2010年12月23日

信濃橋画廊

           

 現代美術老舗ギャラリー、信濃橋画廊が今年末で45年の歴史を閉じます。1965年から大阪西本町で開廊し、多くのアーティストがデビューしてきました。大阪芸術大学の学生や卒業生も大変お世話になった画廊だと思います。関西のアートシーンを牽引し続けた画廊がなくなることは、大変寂しいことです。くさい言葉ですが、青春時代を信濃橋画廊と過ごしたアーティストも多いはずです。 そこでは、美術学科卒業生(75卒)伊達泰正さんの個展大阪芸術大学美術学科教員西山市博さの個展が行われました。

関西を代表する老舗画廊です!芸大の学生たちもとってもお世話になりました・・・。

 伊達泰正展 「ルージュから黒い雨」2000年~2010年と題された個展は、タイトル通り10年間の代表的作品が展示してありました。10年間の代表的作品を俯瞰するような展示方法は大変難しい作業だと思います。時間軸に沿う展示ではなく、色彩を重視した作品とイメージに重きを置いた作品に分けられ、リズミカルに作品鑑賞が出来る様に作品の配置がされていました。 
 
作品の配置にとっても気を配っています!10年間の歴史が詰まっています。色彩重視の作品と、イメージに重きを置いた作品に分けられています。
 
 
 西山市博さの油絵は、日常的な風景に、ピンフォーカスをぼかす技法で写真撮影を行い、その写真から絵画になおすものです。作品に描かれているイメージは輪郭線が曖昧となり、全体に陰影の薄い明るい画面となっています。写真を絵画に移行するとき生まれた筆跡が、この作品の魅力のひとつとなっています。

写真を絵画になおした作品です。ピンフォーカスをぼかして撮影しているんだそう!!曖昧な輪郭線が魅力の一つです。 

報告 加藤隆明 芸術計画学科講師
 


2010年12月22日

吉野山での1コマ 2

 こんにちは、ゲイブルちゃんです!!今日は先日に引き続き、美術学科課外授業レポートをお送りします!

 やっと辿り着いたところで記念写真をパチリ! 
 ゲイブルを含め、美術学科の学生たちが必至に吉野山を登り、やっとのことで?辿り着いた金峯山寺。(実際には大した距離ではなかったようです・・・)平城遷都1300年祭を記念して、金剛蔵王権現像特別開帳が行われていました。

 ところがここで私ゲイブルに最大のピンチが到来!!奈良や京都など、仏閣ではよくあることなんですが、何と国宝の蔵王堂内では撮影が禁止されていたんです!!そんな!!私には学生たちの学習の様子をカメラに収めるという大切な使命があるのに・・・!!

 金峯山寺の方と交渉した結果、秘仏などにカメラを向けず、学生たちの様子のみの撮影ならば、ということで、OKをもらいました!!・・・しかし、何度係の人に「カメラは禁止ですよ!!」と怒られたことか・・・。一応、腕にPRESSの腕章をつけていたんですが・・・。水戸黄門のように、この腕章が目に入らぬかー!!とやりたくなってしまいました・・・。

残念ながら秘仏の撮影は禁止でした・・・今回ご開帳されていたのは、金剛蔵王権現三体釈迦如来千手観音菩薩弥勒菩薩の三体なのですが、これらの仏は変化身であり、(つまり簡単にいえば、一つの神様が姿形を変えて仮の姿で現れるということ)それぞれ、釈迦如来=過去、千手観音菩薩=現在弥勒菩薩=未来の3世に渡って私達を守って下さる守護仏なのです。
みんなしっかりと手を合わせて拝んでいましたが、一体何をお願いしていたんでしょう??困った時の神頼み、なんてよく言いますが、頼ってばかりっでは神様も大変、山のような願い事を一つずつ叶えていくのも骨が折れるでしょう。いくらお賽銭を奮発したって、自らの努力を怠ってはいけないということですね

しっかりと手を合わせています・・・いいインスピレーションが湧くといいですね!

金峯山寺本堂「蔵王堂」です

 さらに、この金剛蔵王権現像は、国宝である蔵王堂のご本尊として400年以上も鎮座されている日本最大の秘仏なんです。美術的な価値ももちろん非常に高く、学生たちはこの貴重な機会を逃すまいと、しっかりと目に焼き付けていましたよ!!昨年の卒業制作展でも、仏や仏教の話をモチーフにした作品が多くみられたように、今回のこの経験を日々の制作活動にしっかりと生かしてほしいですね

 今日は午後からの出発だったので、あまり散策の時間はとれず、せっかくの紅葉をスケッチブックに納めることはできませんでした・・・。次は桜の季節に、スケッチブックを持って、今度はゆっくり吉野の山々を見て回りたいですね!!
 


2010年12月21日

吉野山での1コマ

      

 皆さんこんにちは、ゲイブルちゃんです!!
先週は、あまりブログを更新できなくてごめんなさい…。芸大ブログ女王である私ゲイブル、実は熱を出して仕事をお休みしていたのです…。何事も体が資本ですからね、皆さんもインフルエンザノロウイルスマイコプラズマ肺炎・・・そんな病原菌に負けないようにしっかりと栄養をつけてこの冬を乗り切りましょう!

