2012年6月12日

JPPA AWARDS 2012

平成24年度6月1日に「第16回JPPA AWARDS」贈賞式がありました。

JPPA AWADSとは、日本ポストプロダクション協会が毎年開催しているコンクールです。
学生部門では「映像技術」「音響技術」ともに、【ドラマ部門】と【その他部門】それぞれに、『ゴールド賞』『シルバー賞』『奨励賞』がポストプロダクション業務で、優秀な技術を持って作品を制作したスタッフに贈られる賞です。

今回の応募された総数は、学生部門が53作品(音響技術20作品、映像技術33作品)でした。
今回、厳正な審査の結果、例年以上に見事大阪芸術大学が多数の賞を入賞されました。
多くの学生並びに卒業生が各賞を受賞しましたので以下に今年度の受賞者を掲載致します。

eizo000.jpg2012学生音響技術部門入賞作品
カテゴリー【ドラマ】
ゴールド賞 『死にたすぎるハダカ』 黒田綾香
シルバー賞 『魂男 -soul men-』   田口祥平

2012学生映像技術部門入賞作品
カテゴリー【ドラマ】
ゴールド賞 『魂男 -soul men-』   小林靖子
奨励賞      『死にたすぎるハダカ』  阿部羅秀伸

カテゴリー【その他】
ゴールド賞 『轟音 -龍神村物語-』  笠原栄理

以上の学生並び卒業生が受賞しました。


2012年6月6日

大阪のおきつね様 -豊穣神の使い-

0606003.jpgみなさんこんにちは!
近ごろ天体ショーが続きましたね。
金星の太陽面通過が今朝から昼にかけて見られました。
太陽と金星と地球が一直線に並んで、太陽に黒い点が見える現象で、日本で次に見られるのは100年くらい後だそうです。
前回の金環日食と違って日食グラスをかけた肉眼ではちょっと見づらかったのですが、
インターネットで世界各地から投稿された画像を見ると、とっても綺麗でした!
同じ太陽なのに衛星や天文台から撮るものでは全く違いますね。

kinsei.JPG日本は曇りの地域が多かったようですが、芸大の周辺はよく晴れていて、体育館前広場からも綺麗に撮ることができました。

その写真がこちら!
こうやって見ると、太陽って本当に大きいですね!
金星の黒い点はレンズの汚れじゃないですよ(笑)

さて、今日は図書館からいただいた投稿ブログをご紹介します!

 


大阪のおきつね様  – 豊穣神の使い –

0606002.jpg大阪府立中央図書館1階エントランスギャラリーでは、6月10日(日)まで大世晃僖(Taiyo Teruki)写真展 大阪のおきつね様 -豊穣神の使い- を開催中です。 

大世晃僖(霞末侑作)さんは、本学大学院芸術研究科博士課程(前期)芸術制作写真専攻を2012年3月に修了し、現在は、フリーランスカメラマンとして活動されています。
今回、LIBRARY DESIGN LAB.(図書館サークル)と(株)図書館流通センターとのコラボレーション企画第3弾として、大阪府立中央図書館での写真展開催が実現しました。ほたるまちキャンパスでの修了制作展のときよりも作品数も大きさもパワーアップし、より見応えのある展示となっています。
DMとポスター制作は、サークルの北丸郁香(デザイン学科2回生)さんが担当してくれました。
大世晃僖さんが、おきつね様の撮影を始めたきっかけは、地元の氏神神社の稲荷社を拝んだ時に不思議な体験をしたことから始まったそうです。「凄く温かい光に包まれているような感覚になり、お稲荷さんから『私を写すとよい』というメッセージを直感的に受け取り、それ以来お稲荷さんの事が頭から離れなくなり、お稲荷さんを研究するようになりました。」
今回の写真展は、大阪府立中央図書館での開催であることを踏まえて、タイトルを「大阪のおきつね様」としました。
DM・ポスターの写真は、安倍晴明神社の境内社である泰名稲荷社のおきつね様です。「泰名(やすな)」とは安倍晴明の父の名前といわれています。

 

0606001.jpg安倍晴明神社は、大阪市阿倍野区にある神社です(大阪環状線「天王寺駅」から阪堺電気軌道「東天下茶屋駅」から東南へ徒歩5分)。この神社は、阿倍王子神社の境外社・末社であり、平安時代に活躍した陰陽師、安倍晴明は、この地で誕生したといわれています。境内では、占いなども行われ、不思議な雰囲気が漂っており何度も行ってみたくなる神社です。また他にも安倍晴明神社に関係する神社のおきつね様がいます。それは、大阪府和泉市葛の葉町にある信太森葛葉稲荷神社(しのだのもりくずのは)です。ここは、安倍晴明の母親といわれる葛の葉狐が祀られています。その後の詳しい話は、ぜひ、会場で大世晃僖さんの引き出しから聞き出してくださいね。

