2009年2月24日

あいづち

大阪芸術大学情報センターの展示ホールでは、工芸学科陶芸3回生による展示が行われています。今回の作品は、授業時間の中で課題となっていた「ティーカップ」を中心に展示されているそうです。とはいうものの、会場に入ると、まず目に入ったのが?吉康太さんの「ようふくかけ」。
高吉康太さん「ようふくかけ」
実用品(家具)です。お試しください。とのことなので、ジャケットをかけてみました。人の形をしているので、さっと掛けられるし、服も皺にならず良さそうです。でも、ほんとに人が居るように見えるので、暗いところではドキッとしそうです。また、他にもコンセプトを考え制作し、自由課題を出展されている学生の方もいます。中央の床に展示されている白い小さい作品は、吉川 舞さんの「臓器」です。人によって臓器の形も違うのでしょうね。
工芸学科陶芸3回生展示会「あいづち」

吉川 舞さん「臓器」
会場の奥にある華やかな作品は、田井洋子さんの「かべかけ」です。場所によって 日によって 気分によって掛けかえる。と田井さんが書かれていたように、幾通りもの作品になります。陶芸というと、器、壺などのイメージが強かったのですが、陶芸に対するイメージが変わった作品でもありました。
田井洋子さん「かべかけ」
壁際には、たくさんのティーカップが並んでいます。色、デザインなど様々で、見ていて飽きません。このカップは、コーヒーを入れようかな・・・こっちは、ハーブティーかな・・このお皿にはケーキをのせて・・など考えるのが楽しくなります。その日の気分でカップをかえてゆっくりお茶したいですね!それが、お手製のカップなんてより素敵です。
工芸学科陶芸3回生展示会「あいづち」


下嶋悠介さんの「巨大ティーセット」。このカップ、どういうコンセプトの基に制作されたのかお伺いすることはできませんでしたが、個人的にはアクセサリーや小物など入れるのに使いたいなあ・・と思って見ていました。(下嶋さん、すみません・・)
下嶋悠介さん「巨大ティーセット」
西野 哲さんの作品です。このカップ、同じ方が制作しているのに、雰囲気もぜんぜん違うと思いませんか。どちらも、素敵な作品ですが、特に上の作品はこれからの季節にぴったりな気がします!
西野 哲さんの作品 

西野 哲さんの作品
みなさんもご覧になってお気に入りのカップを見つけてみませんか。
「あいづち」の開催期間は、2月26日(木)までです。お急ぎください!

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2009年2月16日

卒業制作搬出

10日間におよぶ卒業制作展も学内展示は日曜日で終わってしまいました。

10日ほど前、開始日に向かって準備に追われていた学生たちが、今日は自分たちの手で搬出と後片付けに励んでいます。

多くの方に観ていただいた作品たちが、学生のもとへと帰っていきます。  作品を取り外す瞬間。

脚立に登って金具をはずしている人、抱えきれない作品を台車で運んでいる人、床面のテープを剥がしている人、それぞれの卒展が終わりました。それぞれが集まり大切な作品をそぉーっと壁際に寄せて、皆で力を合わせて展示パネルの解体をしています。皆で集まって作業をするのはこれで最後です。

パネルの解体作業の様子

 

台車で運ばれる作品

卒業制作という芸大生にとっての大イベント。一から立ち上げ華々しく幕を開け、自分たちで閉じていく。この時期にやった事、あった事、作品、きっと将来一人一人のどこかに刻み込まれて残っていくことでしょう。

 

 トラックにパネルを運び出す学生たち。

 

また、所をかえてサントリーミュージアムという大舞台を飾る作品たちは観に来られた方に何かを語りかけることでしょう。

学内展示を見逃した方はぜひサントリーミュージアムにお越し下さい。

この後、大阪芸術大学グループ2008年度卒業・修了作品展(学外展)が開催されます!!

 

大阪芸術大学グループ2008年度卒業・修了作品展

芸術学部/短期大学部/大阪美術専門学校(卒業選抜作品展)

/20(金)?2/26(木)

サントリーミュージアム[天保山]

11時?18時 入場無料です。

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2009年2月10日

卒業制作展

卒業制作展、もうご覧になられましたか?すごい数の作品なのでとても見応えがありますよ。
今日は工芸学科の展示会場に行ってきました。会場は、主に総合体育館。半円状の採光豊かな建物です。
卒業制作展 工芸学科
工芸学科には、金属工芸、陶芸、テキスタイル・染織、ガラスと4コースありますので作品も色々な素材を組み合わせ、とてもユニークなものに仕上がっています。また、作品を展示する台も自分達で作ります。自分の作品をより良く演出するため、台にもこだわり、展示スペース、照明などにも配慮しています。
卒業制作展 工芸学科

卒業制作展 工芸学科
奥まったスペースにひっそりと展示されているのは吉田成美さんの「Remain」という作品。
子供?大人?男?女?年齢や性別など何もわからない人達がこのスペースに佇んでいます。ある人はベンチに、ある人はブランコに、ある人は階段の途中にと、思い思いの場所で休憩しているのか、考えこんでいるのか・・表情もわからないので、見る側が色々空想を描いてしまう不思議な作品でした。
工芸学科 吉田成美さんの作品「Remain」
これは、福森 創さんの「Connect」という作品です。種をテーマとされています。風で飛ばされたり、動物にくっついていったりと、種は色んな方法で運ばれていきます。でも、この作品を見ているとそれぞれの種に命があり、種自身が今にも一人歩きしそうな感じさえしませんか?
工芸学科 福森 創さんの作品「Connect」
この大きな作品の材料は何だと思いますか?藤井 斎さんの「SHIRT」は、カッターシャツで制作されています。一体何枚のシャツが使われているのでしょうか・・・。色んな思い出のあるシャツが織り込まれているのでしょうね。
工芸学科 藤井 斎さんの作品「SHIRT」
絶妙なバランスで展示されているは、山本佳絵さんの「月讀フォトカタリスト」。写真では分かりにくいですが、前後どちらかに少しでも重心が傾くと倒れてしまいそうな感じです。そして、綺麗な鳥がとまっていますが、とかげもくっついています。ぜひ、実物を見て探してください。
工芸学科 山本佳絵さんの作品「月讀フォトカタリスト」
今回は工芸学科の一部をご紹介しましたが、他にも素敵な作品がたくさん展示されています。
ぜひ、明日の祝日、芸大に足を運んでみませんか?

