昨日と今日、東京国際フォーラムでは「ダイゲイフィルムアワード」が開催されていました。会場では大阪芸術大学出身の映画監督、石井裕也さん、柴田剛さん、元木隆史さん、本田隆一さんの4人にお越しいただいて上映会+トークショーが行われたようです。 『花の鼓』は、ご自身が体験された流産や旦那様の祖母様の死というエピソードをご自身の心情を赤裸々に語りながら、生きることの意味を考えていく様子を綴った作品でした。作られた演出がほとんどない「生き様」の力に圧倒されました。私にとって本当に衝撃的でした。ドキュメンタリーの映画をちゃんと見るのは初めてでした。いつもは流行りものの映画しか見ていないので、映画といえば華やか・ド派手・奇想天外なものばかり、それが映画だと勘違いしていた自分を少し恥ずかしく思いました。 続けて『背骨のパトス』が上映されました。『花の鼓』の続編ともいえる松岡監督の人生日記です。作品の中にインタビューの部分があります。『「背骨のパトス」のパトスって何?』、『「女としての私」「妻としての私」「映画作家としての私」とか言って自分の身の回りの様子を撮ってるけど、よくあるホームビデオと何が違うの?』どちらの質問も監督がどう答えるのか興味を持つシーンです。 その次に映像として自分が描きたいものは何か、そんな自問自答で出した「母としての私」が描かれていました。ちなみに「パトス」はギリシア語で「感情的・熱情的な精神」という意味で「ロゴス・エートス=論理」の対義語だそうです。監督はこの言葉を「衝動」のように捉えているのだといってました。 上映終了後、松岡奈緒美監督と少しお話することができました。監督は「(この映画を観て)どんな形でも映画は作れるんだっていうことをたくさんの学生に知ってもらえたらうれしいです」とおっしゃっていました。お話どうもありがとうございました。 『背骨のパトス』は、7月18日(金)まで大阪市北区中崎町のプラネットプラスワンで上映中。 |