2017年10月18日

レオナルド・ダ・ヴィンチ クリエイティブの力

10月7日(土)、藝術研究所 所長でデザイン学科教授の喜多俊之先生の呼びかけで、レオナルド・ダ・ヴィンチ国立科学技術博物館の館長 フィオレンツォ・ガッリさんに講師としてお越しいただき、特別講演会「レオナルド・ダ・ヴィンチ クリエイティブの力」が開かれました。

レオナルド・ダ・ヴィンチを知らない方は、いないですよね!
イタリアのルネサンス期を代表する芸術家で、「モナ・リザ」や「最後の晩餐」「ウィトルウス的人体図」など、誰もが知る有名な絵画を数多く描かれています。
それらの絵には、視線誘導というテクニックが使われていたり、細かい計算で構成された美しさがあったりと、没後約500年となる現代も世界中から関心が集まる作品ばかり。
また、画家としての活動にとどまらず、音楽や建築、数学、工学、発明、解剖学、地学など…(挙げ切れません!)さまざまな分野に顕著な業績と手稿を残し、”万能人”という異名でも親しまれてます!
日本では彼をダ・ヴィンチと呼ぶことが多いですが、ガッリさんが「イタリアではレオナルドと呼ぶので、みなさんもぜひレオナルドと呼んでください!」とおっしゃっていたので、このブログでも以下ではレオナルドと呼ばせていただきますね。
 

講演では、レオナルドの幅広い活動と未来の提唱などを、ガッリさんに語っていただきました!


キーワードにされたのは、「レオナルドの好奇心」。
レオナルドがこれだけ多岐に亘って研究や発明を成し遂げたのは、強い好奇心があったからこそなのだそうです。

ガッリさん曰く、「レオナルドのスケッチを見ると、彼がどれだけ物事をよく見ていたのかがわかる」のだそう。
レオナルドのスケッチの中でも有名なのが、空飛ぶ船の絵です。
“空気とは、そこに何もないのではなく、鳥が羽を空気に当てて飛ぶように、存在するもの”だと気づいたレオナルドは、空飛ぶ船について「ねじ釘が空気をナットにして高く舞い上がる」と説明しています。
これは、現在のヘリコプターの祖先とも考えられいるそうです。
もちろん、レオナルドのスケッチ通りにつくっても上手く飛ぶことは叶わないのですが、ヘリコプターが発明されたのは20世紀に入ってからのことですから、15世紀にこれだけのことを考えていたというのはすごいことですよね!

また、絵を描く手法の一つである遠近法についても、レオナルドは空気の存在を研究して描きました。
それまでにも幾何学的な遠近法というのは存在しており、透視図法などが絵画に取り入れられていましたが、完全な形で描くことはできなかったそうです。
レオナルドは、”遠くのものは色が変化し、境界がぼやけて見える”という概念に辿り着き、遠くにあるものはぼかして青みを加えました。
そして、遠近法の理解が芸術において非常に重要なことだと悟ったと言われています!

 

レオナルドは、芸術と科学の両方において、”クリエイティブの力”を発揮された人物なんですね!!
「レオナルドは偉大な芸術家という前に、偉大な人間です!
レオナルドの活動を見ていると、芸術と科学は切り離せないものだと感じます。
現代は、科学の研究を1人で行うのは難しい時代。
これからはグループで活動できる才能も必要ですね。」と熱く語られたガッリさん。

また、喜多先生からは、
「レオナルドの活動と大阪芸大の学びには近いものを感じて、その力をお借りしたいと思い今回の講演を企画しました。
ガッリさんのお話で”好奇心”という言葉が出てきましたが、好奇心を持つことで、自分が何をしないといけないのかに気づけると思います。
藝術研究所ではこれからも、学生たちが世界レベルで次の方向性を考えられるよう、ガイドしていきたいです。」とコメントいただきました。

ガッリさん、レオナルドの魅力についてご教示いただき、本当にありがとうございました!!

 

投稿:島田(企画広報部事務室)


2017年10月12日

第26回 日中交流作品展♪

昨日から始まりました、「第26回 日中交流作品展」!!


