2011年1月25日

川島慶樹個展 番画廊

 

 みなさんこんにちは、ゲイブルです。今日は芸術計画学科の加藤隆明先生よりブログ投稿を頂きました!

川島慶樹展

 川島慶樹さん(美術学科84年卒)の個展が西天満 大江ビル1階にある番画廊1月17日から22日まで行われました。番画廊はレトロビルで有名な大江ビルヂィングの一階にあります。画廊に入ると巨大な植物イメージの彫刻が多様な物質で制作されており、幾つかの彫刻作品には彩度の高い三原色を色彩として使用しています。素材特有の色と色彩の原色を作品が纏っているため、私達がよく知っているマスのある重厚な彫刻作品とはかけ離れた彫刻に感じます。

巨大な植物のイメージです。

三原色を使用していて鮮やかですね!

 a little CRAZY CLASSICS " について2006年頃より木素材の工芸感を身にまとった彫刻を " CLASSICS " というテーマで制作し始めます。2年間ほど、木素材単独の作品を作り続けるうちに " CRAZY  CLASSICS " という近い未来にたどり着くべき新たなテーマが生まれます。これは現代的な素材で作られた彫刻でありながら、工芸感を身にまとった様な、あるいは工芸とは程遠いケミカルな素材に工芸を感じる、といった作品のイメージです。今回の " a little CRAZY CLASSICS " は、 " CLASSICS "  から  " CRAZY CLASSICS " への道のりの中間に位置するテーマで、カラフルでポップなポリエチレン、木素材、ステンレス、ブロンズ、を複合的に用いそれでなお工芸的である現代彫刻といった趣の作品群です。  (作家コメントから)

 1つ1つの作品は、機能性のあるテーブルやボックスと植物イメージのイメージが結びついて1つの作品となっています。

 緑のテーブルのような作品は、木彫の証であるのみ跡を鮮やかに残しながら、木の質感を覆い隠す硬質な人工物の表面となっています。その上には一対の植物イメージがすくっと上に伸びています。

質感にもこだわりが!!          他の学科の学生たちにも是非見てほしいものです!

 私の個人的なことでありますが、是非、川島さん小清水漸氏の作品と対峙した展覧会が見てみたいものです。
彫刻と工芸の新しい出会いというような領域からの越境は現代アートにとって宿命的機能であると思います。常に領海侵犯は造形領域だけに留まることはありません。造形系学生だけでなく、音楽やメディア系学生も展覧会を体験してほしいと思っています。
川島さんの野外彫刻作品は大阪にも3ヶ所あります。もしかしたら既に出会っているかもしれませんね。

 設置場所

・富田林市リボン通りモニュメント『地の華』『宙の華』
・ 心斎橋アメリカ村ビッグステップ北側モニュメント『Birdy Twins』
・ 守口市西山荘遊歩道モニュメント『川面への想い』

 


2011年1月24日

トリビュート・TRIBUTE展 ギャラリー白

       

 皆さんこんにちは、ゲイブルです!!今日は芸術計画学科の加藤隆明先生より投稿ブログをいただきました!

 1月10日から15日まで大阪西天満のギャラリー白「トリビュート・TRIBUTE展」が行われました。このグループ展のテーマは「TRIBUTE-感謝・賞賛・尊敬などの気持ちを表すしるし。賞賛。捧げもの」となっています。この企画展に出品している作家は、尊敬するアーティストや自分に大きな影響力を与えたてくれた人物を作品のテーマとし、その人物に対して尊敬の気持ちと愛情こめた感謝の言葉をそれぞれの文章にしてありました。ギャラリーで鑑者はその用紙を手に取り作品と向き合うことになります。展示された個々の作品達は、その人物たちへの捧げものということでしょう。
そのような展示構成において、観者は作家が作品を生み出す原初な体験を垣間見ることが出来る展覧会となっていました。
出品作家は、ほぼ大阪芸術大学の美術学科写真学科の卒業生で構成されており、1970年から80年にかけて在籍した人たちです。

