2010年3月16日

打楽器アンサンブルコンサート 明日開催!!

         

隙間をぬって歩くの大変なんです!! 今日は3月18日木曜日に大阪芸術大学芸術劇場で行われる打楽器アンサンブルコンサートのリハーサルにお邪魔してきました。

 4号館地下の練習室で行われていたのですが、扉を開けてびっくり!所狭しとたくさんの打楽器が並んでいます。片手で持ち運べる小さなものから、3人がかりでなければ動かせないような大きなものまで・・・部屋中打楽器で埋め付くされて、人が通るのも一苦労です。一曲ごとに楽器の種類や配置も変えなければならないので、これがまた大変!!!演奏学科って結構体力が必要なんですね・・・。

指導されている奥原光教授

 本番が近いということでみなさんの表情は真剣そのもの!演奏が始まると、表情がキリッと引き締まります。ただ、とても印象的だったのが、真剣ながらも皆さんとっても楽しそうに演奏をされていたこと。タイミングを合わせるためのアイコンタクトや、リズムに乗りながらの満面の笑顔。音楽大好き!という気持ちが、見ていてひしひしと伝わってきました。

マレット3本使い
 それにしても・・・打楽器の迫力ってすごいですね!!空気の振動で、まるで部屋全体が震えているようです。体で音を感じる、とはまさにこのこと!この感じを写真では表せないのがとっても残念ですが、18日のコンサートに来て頂ければ皆さんもきっと体感することができますよ!

 ワタシは取材に来たはずが、写真を撮るのも忘れて聞き入ってしまいました。オーケストラの演奏とはまた違った魅力がありますね!

 驚愕のテクニック!!

 もちろん、演奏テクニックにも驚愕でした。ワタシ、あんなに早く腕動きません!早いだけでなく、音もちゃんと揃っているんです。皆さんマレットの3本持ち、4本持ちは当たり前、一人でいくつもの楽器を演奏している方もおられました。

 今回のコンサートを主催しているのは演奏学科の打楽器専攻生たちです。室内楽の授業だけでは、みんなで演奏する機会が少なすぎる、経験も積みたいし、もっと演奏会を重ねていけば自信にもつながる、そんな思いからはじまった企画だそうです。

これってなんていう楽器!?
 4年生の日裏香里さんは「大人数でやるとなるとスケジュール調整などが大変なんですが、一人で演奏するのとは迫力が比べ物にならない。その分いい演奏ができたときの感動も大きいんです。是非、いろんな方に聴きに来てほしいです。打楽器って誰でも親しめる楽器だけど、実はとっても奥が深いということを知ってほしいし、興味をもってもらえたら嬉しいです!」とのこと。
 皆さん、明日は是非、打楽器アンサンブルコンサートにお越しください!そして一緒に打楽器の魅力を体感してみませんか?

大阪芸術大学打楽器アンサンブル
2010年3月18日木曜日
13:30開場 14:00開演
大阪芸術大学芸術劇場 
入場無料


2010年2月26日

キャンパスが一つの大きなギャラリーに・・・

                    

これまで多くの方々にご来場頂き、誠にありがとうございます!!

 2月28日・日曜日まで、2009年度大阪芸術大学卒業制作展が大阪芸術大学のキャンパスで開催中です!!

 芸大ブログでも、各学科からブログ投稿を頂いて連日更新しています。展覧会と聞くと絵画や版画、デザイン、彫刻、写真という造形系作品の展示が思い浮かぶかもしれません。

 美術館巡りが好きな方にはとっておきのイベントです!!

 ですが、芸大には14もの学科あります!!造形系学科以外にも映像学科は映像作品を昨秋に完成した映画館などで上映!!また、舞台芸術学科ではオーディオドラマが上映されています!!

 さらに、音楽学科や演奏学科ではコンサート上演など、学園祭以上に一日ですべてを見よう!!なんてことができないぐらい、まるで大きなギャラリーのように広い芸大のキャンパスがアートで彩られています!!

様々な角度から作品を見つめてみてください。

 これからアートを志そうとしている高校生趣味が美術館巡りという方には、一日中アートを楽しむことができるイベントとなっています。

 ただでさえ芸大のキャンパスは広いので一日ですべて見ることはもちろんできませんでしたが、ワタシも何とか仕事の合間を縫って学内を見てきました。

 

優秀作品に選ばれた作品は必見ですよ!!

 一番の注目は、芸坂を上がってすぐのところにある芸術情報センターの展示ホールでは美術・デザイン・写真・工芸・建築・環境デザイン・キャラクター造形学科の選りすぐりの作品が一堂に揃う優秀作品展示会場です。

通信教育部の学生作品も展示されています!!