大阪芸術大学には、海外セミナーや短期留学制度、そして交流展など、国際交流の場がたくさん用意されています。
「日中交流作品展」は、1986年に交流協定を締結した上海美術学院と毎年1回交互に会場を移して開催している展覧会。
今年は大阪芸術大学が会場の番で、展覧会初日には上海美術学院の学生たちが来学、本学の学生と交流を深めました。


会場となっている芸術情報センター1階展示ホールには、大阪芸術大学から29名、


大阪芸術大学大学院から5名、

 
大阪芸術大学短期大学部から10名、


大阪芸術大学附属大阪美術専門学校から5名、


上海美術学院から17名の作品が展示されています!(※合作含む)


絵画やデザイン、イラスト、工芸、写真、建築、漫画、フィギュア、映像作品など、芸術ジャンルもさまざまで見ごたえ抜群!

 

また、2つの国の学生たちの作品が一堂に展示されることで、それぞれの文化の違いや共通点を伺い知ることもできます。

 

みなさんも、ぜひご覧ください♪

 
 
「第26回 日中交流作品展」
2017年10月11日(水)~18日(水)
10:00~17:00(※15日(日)休館)
大阪芸術大学芸術情報センター1階 展示ホール

 

投稿:島田(企画広報部事務室)


2017年9月27日

テキスタイル・染織コース作品展「染め染゛め」

現在、大阪芸術大学芸術情報センター1階展示ホールで、工芸学科テキスタイル・染織コースの作品展「染め染゛め(そめぞめ)」を開催中!
大阪芸術大学の15学科の中でも、工芸学科は盛んに展覧会を行っています!!
今回の展示は、テキスタイル・染織コースで学ぶ3年生と4年生が、授業の一環として合同で行っているものです。


テキスタイル・染織コースでは、”布”の芸術に新しい創作をめざして、染色、織物、繊維の造形(ファイバー・アート)、創作的なファッション(アートウェア)などについて学びます。

展示されている作品も、その技法や表現がとても多彩です。

織物だけで見ても、平織りや綴織り、絣織り、ロートン織りなど、作品によって技法はさまざま。
織り方によって、布の表情が全く違うんです!


平面作品は、ロウ染めの色鮮やかな作品や、インクジェットプリントで表現されたもの、素描のイラストも展示されていました。


浴衣もたくさん並んでおり、どれも絶妙な色遣い。
着用したところも見てみたくなります。


展示は、明日28日(木)まで!(最終日のため、13時まで!)
間もなく終了となりますので、みなさんお早めに足を運んでみてくださいね!!

 

 
大阪芸術大学工芸学科テキスタイル・染織コース作品展
「染め染゛め」
9月25日(月)~28日(木) 10:00~18:00(最終日は13:00)
芸術情報センター1階展示ホール

 

投稿:島田(企画広報部事務室)


2017年9月14日

図書館所蔵品展「第一回 ロンドン万国博覧会と産業美術」

先日、大阪芸術大学所蔵品展「15」の模様をご紹介しましたが、”所蔵品展”と言えばもう一つ!

今日は、大阪芸術大学図書館で行われている所蔵品展に行ってきました。

芸術情報センター2階から4階にある、大阪芸術大学図書館。
所蔵点数は35万点以上にのぼり、その中には映像・録音・楽譜資料がおよそ9万点あります。
4階のスペースを使って年に5~6回開かれる所蔵品展では、普段は貴重資料として書庫に保管されている資料を、その時々のテーマによって選抜し公開しています。
 
現在は、「第一回 ロンドン万国博覧会と産業美術」と題した展示を行っています!