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2009年2月6日

卒業制作・学内展、スタート!

いよいよ本日から卒業制作展(学内展)が始まりました。これからしばらくの間、ブログも卒展ウォッチングを中心に更新していくことになります。
卒業制作2008 学内展 美術 彫刻 総合素材 構想
さて今日は大学の玄関口、芸坂を上がってすぐのところから屋外に展示してある作品を見ていきたいと思います。パッと見、面白さがわかりやすい作品たちです。彫刻コース(総合素材)専攻の方の作品が多いのですが、中には油画コース(構想)専攻の方も立体の作品を展示しています。

卒業制作2008 学内展 美術 彫刻 総合素材 構想
まず入試課の窓からもよく見える『H&Y』(阿見優介さんの作品)という作品です。空に向かって尖がった2つの立体が交差しています。この2つの先がどこを指しているのか?その指すものに何か意味があるのかなぁ、なんて考えます。

卒業制作2008 学内展 美術 彫刻 総合素材 構想
そしてその近くにはどうしても目に入ってしまう3体のモンスターたちが・・・。この作品は小堀友樹さんの『かいじゅうたちのいるところ』です。この3体、頭を寄せ合って何か相談事でもしているようです。実はこの3体のいる中心部分にとっても小さなゴルフのグリーンがあって、カップに立てられている旗にとても小さい文字で何やら書かれています。とても意味の深い内容でした。是非、直接読んでみてください。

卒業制作2008 学内展 美術 彫刻 総合素材 構想
15号館前、銀河系広場のそばには『もりのかみさま』が出現しています。カンボジアの遺跡アンコール・トムを思わせる作品です。演出のため作品には苔(コケ)が施されていますが、明日も天気が良さそうです。制作された竹中悠さん、苔に湿気を与えてあげてください。

卒業制作2008 学内展 美術 彫刻 総合素材 構想
さらに天の川通りを奥へ進むと18号館の前に『音のでない楽器』(上古代 瞳さんの作品)が展示されています。そのカタチも面白いですが、私が「いいな!」と思ったのはその展示場所です。もともとこの天の川通りの歩道の部分は舗装されていませんでした。全面にツタ系の植物がびっしり生えていて、ケヤキの足元の地面をカバーしていました。もう1213年前ぐらい前のことです。今もケヤキに頑張って絡んで生えているツタが何箇所かありますよね。
その舗装工事後、実は枯れてしまったケヤキもありました。その名残で歩道上に円く露出した土の部分があります。ここにこの作品は展示されています。この作品のために用意され場所のようにいい感じです。そう、ここは何かがあるべき場所のように思います。

卒業制作2008 学内展 美術 彫刻 総合素材 構想
今日紹介する最後の作品は、逆に違和感の面白さです。突如、壁から生えてきた2本の足。『2℃』(岡田 芽さんの作品)です。椅子に腰掛けて組んだ足のように見えるそのフォルムは丸みが強調され、可愛いらしさすら感じます。「この上半身は建物の中でどうなっているのか?」と思わせる作品です。この足から想像するにお尻も体も腕も顔もプニプニ、プクプクした巨人なんだろうと思います。全身像を是非見てみたいと思わせてくれる作品でした。

総合体育館にも他の彫刻コースの作品が展示されています。是非、是非卒業制作展にお越しください。迫力ありますよー!ホント、ホント。

卒業制作2008 展覧会・演奏会・研究論文発表
 会期/2月6日(金)→2月15日(日)
     10:00?16:00
 会場/大阪芸術大学 (>>>アクセスはコチラ

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2009年2月5日

卒業制作2008 前日

卒業制作2008はいよいよ明日から始まります。前日のキャンパスを散策しました。普段通る場所に突如作品が出現しました。キャンパス全体が広大な展示会場です。搬入と展示作業が終わった総合体育館第一アリーナは静まりかえり、4年間の集大成である力のこもった作品が端から端までずらりと並んでいます。

デザイン学科の作品展示風景ガラス窓の向こうに見える絵画作品

またキャンパス内には目を引くポスターが張ってあります。映像学科・文芸学科・プロダクトデザインコース・舞台美術コースのポスターを発見しました。

人形のブロックを用いた映像学科のポスター大道具の雰囲気がでている看板

 総合体育館ギャラリーでは、写真学科と通信教育学部写真学科の教員と学生たちが展示作業を行っている最中でした。高さをそろえるために、壁にひもをはり、脚立に登って作品を展示します。さすがは4回生。協力して、てきぱきと作業が進みます。学生生活最後の展示といった心境でしょうか。作品を丁寧に、とても大切に扱っている印象を受けました。明日からの展覧会が楽しみです。

写真を展示する様子

皆様も大阪芸術大学にぜひぜひお越し下さい!!様々な作品が皆様をお待ちしています!!

卒業制作2008 展覧会・演奏会・研究論文発表
 会期/2月6日(金)→2月15日(日)
     10:00?16:00
 会場/大阪芸術大学 (>>>アクセスはコチラ

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