2020年6月17日

高円宮殿下記念根付コンペティション 受賞作品展 開催中!

今年も、「高円宮殿下記念根付コンペティション」の作品を募集します!

本学客員教授の高円宮妃久子殿下は、高円宮憲人親王殿下とともに世界有数の根付コレクターとして、また現代根付作家を育ててこられたことでもよく知られています。
大阪芸術大学グループでは高円宮殿下を記念して、グループ校の学生を対象にこのコンペティションを平成21年に創設し、今年で12回目を迎えます。
 

現在、芸術情報センター展示ホールでは、所蔵品展「高円宮殿下記念根付コンペティション 受賞作品展」を開催中!
過去11回に亘るコンペティションにおいて、最優秀にあたる「高円宮賞」や「学長賞」を受賞した作品28点を展示しています。


展示ホールに入って右手が所蔵品展スペース、左手は遠隔授業等で活用できるWi-Fiスポットになっています。

 

みなさんは、根付と聞いてどんなものをイメージされますか?
根付とは元々、江戸時代に印籠や巾着袋などを腰の帯にさげて携帯するため、紐の先に結わえる滑り止めとして使われていたもの。
現在では、海外を中心に伝統工芸品として高く評価されており、多種多様な素材を使った「現代根付」として再び活発になっています。

 

根付の素材と言えば、黄楊や桜などの木材や、動物の牙、鯨の骨、琥珀、陶器などが有名です。
しかし本コンペティションでは、固定概念にとらわれず、学生たちが扱いやすい様々な素材が使われています!

 

真鍮やガラス、羊毛フェルト、樹脂粘土…中にはビーズを使った根付もありました!

 

11年分の作品が並ぶと、その時代の傾向もなんとなく見えてきます。
初期の受賞作品は伝統を重んじたレトロな作風が多く、最近はポップで斬新な作品が多い気がしました。
12回目のコンペティションで選ばれるのは、どんな作品なのでしょうか…?

 

みなさんもぜひ、所蔵品展に足を運んでいただき、学生らしいユニークな根付作品をお楽しみください♪
そして、学生のみなさんは根付制作にも挑戦してみませんか?
 

>>コンペティションの募集要項はコチラ
 

所蔵品展「高円宮殿下記念根付コンペティション 受賞作品展」
会期:2020年6月8日(月)~30日(火) ※日曜休館
時間:10:30~16:30(通常と異なります)
場所:大阪芸術大学 芸術情報センター1階 展示ホール

※手指消毒・マスク着用の上、「博物館入館届」を記入してから入館してください。

 

投稿:島田(学生課)


2019年10月30日

体育館ギャラリーでライブペイントを発見♪

本日のブログは、先日見つけた体育館ガーデンギャラリーでの展示イベントのご紹介です。
 
 
体育館ガーデンギャラリーで、何やら素敵な展示&空間があるよ!という話を聞き調べてみると、
どうやらライブペイントをしているらしい。ということで、カメラをもってお邪魔してきました。
 
 


ライブペイントと展示をされていたのは、デザイン学科イラストレーションコースの4年生 和田諒也さん中野龍治さん「THRREE」というお名前で活動されています。”3”という意味のthreeからきているそうですが、”R”がふたつあるのは、お二人ともイニシャルがRから始まるので重ねているそう。自分たちふたりと、アートの3本柱の意味もあるそうです。
実は昨年10月に、天王寺MIOでデザイン学科の学生が企画、開催していた”MIO HALLOWEEN”でもライブペイントをされていたのがこのおふたり。私も取材の際にライブペイントを見せてもらっていました。
 
そんなおふたりに、今回の展示のコンセプトなどを伺ってきました。
 

まず、雑貨を取り扱っているようなおしゃれな受付や展示空間。ライブペイントをより楽しんでもらいたいという気持ちだそうです。
「ライブペイントというのは、やはり描いているところを見て欲しい。まず興味をもって足を止めてもらわないといけない。そしてただ単にライブペイントを見るのでは退屈になってしまうこともあるので、楽しみに見てもらえるように。そして絵の映える空間にしたいと思って空間を作りました。」とのこと。
装飾に使っている天井の写真は、今までのライブペイントに来てくださったお客さんたちとの写真や作品の写真。細かい部分も楽しめるようになっています。
 
 

そして今回のコンセプトは―
「TOP NOTE」
これは香水のトップノートからきているそうです。ギャラリーの予約の関係で、大学でライブペイントが出来るのは4年生なので今回が最後。だけれども香水のトップノートのように、これからまだまだここから始まりという意味がこめられているそうです。
 

3日間の制作の後、完成作品を前に。中野龍治さん(左)と和田諒也さん(右)
主に人物は中野さんが、花や周りのアートは和田さんが担当。
   

イラストが完成し、展示も少し模様替えされていました。飾られているイヤリングなどの雑貨と壁のTシャツは学園祭の手作り横丁でも販売されるとのこと。興味のある方は足を運んでみてはいかがでしょう。
 
 
展示は残念ながら、10月30日(水)までで終了ですが、今後の活躍もとても楽しみなおふたりでした♪
 

投稿:中村(企画広報部)


2019年6月6日

所蔵品展「蓄音機時代 -国産蓄音機とレコード-」

現在、芸術情報センター1階展示ホールでは、大阪芸術大学所蔵品展「蓄音機時代 -国産蓄音機とレコード-」を開催中です!


