2010年12月21日

吉野山での1コマ

      

 皆さんこんにちは、ゲイブルちゃんです!!
先週は、あまりブログを更新できなくてごめんなさい…。芸大ブログ女王である私ゲイブル、実は熱を出して仕事をお休みしていたのです…。何事も体が資本ですからね、皆さんもインフルエンザノロウイルスマイコプラズマ肺炎・・・そんな病原菌に負けないようにしっかりと栄養をつけてこの冬を乗り切りましょう!

貸し切りバスで向かいます、なんだかテンションも上がっちゃいます!!
 さて、私ゲイブルは先日、美術学科の課外授業に同行し、奈良県の吉野まで行ってきました!!美術学科って、ただ絵を描いているだけではないんですよ。自らの殻に閉じこもっているばかりでは、いいインスピレーションは湧きません。自然や、他分野の芸術に触れ、自らの創造の幅を広げようというのが、今回の授業の目的なのです!!

チョコレートをもらっちゃいました!

 貸し切りバスで学校を出発!!気心の知れた仲間との遠出ということもあって、バスの中は賑やか!!こーんなにお菓子を買い込んできている学生も!!なんだか遠足みたいで楽しいですね!!ゲイブルもチョコレートを分けてもらいましたよ!!どうもありがとう!!

しんどい・・・芸坂よりもキツイ!!
 吉野山の観光駐車場に到着。ところが着いてすぐに、綺麗な景色や歴史ある仏閣が拝めるというわけではありません。ここから、辛く険しい山登りのはじまりはじまり・・・。普段事務局の机に座ってパソコン作業ばっかりしている私ゲイブルにはキツイのなんの・・・。
でもやっぱり学生たちは元気ですねぇ・・・。そしてさすが美術学科というべきか、歩きながらも見ることが出来る吉野山の峡谷の様子や、暖色に変わりつつある木々の様子を、しっかりとカメラに納めていました。まだ少し紅葉の見ごろには早かったようですが、学生たちがキャンバスに描く吉野の山は、秋色に真っ赤に染まっていることでしょう!!

 もう限界かも・・・という頃にようやくたどり着いたのは、修験道根本道場総本山「金峯山寺」
実は、今日の課外授業の大きな目的は、この金峯山寺の秘仏を見学することだったんです!
平城遷都1300年祭を記念して、日本最大の秘仏である金剛蔵王権現蔵が、百日間のみ、特別にご開帳されていたからなんです!!
金峯山寺の本堂である蔵王堂で、金剛蔵王権現蔵の説明をして頂きました。その際に、パンフレットと一緒に護摩木をもらいましたよ!!みんなそれぞれの願い事をしっかり書いています!!この護摩木はストラップにもなるようで、さっそく携帯につける学生もちらほら・・・ちょっと大きすぎない??
それに護摩木って、護摩を焚く際に投げ入れるものじゃなかったかしら・・・?ストラップにしちゃっていいのかしら・・・??

一部の木は、こんなに綺麗に赤く染まっていました!なかなか見られるものではありません!願いは叶うかな??

 っと、今日はここまで!!
次回は、美術学科課外授業金峯山寺編をお伝えしますのでお楽しみに!!


2010年12月20日

芸術計画学科卒業研究審査会

    

 芸術計画学科卒業研究審査が行なわれました。芸術計画学科の卒業研究は研究論文作品制作プロジェクト等多様な研究形態があり、審査は3名以上の教員による公聴会形式で行なわれます。審査の一部を紹介します。

オブジェやフォトグラム、映像など、素材も様々に作られています。
作品紹介

 この学生の作品は、内部に小生物を閉じ込めたアクリル樹脂の半球体オブジェとそれをもとにしたフォトグラム、オブジェを貼付けたアクリル板ハトロン紙に投影した映像で構成されています。

携帯電話でも撮影したんですね!!

 この学生の作品は、外出時に玄関の姿見で自分の姿を撮影した写真を構成したもです。撮影は数年間に及んでおり、カメラ付き携帯電話の使用やファッションのディテールが今日的なテーマに結びついてきます。

 芸術を研究する学科です!

