2008年3月2日

「音楽の花束」大学院・1年次生によるコンサート

音楽の花束・大学院1年次生によるコンサート
↑開演中は写真撮影ができないので、リハーサルにお邪魔して撮影させていただきました。

音楽の花束・大学院1年次生によるコンサート
↑ロビーに飾られた今回のコンサートのイメージディスプレイ

今日の寒さはマシな方。まぁまぁ暖かい一日でした。
そんな日にふさわしい「音楽の花束」と題されたコンサートに行ってきました。
音楽の花束・大学院1年次生によるコンサート
羽曳野市が主催のこのコンサートは大阪芸術大学[第11期]の大学院生によるものです。本日は学内ではなく羽曳野市生活文化情報センター「LICはびきの」の音楽ホールで開催されました。
受付ではチケットの半券を使っての来場者参加型の「半券アート」なる試みも行われており、工夫いっぱいのコンサートです。ホールロビーに設置されたボードに半券を貼っていくというもの。半券に記された番号と同じ番号が書かれた位置に一つずつ貼られていきます。ジグソーパズルのように徐々に全体のヴィジュアルが完成していきます。

来場者に配られるパンフレットには音楽ド素人の私にもわかるように演奏される曲の解説か載っており、さらに演奏の前にはオペラのあらすじやシーンの説明などクラシック音楽を親しみやすくしてくれる構成がとてもありがたかったです。
音楽の花束・大学院1年次生によるコンサート
すばらしい演奏だったのに「これからも精進してまいります」という最後の挨拶がとても謙虚で、なんともさわやかな気分になった演奏会でした。

「音楽の花束」大学院・1年次生によるコンサート
「音楽の花束」大学院・1年次生によるコンサート

演奏会が終わって会場を出るお客様方を待ち構えるかのように目の前に現れたのは、大きな花束のイメージに添えられた市民の皆様への、友人への、先生方への感謝のメッセージでした。お客様方は出演者と全貌が明らかになった「半券アート」の見送りでお帰りになりました。
子供からお年寄りまで幅広い年齢の方々がたくさん来場され、春の日曜日にふさわしい心豊かになる演奏会でした。

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2008年2月26日

第18回ヴェルソ・クラリネット・アンサンブル演奏会

224日(日曜日)に南港サンセットホールで行われた演奏学科クラリネット専攻生によるコンサート「VERSO CLARINET ENSEMBLE 18thCONCERT」をご紹介します。
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年生から4年生の11名が出演したこのコンサート、代表の碇健雄さん(4年生)から投稿いただきました。
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ヴェルソ・クラリネット・アンサンブル演奏会
ヴェルソ・クラリネット・アンサンブル演奏会
↑放送学科アナウンスコース4回生、岡本真理子さんに司会をお願いしました。

↓写真撮影:長谷川朋也さん(大学院・写真)
ヴェルソ・クラリネット・アンサンブル演奏会
ヴェルソ・クラリネット・アンサンブル演奏会
ヴェルソ・クラリネット・アンサンブル演奏会

ヴェルソ・クラリネット・アンサンブル演奏会
ヴェルソ・クラリネット・アンサンブル演奏会

この演奏会は1年間の勉強の成果をアンサンブルの演奏という形で研究発表する場で、学年の枠を超えて専攻生全員で取り組む唯一の機会です。演奏の技術だけではなく、選曲やプログラム・チラシの作成など演奏会に関わる全てが勉強だと考え、良い演奏会になるようにと試行錯誤してきました。

いつもはクラシックを勉強している私達ですが、今回の演奏会では、ライトクラシック・ポップスのステージを設け、お客様に音楽をより楽しんで頂こうと考えました。そして今年は大阪芸術大学ならではの他学科とのコラボレーションが実現し、いつものヴェルソとはまた違った雰囲気が出せたと思っています。

練習期間は1月の終わり頃から約1ヶ月ですが、企画は去年の4月から徐々にしていました。毎年思っていることですが「今年も何か前回とは違うことをしてみたい」ということでアイディアを出していきました。編曲、司会、チラシ作成、写真撮影、映像・CM撮影(OUATV)最終的には4学科の協力を得ることが出来ました。