 

0606000.jpg写真展は、本当にたくさんの方々に見て頂いており、凄く嬉しい限りです。そこでお客様の感想を一部ご紹介します。

・ドキドキ、ゾクゾクした。
・迫力のある良い写真を撮るね。
・怖いけれど、癒されるものがある。こんなにもいろいろな表情があるのに驚いた。稲荷神社にお参りに行ったらおきつね様の顔を注意深く見てみようと思った。
・心の内を全部見抜かれている感じがした。悪いことはできないなと思った。

 
「稲荷信仰は約千三百年前から既に存在しているものです。古き良きものの価値を新しい感覚の姿で現代に甦らせたいと考え、写真表現を通して多くの人たちに稲荷大神の使いであるおきつね様の魅力を伝えたいと思いました。私たちは日本の信仰について知っているようで、実はあまり知らない気がします。…(コンセプトボードより)」大世晃僖さんの「おきつね様」を目の当たりにして、少しでも、日本古来の姿や歴史に興味が湧けば、「『狐 : 陰陽五行と稲荷信仰』吉野裕子著 法政大学出版局, 1980.6  1118304119  384/M/39」 などの本を紐解いてみてはいかがでしょうか?その他、大阪府立中央図書館所蔵の「『稲荷信仰の世界 稲荷祭と神仏習合』大森惠子著 慶友社 2011.12 387」 「『稲荷大神 お稲荷さんの起源と信仰のすべて イチから知りたい日本の神さま』中村陽監修 戎光祥出 2009.11版 175.962」なども興味深いですね。

「安倍晴明」ゆかりの作品以外にもいろいろな大阪の歴史的な物語や伝説がある神社のおきつね様が展示されています。  
6月10日(日)までの会期中にぜひ、足を運んで、ご高覧ください!

 

大世晃僖(Taiyo Teruki)写真展   大阪のおきつね様 ― 豊穣神の使い ―

日時:5月29日(火)-6月10日(日)火-金: 9:00-19:00, 土・日: 9:00-17:00

大阪府立中央図書館1階エントランスギャラリー
〒577-0011 東大阪市荒本北1-2-1
 


2012年5月30日

至高の精神展13 高慶敬子 蓮暦 砺波市美術館学芸員 杉本積

0530k005.jpg富山県砺波市美術館で、「至高の精神展13 高慶敬子 蓮暦」2月4日から3月4日まで、当美術館学芸員杉本積さん(芸術計画学科94卒/院修士修了)の企画展が行なわれました。

0530k003.jpg富山県在住のアーティストを杉本さんが紹介していく企画で、今回13回を迎えました。今回のアーティストは高慶敬子さんです。高慶さんの作品は、洋紙に墨を2度程均質に塗った後、イメージの蓮を色鉛筆と水彩で仕上げていくものです。

展覧会のタイトルは蓮暦とあり、蓮の生長から枯れるまでのすがたを描いた時間軸のある作品となっています。

0530k007.jpg均質に塗られた背景の水墨の硬質感と蓮の線、そしてその内に表れたハイライト部分や淡く彩色された蓮の花や葉の裏の色彩の表現により、非常に不思議ではありますが落ち着いた印象を感受することができます。
作品は水墨を使用することから水墨画のようですが、杉本さんはこの作品をドローイング作品としています。

0530k004.jpg現代アートでは、ドローイングは絵画を完成させるための下書きという考え方ではなく、絵画と同じ完成作品として扱います。

0530k002.jpg現代の若者が衝動的に身の回りにあるペンと紙片を利用し、落書きするように描き出すドローイング作品は多いのですが、計算された画面構成や着色、そしてどこか分からない背景(シュールレアリズムの画家、イヴ・タンギーの作品を思い浮かべます)などの要素があり、極限まで削り取られた線描をもってドローイング作品と呼ぶことに新鮮な驚きを感じました。

 

報告 加藤隆明教養課程講師 協力 芸術計画学科研究室


2012年5月28日

-夢とイズムを詰め込んで-   これが、ボクたち家具研スタイル!

