大阪・天満橋にあるギャラリー、CENTENNIAL「センティニアル」に行ってきました。 このギャラリーは大手通沿いに3つある同じ系列のギャラリーのうちの一つで、東から「MANIFESTO GALLERY」、「The 14th. MOON」、駅から一番離れているのが「GALERIE CENTINNIAL」。「センティニアル」は通りに面した部分が足元から天井まで大きな一枚ガラスなので、とても明るいお洒落なギャラリーです。
このギャラリーで9月10日まで行われているのが「永田明日香 えほん展」。永田さんは本学・短期大学部のご出身で、大阪芸術大学に編入学されました。大学卒業後、現在はデザイン学科で非常勤副手として勤務されています。
今回、会場にはDMにも使われている「ノアの箱舟」のお話と「おむすびころりん」、「ウサギどん キツネどん」などの絵本用のイラストレーション14点と永田さんがご自身で製本した絵本が数点展示されています。
永田さんのイラストレーションは独特の渋い茶系を使った優しい優しい色彩と、描かれる動物達がどれもちゃんと擬人化されて見えることだと思います。そして西洋の文字がよく合うような画風です。ご自身も以前まで西洋の絵本を意識されていたようですが、昨年ぐらいから日本の絵本にも興味が湧いてきて「おむすびころりん」のお話で制作してみたのだそうです。
永田さんの大学での卒業制作「パンの本」という絵本は研究室賞を受賞されました。この永田さんの画風は短大での卒業制作の時には既に生まれていたのだそうです。カラーインクを水で薄めて描いていくそうです。「ノアの箱舟」の作品には油絵の技法も一部使ってパッチワークのような表現も取り入れて制作されています。
自分には到底真似することはできないのですが、作品を見れば見るほどうやって描かれたものなのか興味がわきます。「おむずびころりん」の作品(2つ上の写真)の中では、湯呑みからこぼれたお茶の水面に反射するネズミのシッポ、「ウサギどん キツネどん」(1つ上の写真)ではウサギが覗き込む器に映る顔など、細かいところまで本当に丁寧に描写されていて感心するばかりでした。
在廊されていた永田さんに今回の展覧会のこぼれ話を教えてもらいました。 もともと会場に展示する全ての作品を「くま」で制作しようと思って、「くま」の作品をたくさん描かれたそうです。 「たくさん描きすぎて、飽きてきちゃって・・・」 そうして「くま」さんでの個展は実現しなかったとさ。(昔話風)
でも1点だけギャラリーの入り口には永田さんの名刺にも印刷されているお気に入りの「くま」作品が展示されています。永田さん、いろいろお話ありがとうございました。
●永田明日香 作品展 2008年9月2日(火)→9月10日(水) ※9月7日休廊 13:00→19:00 ※最終日17:00まで ギャラリー センティニアル にて http://www.14thmoon.com/
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