 一つの作品でも、近くで見るか遠くで見るか、違う角度から見るだけでも、また異なる印象を受けます。展示会場によっては見る時間帯が違うだけで、太陽の光がいい照明になったり、反対に影がいいコントラストになったりと、特徴のある建物が多いキャンパスだからこそ見られる世界観を感じることができます。

作品の展示方法にも趣向を凝らしています!!

 同じキャンパス、同じ芸術学部でも、14学科それぞれ学生たちが4年間で学んだ技術や表現を生かした作品を『いかに魅せるか』を思案して展示している、この卒業制作展。

 どうしても開催期間中に来場できないという方には作品は、3月3日(水)~14日(日)まで、大阪市北区にあるアートコートギャラリーで開催される『卒業作品選抜展』(造形系作品のみ展示)でご覧頂けます。

立体作品や平面作品など様々な作品が一堂に揃っています!!
卒業制作展の今後の主な予定は・・・

映像学科 上映・シナリオ展示
7号館映画館 ~2月28日 12:00~16:00

舞台芸術学科(舞台音響効果)オーディオドラマ上映
芸術劇場 2月27日 13:30~

音楽学科(ポピュラー音楽コース)コンサート上演
14号館ホール 2月27日~28日 13:30~16:00

 他にも各学科の作品展示は2月28日まで開催しています。

 また、芸術情報センター地下展示室では、大阪芸術大学博物館所蔵品展「スタジオグラス・コレクション~新所蔵品とともに~」が開催中です。
 皆さんのご来場、心よりお待ちしております。

是非お越しください!!

大阪芸術大学卒業制作展2009
会場:大阪芸術大学
会期:2月19日(金)~2月28日(日) 10~16時
近鉄南大阪線喜志駅下車(無料スクールバスあり)


2010年2月25日

人と人を繋ぐ ~放送学科卒業制作展~

  

放送学科6号館は天の川通り右手にあります!!

 絶賛開催中の大阪芸術大学卒業制作展。多くの方々にお越し頂き、本当にありがとうございます!!2月28日・日曜日まで開催していますので、是非ご来場ください!!
 さて、昨日はキャラクター造形学科からのブログ投稿でしたが、今日は放送学科からの投稿です!!

 芸大キャンパス内は卒業制作展示会シーズンで、普段とは違う雰囲気ですが、もちろん放送学科も展示会をやります!

論文の冒頭一行だけを見せられると…ついつい読みたくなります!!テーマは「人と人を繋ぐ

 私たち実行委員は、今年度卒業する放送学科生とお越しになるお客様を繋ぐ「」になりたいと、このタイトルを掲げ準備してきました。
 放送学科の場合、卒業制作の多くが論文やシナリオであるため、他学科のように見た目に華はないかもしれません。が、手にとって読んでみると本当に面白いんです。取り上げるテーマが本当に多様!カメラマン編集だけではなく、広告マンアナウンサーなど、目指しているものがいろいろだからこそ、これだけ作品に幅が生まれてくるのでしょうね。

スタジオ内にはソファーもあって、ゆっくり論文をご覧頂けます!!
 今年度は、提出された全作品を展示しています。受賞した作品でなくとも、面白いものはたくさんあります。みなさんが興味のあるテーマの作品を手にとっていただければと思います。作品の展示のほかにも、ラジオの生放送なども企画しています。
 目玉は、最終日の27日。受賞した学生や教授を交えて発表会を開催します!!作品制作中の想いや、4年間の大学生活についてとことん発表します!すばらしい発表会になること間違いなし!是非お越しください!

大阪芸術大学卒業制作展
放送学科 卒業制作展示会 
日時:2010年2月24(水)~27日(土) 10~16時
※発表会は27日(土)13:00~14:30
場所:大阪芸術大学 6号館


2010年2月24日

百花繚乱!『Cra Carnival』 今月28日まで開催中!!

       

個性溢れる作品の数々・・・
 2009年度大阪芸術大学の卒業制作展が開催中です!!開催期間中ということもあり、各学科からブログ投稿を頂いています!!
 今日はキャラクター造形学科からの投稿です!!

 キャラクター造形学科卒業制作展の今年の統一テーマは『Chara Carnival』。
 芸術情報センターで展示されているのは、学内審査のトップ2ともいうべき学長賞の内藤隆志くんと学科賞の草場あゆみさんの作品です。

ワタシには絵心がなくて・・・教えてほしいです!!

