2012年6月6日

大阪のおきつね様 -豊穣神の使い-

0606003.jpgみなさんこんにちは!
近ごろ天体ショーが続きましたね。
金星の太陽面通過が今朝から昼にかけて見られました。
太陽と金星と地球が一直線に並んで、太陽に黒い点が見える現象で、日本で次に見られるのは100年くらい後だそうです。
前回の金環日食と違って日食グラスをかけた肉眼ではちょっと見づらかったのですが、
インターネットで世界各地から投稿された画像を見ると、とっても綺麗でした!
同じ太陽なのに衛星や天文台から撮るものでは全く違いますね。

kinsei.JPG日本は曇りの地域が多かったようですが、芸大の周辺はよく晴れていて、体育館前広場からも綺麗に撮ることができました。

その写真がこちら!
こうやって見ると、太陽って本当に大きいですね!
金星の黒い点はレンズの汚れじゃないですよ(笑)

さて、今日は図書館からいただいた投稿ブログをご紹介します!

 


大阪のおきつね様  – 豊穣神の使い –

0606002.jpg大阪府立中央図書館1階エントランスギャラリーでは、6月10日(日)まで大世晃僖(Taiyo Teruki)写真展 大阪のおきつね様 -豊穣神の使い- を開催中です。 

大世晃僖(霞末侑作)さんは、本学大学院芸術研究科博士課程(前期)芸術制作写真専攻を2012年3月に修了し、現在は、フリーランスカメラマンとして活動されています。
今回、LIBRARY DESIGN LAB.(図書館サークル)と(株)図書館流通センターとのコラボレーション企画第3弾として、大阪府立中央図書館での写真展開催が実現しました。ほたるまちキャンパスでの修了制作展のときよりも作品数も大きさもパワーアップし、より見応えのある展示となっています。
DMとポスター制作は、サークルの北丸郁香(デザイン学科2回生)さんが担当してくれました。
大世晃僖さんが、おきつね様の撮影を始めたきっかけは、地元の氏神神社の稲荷社を拝んだ時に不思議な体験をしたことから始まったそうです。「凄く温かい光に包まれているような感覚になり、お稲荷さんから『私を写すとよい』というメッセージを直感的に受け取り、それ以来お稲荷さんの事が頭から離れなくなり、お稲荷さんを研究するようになりました。」
今回の写真展は、大阪府立中央図書館での開催であることを踏まえて、タイトルを「大阪のおきつね様」としました。
DM・ポスターの写真は、安倍晴明神社の境内社である泰名稲荷社のおきつね様です。「泰名(やすな)」とは安倍晴明の父の名前といわれています。

 

0606001.jpg安倍晴明神社は、大阪市阿倍野区にある神社です(大阪環状線「天王寺駅」から阪堺電気軌道「東天下茶屋駅」から東南へ徒歩5分)。この神社は、阿倍王子神社の境外社・末社であり、平安時代に活躍した陰陽師、安倍晴明は、この地で誕生したといわれています。境内では、占いなども行われ、不思議な雰囲気が漂っており何度も行ってみたくなる神社です。また他にも安倍晴明神社に関係する神社のおきつね様がいます。それは、大阪府和泉市葛の葉町にある信太森葛葉稲荷神社(しのだのもりくずのは)です。ここは、安倍晴明の母親といわれる葛の葉狐が祀られています。その後の詳しい話は、ぜひ、会場で大世晃僖さんの引き出しから聞き出してくださいね。

 

0606000.jpg写真展は、本当にたくさんの方々に見て頂いており、凄く嬉しい限りです。そこでお客様の感想を一部ご紹介します。

・ドキドキ、ゾクゾクした。
・迫力のある良い写真を撮るね。
・怖いけれど、癒されるものがある。こんなにもいろいろな表情があるのに驚いた。稲荷神社にお参りに行ったらおきつね様の顔を注意深く見てみようと思った。
・心の内を全部見抜かれている感じがした。悪いことはできないなと思った。

 
「稲荷信仰は約千三百年前から既に存在しているものです。古き良きものの価値を新しい感覚の姿で現代に甦らせたいと考え、写真表現を通して多くの人たちに稲荷大神の使いであるおきつね様の魅力を伝えたいと思いました。私たちは日本の信仰について知っているようで、実はあまり知らない気がします。…(コンセプトボードより)」大世晃僖さんの「おきつね様」を目の当たりにして、少しでも、日本古来の姿や歴史に興味が湧けば、「『狐 : 陰陽五行と稲荷信仰』吉野裕子著 法政大学出版局, 1980.6  1118304119  384/M/39」 などの本を紐解いてみてはいかがでしょうか?その他、大阪府立中央図書館所蔵の「『稲荷信仰の世界 稲荷祭と神仏習合』大森惠子著 慶友社 2011.12 387」 「『稲荷大神 お稲荷さんの起源と信仰のすべて イチから知りたい日本の神さま』中村陽監修 戎光祥出 2009.11版 175.962」なども興味深いですね。

「安倍晴明」ゆかりの作品以外にもいろいろな大阪の歴史的な物語や伝説がある神社のおきつね様が展示されています。  
6月10日(日)までの会期中にぜひ、足を運んで、ご高覧ください!

 

大世晃僖(Taiyo Teruki)写真展   大阪のおきつね様 ― 豊穣神の使い ―

日時:5月29日(火)-6月10日(日)火-金: 9:00-19:00, 土・日: 9:00-17:00

大阪府立中央図書館1階エントランスギャラリー
〒577-0011 東大阪市荒本北1-2-1