現在、学内で噂になっている「謎の数字」のこと、ご存知ですか? 「謎の数字」といっても、ドラマ『LOST』に出てくる「4・8・15・16・23・42」のような全く意味のわからないものではありません。
各学科の校舎の入り口あたりにコルクボードで示してある数字。何かの金額を示しています。しかも次に見たときにはその額面は変わっています。ドレミの広場にも、銀河系広場の写真学科の前、建築学科の前、放送学科の前・・・学内のあちらこちらにあるこのボード。
偶然、この金額を更新している方を見つけたので聞いてみました。そしてこれが芸術計画学科の方が現在体育館ギャラリーで開催している「TRoom」という展覧会の一部だということを教えてもらいました。(この数字の謎はこのブログの最後に・・・)
この「TRoom」、芸術計画学科の有志のグループで行われている展覧会で、芸術計画学科の様々な可能性の模索と芸術計画学科を理解してもらいたいという思いを形にしたものだそうです。 会場で配布してもらったパンフレットによると、 「私たち芸術計画学科の学生は主とする表現メディアを習得しているわけではありません。しかし、芸術や表現をすることについていろいろな考え方を持っています。そこに着目し、テーマから各自が最適と思う表現方法を考え、作品を生み出していきました。
私たちは、日常ですらアートになりえるのではないかと考えています。表現をする必要がない私たちがなぜ表現をしようとするのか。なぜ表現をしたいと思うのか。その根源が日々の日常の中にあるのではないかと思うのです。それが作品として成り立つかを実践し、それを実際に観客に見てもらい、どの様に思い、感じるのかを私たちは知りたいのです。」 とあります。
「名は体を現す」といいますが、学科名を聞いてもその深いところまではすぐにはわからないといわれる芸術計画学科。大学の広報に携わる者としても、もどかしいところです。学科名を聞いて興味を持った人の「能動的な姿勢」があってこそ、その魅力にたどり着くことができるような学科なんだろうと思います。今回はそんな「芸術計画学科」だからこそ、生まれて来た企画なんだろうと思います。「表現とは何か」を深く考えるキッカケになる学科名だって考えれば、カッコイイです。皆さん是非会場に足を運んで、あなたが感じた芸術計画学科の意見を残してください。
さて、謎の数字。この数字の企画をした杉浦正和さんにお話を聞いてみました。 この数字は「授業料」を表しているそうです。施設設備費を除く授業料の額面を通常授業のある日数で割り、更に1日5時限あるので「5」で割り、4月12日の授業開始日から累計した金額を時限ごとに更新していっているのだそうです。 例えば、芸術計画学科の場合、授業料91万円。今年度通常授業が行われる日数168日。 910,000(円) ÷ 168(日) ÷ 5(時限) = 約1,083(円) となり、1時限ごとに1,083円の額面が累積されます。ううん、リアルです。
いつもこんな掲示が学内にしてあったら、皆さんもっと緊張感をもって一つ一つの授業を受けることにつながるかもしれませんね。私も大学生の時にある先生の授業で「学費を卒業所要単位数で割って、更にその科目の単位数をかけて・・・」とその授業の一コマの金額を先生自ら算出して学生に示してくださったのを覚えています。学費を納めていただいている例えば保護者の方々のありがたさを感じるための良い機会かもしれません。皆さんやってみてはいかがでしょう?
ということで展覧会「TRoom」は6月28日まで、体育館ギャラリーで開催されています。 私にとってひときわインパクトがあった杉浦正和さんの展示は、展示会場の5つ目の「のれん」をくぐったお部屋です。
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