演奏会は午後3時開演。朝から雪もちらついており寒く、お客さんが集まるか心配でした。今年は海の見える南港サンセットホール。商業施設のなかにあるホールで買い物に来た一般のお客さんがチラシを見て、来て下さればなあと思っていました。
そして開演。いつもよりはお客さんも多いようで少し安心しました。構成は全部で3部。1部は小編成によるアンサンブル。こちらはスムーズに進んでまずまずの出だし。2部が今年の目玉のライトクラシック・ポップスのステージ。Clarinet show time -Precious memory-と題し「大切な想い出」にまつわるエピソードをなどを紹介。また楽器紹介もしました。クラリネットと一言で言っても実はこの演奏会で使ったクラリネットだけでも6種類もあります。普段クラッシックを聴かれる方でも、中々それはあまり知らないだろうと思い、簡単な説明と少し音を出してみました。舞台と客席との距離が少し縮まった気がします。2部の曲はミュージカルキャッツよりメモリー、カーペンターズメドレーなどどこかで聞いたことのある曲を選びまし
た。また演奏学科の卒業生の打楽器の方にも入って一緒に演奏していただき、非常に盛り上がりました。
そして第3部。こちらは全員による大編成のアンサンブル。今年は1部から合わせて全部で14曲も演奏し、かなり盛りだくさんの内容でした。最後にアンコールを演奏している最中に後ろのブラインドが上がり、海が見えてより一層ムードが高まりました。
演奏会が終わり、お客さんへの見送りを僕はしていました、OBさんや学校の同級生、後輩など色々な人が見に来てくれていました。いつもとは本当に違った雰囲気が出せていて良かったという声をたくさん頂きました。とてもうれしかったです。
学生もいつもとは違うことを色々したので勝手が悪くバタバタしましたが、本当にいい演奏会になったと話していました。

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2008年2月25日

Bodaiju Café アートフェスタ2008

Bodaiju Cafe' アートフェスタ2008
Bodaiju Cafe' アートフェスタ2008
Bodaiju Cafe' アートフェスタ2008
Bodaiju Cafe' アートフェスタ2008↑非常に細かな線と点で仕上げられる細密画を描く宮本拓也さん。
Bodaiju Cafe' アートフェスタ2008↑ちょっと過激な少女の絵を独特のタッチで描いていく安井加奈さん(左)。

会場で購入した潤inoueさんのポストカード(左)↓
Bodaiju Cafe' アートフェスタ2008 

昨日、大阪市北区のBodaiju Caféで行われたアートフェスタ2008に行って来ました。
大阪を拠点に活動している様々なジャンルのアーティスト26名がこのカフェに集いました。
 http://www.bodaiju-cafe.com/

砂絵アーティストやアクセサリー作家、書画家など本当にたくさんのジャンルのアーティストの作品で店内は溢れていました。
アーティストと作品のことについて話しながら作品を買うこともでき、サイン代わりに即興でのイラストを描いてあげるアーティストもいました。

そんな中に大阪芸術大学の在校生も2人参加していました。二人とも工芸学科でテキスタイル・染織を学んでいる宮本さんと安井さん。普段、大学の課題で制作している作品とは全く違う作風で活動されています。お二人とも一度見たら忘れられないインパクトがある作品を生み出す注目の在校生です。

またこのカフェにFUNKY802digmeoutオーディションの通過者yumさんもお二人の応援に来られていました。yumさんも大阪芸術大学出身のアーティストで在学中はお二人と同じテキスタイルを専攻されていた方です。

また今年度、ZAnPonさんやyumさん、このイベントに参加された宮本君、安井さんなどなどテキスタイル専攻の縦糸で繋がったアーティストが一同に参加するカッコイイ展覧会が学内で開催される予定です。非常に楽しみです。

また美術学科絵画コースの卒業生、inoueさんも参加されていたこのイベント。様々なジャンルの横のつながりと、OB・OGとの縦のつながりをはぐくむことができる素敵なイベントでした。
今回参加された宮本君、安井さんにとっては、縦糸・横糸。まさにテキスタイルつながりというところでしょうか。

お後がよろしいようで・・・。

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2008年2月24日

ステージに舞い降りた星々?第23回卒業舞踊公演から

 卒業舞踊公演 
  卒業舞踊公演 
平成19年度 卒業制作作品

〈Pandora℃〉

指導:堀内充・加藤きよ子

振付:高田麻衣

美術:飯島慎一

〈a real instinct〉

振付:澤田由利香

美術:飯島慎一

 

〈Twinkle divertimento〉

振付:跡田結子・藤田麻衣

 

〈カルメン〉
音楽;ジョルジュ・ビゼー

再台本・振付・指導:堀内充

指導:下森瑞

美術:舞台美術コース3回生

 

〈一つ摘んでは、花いちもんめ〉
振付指導:加藤きよ子

 

〈ライモンダ〉『第3幕より祝典の場』
音楽:アレクサンドル・グラズノフ

原振付:マリウス・プティパ

改訂振付:堀内充

指導:金繁妙子・芦塚康子

 

〈パキータよりディベルティスマン〉
音楽:レオン・ミンクス

原振付:マリウス・プティパ

指導:金繁妙子・小西達子

あなたは古典(クラシック)派ですか?それとも「今」を表現する現代芸術(モダン)がお好きですか?

バレエと聞けば、「白鳥の湖」や「くるみ割り人形」を思い浮かべる人は多いと思います。バレエの作品の中で、とりわけ人気の高いこれらの作品は、クラシックバレエの代表作ですが、バレエの領域を超えたコンテンポラリーダンスを皆さんはご存知でしょうか?

