中西学さん(大阪芸術大学美術学科82卒)と菅原一剛さん(大阪芸術大学写真学科85卒)のブループ展が6月20日から25日まで行なわれました。
今回の趣旨は媒体が異なる2人による共通のテーマDAYLIGHT(日光、昼光)での発表です。会場は中西さんの平面作品と菅原さんの写真作品で構成してありました。

中西さんの作品はマーブリング技法で制作された平面を再構成し、その上に透明な樹脂をひき、作品と樹脂の間に光に反応する物質が鏤めてあります。渦巻くイメージは銀河を彷彿とさせます。ビックバンから膨張する宇宙が次に縮小を始め、無限の銀河が一カ所に集まり出すような雰囲気で、物質同士がひしめき合いノイズが空間に充満しているようでした。

菅原さん写真作品は乾湿という古典技法により制作されています。森の中に差し込む光が捕らえられているのでしょうが、その光は画面全体に淡く映し出されています。風景全体が白昼夢のように現実感が失っています。近年PC等により作品を変容させるものが一般化してきています。現代において古典技法による写真制作の試みとは、何を意味していくのでしょうか。
中西さんの作品には、エネルギッシュな生命力に溢れる光を感じる事ができ、菅原さんの光は写真において現実の光を捕らえつつも、作品は非現実の世界に促されるような印象を持ちました。
写真や絵画では「光」というのは普遍的テーマの一つだと思います。現代の「光」はどのように表現されるのでしょうか。その「光」に何を見いだせば良いのでしょうか。今回の展覧会のテーマから、観者もアーティストも多くの事を考える事ができると思います。
報告 加藤隆明教養課程講師 協力 芸術計画学科研究室

出品アーティストは三木陽子さん(大阪芸術大学芸術専攻科工芸専攻 88修了 現在大阪芸術大学工芸学科陶芸コース非常勤講師)

北野勝久さん( 大阪芸術大学短期大学部ビジュアルデザイン学科00卒)です。
今回は新宮さやかさんの作品についてをお話しをさせて頂きます。一見花のイメージのように見える陶器の作品は、中央部分に細い触手のようなものが無数にうごめいています。またその周りには花びらの様な薄っぺらい物体が幾重に重なりつつ、それは内側に丸く折れ込むようにあり、一つ一つの表情を作っています。肌合いは、灰を被ったように光沢もなく、襞のようにみえる薄っぺらの物体は白っぽい多くの斑点が表面を覆っています。それはまるで地中に多くの時間眠っていたような印象を受けます。長い記憶を内包しているような作品の色合いと形態には、多くの時間生きた感覚と死にゆく想像が感じ取れます。また、無数のうごめく触手を配置したこの作品から私は気持ち悪さと同時にエロティシズムを感じました。作品から感じ取れるエロスがタナトスを呼び込み生命力を感じさせる作品となっていたようです。
大阪芸術大学芸術情報センターAVホールで、音楽学科教授の財津和夫先生による特別講義が行われました。
そして続いては、「キラリ☆芸大生」のコーナーです。
今日のゲストは、この番組のオープニング曲を演奏して下さっている世界的に有名なジャズ界の大御所!『サックスプレイヤーのMALTA先生』です!
そんなMALTA先生に今回は、ジャズに興味をもったきっかけのお話からプロになり海外で活躍中されている現在に至るまでのお話をしていただきました!話すのがあまり得意ではなかったMALTA先生がジャズ、そしてサックスを通じてどんどんと世界を広げていかれたというお話はとても胸にグッとくるものがありました。
さて、今回のプレゼントは大阪芸大のキャンパス見学会「オープンキャンパス2011」の開催を記念して、大阪芸大オリジナルの「クリアケース」を3名様にさしあげます!このクリアケースのデザインは、なんと大阪芸大の学生がしているんですよ!中を開けてみると、仕切りがいつくかあって書類の整理にピッタリです!デザインも3種類ありますので、どれが届くのかはお楽しみです(^_^)
作品は高さ22センチ程度で牛乳瓶をひっくり返したような形の作品が、等間隔で5体並べて展示し、作品の表面の色は素材の木粉粘土そのものを使用していると思われます。
5体の作品は手作業のように見え、材料も同じで形もよく似ています。形はよく似ていますが5体のどれかを基本とする形として考えるなら、それは全く異なる形とも云えます。
5体は、お互い〈同じ/異なる〉という矛盾する要素が内包された作品のようです。作品になると言葉や概念では区分けされるものが同じになってしまう事になります。造形作品(造形言語)にはこのような働きもあります。