研究論文の審査風景

 このように当学科の卒業研究は、現代の多様性を表象するためや研究する為に複数のメディウムを駆使し実践研究する事を行なっています。

これらの研究作品の一部は、平成23年2月大阪府立現代美術センターで行なわれます。

寄稿者 芸術計画学科合同研究室
 


2010年12月17日

GEIHO AWARD 2010(芸法大賞)

GEIHO AWARD 2010
 指定のテーマも表現形態も一切ない投票型公募展「芸法大賞」の一次審査を通過した入選作品展覧会が開かれます。美術関係者や評論家ではなく、一般の人達が全国に設置された投票所やインターネットを通じて投票して選出された50点の作品が展示されます。
以前に大阪芸術大学ブログの10月7日の記事で紹介した西村卓也さん(2006年芸術計画学科卒)の作品も入賞・展示されます。また公募展の企画運営には、大阪芸術大学の卒業生・在学生も参加しており、芸術に何が求められているのかという問いに果敢に答えようとする意欲的な催しになっています。各賞受賞作も展覧会で発表される予定です。是非、会場まで足をお運び下さるようおねがいします。
 
場所:兵庫県立美術館 ギャラリー棟 3F  
日時:12/14日(火)~19日(日)
時間:10:00~18:00(初日13時から/最終日15時まで)
入場無料
 
 

是非お越しください!一般の方々の投票によって選ばれました!

主催:芸法 http://geiho.com/taisho/

会場:兵庫県立美術館 http://www.artm.pref.hyogo.jp/
後援:神戸市、神戸市教育委員会  
協賛:ターナー色彩株式会社


2010年12月16日

アンリ・カルティエ=ブレッソンのフランス パリ編

       

 皆さんこんにちは、ゲイブルちゃんです!!急に真冬並みの寒さになりましたね。今日久しぶりに朝の占いコーナーを見たら、私ゲイブルの星座は最下位・・・どうしてたまに目にするときに限ってこんなとんでもない結果になるのでしょうか・・・。思わずラッキーカラーであるカーキ色の服を来て出勤して来てしまいました。

写真学科だけでなく他学科の学生もたくさん来場してくれています!
 その甲斐あってか、今日はとっても素敵な展覧会に取材に行くことになったんです!!先日もこのブログでお伝えした「アンリ・カルティエ=ブレッソンのフランス―アンリ・カルティエ=ブレッソン自選コレクションより―」。現在、後期の展示が行われているんです。
後期は、フランスのパリで撮影された作品を中心に展示しています。前期はパリ以外のフランスでの作品でしたが、同じフランスでも前期と後期では、全く異なる雰囲気を味わうことが出来ます

カルティエ=ブレッソンが生活していた、パリでの作品を展示しています。  前期の展示にはなかった物々しい雰囲気の写真がたくさん・・・。それもそのはず。カルティエブレッソンが写真の仕事を始めた頃、ヨーロッパはまさに激動の時代だったのです。第2次世界大戦、パリもその大きな戦争のあおりを受けます。フランス軍兵士たちの様子を取材していたカルティエ=ブレッソンも、実はドイツ軍の捕虜となり、3年間も拘束されていたのです。何度も脱走を企て、3回目でやっと成功!捕まる前、身の危険を感じたカルティエ=ブレッソンは、なんと農家に自分のカメラを埋めて隠したんだとか!!脱走後、彼は一番にそのカメラを掘りおこしに向かったそうです。
脱走後に、革命の様子や不安定なパリの情勢を撮影した写真は、もしかしたら、そのカメラで撮ったものなのかも・・・!?

ライカも展示してあります!!
 こういったニュース性のある写真はもちろんですが、今回の展示では、若者や恋人たちを被写体とし、思わず胸がキュンとしてしまうような作品や、自らの家族や自宅で撮影された晩年の作品なども多く展示されています。
前期の作品は、地方に赴いたカルティエ=ブレッソンが、現地の人々の中に溶けこんで撮影したものでしたが、今回は、カルティエ=ブレッソン自身が生活していたパリでの作品です。溶け込もうとしてのものではなく、まさにカルティエ=ブレッソン自身の日常そのもといえるのではないでしょうか?

写真集「逃げ去るイメージ」 さらにこの後期の展示では、カルティエ=ブレッソンが初めて手にしたライカと同年代のライカモデルや、初めて出版した写真集なども展示されています。
この写真集の名前は、「逃げ去るイメージ。英訳版では「決定的瞬間」と訳されています。しかし、決して衝撃的な写真や奇跡の瞬間をとらえたような写真が収められているわけではありません。
彼は、うつろう時の中の一瞬を切り取ることで、流れて行く時間そのものの変化を表現したかったのではないでしょうか。
そういう意味で、彼の写真は、この写真集に収められているものだけではなく、全てが逃げ去るイメージであるのだと言えるかもしれません。

 前期の写真展をご覧になった方も、後期の展示ではまた違った作品の見方が出来ますよ。この展示は本日午後5時まで。大阪芸術大学が所蔵する貴重なコレクションを、この機会にぜひご覧ください!