芸大坂の桜が咲きほころぶ4月。大阪芸術大学図書館では、デザイン学科の学生たちが創作活動する家具研究会の作品展、「Sara connesso」を開催しました。
家具研究会(以下、家具研)が手作りした椅子や照明の作品展は今回で2度目ですが、より作り手のこだわりと誇りが伝わる独創的な作品が芸大生たちの話題になり、当初予定していた会期を延長して、今も多くの方に堪能して頂いています。
来館者のように椅子に座ったり、照明を眺めたりできないのが残念ですが、自由で、魅力的な彼らの作品(一部、抜粋)を本ブログで、ご紹介します。

 語り合い、ぶつかり合って…
それは一枚のスケッチから始まります。メンバーひとりひとりが持つ斬新な発想をデザインにしていき、互いに材質や色、座り心地など検討を重ね、加工し組み立て、何度も試作して作り上げた渾身の作品。図書館の閲覧室で、それらは圧倒的な存在感を放ち、アートに懸ける彼らの強烈な熱意を感じさせます。
作り手の個性が際立つ作品でありながら、見事に調和がとれているのは、家具研の仲間意識が高いということと、デザインに新たな可能性を見出そうとする姿勢が彼らに一貫してあるから…。数え切れないひらめきと失敗があって生まれた作品には、彼らの夢とイズムがいっぱい詰まっています。

kagu000.jpg「秘密基地」 芥川佳世 作 デザイン学科3回生

大人から子どもまで、皆がワクワクできる家具を作りたい。そんな思いから生まれたソファー。子どもの頃の探究心が一気に呼び覚まされますよね。楽しさあふれるフォルムに惹きつけられ、誰もがつい座ってしまいます。中にはゆったりくつろぐ人もいて、リラックス度は抜群!
制作した芥川さんのユニークなところは、”秘密基地”を家の中に持ち込むという発想です。座ると、瞬く間に空想の世界が広がっていくような…。新しいのに、どこか懐かしい作品です。

 

kagu002.jpg次にご紹介するのは、竹の素材を生かした座椅子とスツール。伝統とモダンのバランスが見事です。
竹の微妙なしなりが程よいクッションになって、竹のもつ風合いを肌で感じることができます。「竹雲」の座面は座布団から、「竹林」は文字通り竹林からイメージして作ったそうです。椅子が人の暮らしに寄り添う感じがいいですね。家具が、上質な日常を作り出すツールになることを実感しました。

「竹雲」

kagu001.jpg「竹林」
坂上直樹 作 デザイン学科4回生

kagu004.jpg両サイドの肘掛の間に身体が沈み込んで、そのフィット感が妙に心地いいんです。包まれた時の安堵感や和み感と言えばいいでしょうか。一度座るとまた、座りたくなります。座る人の価値観が見えるソファーかも。

「HAZAMA」 小川拓郎作 デザイン学科4回生

 

 日常を楽しむ   
家具は単にその機能を果たすだけではなく、生活を彩り、精神性においても影響を及ぼすことを彼らは作品を通して表現してくれました。加えて、家具研が本展のコンセプトに挙げている「作品を囲んで人と人とがつながり、感動を共有すること」を、図書館を利用しに来られた方々に体感してもらえたと思います。
椅子に座って愉しげに友と語る学生や、柔らかな光を放つ照明器具の前で佇む人など、連日、館内ではいろいろなアートシーンが見られました。図書館を思い思いに楽しんで頂いているのが家具研はもちろん、館員である私たちも実感できて嬉しい限りです。
作品展が本学で学ぶ未来のアーティストたちを触発し、インスピレーションや覚醒、あるいは進化していくヒントを与えてくれたと思います。家具研のメンバーひとりひとりが持つ家具づくリの夢を、語り合い、発見していく中で、より昇華させた作品。彼らの情熱は、ものづくりに関わるすべての人の原点であると私は思います。「使う人が喜んでくれる家具」をつくること。彼らを突き動かす原動力です。

奇抜なデザインばかり強調して一方的に迫ってくるような家具は、一時珍しがられても、やがては飽きられます。もちろん、一脚の椅子を作るにはたくさんの知識と確かな技法が必要です。でもそれだけで、人を感動させる作品が創り出せるでしょうか。彼らの作品を体感した方なら、きっと答えはNoでしょう。作り手の思いや夢が伝わるからこそ、観た人のこころにいつまでも残るのです。
家具研はこれからも様々なことにチャレンジして現在の状況を打破していくでしょう。夢の実現を目指す彼らの今後の活動にご期待ください。
※ 作品展は7月末まで開催中です。まだご覧でない方はぜひご鑑賞ください。

 -プチ紹介-
 家具研究会を代表して、「秘密基地」の制作者 芥川佳世さんに今後の活動などを聞いてみました。

 ◆ 「家具研」で今後、やってみたいことは何ですか?