大阪芸術大学には300近い蓄音機が所蔵されているのを、みなさんご存知でしたか?
2016年までの間は、毎年約1回のペースでこれまで15回、蓄音機を紹介する所蔵品展を行ってきました。

今回、3年ぶりに蓄音機が所蔵品展にお目見え!!

ブログ取材を重ねるうち、私もだんだん蓄音機に詳しくなってきました。
しかし、今回の展示はこれまでとはちょっぴり雰囲気が違う…?

 

それもそのはず、今回は「国産蓄音機」ということで、日本で製造されたものが中心となっています。
日本製の蓄音機をテーマにした所蔵品展は、2007年にも行われていたそうです。
蓄音機と言えばラッパのような形のホーンが印象的ですが、国産蓄音機は小ぶりなキャビネット型が多いように見受けられます。
日本の家庭で使用していたことを想像すると、大きなものでは置き場所がなかったのかも知れませんね。
 

さて、蓄音機について紹介させていただきます!
蓄音機を発明した人物と言えば、みなさんもご存知のトーマス・アルバ・エジソンです。
1877年に円筒式蓄音機フォノグラフを発明し、声の録音と再生に成功しました。
その仕組みは、円筒に錫箔(すずはく)を巻き付けたものを手で回転させ、録音針を押し当ててできる溝の深さの変化で音を記録するというもの。
しかし、錫箔を剥がしてしまうと再生できなくなるため、保存することはできないものでした。


その円筒が改良され、ボール紙製のものに蝋を塗って音溝を削り込んでいく方法が開発されました。
この蝋管のレコードは、録音したものを再生し、保存することができました。

1887年には、エミール・ベルリナーが、円盤ディスクを発明。
左右に揺れる溝を記録する方式で、大量制作が可能になりました。
こうした開発によって、20世紀を迎える頃には蓄音機とレコードが世界中に普及していきました!


日本で蓄音機という訳語で呼ばれるようになったのは、1889年頃からだそうです。
横浜の貿易商 フレーザー商会がエジソン社の代理店となって蓄音機の輸入を始め、日本各地で蓄音機を使って有名人の声色や歌舞伎の一節を聴かせる見世物商売が流行しました。

しかし、輸入された外国のレコードだけでは、なかなか販売は伸びなかったようです。
そのため、欧米のメーカーは録音技師を日本に派遣し、出張録音を行いました。
当時人気のあった義太夫や浪花節など、日本人が好むレコードを製造して、徐々に日本の家庭に蓄音機が広がっていきました。


国産の本格的な蓄音機とレコードの製造を開始したのは、1907年に設立した日米蓄音機製造株式会社(のちの日本コロムビア)です。
ニッポンノホン」と名づけられたブランド名で、1910年頃から蓄音機が製造されるようになりました。


ここから、日本の蓄音機はどうなっていったのか…?
気になる方はぜひ、会場で実際にご覧ください!!
 

最後に、日本独自の面白いレコードをお届けします!


こちらは、円盤でも円筒でもない「音帯」と名づけられたセルロイド製のエンドレスフィルム状のレコード!
標準的なSPレコードの収録時間がおよそ3分~5分程度なのに対して、30分以上録音可能なものだそうです。
あまり知られていない貴重なものなので、みなさんにもぜひ見ていただきたいです。


 

令和元年度 大阪芸術大学所蔵品展
「蓄音機時代 -国産蓄音機とレコード-」
会期:2019年6月6日(木)~20日(木)※日曜休館
時間:11:00~18:00
場所:芸術情報センター1階展示ホール

 

投稿:島田(学生課)


2019年6月3日

NEW TENDENCY 未来への潮流 喜多俊之展

本日のブログは昨年竣工したアートサイエンス学科の新校舎、30号館で開催されている展覧会のご紹介です。
 
 

NEW TENDENCY 未来への潮流 喜多俊之展
プロダクトデザイナーで、本学デザイン学科教授の喜多俊之先生は、イタリアと日本でデザインの制作活動をはじめ、家電、ロボット、家具、家庭日用品、伝統工芸品に至るデザインで多くのヒット製品を生みだされています。
作品の多くがニューヨーク近代美術館など世界のミュージアムに永久収蔵されています。

