2015年7月7日

図書館所蔵品展「草創期の探偵小説雑誌『宝石』とカストリ雑誌」

今日は7月7日…七夕ですね★
もともとは中国の行事であったものが奈良時代に伝わったとされているイベント。
天の川で隔たれている彦星と織姫が、七夕の夜だけは会うことを許されているという伝説です。
日本では、雨が降ると天の川の水位が増して織姫は彦星に会うことができない、という話をよく聞きますが、韓国では、彦星と織姫が1年ぶりの再会に涙するため、絶対に雨が降ると信じられているそうです。
同じイベントでも、国によって伝わり方や楽しみ方が違うんですね。

さて、大阪芸術大学図書館では、所蔵品展「草創期の探偵小説雑誌『宝石』とカストリ雑誌を開催中!


宝石』という雑誌…あまり聞き馴染みがないかも知れません。
これが、その創刊号。

1946年創刊の日本の推理小説雑誌で、1964年まで発行されました。
当時の推理小説界を代表する雑誌だったと言われています。

日本探偵小説の先達である小説家・推理作家の江戸川乱歩はその創刊に全面的に協力しており、創刊号の表紙内面には乱歩の写真が掲げられています!

また、みなさんが推理小説で思い浮かべる一番メジャーなキャラクターと言えば…シャーロック・ホームズですよね!
アーサー・コナン・ドイル作の推理小説の主人公・探偵のシャーロックも、この『宝石』の表紙を飾っていました。


その他、この雑誌では横溝正史海野十三などの有名な推理作家たちの作品が並んでいました。

「カストリ雑誌」とは、太平洋戦争集結直後の日本で、出版自由化を機に発行された大衆向けの娯楽雑誌をさします。
粗悪な用紙に印刷された安価な雑誌で、内容は安直で興味本位なものが多く、直接的に性風俗を取り扱っているのが特徴です。

『宝石』も、カストリ時代の大衆雑誌のひとつとして、無関係ではなかったそうです。
中には、扇情的な女性が横たわる挿絵や、裸体の女性が表紙になっているものも。


なお、終戦直後に輩出する探偵雑誌の出版活動は、『宝石』を除いていずれも短命だったそうです。
教養課程客員教授の藪亨先生は、「カストリ雑誌時代を乗り越えて総計251冊が発行された『宝石』は、カストリ雑誌の範疇を逸脱していると言える」と述べられています。

展示は、今月11日(土)まで。
雑誌の中身も図書館で読むことができるそうなので、気になる方は図書館を訪ねてみてくださいね。

投稿:島田(OUA-TV)


2015年7月2日

所蔵品展「戦後のグラフィック・ポスター」開催中!

現在、芸術情報センター展示ホールでは、大阪芸術大学所蔵品展 「戦後のグラフィック・ポスター」を開催中!!

「社会の鏡」とも呼ばれているポスター。
ポスターは、造形的に綺麗だとか面白いというだけでなく、制作された当時の社会情勢をうかがい知ることのできる資料でもあります。
今回の展示では、本学が所蔵している「欧米のポスター100・1945-1990」の中から、制作目的別にポスターを紹介しています。

入り口すぐのスペースには、『商業ポスター』が集められています。


商業ポスターは、企業や団体のメージを確立するために制作したものです。
多くの資金を使い、一流なアーティストにデザインを依頼しているケースが多いため、スタイリッシュで洗練されたものが多く見受けられました。

その奥には、『公共ポスター』が並んでいました。


こちらは、反戦、平和、人権問題などへの関心を高めるために制作されています。
その時代にどのような社会問題があったのかが、ひと目で分かりますね。
全体的に、ショッキングで強いイメージのものが多く、メッセージを明確に表現していることがうかがえます。

続いて、『文化ポスター』です。


演劇や映画、展覧会などの告知のためのポスターです。
こちらのポスターは、演劇や映画の作品内容を知っている方が、より楽しめるかも知れません。
実にバラエティに富んだ表現を見ることができます!

そして、『ポーランドポスター』。


冷戦時代に鉄のカーテンで仕切られた東欧の社会主義諸国では、芸術家たちは厳しい制約の中での活動を余儀なくされてきました。
そんな中、比較的自由な表現をすることができたのが、ポスターという分野だったそうです。
「欧米のポスター100・1945-1990」からの5点に加えて、本学所蔵のポーランドポスター15点、合わせて20枚のポスターが展示されています。

最後に…番外編で『大阪芸術大学のポスター』も展示しています!!


今年で創立70周年を迎える大阪芸術大学グループでは、その長い歴史の中で数えきれないほどのポスターを制作してきました。
なんと、第1回の卒業制作展のポスターを発見!!

