですが、進級するにつれて広告や書籍などの仕事に繋げるための授業もどんどん展開されるそうです。
写真学科1年生のみなさんの今後が楽しみです★
 

さて、5月21日(日)開催の大阪芸術大学オープンキャンパス!
写真学科では…!?

今回のようにパソコンを使ったデジタル画像処理の体験もできます!
さらに、芸術情報センター地下2階の実験ドームでは、新たな写真表現として、全天周投影した写真に、音楽学科・演奏学科の学生もコラボレーションして、”音と写真のコラボが生み出す新たなバーチャルリアリティ空間“を表現!!
写真作品展示4K動画&水中映像上映スタジオ撮影体験授業など…写真学科の特色が楽しめるプログラムが盛りだくさん♪
ぜひ、お越しください!!

 

投稿:島田(企画広報部事務室)


2017年5月11日

小説家 森見登美彦さんが大阪芸大で授業!!

みなさん、現在公開中の映画「夜は短し歩けよ乙女」はもうご覧になりましたか?
さまざまなアニメ映画を手がけて来られた湯浅政明さんが監督を務め、主題歌はASIAN KUNG-FU GENERATION、さらにキャラクター原案は本学デザイン学科卒業生の中村佑介さんが担当する、今話題の映画です!
“腐れ大学生”である「先輩」と、彼が恋するクラブの後輩「黒髪の乙女」を中心に、京都の街で個性豊かな仲間たちが次々に巻き起こす珍事件を描いた恋愛ファンタジー。
この作品の原作を手がけられたのは、小説家 森見登美彦さんです。
森見さんは他にも、人に化けた狸と天狗の物語「有頂天家族」や、大学生が1年生の時に選んだサークルによって自らの大学生活がどのように変わるのか…その可能性を描いた一人称小説「四畳半神話大系」など、京都を舞台にした小説をたくさん書かれています!!
森見さんの描く独特の世界観に引き込まれたという人も多いのではないでしょうか?

そんな森見登美彦さんが、先日なんと大阪芸術大学の特別講義にお越しくださいました!!

 

教室には、学科学年問わずさまざまな学科の学生が集まり、席が足りずに追加で椅子を並べての対応に…!

講義は文芸学科長の長谷川郁夫先生とのトーク形式で行われ、森見さんの作品についてはもちろん、どんな幼少期を送られたのか、小説家としてどんな生活を送られているのかなど、さまざまなことをお話いただきました!!

 

先に述べたように森見さんの作品は京都を舞台にしたものが大変多いのですが、京都の魅力とは…?という話題にも。

森見さんは奈良県のご出身で、大学生時代に京都に下宿されていたそうです。
デビュー作「太陽の塔」は、森見さんご自身が学生だった時に執筆された青春小説。
現実には有り得ないことをたくさん盛り込んだファンタジー要素の強い作品ですが、舞台が京都であることから、読者に妙なリアル感を与えたそうです。
そんな反応もあって、京都には”ファンタジーなんだけど、どこか現実のお話のように思わせる”という魅力があるのだとか。
私も、森見さんの作品を見た後に京都の街を歩いた時、そこにキャラクターの気配を感じたり、この場所でこんなエピソードがあったなぁと思いを馳せたりしました。

また、学生からの質問コーナーも設けられ、「どんな発想でキャラクターを生み出しているのか?」「編集者とはどんなやり取りを?」「文章の内容って普段考えていること?」など、さまざまな質問が飛び出しました。


最後に森見さんに、「良い文章を書くにはどうしたらいいですか?」と私も質問させていただきました。

「文章は流れとリズムで書いています。最初は多少変でも、勢いで好きなようにたくさん書いて、その後で見直して良くしていくのがいいと思います。初めから良い文章をめざさなくて、大丈夫です。」
とアドバイスいただきました!

森見さん、ありがとうございました!!
私も、ブログを書く身として、自分なりの文章表現を見つけていきたいと思います。

 

投稿:島田(企画広報部事務室)


2017年4月26日

工芸学科陶芸コース 前田昭博先生の授業!

新年度がスタートしてもうすぐ1ヶ月ということで、そろそろ色んな学科の授業を覗いてみたいと思います!
新入生のみなさんは、もうキャンパスのどこに何があるか、覚えましたか?
大阪芸大のキャンパスは、約39万4千平方メートル。
甲子園球状約11個分、ユニバーサルスタジオジャパンに例えると、パーク面積とほぼ同じ広さがありますので、すぐには全ての施設を知ることは難しいと思います。
学内を探検してみると、「こんなところにこんな施設が!」と驚くことも少なくないですよ。

そんな私は先週、工芸学科陶芸コースの授業にお邪魔しました!


陶芸コースはどこで実習を行っているのかと言うと…
15号館と16号館の間から見える、この17号館に研究室や実習室があります!

 

この日は、客員教授の前田昭博先生による授業が行われました!!


