2008年7月24日

舞台芸術学科 定期公演「日陰でも110度」

昨日、梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティで行われた舞台芸術学科第15回定期公演『日陰でも110度』に行ってきました。今回初の演目で興味津々でした。初日はA班の公演です。
日陰でも110度なんて、日なたでは何度になるの?なんて思ってしまうのですが... 入場時に頂いたパンフレットを読むとこれは、華氏110度ということで、摂氏43度のことを示すとのことです。これならなんとなくイメージわきますよね。
物語は、日照り続きのテキサスで人々は暑さに苦しんでいました。そこで牧場を経営するカリー家の長女リジーを中心に話しは進みます。リジーは真面目で頭が良く料理も裁縫も得意なのですが20代後半になっても恋人がいません。父親が心配し保安官ファイルをピクニックに誘いますが断られてしまいます。この保安官ファイルも妻は死んだと言っているのですが、実は逃げられたという経歴の持ち主。リジーがファイルが来ないことにいらだちを感じているピクニック会場で1人の男が現れます。その男はスターバック。彼は、「100ドル払えば雨を降らせる」と言うのですが....
日陰でも110度
あまり物語りを詳しく説明すると、今日も公演がありますのでこれくらいにしておいて、感想を述べますととても見やすく良かったというのが正直な感想です。それといつもながらに感心させられるのが学生の一体感です。最後は裏方で公演を支える舞台美術・舞台音響効果・舞台照明のスタッフも舞台に上がり、演じる側と共に踊りフィナーレを迎えます。会場は大いに盛り上がり、終了の幕が降りた後は、学生からすごいパワーを貰った気がしました。
日陰でも110度
今日も18時30分開演でB班の公演があります。また、8月3日には東京芸術劇場中ホールで13時開演で行われます。
一流の劇場での学生の更なる活躍に期待しましょう!
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2008年7月17日

ART OSAKA 2008に注目!

みなさん、大阪でアートフェアが開催されることはご存知でしょうか?
先日オープンした本学のほたるまちキャンバスの近くにある堂島ホテルで、現代アート専門のアートフェアが725日(金)より3日間開催されます。いよいよ来週です。
ART OSAKA 2008 堂島ホテル
■ 開催概要
名称:ART OSAKA 2008
    URL:http://www.artosaka.jp/
会期: 2008725日(金)?27日(日)12:00-19:00
    *725()21:00迄(入場は終了30分前迄)
会場:堂島ホテル8階・9階・10階・11階 客室47部屋
    大阪市北区堂島浜2-1-31 
    URL:http://www.dojima-hotel.com
    JR北新地駅、地下鉄西梅田駅より徒歩3
    JR大阪駅、各線梅田駅より徒歩8
入場料: 1,000円(会期中有効)

この「ART OSAKA 2008」は、もともと2002年から天保山の海岸通ギャラリーCASOを会場に開催されていた「ART in CASO」がルーツとなっていて、昨年より会場を堂島ホテルに移して開催しています。今回は関西を中心に東京、名古屋のギャラリーから韓国、台湾のギャラリーも参加して、計47のギャラリーが一堂に集結する大規模なアートフェアです。これらのギャラリーがホテルの客室を展示ブースに見立て、通常とは違う展示方法で取扱の作家を紹介し作品の販売をするという企画です。
実はこのイベント中で作家として活動している本学の卒業生が多く参加しています。大阪芸術大学だけでなく、短期大学部、大阪美術専門学校卒業生を含めると現在把握しているだけで13名の作家がこのアートフェアに出品します。近年の美術界は現代アートに多大な注目が寄せられています。従来の洋画、彫刻といった既存の枠組みに捉われない作家、作品が続々と登場し、新しいアートの形を模索する動きは海外だけでなく日本でも高まりを見せています。昔は「作家は死んでからでないと認められない」とも言われてきましたが、最近は20代、30代で国内はもとより世界でも認められる作家が、この現代アートの分野では増えてきています。

このアートフェアに参加する作家の方々は、そうした可能性を秘めている作家としてギャラリーにプロモーションされています。そしてこの場での作品の販売によって、作家とギャラリーの評価がなされる厳しい現場でもあります。

卒業生がどのように活動しているのを見るだけでなく、今の美術界の流れがよくわかるイベントでもあります。関西でこれだけ多くのギャラリーが集まることはこのアートフェアしかありませんので、 入場料はかかりますがアートの最前線を実際に目にすることのできる絶好のチャンスです。なかなか学内だけでは知ることのできないアートの現場を、是非この機会にしっかりと学びとってください。

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2008年7月3日

劇団「大阪バンガー帝国」が天王寺でこんにちは

最近、近鉄あべの橋駅改札口(HOOP側)に貼られたポスターをご覧になられましたか?
近鉄 阿倍野橋 あべの橋 改札 ポスター
今週から1週間、改札横の3カ所の掲示板それぞれに3パターン貼られています。
写真をよく見ると実はこれ、大学のとある喫茶の店内で撮影されました。
(独特の机のデザインがポイントです。)どこだかわかりますか?
大阪バンガー帝国
昨年本学を卒業された舞台芸術学科、文芸学科の学生を中心に結成された劇団「大阪バンガー帝国」が、学外にて第3回公演のポスターです。
在学中から活動をしていた劇団が今回、山荘を舞台にしたコメディを手掛けます。
芝居を見たことない人も演劇関係者も楽しめる舞台となっています。