大阪西天満 ギャラリー白誰の作品をテーマとしているのでしょうか?尊敬する作品に対しての賞賛を表しています。

 当時のアート状況は、具体美術やもの派コンセプチュアルアートミニマルアート等の影響を若い世代に残したまま、ニューペインティング(新しい具象絵画・当時の名称)という新しい表現形式が現れてきた時代です。このようなアート状況の中で、学生達はお互い、技と思考を切磋琢磨し制作を続けてきました。

 この展覧会の作家は30年以上の制作実績を持つ人たちです。
出品作家は浜本隆司さん福田新之助さん松井俊二さん山本修司さん三村逸子さん吉田廣喜さん吉野晴朗さん 若林節子さん 杉本晋一さん中沢てるゆきさん下谷純雄さん善住芳枝さんです。
このような先輩達と会話することも在学生の皆さんにとってアート力を高めることになると思います。積極的にギャラリー廻りをして、自らのアート力を高めほしいと思います。

様々な種類の作品が並んでいます。卒業生たちの作品を見ることで、学生たちの意識も向上します!みなさん30年以上の制作実績が!!

三村逸子さん

 出品作家の作品 出品作家である三村逸子さんと作品
三村さんは大阪芸術大学 美術学科で非常勤講師として後進の指導をしていただきました

ギャラリー白 http://galleryhaku.com
 

投稿:芸術計画学科 加藤隆明

 


2011年1月21日

週刊少年サンデー編集部添削会に芸大生が参加!

先輩に続け!!

 皆さんこんにちは、ゲイブルです。今日は、キャラクター造形学科林日出夫先生よりブログ投稿を頂きました!!

 1月16日の日曜日、大阪芸術大学芸術学部キャラクター造形学科4回生1名、3回生5名、2回生2名の計8名と、短期大学部デザイン美術学科キャラクター造形コース2回生1名が、週刊少年サンデー出張編集部に作品を持ち込みました
 今回出張編集部が設置されたのは、大阪市西区の京セラドーム大阪で開催された『次世代ワールドホビーフェア2011』のゲーム&ホビー会場。週刊少年サンデーでデビューを夢見る学生の中には、嬉しさと興奮のあまり眠れなかった者もいたほどです

 添削指導は午後2時からスタート。編集デスクをはじめとする編集者の方たちに順次、添削指導をしていただきましたが、編集者の方と打ち合わせを初めて経験する学生もいて順番を待つ間はとても緊張した面持ちでした。
 結果は9名中4名が担当して下さる編集者の方と二人三脚でデビューを目指すことになり、日頃の成果を十分発揮してくれました。昨年はキャラクター造形学科一期生の鈴木心第67回小学館新人コミック大賞少年部門佳作を受賞しているだけに期待が高まります。
 また、今回は残念ながら良い結果につながらなかった学生も、次につながる貴重なアドバイスをいただくことができ、とても充実した一日になりました

みんな緊張・・・夢のデビュー目指して・・・

投稿:キャラクター造形学科 林日出夫


2011年1月20日

第12回 至高の精神 本郷 仁「視覚・光覚」展 砺波市美術館

     

 今日は、芸術計画学科94年卒の、杉本積さん(砺波市美術館学芸員)からブログ投稿を頂きました!!

 私が勤務する砺波市美術館では、毎年この時期に「至高の精神展 IN SPIRITU ALTISSIMO」を開催しています。この展覧会は、多様な展開を見せる現代美術の分野で活躍している作家を紹介する展覧会です。
 今回は、第12回目となり、私が担当して8年目になります。今日は、その準備風景の一コマを紹介します。

こんなに雪が!!とっても寒そう!!

 私が勤務する美術館のエントランスからの風景です。水墨画のようですね。ですが、雪が降っていて結構寒いです。毎年作品搬入の日は降らなければいいなと天に祈っております。

練れば練るほどいい企画が生まれるんです!! 