私たちが「万博」と呼んでいる万国博覧会(国際博覧会)は、新しい文化の創造や科学、産業技術の発展などを目的に、複数の国が参加して開催される博覧会です。
その歴史は古く、紀元前のエジプトやペルシャで国王即位祝典行事として芸術品や衣類が民衆に披露されたことや、古代ローマで辺境征服の後に戦利品などが誇示されたことなどが原始的な博覧会の起源だという説があります。
また、近代博覧会の原型としては、1475年にフランスのルイ11世がロンドンで開催した「フランス物産展」だと言われています。
そして、1851年にロンドンのハイドパークにて、初の国際博覧会となる「ロンドン万国博覧会」が開催されました。
 
今回の所蔵品展では、その第1回ロンドン万博の要覧・カタログ類が紹介されています。
当代の文明国が自慢の文物を競い合った第1回ロンドン万博では、あらゆる種類の主要な産業と生産方法をふくみ、広く人々の関心を引き付けました。

簡便な半公式要覧として、「1851年万国博覧会:アートジャーナル図録
一連の展覧会場の光景や、芸術性をあわせもつ産業美術品の挿絵が多数収録されています。

 

公認の図解要覧としては、「1851年万国博覧会:図解付公式要覧」があります。
3巻組で、図版が豊富で出品者の特定には適していましたが、記載事項の構成がとても複雑なつくりになっています。

 

一方、万博に出品された産業美術品の一品を華やかな多色石版画付きで収録しているのが、「19世紀の産業美術-1851年万国博覧会の時に各国によって製作された極上見本品の挿絵集成」です。

 
 

今回の所蔵品展を担当された本学名誉教授の藪亭先生は、
「今回展示されている第1回ロンドン万国博覧会のカタログ類は、展示館『水晶宮』での国際色豊かな賑わいと共に、自然模倣や歴史的で連想的な要素に依拠する当代の産業美術のデザインを、今によく伝えている」
とおっしゃっています。
 
みなさんも、図書館にお越しの際は、4階展示コーナーにも足を運んでみてください!
 

大阪芸術大学図書館所蔵品展
「第一回 ロンドン万国博覧会と産業美術」
2017年8月28日(月)~9月22日(金)
大阪芸術大学図書館4階展示コーナー

 

投稿:島田(企画広報部事務室)


2017年9月6日

大阪芸術大学の「15」って!?

大阪芸術大学では、1981年に塚本英世記念館芸術情報センターを設置して以来、あらゆる芸術資料の収集に努めてきました。
その点数は4000点を超え、国内外の優れた美術作品が多く含まれています。
大阪芸術大学博物館は、これらの芸術資料を学内での研究に役立てることはもとより、広く社会に公開することを目的に2002年に開設されました。
そして、定期的に「大阪芸術大学所蔵品展」を開催し、数多の所蔵品の中から厳選した資料や作品を展示しています。

そんな大阪芸術大学博物館は、今年で15周年を迎えました!
これを記念して、現在『大阪芸術大学所蔵品展「15」』を開催しています。


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本学の所蔵品は、美術、デザイン、工芸、写真などにとどまらず、放送機器や映像機器、蓄音機とレコード、建築模型に図面など多種多彩。
それらは本学の幅広い学科構成を反映したものです。
学科といえば、今年本学には新たにアートサイエンス学科が開設され、学科数が「15」になりました。
なんだか今年は「15」が気になります。
「15」をキーワードに所蔵品を幅広くご紹介します。
(所蔵品展チラシより一部抜粋)
——
 
という訳で、私もさっそく所蔵品展を見てきました。
「15」のテーマの中から、私が特に気になったものを紹介していきます。
 

1.「14」から「15」へ

会場に入ってすぐ目に飛び込んでくるのは、元美術学科長の松井正先生が1982年に描かれた大阪芸術大学のキャンパスです。

 

絵画の中央には、この作品の完成を見ることなく亡くなられてしまった本学創設者の塚本英世先生の肖像が、弔意を込めて描き足されました。
画面の上部にはさまざまな芸術に取り組む学生たちの姿が描かれており、これらは当時の大阪芸大の14学科を表しているそうです。
★大阪芸大豆知識…1982年当時の学科は現在と一部異なり、美術・デザイン・建築・文芸・音楽・放送・写真・工芸・環境計画・音楽教育・演奏・映像計画・舞台芸術・芸術計画の14学科です。