週末金土日と、劇場にふらっと足を運んでみてはどうでしょうか?
みなさんお見逃しなく。

□大阪バンガー帝国・第3回公演
「トップページからこんにちわ」
作:倉島孝典/演出:川氏たかあき

会場:ロクソドンタブラック
JR
天王寺駅南出口から徒歩5
地下鉄谷町線阿倍野駅?番出口から徒歩1
545-0052 大阪市阿倍野区阿倍野筋2-4-45
TEL
06-6629-1118
http://www.thekio.co.jp/loxodonta

チケット:
前売り券 1,700円/当日券 2,000
74日(金)1900?
75日(土)1500?/1900?
76日(日)1300?/1700?

・チケットお問い合わせ(担当=森)
090-8071-7642
empireofvanguar@yahoo.co.jp

●大阪バンガー帝国HP
http://campc.jp/eov/

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2008年6月27日

卒業生・池西朝美さん

今回は期待の卒業生を紹介します。名前は池西朝美さんです。
今年3月に美術学科油画コースを卒業したばかりの方です。今回、現代美術センターでの個展が決まりました。現代美術センターでは画歴がないと個展はなかなかさせてもらえないそうなのですが、画歴が全くない池西さんの作品を現代美術センターの人が見て即展覧会を行うことが決まったのだそうです。
池西さん作品
その池西さんに少し話を伺いました。
池西さんは見た目とても明るそうな感じの方なのですが、話を聞くと「話すのが苦手なんです」と少しはずかしそうに答えてくれました。池西さんは「絵をつくるという感じで描いています。学生時代から絵を描くということに専念していて、大学はアトリエであって、大学の授業を受けているという感覚はあまりありませんでした」ということでした。
そばで話を聞いていた先生は「この子はキャンバスと会話をしていて、会話のいいところで絵を描いているんですよ」とおっしゃっていました。
池西さん作品
また、学生生活で良かったなと思うことは何ですか?の質問には「美術学科のすばらしい先生方に出会えたことが本当によかったです」と切々と答えてくれました。美術学科で指導する教員の方々と学生との信頼関係が在学中に大きく築かれていたのだなと感心しました。
お話が苦手なのにたくさんのコメント本当にありがとうございました。

池西さんの展覧会は6月30日から始まります。ぜひ現代美術センターに足を運んで見て下さい。今後の活躍を期待しております!
展覧会案内
開催期間 6月30日(月)?7月5日(土)
開催時間 午前10時?午後6時 土曜日は午前10時?午後4時
場所 大阪府立現代美術センター 展示室A全室
     大阪市中央区大手前3?1?43 大阪府新別館 南館1F
     TEL06-4790-8520 info@osaka-art.jp http://www.osaka-art.jp/

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2008年6月24日

『絵描き』二人展

西天満のGallery wks.で、62日(月)?614日(土)「安井源太×北村章」展が開催されていました。
1983
年生まれの安井源太さんは、2005年に本学・美術学科を卒業後、フラワー・アレンジメントの講師等をしながら、創作活動を続けていらっしゃいます。2歳年下の北村章さんは、2007年に本学・美術学科を卒業後、大学院 芸術研究科に入学、現在、芸術制作 絵画専攻の2年生です。お二人の出会いは、学内「SAGAシンポジウム アーツ アンド エイプス展」での壁画制作に参加した際のことで、二人で一緒にジャングルの場面を担当することになったのだそうです。
二人の作風は、一見正反対のように見えます。安井源太さんは、星座をテーマにした繊細でしなやかな、外へ外へと広がりを見せる画風。一方、北村章さんは、溢れる色彩のタッチで、迫力のある画面を枠(額)に閉じ込めた作品ですが、原始的な絵画を目指しているという点で共通しているのだと思います。
安井源太 北村章 二人展 絵画 gallery wks.
Gallery wks.
のオーナー片山和彦さんもお二人の絵画に対する真摯な姿勢と情熱、そして、生活を考えた上での地に足の着いた創作活動であること等を熱く語ってくださいました。すっかり、お二人を見込んでくださっているのだなあとこちらもとても嬉しくなりました。

安井源太さんは、或る時、鳥取の夜の海で、突然雲の切れ間から現われた北斗七星に感動し、それ以来、星をモチーフに描くことが多いそうです。
「夜空、七つの星が、空に巨大な絵を描きながら、登って行くのを見た。星は私の心を分解し、闇の中に誘い込む。私の絵は、そのような場への扉です。 夜の闇の中に、大きな力がうごめいているのを感じる。永遠に繰り返して行く作業。体で描き込む私と北村の空間は、ひたすらに在り続けることを求める。」