前田先生は、工芸学科の卒業生で、重要無形文化財保持者に認定された方…いわゆる「人間国宝」と呼ばれています!
※無形文化財とは?…芸能、工芸技術等の無形の「わざ」のこと。

 
(スカイキャンパスの展示)

スカイキャンパスにも、前田先生の作品「白瓷面取壺(はくじめんとりつぼ)」が展示されていますので、ご覧になった方もいらっしゃるのでは?
 

工芸家を志す方にとって、前田先生はまさに憧れの存在!!
陶芸にとどまらず、ガラス工芸コースなど、工芸学科他コースの学生たちも聴講に訪れていました。

「工芸というのは、”こんなものをつくりたい”という【想い】も大切だが、それを形にする【技術】が重要。その技術は長い年月をかけて身に付くものなので、大学卒業後すぐに陶芸家になろうと言うよりは、40歳とか、ある程度年齢を重ねて初めて自分の表現ができるようになると思う。」
と話された前田先生。
前田先生がめざすのは、”サインがなくても作品を見ただけで自分の作品だとわかってもらえる白磁作品”を制作することなのだそうです。
白磁とは、白素地に無色の釉薬をかけた磁器のこと。
真っ白な作品だけに、自分にしか表現できない作品を生み出すには、相当な技術が必要ですよね。

 

授業では、面取りのデモンストレーションが行われました。
面取りは、工芸制作において、角部を削り角面や丸面などの形状に加工する工法で、作品を仕上げるために大切な工程です。
前田先生は松の板を使い、ろくろで作ったアウトラインを大切にしながら、内側に押し込むように削っていきます。


この時、押さえる力の強さによっては、作品にひびが入ってしまうそうです。
割れないギリギリのところを攻めるのだそうです。

前田先生「ろくろ目や指の跡も丁寧に取り除いていきますが、それでも僅かに残ったものが、作品の魅力になるんです。」

また、前田先生のこだわりで、作品の口と内側は削らないのだそうです。
この部分は、ろくろを挽き、土の塊から引き上げた時に表現されるものだと教えていただきました。
前田先生にとって、器の口は人の顔のようなものだそうです!

前田先生の「わざ」を真剣に見学していた学生たちも、実際に面取りに挑戦!
「前田先生が使われている道具を触らせていただけるなんて、光栄!」という声も聞こえてきました。

 

陶芸に関しては全くの素人である私ですが、前田先生のお話一つひとつが丁寧で分かりやすく、心にすっと入ってきました。
前田先生のそういったお人柄が、作品に表れているように思います。
また、印象的だったのが、「作品に取り掛かった時の【気持ち】を、焼きあがるまで大切に持続させることが、良い作品に繋がりますよ」という言葉。
この言葉は、工芸だけでなく、ものづくりに励む大阪芸大全ての学生たちにも通ずることだと思いました!

前田先生、素敵な授業をありがとうございました。

 

投稿:島田(企画広報部事務室)


2017年1月19日

大阪の都市プロデュースを事例に学ぶ特別講義!

今日のブログは、昨年12月に行われた特別講義の話題!
大阪府府民文化部長 岡本圭司さんが大阪芸術大学にお越しになり、特別講義「都市魅力創出プロデュース ~街の魅力をどう作るか~」が開かれました。
岡本さんは、大阪府の文化事業の推進に貢献され、都市におけるさまざまなプロデュース活動をしてこられました。
携わられたイベントの中には、「おおさかカンヴァス」や「大阪・光の饗宴」、「御堂筋ランウェイ」など大阪芸術大学の学生たちが参加したイベントもたくさんあります。

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講義では、実例を交えながら、都市における文化プロデュースについて紹介されました。

岡本さんが話されたことで特に印象に残ったのは、「イベントにはストーリーがある」という話。
例えば、イベントで著名人をゲストに招くということは多々見受けられますが、何の関連性もなくゲストを呼ぶことはなかなか難しいそう。
そのイベントになぜそのゲストが必要なのか、それにはきちんとしたストーリーがあるから成り立つのだそうです。

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昨年11月にご紹介した「御堂筋ランウェイ」(>>ブログ記事)では、陸上男子400メートルリレーメダリストである4名の選手たちが御堂筋を駆け抜けるといった演出や、写真家・映画監督の蜷川実花さん、歌舞伎俳優の中村壱太郎さんなどがパフォーマーとして登場されました。
その演出も、もちろん岡本さんがきちんと筋道を立てて計画し、実現したことなんですね。

(イベントの様子)
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また、都市における文化プロデュースにおいて重要なのは、「その”まち”をリスペクトすること」「歴史を学んだ上で新しいものを注入すること」だと話された岡本さん。
無機質な都市にぬくもりを与えるためには、やはり”芸術”が大きな力になるそうです。

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岡本さん、素敵なお話をしていただき、ありがとうございます。

投稿:島田(企画広報部事務室)