ニューヨーク近代美術館、及び、パリ・ポンピドゥーセンターに永久収蔵されている喜多俊之先生の作品、ウィンクチェアーやキックテーブル、マルチリンガルチェアや、ミュンヘン州立近代美術館や世界的なデザインミュージアムに永久収蔵されている作品も、会場で一同に勢揃いし、とても珍しい展示となっています。

展覧会初日には、喜多先生によるNEW TENDENCYコンセプトトークも開催され、多数の人にお集まりいただきました。定員100名でしたが、予想を超える人数になりせっかくなので、急遽イスを出して対応、先生のお話しを伺いました。

   

展示されている作品やコンセプトのお話しや、最近取り組まれている伝統工芸のデザインについてもお話しされました。伝統工芸というと古いイメージを持ちやすいですが、今は技術の新化や今までにない新しい技術ができ、それによって新しい素材が生み出されているそうです。
そういった新しい素材(マテリアル)だから生み出されるデザインもあるそうです。
先生のお話をされている中に小さく写っている、緑色のイスも実はそのひとつ。素材はぜひ会場でご確認ください!

作品を少しご紹介します。

30号館に入って真ん中に置かれている、メインとなる作品は MINERAL SPACE 「鉱物空間」
(1986)。こちらはパリのポンピドゥーセンター設立10周年記念展として展示公開された作品です。新しい時代にどのような住空間が必要とされるのか、未来に向けての潮流をテーマに建築家やデザイナーが招かれた展示会で発表されました。
広さ16㎡で鉄とアルミニウム、銅、コンピュータ、電気エネルギーなど主原料は鉱物。壁面にはEL画面が備わっていて電子機器を通して光や映像が表現され、人々の心の中のイメージに大きく影響されます。

一方こちらは自然素材を使った1.8㎥の宇宙 CEREMONY SPACE「二畳結界」(1986)。
中に座ると心が落ち着き、瞑想の空間をイメージできます。二畳のこの空間は、漆を塗った木の柱と畳からなり、すべてが植物の空間です。畳の文化と精神の部下のメモリーとして提示されました。
中に座った学生さんは、特別な空間に感じるとのこと。とても居心地が良いそうです。

「SARUYAMA」(1989)
座る、寝転ぶ、とい人間にとって基本的な動作は、生活環境が変わっても不変ではないか」という考えのもとにデザインされました。座ったり、寝転んだり、自分の場所を探すことが出来て、よじ上ることも出来る。まるで猿山のようで、それをネーミングとされたソファです。

代表的なものをご紹介しまいしたが、作品はほかにもまだまだ展示されています。ほとんどの作品が実際触ったり座ったりしていただけますので、ぜひ実物をみていただきたいです。
展示空間となる校舎も、建築家で本学建築学科客員教授の妹島和世氏が設計し、話題となっています。新たなアートを生み出す空間で、喜多俊之先生の代表作をご覧ください。
 
 
 

NEW TENDENCY 未来への潮流 喜多俊之展
会期:2019年5月24日(金)~6月29日(土)10:00~17:00
   *休館日6月2、9、21、23日
場所:大阪芸術大学30号館(アートサイエンス学科棟)
入場料:無料
詳細はHPで→http://www.osaka-geidai.ac.jp/geidai/kh/kitatoshiyuki/

 
 
投稿:中村(企画広報部)
 


2019年2月18日

アーティストトークが開催されました!

今日のブログは、先日行われた「アーティストトーク」開催の模様をお届けします。

あべのハルカス24Fで開催されていました「大阪芸術大学大学院終了作品展」
今年初めて会期中に、工芸領域修了生によるアーティストトークが開催されました。

今回の修了展を担当された、工芸学科教授の小野山和代先生に報告をいただきました。

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工芸領域修了生によるアーティストトークは40名程度の参加者があり、修了生発表と指導者のコメントを交え公開講評会のようなかたちになり盛況に終わりました。
修了展では初めての試みでしたが、作者の熱意のある声や作品に対する思いなどが聞くことができ、制作者として自作を人前で語ることは必要なことで、社会に出ても役立つのではと思います。
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実際私も参加させていただきましたが、自分の研究テーマに沿った制作過程など、普段聞くことの出来ないお話しを聞くことができました。
また、担当の先生方による、作品への講評なども伺うことが出来て、作品を見る以上のものを感じることができ、とても有意義な試みと感じました。

また機会があれば、是非ご紹介させていただきますので、その時はぜひ学生の思いを聞きにご参加ください♪

投稿:中村(企画広報部)