10回、20回と重ねるごとに、学科が増え、大学が大きく成長していることもうかがい知れます。

所蔵品展のポスターは、毎回学生が制作しています。
今回は、デザイン学科3年生の太田美波さんが制作しました!
これまでにも、大学外でもポスターを制作する機会があったという太田さん。
今回は、展示されているポスター作品の中から、4枚の作品を配置して、グレーでトーンをそろえています。
上からグレーを重ねるという手法は今までの所蔵品展のポスターにあまり見ない形です。
これは、異なる4枚の作品の色味を統一するためと、上に表記する文字が目立つように工夫したそうです。
今回の所蔵品展を見て、ポスターの作り方については大変勉強になったと言います。
これからも、ポスターをはじめ公告デザインや、印刷についても学んでいきたいと話していました。

みなさんもぜひ、ポスターを通じていろんなことを感じ取ってみてください!!

所蔵品展 「戦後のグラフィック・ポスター」
会期 2015年6月29日(月)~ 7月11日(土)
開館時間 11:00 ~ 18:30
休館日 日曜日
会場 大阪芸術大学 展示ホール(芸術情報センター1階)

投稿:島田(OUA-TV)


2015年6月9日

芸術情報センターで所蔵品展開催中!

現在、芸術情報センター1階展示ホールでは、大阪芸術大学所蔵品展「ホームエンターテインメントの始まり ―音楽を楽しむ、映画を楽しむ―」を開催中です!

私たちにとって、日常生活の中で映像や音楽に触れる機会は多々。
テレビやラジオはもちろん、最近ではスマートフォンやタブレット端末などで、いつでもどこでも映像や音楽を楽しむことができますよね。

これらの原点となったのは、19世紀の終わり頃。
エジソンをはじめ、ベルリナー、リュミエール兄弟などの発明家たちによって、蓄音機と映画の発明、開発が進められました。
その後、これまでなかった音楽産業、映画産業という新しい産業が生まれ、多種多様な製品が供給されていきます。

今回の所蔵品展では、本学が所蔵する蓄音機と映写機の機器類が時代順に展示されています。
また、SPレコード試聴会では、当時のレコードを使って実際に蓄音機の音色を楽しむこともできます!

さらに、13日(土)には、芸術計画学科の松本夏樹先生による実演で、おもちゃ映画上映会も開催予定!
みなさんもぜひ、ホームエンターテインメントの源流を感じ取ってみませんか?

大阪芸術大学所蔵品展
「ホームエンターテインメントの始まり ―音楽を楽しむ、映画を楽しむ―
会期:5月25日(月)~6月12日(金) ※日曜休館
開館時間:11:00~18:30
会場:大阪芸術大学芸術情報センター1階展示ホール

SPレコード試聴会
6月1日(月)~6月12日(金)
【1】12:30~【2】17:00~(各回30分程度)

おもちゃ映画上映会
6月13日(土)
【1】12:30~【2】17:00~(各回50分程度)

そして、同じく芸術情報センター内にある大阪芸術大学図書館では、所蔵品展「イメージと現実 ―本物らしさを追う―」を開催しています!
みなさんは、実体のあるもの(例えばリンゴなど)と実体のないもの(架空の動物…ペガサスなど)を描くのとでは、どちらが難しいと思いますか?


日本では、絵を描くことに言及した内容として知られている話が平安時代の「源氏物語」の中にあります。
その中では、伝説上の篷菜山や鬼の顔などという誰も見たことのないものは思いのままに描け、共感を得られるのは容易だと話されています。
一方、山や住居など日頃見慣れたものを皆が納得するほど上手く描くのは、絵の未熟な者にはできないと述べられています。

誰も見たことがないもの…つまり、実体のないものを描けば、それが本当かどうか確かめる術がないので、それなりに描けば感心してもらえるということです。
今回の展覧会では、実体のあるものとないものを描いた絵が取り上げられています。
どこまで本物らしさが現れているか、どちらがインパクトがあるのか…ぜひ、みなさんの目で確かめてみてください!