 - 「例えばどこかで場所を借りて、自分たちで企画したイベントに向けて家具を作るなど、発表のやり方、作品の表現の仕方などを考えられる研究会にしていきたいです。」

◆ あなたが大切にしていること(大事に思っているもの)を教えて下さい。

 - 「常にポジティブでいることです。アイデアが出なかったり、プレゼンで失敗したり、課題で追い詰められたりした時に、ネガティブになってしまうと絶対に悪い方向に進んでしまいます。反省するにしても、ポジティブに反省することが大切だと思います。」

kagu003.jpg家具研のメンバーについては、彼らが発行したマガジン『KAGU』(必見です!)で、その横顔を紹介しています。ディープな一面がうかがえて、面白いですヨ^о^

大阪芸術大学図書館はアーティストを志す学生の皆さんに、可能性や未来を拓く力をつけてもらえるよう、
身近に芸術作品にふれることができる<アート・ライブラリー>としての役割を果たしていきたく思っています。
また学内外の方々にも、学術情報の提供はもとより、本学の教員や学生の作品を展示、貴重資料の公開など、利用者のニーズを鑑みながら情報を発信していきますので、どうぞこれからもご注目ください!
 

投稿:大阪芸術大学図書館


2012年5月23日

特別展 絹谷幸二 -豊穣なるイメージ-

kikutani001.jpgこんにちは。
この度、藝術研究所では奈良県立美術館にて特別展「絹谷幸二 -豊穣なるイメージ-」を開催するにあたり、PR用ポスターを募集することとなりました。
美術学科長、絹谷幸二教授と一緒にこの展覧会を盛り上げてみませんか?
大阪芸術大学グループの学生ならどなたでも何点でも応募可能です。

 

募集作品
1:応募者が作成した未発表の作品であること。
2:B2版もしくはA3版サイズのポスターのデザイン案を提出すること。画像データの場合は、前述のサイズで出力したものと、PDFファイルかイラストレーター・ファイルを提出すること。画像データは300dpi以上・50MB以内とする。
3:作品の裏面に「住所・氏名・連絡先・所属」を記入した用紙を貼り付けること。
4:ポスターには以下の文字情報を記載すること。
 (1)「特別展 絹谷幸二 -豊穣なるイメージ-」
 (2)「2012年10月20日(土)から12月16日(日)
    休館日/10月22日、11月19日・26日、12月3・10日」
 (3)「午前9時から午後5時(入館は閉館30分前まで)
    金・土曜夜間延長(午後7時まで、入館は閉館30分前まで)」
 (4)「奈良県立美術館 Nara Prefectural Museum of Art
    奈良市登大路町10-6
    TEL 0742-23-3968  FAX 0742-22-7032
    テレフォンサービス 0742-23-1700
    URL http://www.pref.nara.jp/dd_aspx_menuid-11842.htm
 (5)「主催:奈良県立美術館・NHK奈良放送局・毎日新聞社
    後援:日本芸術院 特別協力:大阪芸術大学グループ」
  ※記載のない場合は主催者側で追記する。また、その他の文字情報を主催者側で追記する場合がある。
5:絹谷幸二氏の作品画像を使用する場合は、大阪芸術大学藝術研究所が指定する作品の画像を使用すること。この場合、同研究所に画像使用の申請を行い、画像データを借用すること。
6:受賞者には授賞決定後、より解像度の高い画像データ、ネガフィルム、ポジフィルム等の提出を依頼する場合がある。なお、ネガフィルム、ポジフィルムは返却しますが、データを収録したCD等のメディアは返却いたしません。


1:入選作品は「絹谷幸二展」会期中、美術館1階ギャラリーに展示する。
2:入選作品の中から、優秀賞を3作品選出する。
3:優秀賞受賞者には応募作品の他に、受賞者が制作したオリジナル作品を同会期中、美術館1階ギャラリーに展示する機会を与える(作品の選抜は美術館と協議の上)。
4:受賞者には、賞状及び記念品を贈呈する。
5:受賞者の氏名を、「絹谷幸二展」図録の謝辞の覧に協力者として掲載する。
6:入選者には図書券・招待券を贈呈する。

応募用紙は>こちら
応募締切 2012年6月30日(土) 12時必着

 

問合せ、作品送付先
〒585-8555
大阪府南河内郡河南町東山469
0721-93-1398
大阪芸術大学藝術研究所事務室(芸術情報センター5階)

投稿:藝術研究所