2008年3月10日

大阪芸術大学 第29回オペラ公演 『魔笛』

先週土曜日、アルカイックホールで行われた「大阪芸術大学 第29回 オペラ公演 -魔笛-」。

今回のブログは、大学院・芸術制作専攻(器楽)の矢野実加さんからこのオペラ公演の感想を投稿いただきました。

矢野さんは、3月2日のブログで紹介いたしました「音楽の花束」という大学院・1年次生のコンサートに出演されていた方です。
投稿、どうもありがとうございました。

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第29回オペラ公演 「魔笛」

行ってきました「魔笛」!!
毎年3月に行われている学外オペラ公演ですが、今年は舞台芸術学科の協力を得て、例年とは一味違う舞台に仕上がっていました。

何より驚かされたのが、王子タミーノを襲う「大蛇」!!一般的には巨大なかぶりもの()で登場しますが、今回は舞台芸術学科舞踊コースの三名が銀の全身タイツでクルクルと激しく舞う事によって表現されていました。色んなアプローチの仕方があるんだな、と目からウロコでした!

タミーノの魔笛の音で集まってきた動物達も舞踊コースの四名で演じられ、洗練された印象を受けました。そして「魔笛」はジングシュピール(歌芝居)なので曲間では演劇の要素もありますが、今年度はコミカルなキャラクター性がよく引き出されていてとても楽しめました。特にモノスタトスの手下が生き生きとしていてよかったです
セットの美しさもすばらしく、夜の女王の登場では舞台上方から舞台下方のオーケストラピットの内部までが星のきらめきに包まれ、それはまさに夢の世界!!あまりの美しさにため息が出ました。

もちろん、演出だけでなく演奏もすばらしかったです。夜の女王の娘パミーナは1幕、2幕どちらも透明感のある歌声で魅力的でした。夜の女王の侍女、童子それぞれのハーモニーも美しく、パパゲーノ、タミーノをはじめとする男性陣もステキな歌声でした。合唱もまとまりがよく、出演者全員が一丸となって舞台を作り上げる姿勢には感動しました!!

音楽系学科だけではなく、他学科と協力し合えるのが大阪芸大の魅力。今後もどんなステキなイベントが行われるのか目が離せません

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2008年3月7日

扉を開けて・・・ ?《乙女》の衝動?

町田夏生展 ?《乙女》の衝動?
 
乙女の衝動

乙女の衝動

町田夏生展 ?《乙女》の衝動?

乙女の衝動

乙女の衝動 

 

先日、221日付けのブログでお伝えしたように

1月に開廊したYOD Galleryでは、開廊第2弾として、「町田夏生展 ?《乙女》の衝動?」が開催されています。(2005年大学院芸術制作研究科修了)

まずYOD Galleryに近付くと、外壁に大きくかたどられた幅4m近くの壁画に驚くと同時に惹きつけられます。ガラスの扉からは、ギャラリー内にそれ以上に大きく壁一面に広がる乙女たちが垣間見えます。通りすがりの見ず知らずの人々も老若男女、思わず扉を開けて入らずにはいられない、そんな衝動にも駆られます。それが、第一のねらいだと町田さんは話してくれました。現代美術が、一般の人々にとって遠い存在なのではなくて、本当に色々なより多くの人たちに見て欲しい。そんな思いもあるそうです。

一旦、扉を開けて中に入るとそこはまるで別世界、乙女たちの住み処です。同じ乙女は一人もいない、似て非なるそれぞれ個性豊かで耽美なまでに魅力的な乙女たちです。乙女たちはこの空間に確実に息づいています。愛を、夢を、そして憧れを自分のものにしようと命懸けです。油断しているとあなたの心も食べられてしまうかもしれませんよ。
さあ、扉を開けて・・・お入りください。

町田さんは、大阪芸術大学の美術学科のときも大学院のときも学科を越えて色々な人たちと交流を持ち、一緒に展覧会を企画するなど、幅広い活動を繰り広げていたそうです。建築学科に面白い先生がおられると聞けば、ドンドンと研究室のドアを叩いてはじめましてと訪ねて行く、それは、時に芸術計画学科の学生さんであったり、映像学科の院生さんだったり・・・。ありとあらゆる分野の才能たちとコラボレーションすることで、色々な感性を磨いて行ったようです。とにかく、展覧会をすることが勉強になると語っていました。まさに総合芸術たるべき芸大ならではの醍醐味です。キャンパスのあらゆる場所を有機的空間として捉えて数多くの展示を行い、芸大の利点を最大限に生かしたことで、学生時代にまったく悔いはないと爽快に笑ってくれました。

