個人的にも毎年楽しみにしている「歌舞伎鑑賞教室」が今年も行われましたー!! 今回は、坂東薪車さんが効果音の紹介に重点を置いて解説してくださいました。 まずは「鳴物」という大太鼓の紹介です。風の音、水の音、雪の音が実演されたのですが、私は雪の音が一番印象に残りました。実際には雪が降る音なんてないはずなのに、「どぅん・・・どぅん・・・」と大太鼓をたたく音がすると、しんしんと降り積もる雪のイメージが広がってすばらしかったです。 つづいて、板を拍子木のようなものでたたく効果音「ツケ」が紹介されました。坂東薪車さんが実際に立役、女方の駆け出す様子を演じてくださり、力強い男性のツケとかわいらしい女性のツケの違いがとてもわかりやすかったです。 効果音の紹介が終わると、「立回(たちまわり)」の説明です。山型に刀を振りかざす動きなどを組み合わせることによって殺陣が構成されていることを、実演を交えてわかりやすく解説してくださりました。 そして学生四人が舞台にあがり、立ち回りを体験することに!! みなさん見得の切り方に悩んでおられましたが、舞台芸術学科演技演出コースの女性が「どうしていいかわからない」と言いながら立派な見得を披露してくださり、会場が沸きました!! そしていよいよ本日のメイン!第二部の「俊寛」は流刑の地、鬼界ケ島を舞台に描かれた作品で、俊寛をはじめとする登場人物の人間性がとても魅力的に演じられていました。前半部分では千鳥と成経の結婚など、微笑ましい場面が多く見られましたが、クライマックスでは俊寛と瀬尾の壮絶な死闘が繰り広げられ、その迫力には釘づけになってしまいました。船や岩頭などのセットも立派でますます作品の世界に引き込まれました。 現代の私たちが映画やドラマを観るように、昔の人たちはこのような舞台を楽しんでいたのだと思います。ついつい西洋のオペラや映画に目を向けがちですが、これからは歌舞伎を含め、日本の伝統芸能もしっかり勉強したいと思いました。 投稿者: みか (大学院・演奏 2年) |