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現在、大阪府立青少年会館プラネットステーションでは、現在「プラネットフェスティバル2008」として、錦影絵とループフィルムの上映を見ることができます。 アニメーションの原点ともいえる「錦影絵」の復元と新作の上演に関西で初めて取り組んできた芸術計画学科、錦影絵池田組。今回のイベントでは、「モノが動いて見える仕組み」を確認しながら日本の映像史の出発点を追体験することができます。 まず松本夏樹先生から幻灯機の解説がありました。現代でいうスライドプロジェクターのようなもの「マジックランタン」が日本に入ってきてそれを使っての映像表現が芸能として成立するまでの解説がありました。 いわゆる「活動写真」といわれる日本で始めての動画上映で使われたアニメーションをご紹介いただきました。わずか72コマで制作され、ループ上にしてエンドレスで映し出されるアニメーション。今の時代、何の驚きもない短いアニメーションですが、江戸時代の人々にとっては、モノが動いて見えるだけのことがただただ不思議で面白かったのだろうなと、現代人の感想をもってしました。 その後、池田光恵先生から錦影絵の解説がありました。『風呂』と呼ばれる木製の幻灯機に『種板』と呼ばれるいわゆる「スライド」を仕掛け、和紙のスクリーンに映し出す物語の世界、錦影絵。 錦影絵は映像というよりお芝居に近い。台詞や効果音がライブで挿入され、キャラクターや背景がヴィジュアルとして写しだされ「活動」する。カットイン、カットアウト、フェードーン、フェードアウト、基本的な映像表現は『風呂』の操作と工夫によってすべて可能。驚くほど複雑なヴィジュアル表現が展開します。 現代人の私が見てもスゴイっ!と思ってしまうエンターテインメントです。CGがどれだけ発達しても、このアナログな幻灯見世物が面白く感じることができることには何か理由があるはずです。きっと。映画、映像を学ぶ若い方々には、アナログのいいところ、デジタルのいいところを両方きちんと研究して学んでほしいなと思いました。アナログ万歳! 虚実皮膜の間 –その弐– |