とてもきれいな色合いで描かれた乙女たちに染めの手法に通じるものを感じました。町田さんにお聞きしたら、図書館で古代文様や染色の本が気に入ってよく見ていたところ、就職課の求人票で友禅染めの会社を見つけたので、就職して、1年半程働いていたそうです。その経験を基に染めの手法を生かしつつ、それを崩して独特の美しい世界観を築いています。

是非、足を運んで溢れんばかりの《乙女》の衝動を体感してください。誰の心の中にも《乙女》のはあるはずです。

町田夏生展 ?《乙女》の衝動?
 3
4日(火)→322日(土)
11:00
?19:00 日・月曜日 閉廊

YOD Gallery
http://www.yodgallery.com/

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2008年3月2日

「音楽の花束」大学院・1年次生によるコンサート

音楽の花束・大学院1年次生によるコンサート
↑開演中は写真撮影ができないので、リハーサルにお邪魔して撮影させていただきました。

音楽の花束・大学院1年次生によるコンサート
↑ロビーに飾られた今回のコンサートのイメージディスプレイ

今日の寒さはマシな方。まぁまぁ暖かい一日でした。
そんな日にふさわしい「音楽の花束」と題されたコンサートに行ってきました。
音楽の花束・大学院1年次生によるコンサート
羽曳野市が主催のこのコンサートは大阪芸術大学[第11期]の大学院生によるものです。本日は学内ではなく羽曳野市生活文化情報センター「LICはびきの」の音楽ホールで開催されました。
受付ではチケットの半券を使っての来場者参加型の「半券アート」なる試みも行われており、工夫いっぱいのコンサートです。ホールロビーに設置されたボードに半券を貼っていくというもの。半券に記された番号と同じ番号が書かれた位置に一つずつ貼られていきます。ジグソーパズルのように徐々に全体のヴィジュアルが完成していきます。

来場者に配られるパンフレットには音楽ド素人の私にもわかるように演奏される曲の解説か載っており、さらに演奏の前にはオペラのあらすじやシーンの説明などクラシック音楽を親しみやすくしてくれる構成がとてもありがたかったです。
音楽の花束・大学院1年次生によるコンサート
すばらしい演奏だったのに「これからも精進してまいります」という最後の挨拶がとても謙虚で、なんともさわやかな気分になった演奏会でした。

「音楽の花束」大学院・1年次生によるコンサート
「音楽の花束」大学院・1年次生によるコンサート

演奏会が終わって会場を出るお客様方を待ち構えるかのように目の前に現れたのは、大きな花束のイメージに添えられた市民の皆様への、友人への、先生方への感謝のメッセージでした。お客様方は出演者と全貌が明らかになった「半券アート」の見送りでお帰りになりました。
子供からお年寄りまで幅広い年齢の方々がたくさん来場され、春の日曜日にふさわしい心豊かになる演奏会でした。

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2008年2月26日

第18回ヴェルソ・クラリネット・アンサンブル演奏会

224日(日曜日)に南港サンセットホールで行われた演奏学科クラリネット専攻生によるコンサート「VERSO CLARINET ENSEMBLE 18thCONCERT」をご紹介します。
1
年生から4年生の11名が出演したこのコンサート、代表の碇健雄さん(4年生)から投稿いただきました。
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ヴェルソ・クラリネット・アンサンブル演奏会
ヴェルソ・クラリネット・アンサンブル演奏会
↑放送学科アナウンスコース4回生、岡本真理子さんに司会をお願いしました。

↓写真撮影:長谷川朋也さん(大学院・写真)
ヴェルソ・クラリネット・アンサンブル演奏会
ヴェルソ・クラリネット・アンサンブル演奏会
ヴェルソ・クラリネット・アンサンブル演奏会

ヴェルソ・クラリネット・アンサンブル演奏会
ヴェルソ・クラリネット・アンサンブル演奏会

この演奏会は1年間の勉強の成果をアンサンブルの演奏という形で研究発表する場で、学年の枠を超えて専攻生全員で取り組む唯一の機会です。演奏の技術だけではなく、選曲やプログラム・チラシの作成など演奏会に関わる全てが勉強だと考え、良い演奏会になるようにと試行錯誤してきました。

いつもはクラシックを勉強している私達ですが、今回の演奏会では、ライトクラシック・ポップスのステージを設け、お客様に音楽をより楽しんで頂こうと考えました。そして今年は大阪芸術大学ならではの他学科とのコラボレーションが実現し、いつものヴェルソとはまた違った雰囲気が出せたと思っています。