 また、大阪芸術大学博物館では、アンリ・カルティエ=ブレッソン自選コレクション作品集を販売しています!!本学に所蔵されている全411点が収録されています。この作品集に載せる順番も、カルティエ=ブレッソン自身が監修したというこだわりよう!!世界に4つしかないコレクションをぜひあなたのご自宅にも!!

大阪芸術大学でしか手に入りません!!是非お買い求めください!
アンリ・カルティエ=ブレッソン自選コレクション 作品集(2006年発行)
ソフトカバー:2,000円(1冊)
ハードカバー:10,000円(1冊)

郵送も可能です
詳しくはコチラ
http://www.osaka-geidai.ac.jp/geidai/museum/catalog.html


2010年12月14日

その目はとらえる 図書館所蔵品展「画家の眼差し ~写生帖」より

 

 写生と聞くと、子供の頃、真っ白なスケッチブックに校庭の木々や草花を無心になって描いた日のことを思い出しませんか。

狩野晴皐(? ~1867)筆  異国渡り禽鳥写生図 江戸時代後期
狩野晴皐(? ~1867)筆  異国渡り禽鳥写生図 江戸時代後期
 今回ご紹介する図書館所蔵品展「画家の眼差し ~写生帖」は、江戸時代中期から明治にかけて、狩野派の画家が中心となり人や動物、昆虫、植物など日常的に目に映るものを写生して描いた作品が綴られています。写生帖、それ自体を一堂に並べて鑑賞していただくのは初めてのこと。本展示を企画された本学教養課程の田中敏雄教授は、絵画制作の基となる「写生」に注目し、写生が近代美術史における絵画法として確立されたこと、そして、その後の広がりを紹介されています。

                                         
                                         奥村耕仙(生没不詳)筆 写生帖 明治27年(1894)
奥村耕仙(生没不詳)筆 写生帖 明治27年(1894)

 教授によると「写生は描く対象を熟視して迅速に、且つまた正確・精密に描写することを意味する。写生したものをもとにして本画を描く。我が国では絵画制作は写生をせずに粉本(手本)を臨模することによることが多かった。(略)」すなわち、手本を模倣した写生から、対象物を的確に捉え、生命のある写実を始め広めたのが圓山応挙であると解説されています。現代風に言い換えれば、応挙によってリアルをスケッチする写生法が日本絵画の世界に一大ムーブメントを引き起こしたと言うべきでしょうか。

                                              
                                                                                 
菊池契月(1879~1955)筆 武具図粉本帳交
菊池契月(1879~1955)筆 武具図粉本帳交

写生帖を見ていると、細かいディテールも妥協しない厳しい目と、いきものへの深い愛情をたたえた目が作品の向こうに見えてきます。
形式にとらわれず、ありのままの姿を描く写生。画家の目はその内奥にある本質に注がれていたように思われます。絵を観に来た人は、画家の眼差しが写しとった「美のかたち」に思わず惹きこまれていました。

たくさんの方にご覧頂くことが出来ました!

 教授がテーマに掲げた画家の眼差し、その先にあるものを思い描くことで、皆さんも日常のリアルを美のかたちに表現する糸口を探ってみて下さい。
同時に、子どもの頃のスケッチの時間を追体験しながら、写生帖を楽しんでもらえれば幸いです。

 

貴重な作品を見ることが出来る機会でした!

 本展示は終了しましたが、大阪芸術大学図書館では貴重資料の展示をはじめ、本学で学ぶ未来のアーティストの作品展を開催して、学生が制作し発表する場をつくっています。
コンセプトは”アートライブラリー”。学生たちに身近にアートを吸収して、新しい可能性や創造力をつけてもらうことをねらいとしています。
 今後も新しい大学図書館を展開していきますので、普段、図書館を利用するすべての利用者、更には芸術に興味のある高校生の皆さんも、本学図書館の情報発信にご注目ください。


「画家の眼差し ~ 写生帖」
 平成22年9月8日(水)~10月9日(土) *展示は終了しています。
図書館4階展示コーナー       

http://www.osaka-geidai.ac.jp/library/exhibition/100908_exhibition.html