今日のブログは、映画監督で本学映像学科客員教授でもいらっしゃる、小松莊一良先生の授業をご紹介いたします!
小松先生は、1992年に音楽ダンス映画「ハートブレイカー」でデビュー。
ミュージシャンやストリートダンサーをモチーフにした作品が多いのが特徴で、安室奈美恵さんやケイティ・ペリーさんなどの音楽映像も多数制作。
近作では映画「フジコ・ヘミングの時間」(2018年)が話題になりました。
今回の講義では、まず初めに小松先生が大阪芸大に通われていた時のお話をしてくださいました。
1年生から仲間を集めて映画を制作し、コンテストに積極的に出品していたという小松先生。
最初のうちは思うような成果も得られなかったそうですが、続けるうちに徐々に反応があり、人脈や活動範囲が広がっていったそうです。
小松先生の学生時代は、プロが使う35ミリフィルムや機材は大変高価で、学生たちは画質の悪い8ミリフィルム(3分で3000円くらい)を使うことがほとんどだったとのこと。
今はデジタルが主流で、デビューしなくてもプロ並のクオリティの作品をつくることができる時代。
また、YouTubeなどでも簡単に作品を発信できるので、小松先生は「今の学生が羨ましい」と一言。
せっかくなのだから、たくさん映像をつくってほしいとおっしゃっていました。
そして、後半は「音楽を使った映像演出の可能性」について講義いただきました。
小松先生曰く、音楽演出のスタイルは大きく分けて6つに分類されるのだそうです。
その6つとは、作品を強く印象づけることができる「劇伴」、主題歌や挿入歌など「楽曲・選曲系」、アメリカでは根強い文化の「ミュージカル系」、アーティストの実録「ライブ演奏系」、ダンサーが主人公の「ダンス系」、ミュージックビデオのようなシーンによる「イメージ・MV系」。
講義では、それぞれの特長や、必要とされるスキルなどを教えていただきました。
ほとんどの映画に使われている劇伴は、「ゴッドファーザー」や「ゴジラ」などのテーマ曲のように、10年・20年経っても音楽が生きていて、色んなところで使われています。
世界で一番映画をつくっているインドでは、最近はミュージカル系からMV系へ表現が移り変わっているそうです。
トーキー映画が誕生してから90年余り。
音楽センスを磨くことは、映画制作において必須事項と言っても過言ではありません。
音楽がいかに映像の魅力を引き出しているのか、今回の小松先生のお話から伺い知ることができました!
映像業界を志す学生のみなさん、音楽映画やミュージックビデオなどを研究して、音楽を使った映像表現についても知見深めていきたいですね!
投稿:島田(学生課)