そして、今年の大学案内の表紙には、デザイン学科卒業生でイラストレーターの中村佑介さんが描いたイラストが起用されていますが、そこにも各学科を表す道具が羽のように表現されていますよね。
アートサイエンス学科が開設され、今年から15学科になった大阪芸術大学。
みなさんも、「14」と「15」を見比べながら、大阪芸大の歩みを感じ取ってみてください。
 

3.キャンパス整備は公開コンペ

先ほどの絵画にも大学のキャンパスが描かれていましたが、そのキャンパスの整備は、日本の大学史上初の公開コンペ(建築設計競技)で行われたそうです。
一連のキャンパスは、時代に合わせて少しずつ変化しています。

 

その図面を見ていくと、1号館から順番に建てられた訳ではなく、最初は15号館と16号館、17号館からスタートしていることがわかります。
だんだん現在のキャンパスに近づいていることが伺えますね。
自称・大阪芸大マニアの私、胸を高鳴らせながらこの図面に噛り付いてしまいました。笑
 

5.奏でる芸術/6.放送で届ける芸術

大阪芸術大学所蔵品展と言えば、蓄音機をイメージする方も多いのではないでしょうか?
大阪芸大には、19世紀末の発明当初のものから、時代に沿って形が変わったさまざまな蓄音機が所蔵されています。
また、蓄音機に続く娯楽として登場したラジオやテレビ、さらには業務用の放送機器などもたくさん保管されています!

 

今回も、その中の一部を展示しています。
必ず見ていただきたい所蔵品の一つです!!
 

8.世界に4つしかない写真コレクション/9.未来の学芸員を育てる

蓄音機と並んで所蔵品展でよく紹介されているのが、世界的に有名な写真家 アンリ・カルティエ=ブレッソンの集大成とされる「自選コレクション(Master Collection)」。
大阪芸術大学はこの写真コレクションを1977年に購入しました。
大阪芸大を含めて、世界中の4ヶ所でしか見ることができない貴重な芸術資料です。
毎年テーマを変えながら約80点ずつを展示して展覧会を行い、昨年には10年ぶりに全411点の作品を紹介する所蔵品展も開催しました。

 

こちらのスペースは、博物館学芸員資格の取得を志す通信教育部の学生たちが、実習の一環として計画し、実際の展示も行いました。
博物館では、学芸員資格取得に必要な実習も行っているんです。
また、今年はブレッソン展の開催は予定されていませんので、この機会にぜひご覧ください。
 

10.動く映像-映画

創始者塚本英世・きりんそうのように」という35mmフィルムの映画は、大阪芸術大学グループ創立40周年記念映画として、元映像学科長の依田義賢先生をはじめとした教員たちで制作されました。
また、U-maticビデオカセットに収録されているのは「大阪芸術大学 建築記録映画」。

 

どちらも再生機器があれば恐らく映像を見ることができるそうですが、私もまだ中身を見たことがないので大変興味深いです。
さらに近年では、産学連携によるテレビドラマも制作されています。
メディアの移り変わりを感じながら、映像資料にも目を向けてみてください!
 

15.博物館の15年

展示の最後には、過去15年間に開催した大阪芸術大学所蔵品展のポスターが紹介されています!!
各ポスターは、デザイン学科の教員や学生が制作したもの。

 

みなさんは、この中からいくつご覧になっていましたか?
私は、少なくとも10の所蔵品展には足を運んでいますが、このポスターの数を見ると、まだまだだと自覚しました。
 

ブログで紹介したもの以外にも、美術やデザイン、工芸、舞台、アニメーションなど、さまざまな芸術分野を取り上げたテーマで展示を行っています。

 

ぜひ、会場で「15」のテーマに出会ってください!!

 
 

大阪芸術大学所蔵品展「15」
2017年9月3日(日)~16日(土)
11:00~18:30(3日のみ10:00~16:00)
※10日(日)休館
大阪芸術大学芸術情報センター1階展示ホール

 

投稿:島田(企画広報部事務室)