3月5日から17日までのグループ展に山崎由美子さん(美術学科卒)が参加されていました。
作品はモニターを使用した映像作品と写真集の2種類の作品で、両方とも「水」がテーマとなっています。
映像作品は画面からわき出すように水滴が現れ、徐々に水滴同士が重なり大きくなり画面下へと流れ落ちます。
じわじわと無数の水滴が現れる様子や少しずつ水滴が重なるときの円から歪んだ形への変化、互いに引き合う様子などには小さな命を感じることができ、可愛らしくもあり神秘的でもありました。
画面上の水滴の輪郭は暗く、その水滴の内と外が明るく映し出されています。私たちが通常経験する水滴とは異なり,輪郭部分が強い抽象的なイメージに構成されています。
また、映像ならではの画面構成、時間構成が施され観者が楽しめる表現にもなっていました。
水は生命を支える重要な物質であり、また、私たちの日常生活でも自然に個体、液体、気体と姿を変え循環していく興味深い物質でもあります。
このような特性の水という物質に、いままでも多くの芸術家が魅了されてきました。
報告 加藤隆明教養課程講師 協力 芸術計画学科研究室