大阪芸術大学図書館所蔵品展
「イメージと現実 ―本物らしさを追う―」
会期:5月17日(日)~6月13日(土)
開館時間:図書館カレンダー参照
会場:図書館4階展示コーナー

投稿:島田(OUA-TV)


2015年4月22日

5ヶ国の大学が交流!「INTAC2015国際交流写真展」開催

今日22日(水)から、芸術情報センター展示ホールで「INTAC2015国際交流写真展」が開催されています。

INTACとは、International Art Collaboration(国際芸術交流)の頭文字で、インタックと読みます。
ベルリン芸術工科大学(ドイツ)、オンタリオ芸術大学(カナダ)、タンペレ工科大学(フィンランド)、中央大学(韓国)、そして大阪芸術大学(日本)の大学を結び、授業を進めてきました。
授業はスカイプを使って行い、「revolution.改革・革命の意」をテーマにプロジェクトを提案。
これまでに各国で展覧会を行い、参加した学生たちはそれぞれの国を訪れています。

日本での開催は、今回が初めて!
大阪芸術大学からは13名の学生たちが参加しました。

初日にあたる今日22日には、本学に各国の学生や担当教授の先生方が来校されました。
大阪芸術大学の施設を見学されるとのことで、私も同行!

写真学科の大暗室大スタジオ
実は私も初めて入りました。
暗室では、光を完全に遮断して、フイルムや写真用印画紙の現像・引き伸ばしを行います。
写真学科の学生たちにとって、暗室は作品を生み出すためのアトリエとも言える場所ですね。
大スタジオでは撮影セットを同時に4つ組むことが可能で、さまざまな撮影に対応した作りになっているようです。
これらの設備については、また別の機会に詳しく取材したいです!!

施設を回った後は、展示ホールでオープニングセレモニーも行われました。
副学長の塚本英邦先生、写真学科長の織作峰子先生、そして交流展に携わられている写真学科通信教育部准教授の里博文先生が出席されました。


今回の展覧会は写真作品が中心になりましたが、INTACに参加している各大学には、ビデオ、ファッション、音楽、舞台芸術、絵画、彫刻などの学科やコースもあります!
これからさまざまな芸術分野での交流が深まるといいですね。
国が違えば文化や生き方、考え方も全く違ってくるので、国際交流を深めることで思いつきもしなかった発想に出会えるかも知れません!

交流展は今月30日(木)まで開かれています!
多くの学生たちにとって多彩でグローバルな視点と解釈・価値観を学ぶことのできる展示だと思いますので、ぜひご覧ください。 

「INTAC2015国際交流写真展」
4月22日(水)~30日(木)※日曜祝日休館
10:00-17:00
芸術情報センター展示ホール

投稿:島田(OUA-TV)


2015年3月3日

大阪芸術大学図書館 ポストモダニズムのデザイン

1月21日(水)から2月28日(土)まで、大阪芸術大学図書館4階展示コーナーで所蔵品展「ポストモダニズムのデザインの世界 -展覧会図録類を中心にして-」が開催されました。


ポストモダニズムは、直訳すると”モダニズム(近代主義)の次”という意味。
モダニズムとは、20世紀初頭に起こった実験的な芸術運動のことを指します。モダンアートとも言われます。
20世紀になると、従来の19世紀芸術に対して、伝統的な枠組にとらわれない芸術表現が追求されるようになりました。
そして、ポストモダニズムはその運動をさらに打開しようとしたもの。
1970年代初期に啓発的な建築運動から始まり、美術、映画、音楽、グラフィック、ファッションを含むポピュラーカルチャーの領域すべてに影響を及ぼしました。

この所蔵品展では、そんなポストモダニズムの中でも、特に美術、デザイン、建築の動向に焦点を当てています。

ポストモダニズムを取り上げた国内外の書籍が展示されました。
絵画、フォトコラージュ、プロダクト、ポスターなどが紹介されています。

そんな中、目を引く椅子の写真が載っている書籍が。

こちらは、デザイン学科教授の喜多俊之先生が1980年に制作した作品『ウィンク』。
図書館の2階エントランスに実物があるとのことで、さっそく降りてみました。

実物、結構大きいです。

脚を伸ばして寝転んだり、折り曲げて腰掛けることもできます。
ヘッドレストの耳も自在に曲げることができて、色んな姿勢に対応しているよう!
私も座らせてもらったのですが…くせになります!!
カラフルなカバーも気分に合わせて着せ替えが自由です。

隣には、同じく喜多先生の作品で1998年に作られた『ドードー』という椅子も並んでいました。


コンピューター時代の”ホームオフィス”、”ホームシアター”、”高齢化社会”の3視点から発展してデザインされたそうです。
この椅子にも座ってみましたが、足を乗せた時のリラックス感、たまりません。

どなたでも自由に座ることができますので、みなさんもぜひ腰掛けてみてください。
あまりの心地よさに、眠りについてしまうかも…。
くれぐれも寝過ごして授業に遅刻だけはしないでくださいね!

投稿:島田(OUA-TV)