貸し切りバスで向かいます、なんだかテンションも上がっちゃいます!!
 さて、私ゲイブルは先日、美術学科の課外授業に同行し、奈良県の吉野まで行ってきました!!美術学科って、ただ絵を描いているだけではないんですよ。自らの殻に閉じこもっているばかりでは、いいインスピレーションは湧きません。自然や、他分野の芸術に触れ、自らの創造の幅を広げようというのが、今回の授業の目的なのです!!

チョコレートをもらっちゃいました!

 貸し切りバスで学校を出発!!気心の知れた仲間との遠出ということもあって、バスの中は賑やか!!こーんなにお菓子を買い込んできている学生も!!なんだか遠足みたいで楽しいですね!!ゲイブルもチョコレートを分けてもらいましたよ!!どうもありがとう!!

しんどい・・・芸坂よりもキツイ!!
 吉野山の観光駐車場に到着。ところが着いてすぐに、綺麗な景色や歴史ある仏閣が拝めるというわけではありません。ここから、辛く険しい山登りのはじまりはじまり・・・。普段事務局の机に座ってパソコン作業ばっかりしている私ゲイブルにはキツイのなんの・・・。
でもやっぱり学生たちは元気ですねぇ・・・。そしてさすが美術学科というべきか、歩きながらも見ることが出来る吉野山の峡谷の様子や、暖色に変わりつつある木々の様子を、しっかりとカメラに納めていました。まだ少し紅葉の見ごろには早かったようですが、学生たちがキャンバスに描く吉野の山は、秋色に真っ赤に染まっていることでしょう!!

 もう限界かも・・・という頃にようやくたどり着いたのは、修験道根本道場総本山「金峯山寺」
実は、今日の課外授業の大きな目的は、この金峯山寺の秘仏を見学することだったんです!
平城遷都1300年祭を記念して、日本最大の秘仏である金剛蔵王権現蔵が、百日間のみ、特別にご開帳されていたからなんです!!
金峯山寺の本堂である蔵王堂で、金剛蔵王権現蔵の説明をして頂きました。その際に、パンフレットと一緒に護摩木をもらいましたよ!!みんなそれぞれの願い事をしっかり書いています!!この護摩木はストラップにもなるようで、さっそく携帯につける学生もちらほら・・・ちょっと大きすぎない??
それに護摩木って、護摩を焚く際に投げ入れるものじゃなかったかしら・・・?ストラップにしちゃっていいのかしら・・・??

一部の木は、こんなに綺麗に赤く染まっていました!なかなか見られるものではありません!願いは叶うかな??

 っと、今日はここまで!!
次回は、美術学科課外授業金峯山寺編をお伝えしますのでお楽しみに!!


2010年12月20日

芸術計画学科卒業研究審査会

    

 芸術計画学科卒業研究審査が行なわれました。芸術計画学科の卒業研究は研究論文作品制作プロジェクト等多様な研究形態があり、審査は3名以上の教員による公聴会形式で行なわれます。審査の一部を紹介します。

オブジェやフォトグラム、映像など、素材も様々に作られています。
作品紹介

 この学生の作品は、内部に小生物を閉じ込めたアクリル樹脂の半球体オブジェとそれをもとにしたフォトグラム、オブジェを貼付けたアクリル板ハトロン紙に投影した映像で構成されています。

携帯電話でも撮影したんですね!!

 この学生の作品は、外出時に玄関の姿見で自分の姿を撮影した写真を構成したもです。撮影は数年間に及んでおり、カメラ付き携帯電話の使用やファッションのディテールが今日的なテーマに結びついてきます。

 芸術を研究する学科です!

研究論文の審査風景

 このように当学科の卒業研究は、現代の多様性を表象するためや研究する為に複数のメディウムを駆使し実践研究する事を行なっています。

これらの研究作品の一部は、平成23年2月大阪府立現代美術センターで行なわれます。

寄稿者 芸術計画学科合同研究室
 


2010年12月17日

GEIHO AWARD 2010(芸法大賞)

GEIHO AWARD 2010
 指定のテーマも表現形態も一切ない投票型公募展「芸法大賞」の一次審査を通過した入選作品展覧会が開かれます。美術関係者や評論家ではなく、一般の人達が全国に設置された投票所やインターネットを通じて投票して選出された50点の作品が展示されます。
以前に大阪芸術大学ブログの10月7日の記事で紹介した西村卓也さん(2006年芸術計画学科卒)の作品も入賞・展示されます。また公募展の企画運営には、大阪芸術大学の卒業生・在学生も参加しており、芸術に何が求められているのかという問いに果敢に答えようとする意欲的な催しになっています。各賞受賞作も展覧会で発表される予定です。是非、会場まで足をお運び下さるようおねがいします。
 
場所:兵庫県立美術館 ギャラリー棟 3F  
日時:12/14日(火)~19日(日)
時間:10:00~18:00(初日13時から/最終日15時まで)
入場無料
 
 

是非お越しください!一般の方々の投票によって選ばれました!

主催:芸法 http://geiho.com/taisho/

会場:兵庫県立美術館 http://www.artm.pref.hyogo.jp/
後援:神戸市、神戸市教育委員会  
協賛:ターナー色彩株式会社