 漫画コースは、里中満智子先生ゼミ(20号館の204教室・205教室)、永井豪先生ゼミ(18号館24教室)、バロン吉元先生ゼミ(19号館34教室)、アニメーションコース(19号館33教室)、ゲームデザインコース(19号館24教室)と、それぞれに4年間の成果である個性豊かなキャラクターが、教室いっぱいに飾られています。漫画コースは在学中にデビューした学生も多く、漫画もイラストもクオリティの高さが自慢です。

絵とセリフが入ると迫力が伝わってきます!!
 アニメーションコースは立体あり、CGあり、ペーパーありと、4年間に身に付けたアニメーションのテクニックを駆使して、キャラクターを動かしています。

 ゲームデザインコースは企画力で勝負。見に来てくれた人たちに、楽しさを提供するプレゼンテーションのような展示になっています。

 また、優秀作品展の学外展は、3月2日~15日まで天満橋一丁目のアートコートギャラリーで開催されます。こちらの方も是非お越しください!!

人形なんかを見ていると小さいお子さんも楽しめるのではないでしょうか?

大阪芸術大学卒業制作展
キャラクター造形学科 Cra Carnival
会場:大阪芸術大学 18、19、20号館各教室、
    芸術情報センター・展示ホール
開場時間:午前10時~午後4時まで

投稿者:林日出夫 准教授 (キャラクター造形学科)


2010年2月9日

福を呼ぶ鬼本・豆本、さいはひぼん(福本) 福本繁樹 ブックアート 和綴じ「さいはひぼん(福本)」展より

       

鬼本
 2月3日は節分。節分といえば鬼。昔から人々に怖れられ、豆を撒かれて祓われる存在ですが、芸大図書館の展示コーナーに展示されている大きな本は、その名を鬼本とつけられ、並外れた大きさと立派な風体でひと際、異彩を放っています。

 今回、ご紹介する福本繁樹 ブックアート 和綴じ「さいはひぼん(福本)」鬼本・彦本姫本・豆本の展示は、本学工芸学科の福本教授がろう染めや布象嵌をはめ込んだ和紙を和綴じ本にした、染織工芸の技が冴える独自のブックアートです。

 

かぞえうた

 ここで、ブックアートについて。ブックアートとは本の形態をしたアートをいい、30年以上前にアメリカで始まりました。その後、じわじわと世界中で広がりを見せ、愛書家だけでなく、各国のアーティストが趣向を凝らした様々なブックーアートを発表し、ほんの少しのスペースで展示できることから日本でもアートを楽しむ人たちの間で、注目が集まっています。飛び出す絵本のような作品やマトリョーシカのように次々と本が出てくる作品など、その素材や形態は実に多種多様です。

 知識や情報、物語の数々を刷り込まれて、日々、大量に出版される本。でも、私たち日本人の暮しには、美しい自然の中で丁寧に作りだしてきた美しい「もの」や「かたち」があります。展示された「さいはひぼん(福本)」のどれも、先生の染織に懸ける情熱と本を愛しむ気持ちがわかる、粋であそび心溢れた本になりました。

  染めや織りといった手仕事だからこそ、作家の命が吹き込まれ、 観る人に「物語」が始まる予感を感じさせる「かぞえうた」。

豆本

 思わず手にとってみたくなる豆本。豆はまめまめしい(よく働く人の意。)や、「忠実(まめ)」とも書いて真ごころやまじめを言い表しますが、たて8.7cm、よこ10.5cmの豆本を開くと、更に小さな(1.5cm四方の)布象嵌がきちんと納められていて、染めの繊細な美しさは勿論、「際(きわ)」にこだわったまじめさに感動します。

 鬼本と豆本が大小対になり、次に中本、小本として彦本・姫本が創られました。彦は「日子」、姫は「日女」の意で、あたかも夫婦茶碗のような温もりを感じさせる作品。

 福本先生の作品はブックアートの世界にとどまらず、日本的な趣や和の精神を具現化したものだということが、作品を観れば伝わってきます。ある人は、潔く裁断された四角四面の布に凛とした美しさを見、また、ある人は「氣」のタイトルがつけられた氣尽くしの布象嵌小品集に、日本の原風景をイメージするかも知れません。

 慌しく日々を過ごす中、立ちどまって豆本を手にすると、小さいながらもその一所懸命さ、まじめさに「さいはひ」が宿るのかなと、ふと、そんな気がしました。

ブックアート
 福本先生は作品解説の中で、こう書かれています。「良寛さんのような世界観と同じく、この本を観てくれた多くの人に、福(さいはひ)が来たることを願います。」と。これは、ものをつくる先生の永遠のテーマなのかなと、先生のお名前から慮るのですが…。

 折りしも立春。芸大図書館に足を運んで、あらためて日本の美しい伝統にふれてみてはいかがでしょうか。もっともっと本の魅力を知ってもらい、アートを楽しんで頂ければと思います。いずれの方にも福がやって来ますようお祈りしつつ。

 
投稿者:図書館

平成22年1月13日~2月13日
図書館4階展示コーナー

≪ブックアート:和綴じ豆本「布象嵌」・鬼本「かぞえうた」≫(意匠学会第50回大会パネル発表作品)は、2008年度意匠学会作品賞を受賞しました。