学年末のこの時期、学内では様々な発表が行われています。卒業制作ムード、修了制作ムードの中、2年生・3年生もガンバっています。
10号館1階ロビーではシルクスクリーンで作る「文庫本の装丁デザイン」が展示されており、ちょうど3年生の合評会の様子をみることができました。選んだ本の内容からその世界観を噛みしめ、自分なりにデザインで表現します。どれも結構本格的です。
一人ずつ順に自分が作品に込めた思いを発表していって、終わるごとに拍手が起こっていました。
20号館の306教室では、美術学科彫刻コース(総合素材)の2年生による「一日だけの展覧会」が行われていました。会場に入るなり「あっ、何か踏んじゃった!」。足元には痛々しくバラバラになった熊さんの事件現場。ちょうど会場にいらっしゃった川口貴子さんの作品です。
聞いたところ、展示してあった机を受付用として使うため移動する際、熊さんの作品を載せたまま引きずったのだとか・・・。その時、バランスを崩した熊さんが転落。転落事故の現場をそのまま作品として展示することになったのだとか。ご愁傷さまでした。
「(もうひとつの)人形でなくてよかった。」と、笑う川口さん。そのもうひとつの作品。「えぇっ!」(驚) 細かなところまですごく精巧に作られていて、今にも動き出しそうな表情です。
総合素材はいわゆる彫刻でイメージする「石」、「木」、「鉄」、「粘土」などの素材だけではなく樹脂や繊維素材など身の回りにある様々なものを材料として立体作品を制作しています。
材木の切れ端に釘をたくさん打ち付けて生き物のような表情を見せる作品や「種」をモチーフにしてその形の要素を形で表現した作品などいろいろありました。
いろいろな材料と出会い「あっ、この形面白い」「この質感面白い」とか、面白がって作られていく造形は見る側にもシンプルな楽しさがあります。また「これはこう使うべきもの」といった既成概念を払拭し「こんな風にも使えるんじゃないかな」と構成される作品からは右脳を刺激されるような発見もあり、ワクワク感にも似た楽しさがあります。
総合素材の先輩には「展 –TEN- Final in図書館」の時に階段の吹き抜けに飾られていた作品「Internal Flower」の作者・日置智也さんもいます。こんな素敵な作品が生まれる土壌の総合素材は「彫刻」という概念を変えてしまうほど。立体作品の可能性を感じます。
ちなみに「展 –TEN- Final in図書館」は終了していますが、一部の作品は2月末まで展示されています。見逃した方は是非ご覧ください。日置さんの作品も見れますよ! 展示スケジュールは次の通りです。 ・ 2階閲覧室 デザイン副手 永田明日香 イラストレーション「BEAR」 ・ 2階閲覧室 大学院環境・建築助手 佐々木康宏 「amairo」 ・ 3階閲覧室 大学院陶芸助手 金 理有 陶芸「OOPARTS」 ・ 3階閲覧室 大学院デザイン助手 上野真希子 「unbridgeable gulf」 ・ 3?4階 階段 大学院彫刻1年生 日置智也 「Internal Flower」
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