デザイン学科3年生の2人による作品展に行ってきました。 会場は大阪・西心斎橋、ギャラリーパライソ。
展覧会のタイトルは、カタカナで読みすると「ホーディナリィ」。お二人が考えた造語なのだそうです。今回の作品展のコンセプトを表すための、作品を楽しむための鍵になる言葉です。
*hold(持つ、握る、掴む) *ordinary(普通の、普段の) 「 l 」と「 r 」が重なっている文字がポイントです。 ————————————————————— 「私たちが日頃見たり感じたりしている何気ないモノや出来事を 形にして自分たちの中にとどめておきたい。」 —————————————————————
平井沙季さんの作品の中で一番印象に残ったのはやはりフラミンゴをモチーフにしたものです。会場の中央に展示されています。
左が「Alone Flamingo」、右が「Real flame」という作品。フラミンゴは鳥類では珍しく4年間も子供を大切に育てるのだそうです。また「Flamingo」はラテン語で「炎」という意味を持つそうです。この「フラミンゴ」から連想される「愛情」や「暖かさ」がご自身のお母様の存在とリンクしたそうで、どちらの作品もお母様をイメージして制作されたのだそうです。
樋口朋美さんの作品の真骨頂は、細密に描かれた鳥や魚や昆虫などの小動物を作品の中に含んでいるところです。例えば「Allure」という作品では「魅惑」という言葉を樋口さんのイメージで展開し、横から見た四つん這いの女性の周りに蝶が描かれています。
他にも「随波逐流」(自分に主義・主張がないこと)という言葉を表現した作品(写真右)にはリアルなアロワナが、「花鳥風月」の言葉の美しさを表現した作品(写真左)には羽ばたく鳥が描かれています。
会場には楽しい作品や、かっこいい作品、色っぽい作品など二人の合作も含め10数点が展示されています。 お話を聞いて一番驚いたのはその表現の多彩さです。染織の作品に見えるような色彩の作品もあれば、ポスターカラーを使ったように思える作品もあります。でも、どの作品もすべて色鉛筆のみで制作されているそうなのです。
会場にいらっしゃったお二人はとても仲がよさそうでした。名前も近いので学生番号も並びなんだそうです。今回の展覧会のシンボルも「平井」「樋口」の「ひ」からとった「h」なのだそうです。会場にはこの「h」をつかった立体作品も展示されていました。
●hordinary(ホーディナリィ) 8月19日(火)?24日(日) 12:00?20:00(最終日は、17:00まで) ギャラリーパライソにて
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