練習期間は1月の終わり頃から約1ヶ月ですが、企画は去年の4月から徐々にしていました。毎年思っていることですが「今年も何か前回とは違うことをしてみたい」ということでアイディアを出していきました。編曲、司会、チラシ作成、写真撮影、映像・CM撮影(OUATV)最終的には4学科の協力を得ることが出来ました。

演奏会は午後3時開演。朝から雪もちらついており寒く、お客さんが集まるか心配でした。今年は海の見える南港サンセットホール。商業施設のなかにあるホールで買い物に来た一般のお客さんがチラシを見て、来て下さればなあと思っていました。
そして開演。いつもよりはお客さんも多いようで少し安心しました。構成は全部で3部。1部は小編成によるアンサンブル。こちらはスムーズに進んでまずまずの出だし。2部が今年の目玉のライトクラシック・ポップスのステージ。Clarinet show time -Precious memory-と題し「大切な想い出」にまつわるエピソードをなどを紹介。また楽器紹介もしました。クラリネットと一言で言っても実はこの演奏会で使ったクラリネットだけでも6種類もあります。普段クラッシックを聴かれる方でも、中々それはあまり知らないだろうと思い、簡単な説明と少し音を出してみました。舞台と客席との距離が少し縮まった気がします。2部の曲はミュージカルキャッツよりメモリー、カーペンターズメドレーなどどこかで聞いたことのある曲を選びまし
た。また演奏学科の卒業生の打楽器の方にも入って一緒に演奏していただき、非常に盛り上がりました。
そして第3部。こちらは全員による大編成のアンサンブル。今年は1部から合わせて全部で14曲も演奏し、かなり盛りだくさんの内容でした。最後にアンコールを演奏している最中に後ろのブラインドが上がり、海が見えてより一層ムードが高まりました。
演奏会が終わり、お客さんへの見送りを僕はしていました、OBさんや学校の同級生、後輩など色々な人が見に来てくれていました。いつもとは本当に違った雰囲気が出せていて良かったという声をたくさん頂きました。とてもうれしかったです。
学生もいつもとは違うことを色々したので勝手が悪くバタバタしましたが、本当にいい演奏会になったと話していました。

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2008年2月25日

Bodaiju Café アートフェスタ2008

Bodaiju Cafe' アートフェスタ2008
Bodaiju Cafe' アートフェスタ2008
Bodaiju Cafe' アートフェスタ2008
Bodaiju Cafe' アートフェスタ2008↑非常に細かな線と点で仕上げられる細密画を描く宮本拓也さん。
Bodaiju Cafe' アートフェスタ2008↑ちょっと過激な少女の絵を独特のタッチで描いていく安井加奈さん(左)。

会場で購入した潤inoueさんのポストカード(左)↓
Bodaiju Cafe' アートフェスタ2008 

昨日、大阪市北区のBodaiju Caféで行われたアートフェスタ2008に行って来ました。
大阪を拠点に活動している様々なジャンルのアーティスト26名がこのカフェに集いました。
 http://www.bodaiju-cafe.com/

砂絵アーティストやアクセサリー作家、書画家など本当にたくさんのジャンルのアーティストの作品で店内は溢れていました。
アーティストと作品のことについて話しながら作品を買うこともでき、サイン代わりに即興でのイラストを描いてあげるアーティストもいました。

そんな中に大阪芸術大学の在校生も2人参加していました。二人とも工芸学科でテキスタイル・染織を学んでいる宮本さんと安井さん。普段、大学の課題で制作している作品とは全く違う作風で活動されています。お二人とも一度見たら忘れられないインパクトがある作品を生み出す注目の在校生です。

またこのカフェにFUNKY802digmeoutオーディションの通過者yumさんもお二人の応援に来られていました。yumさんも大阪芸術大学出身のアーティストで在学中はお二人と同じテキスタイルを専攻されていた方です。

また今年度、ZAnPonさんやyumさん、このイベントに参加された宮本君、安井さんなどなどテキスタイル専攻の縦糸で繋がったアーティストが一同に参加するカッコイイ展覧会が学内で開催される予定です。非常に楽しみです。

また美術学科絵画コースの卒業生、inoueさんも参加されていたこのイベント。様々なジャンルの横のつながりと、OB・OGとの縦のつながりをはぐくむことができる素敵なイベントでした。
今回参加された宮本君、安井さんにとっては、縦糸・横糸。まさにテキスタイルつながりというところでしょうか。

お後がよろしいようで・・・。

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