安井源太さんは、ご自分の絵画を一つずつ丁寧に解説してくださいました。自分の絵を語れるというのは、とても必要なことだと思いますが、さすがですねと話したところ、最初から語れるわけではないけれど、展覧会で展示をしている中で、色々な方々と話をしているうちに見えてくるものもあるので、だんだん語れるようになってくるとおっしゃっていました。とてもきれいな色調ですねと話したところ、やはり、色にはかなりこだわっているとのことでした。
安井源太 北村章 二人展 絵画 gallery wks.
Libra 1940X970 mm mixed media

安井源太 北村章 二人展 絵画 gallery wks.
Purple River 1940X1120 mm oil on canvas

安井源太さんに学生時代に印象に残っていることなどをお聞きしました。
映像学科の方々とかかわって、アニメーションの背景をたくさん描いたことがとても勉強になりました。学生時代には、絵に関する自分の好きなことは一生懸命やったけれども、もっと好きなこと以外の勉強もたくさんやっておけば良かったと思っています。」また、「小さい頃から絵を描くのが好きだったので、芸大には小学校の時から行きたいと思っていました。」という嬉しいお話も聞くことができました。
安井源太 北村章 二人展 絵画 gallery wks. 安井源太 北村章 二人展 絵画 gallery wks.
Taurus 910X727 mm mixed media

安井源太 北村章 二人展 絵画 gallery wks. 安井源太 北村章 二人展 絵画 gallery wks.
at the sea
 2273X1455 mm oil on canvas

展示をするにあたり、二人の個性がぶつからず、同じ空間に共存できるようにとかなりの時間を掛けて展示の配置等を考えられたそうです。その苦労の甲斐があって、とても自然で心地よい空間になっていました。もし、間に椅子などあったら、くつろいで、長居してしまいそうな、癒しも感じる見飽きない絵画たちです。また行きましたというリピーターの方がいらっしゃるのもうなずけます。
安井源太 北村章 二人展 絵画 gallery wks.  安井源太 北村章 二人展 絵画 gallery wks.
The Dark Sea 1940X970 mm mixed media

北村章さんの今回のテーマは「旅」です。
「旅は楽しい。いろんな感動がある。モンマルトルの静かな朝や、法隆寺でであった神木・・・。その感動を呼び起こしたい。残しておきたい。誰かに伝えたい。だから私は絵を描いている。」木屑を練って立体的に描かれた絵画は、額も作品の一部です。ちなみに非常に重たいそうです。
安井源太 北村章 二人展 絵画 gallery wks.
Mont-Saint-Michel 800X1100mm mixed media
「感想をお書きください」のノートには皆さんビッシリ感想を書かれていて、人気の高さがうかがえます。
安井源太 北村章 二人展 絵画 gallery wks.
Montmartre一部 800X1100 mm mixed media
安井源太 北村章 二人展 絵画 gallery wks. 安井源太 北村章 二人展 絵画 gallery wks.
a sacred tree 1800X1500 mm mixed media

北村章さんは、自分でまだまだこれからだと思っているので、ほめられるよりも率直な感想を聞きたいとおっしゃっていました。とても謙虚で前向きな方だと思いました。その素直さで、きっと色々なことを吸収して成長して行かれるだろうなあとこれからがとても楽しみです。そこで、敢えて言わせてもらえば、迫力のあるものを立体的に描いているので、迫力のある画面になっているのはある意味当然の部分もあるので、またこれから、描写力に一層磨きをかけてもらって、絵画そのもののバワーも見せて欲しいと思います。
安井源太 北村章 二人展 絵画 gallery wks. 安井源太 北村章 二人展 絵画 gallery wks.
Komoku-ten 1800X1800 mm mixed media

北村章さんに後輩の皆さんへのメッセージをお聞きしました。
「芸大のキャンパスでも時折、ボーっと座っているような学生さんたちを見掛けることがありますが、学生時代はあっという間に過ぎるので、時間を無駄にしないで欲しいですね。学科に直接関係のない音楽でも恋愛でも何でも良いから、熱中できるものを見つけて、悔いのない4年間を過ごして欲しいと思います。」

今回、お二人との出会いはとても嬉しいものでした。頑張っている人たちの作品には、とても魅力を感じて元気をもらう気がします。また、次の機会に期待がつのるばかりです。

本学芸術計画学科講師の渡辺直人先生は、授業の一環として学生さんたちをたくさん引率して来てくださったそうです。今回の写真は、渡辺先生にご提供いただきました。

次回(728日?89日)Gallery wks.は、本学大学院生岡村基展「日常から妄想へ」とのことで、また、楽しみです。皆さんも是非、展覧会に足を運んで本物の作品に接してください。

Photo by渡辺直人/大阪芸術大学 芸術計画学科 講師
http://d.hatena.ne.jp/wnwks/20080607/p1

安井源太 ブログ http://blog.livedoor.jp/gentayasui/

安井源太×北村章 展
6
2日(月)?614日(土)11:00?19:00(展覧会は終了しています)
日曜休廊/土曜・最終日は17:00まで
Gallery wks. http://www.sky.sannet.ne.jp/works/

投稿者:図書館事務室

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