 今日は、館長が不在のため館長室で出品作家さんとデザイナーさんとで広報印刷物の打ち合わせです。(左から、出品作家本郷さん、私、デザイナー薮さん)この日は、細部まで詰めて話し合いを行いましたのでたっぷり2時間かかりました。作家の思い、私やデザイナーの考えを突き合わせて行きます。

このパワフルさが展覧会を成功に導く秘訣です!

 

 今日の出席者。グラフィックデザイナー 道子さんです。二人のお子さんをもつパワフルママさんです。ここ数年、私の担当展覧会で一緒に仕事をしています。気心が知れていてとても仕事がしやすく頼りになります。

 まさに異色!?理系出身のアーティストです!!

 出品作家の本郷 仁(ほんごう じん)さんです。富山市在住の立体造形作家です。現職は、富山ガラス造形研究所の教授です。ガラス工芸の既成概念を破る大きなスケールで作品制作を行っている方です。最近は、に関心があって今回は、展示室に2.5メートルの鏡の塔を2つ建てる予定です。アートの分野ではめずらしい工学部出身のバリバリの理系です。

皆さん是非お越しくださいね!

 この日は、紙質使用インクまで話し合いました。紙は黒色、刷るインクは銀色です。こういう組み合わせは初めてです。どのように仕上がるか想像がつきません。結構冒険ですが楽しみです。
展覧会では、ポスターないしチラシでグラフィックイメージが出来上がるとそれを柱にしていろんな媒体に発信して行きます。いわば展覧会全体の顔となりますので話し合いを重ねながら制作します。

 会期は1ヶ月ほどありますので気になりましたら是非展覧会を見に来てください。

第12回至高の精神 本郷 仁「視覚・光覚」展
平成23年2月5日(土)~3月6日(日)
午前10時~午後6時 月曜休館

お問い合わせ先
〒939-1383
富山県砺波市高道145-1
砺波市美術館
Tel:(0763)32-1001/Fax(0763)32-6361
http://city.tonami.toyama.jp/shisetsu/bijyutu/bijyutsu.html

投稿者:杉本 積
芸術計画学科94年卒(砺波市美術館 学芸員)

 


2011年1月18日

大野浩志個展「在り方・現れ方」 特定非営利活動法人キャズ

   

大野浩志さん今日は、芸術計画学科講師加藤隆明先生より投稿して頂きました!!

 大野浩志(工芸84卒)さんの個展が1月15日から2月5日まで大阪市浪速区元町のギャラリーで行われています。
  
 大野浩志は「描く」ことではなく「塗る」という行為と「焼く」という行為によって作品を成立させる。木材の表面に、息を凝らすような緊迫した想いと意思をもって、繰り返し繰返し塗る。そうして焼く。ただその木材の表面に対峙し表象欲を積極的に捨て去ることで、その作品は作家の作為や意図を超えた「在り方・現れ方」となるのである。(案内状より)

 作品は会場中央に置かれ、床から垂直に積み上げられた焼いた木材プレートがあり、床にはブルシャンブルーの絵具が何層にも塗られたプレートが渦巻き状に展示してありました。この垂直・水平の違いは、同じ木材プレートでありながら、焼く行為」「塗る行為」の違いで構成しているようです。また、絵の具が塗られた木材プレートには一枚一枚、年月の記録がなされており、日々の時間と作品が密接であることが分かります。

同じ木材ですが、「焼かれたもの」と「塗られたもの」です。

日付の記入もしてあります。

 壁には過去の作品の資料情報と今回の展覧会の期間、このギャラリーで日々作品を制作展示していく試みがなされています。

 木材の上に限りなく薄く絵具を塗り、それが乾いたら同じように塗る。そのストイックな制作方法は、作者の自由な身体を強硬に拘束することにより得られる表現であると感じました。

日々の制作活動の積み重ねがココにあります。

是非お越しください!

 学生の皆さん是非足を運んでください。大野さんは気さく方なので、皆さんの作品に関しての質問などにも快く答えていただけると思います。

特定非営利活動法人 キャズ http://cas.or.jp/index.shtml
大野浩志Hp http://www.geocities.jp/ecnis0512/index.html#

報告・加藤隆明 芸術計画学科講師