2月23日(土)大阪市天王寺区にある大阪国際交流センターにて、本学の舞台芸術学科舞踊コースをこの春卒業する学生達の舞踊公演が催されました。

舞台監督を務める本学舞台芸術学科准教授の堀内充先生のご挨拶にある通り、この公演は、バレエとコンテンポラリーダンスを生み出したモダンダンスの研究と脱領域表現の集大成です。

舞台芸術学科における新しい芸術表現を観ようと会場には大勢の観客がつめかけ、午後5時に開場されると、またたく間に満席となりました。

客席はバレエダンサーを夢みる子供達や若者達、中にはプロのダンサーらしき颯爽とした女性やおしゃれな紳士の姿も見られ、華やいだ雰囲気に包まれていました。やがて、ステージの幕が上がり、ダンサーたちの華麗な舞が披露されると、会場は一気に熱い感動に呑み込まれました。王子役のダンサーの切れのあるピルエット(旋回)で、大きな拍手が起こり、アラベスクの美しさに感動のため息が・・・・・。これぞ様式美の醍醐味!

一方、コンテンポラリーダンスは、現代に生きる人間の複雑に絡み合った感情や心の動きを変幻自在に表現し、新しい感動を呼び起こしていました。

そのひとつ、「Pandora℃」は音楽がピタっと止んだ瞬間の間のとり方や感情表現は、深遠で、ダンサーが時間を支配した一瞬とも言える、素晴らしい作品でした。

また、「一つ摘んでは、花いちもんめ」では、日本の死生観のようなものを感じ取った人は多かったのではないでしょうか。

写真でお伝えできないのが非常に残念ですが、そもそも舞台芸術、とりわけバレエをはじめとする舞踊は、一瞬の美の積み重ねであり、写真で切り取る事の出来ない芸術です。リアルに体感していただくのが一番だと思います。

人間の体がつくりだす動きやポーズを造形的に一番美しく見えるように追求していく舞踊の世界。そこに飛び込んで、日々、努力を積み重ねている舞台芸術学科の学生達は、夢に向かって今日もレッスンに励んでいます。公演を観てくれた子供達や若者達もまた、夢を継ぐ者として、次回の公演を楽しみにしてくれていることでしょう。

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2008年2月23日

虚実皮膜の間 ?その弐-

錦影絵

錦影絵

錦影絵

錦影絵

錦影絵

錦影絵

現在、大阪府立青少年会館プラネットステーションでは、現在「プラネットフェスティバル2008」として、錦影絵とループフィルムの上映を見ることができます。

アニメーションの原点ともいえる「錦影絵」の復元と新作の上演に関西で初めて取り組んできた芸術計画学科、錦影絵池田組。今回のイベントでは、「モノが動いて見える仕組み」を確認しながら日本の映像史の出発点を追体験することができます。

まず松本夏樹先生から幻灯機の解説がありました。現代でいうスライドプロジェクターのようなもの「マジックランタン」が日本に入ってきてそれを使っての映像表現が芸能として成立するまでの解説がありました。

いわゆる「活動写真」といわれる日本で始めての動画上映で使われたアニメーションをご紹介いただきました。わずか72コマで制作され、ループ上にしてエンドレスで映し出されるアニメーション。今の時代、何の驚きもない短いアニメーションですが、江戸時代の人々にとっては、モノが動いて見えるだけのことがただただ不思議で面白かったのだろうなと、現代人の感想をもってしました。
また授業で制作された72コマのエンドレスフィルムの学生作品が数本上映されました。

その後、池田光恵先生から錦影絵の解説がありました。『風呂』と呼ばれる木製の幻灯機に『種板』と呼ばれるいわゆる「スライド」を仕掛け、和紙のスクリーンに映し出す物語の世界、錦影絵
木製の『風呂』や『種板』には桐がもっとも適しているそうなのですが、桐は高価な木材なのでもう使わなくなった桐のタンス友人から譲り受けそれを解体し使える部分を使っての手作りなのだそうです。(そうめんの木箱なども使っているそうです。)

錦影絵は映像というよりお芝居に近い。台詞や効果音がライブで挿入され、キャラクターや背景がヴィジュアルとして写しだされ「活動」する。カットイン、カットアウト、フェードーン、フェードアウト、基本的な映像表現は『風呂』の操作と工夫によってすべて可能。驚くほど複雑なヴィジュアル表現が展開します。
「アナログでココまで表現できるものか。」和紙のスクリーンの裏では一体どんなことになっているのか?
錦影絵をはじめてみた感想です。江戸時代の人々も同じしくみでこの映像を作り楽しんできたのかと、「追体験」そのものを楽しんでしましました。

現代人の私が見てもスゴイっ!と思ってしまうエンターテインメントです。CGがどれだけ発達しても、このアナログな幻灯見世物が面白く感じることができることには何か理由があるはずです。きっと。映画、映像を学ぶ若い方々には、アナログのいいところ、デジタルのいいところを両方きちんと研究して学んでほしいなと思いました。アナログ万歳

虚実皮膜の間 –その弐
(にしきかげえ ふぃるむ の あわい)

2008
223日・24日 1700から
プラネットステーション(JR環状線森之宮駅下車)
4階プラネットホールにて ※入場無料

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