2008年7月7日

「ガレットとミルク」 よしだ けんいち・著

先日、卒業生が就職部を訪ねて大学に来られました。昨年3月に映像学科を卒業された「よしだ けんいち」さん。「このたび絵本が発売されることになったので」ということで、その絵本を持って紹介に来てくれました。卒業して1年で絵本作家になられたんですね。念願叶ってよかったですね。おめでとうございます。
発刊されるのは『ガレットとミルク』というタイトルです。
ガレットとミルク Milk みるく ミルク garetto よしだ 吉田
「ウサギでも コアラでも ネズミでもない ふしぎな いきもの ガレットとミルク。
ふたりの しぐさに きっと クスクス わらって  しまうはず。

さあ みんなで なんでも はんぶんこ!」

重たい荷物も半分こ、おいしいリンゴも仲良く半分こ。二人の大嫌いなニンジンも、半分こにすれば、嫌いが半分になる!?」文芸社・書籍詳細情報より

ガレットはお姉さん、いつもミルクのそばにいてしっかりモノ。
ミルクは泣き虫の弟。二人はいつもいっしょです。
二人の背負っているリュックの中身の設定(詳しくは「よしだけんいち」さんのHP参照)がカワイイです。「ほんわか」と力が抜ける「ガレットとミルク」の世界観がなんともいえずイイ感じです。
絵本には、とってもとってもやさしい「おかあさん」も登場します。
↓「よしだ けんいち」さんのホームページ
よしだけんいち 絵本 ガレットとミルク

絵本の帯には
「よみおえたあと そっと おへやに かざってみてください。きっと……。   よしだけんいち」
、と書かれています。「きっと」どうなるんでしょうね?
シリーズ第二弾も期待しております。

●『ガレットとミルク』(B5変上、16ページ) 定価1,260
文芸社より来週7月15日発刊です。

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2008年7月6日

背骨のパトス

昨日と今日、東京国際フォーラムでは「ダイゲイフィルムアワード」が開催されていました。会場では大阪芸術大学出身の映画監督、石井裕也さん、柴田剛さん、元木隆史さん、本田隆一さんの4人にお越しいただいて上映会+トークショーが行われたようです。
あいにく東京には行けませんでしたが、本日、大阪でこれまた大阪芸術大学出身の松岡奈緒美監督の新作ドキュメンタリー映画を見てきました。松岡奈緒美さんは、山下敦弘監督(「天然コケッコー」「リンダ リンダ リンダ」)やダイゲイフィルムアワードの昨日のゲスト・柴田剛監督と同期なのだそうです。
背骨のパトス 松岡奈緒美 監督 花の鼓
本日の上映は2本立てで、2003年の『花の鼓』と今回の新作『背骨のパトス』でした。
とある方からの紹介でこの映画ことを知ったのですが、この世代の活躍中の監督の作品上映ということで「ダイゲイフィルムアワード」の2元中継大阪会場のつもりで「是非見ておきたいっ!」そう思って会場に足を運びました。上映開始の11:00直前に会場に到着し狭い階段を上がろうとするとき、小さなお子さんを2人連れ私の前を上がっていた美しい方が松岡監督でした。
上映前にスクリーンの脇で監督が挨拶されました。「・・・(前略)・・・、(普段生活していると世の中には)いろいろな肩書きがあるかと思います。でもその肩書きを忘れ一人の人間としてこの映画を見ていただければと思います。」 肩書き削除、準備完了。

『花の鼓』は、ご自身が体験された流産や旦那様の祖母様の死というエピソードをご自身の心情を赤裸々に語りながら、生きることの意味を考えていく様子を綴った作品でした。作られた演出がほとんどない「生き様」の力に圧倒されました。私にとって本当に衝撃的でした。ドキュメンタリーの映画をちゃんと見るのは初めてでした。いつもは流行りものの映画しか見ていないので、映画といえば華やか・ド派手・奇想天外なものばかり、それが映画だと勘違いしていた自分を少し恥ずかしく思いました。

続けて『背骨のパトス』が上映されました。『花の鼓』の続編ともいえる松岡監督の人生日記です。作品の中にインタビューの部分があります。『「背骨のパトス」のパトスって何?』、『「女としての私」「妻としての私」「映画作家としての私」とか言って自分の身の回りの様子を撮ってるけど、よくあるホームビデオと何が違うの?』どちらの質問も監督がどう答えるのか興味を持つシーンです。

その次に映像として自分が描きたいものは何か、そんな自問自答で出した「母としての私」が描かれていました。ちなみに「パトス」はギリシア語で「感情的・熱情的な精神」という意味で「ロゴス・エートス=論理」の対義語だそうです。監督はこの言葉を「衝動」のように捉えているのだといってました。
作品の中では、おそらく知人や友人と思われる方々のご家族揃った様子をたくさん編集して見せている部分があり、監督自身のナレーションで「不幸の形はそれぞれ色々あるけれど、幸せの形はどれもよく似ている」という部分がありました。何気ないシーンですがこの部分がとても印象に残りました。また監督ご自身が助産院で第二子を出産される様子を収めたシーンや二人のお子様がお布団の上で戯れている日常のほほえましいシーンなど「母として」幸せに感じるシーンがたくさん詰まった作品でした。ラストシーンはまさに「幸せの形」なのだと思いました。
最後に流れるスタッフロールの中に「架橋」「あつき」という文字を見付けました。ちょっと気持ちが優しくなったような気がします。(それが何故なのかは観てのお楽しみ)

上映終了後、松岡奈緒美監督と少しお話することができました。監督は「(この映画を観て)どんな形でも映画は作れるんだっていうことをたくさんの学生に知ってもらえたらうれしいです」とおっしゃっていました。お話どうもありがとうございました。

『背骨のパトス』は、7月18日(金)まで大阪市北区中崎町のプラネットプラスワンで上映中。
>>>
上映スケジュールはコチラ

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2008年7月5日

大学院進学説明会

74日 今年度第1回目の大学院芸術研究科・進学説明会が学内で実施されました。
12:30→13:20という昼休みを利用した短時間での説明会ではありましたが、本学の学生はもちろん、留学生の参加もあり、あっという間に、準備した座席が埋まってしましました。

本学の大学院芸術研究科博士課程は、前期課程(芸術制作専攻・芸術文化学専攻)と後期課程(芸術専攻)から成ります。会場は、芸術制作研究分野と芸術文化学研究分野、それぞれの研究分野に分かれての開催となりました。
両会場とも、研究領域毎にブースを設け、担当の先生方もたくさん来ていただきました。

芸術制作研究分野の会場では、研究科長山縣先生の開会のお話が、また、芸術文化学研究分野の会場では研究科長補佐の藪先生の開会のお話のあと、各演習担当の先生方との個別相談が行われました。

大学院では、学生自身が自主的に研究に取り組んでいくためにも、研究したいテーマや内容について、事前に担当の先生に相談・確認することが大切です。そのためには、今回のような進学説明会をおおいに利用してください。
また、今回参加出来なかった方は、次回103日(金)に第2回目の説明会を実施いたしますので是非ご参加ください。
最後に、短時間で、準備・片付けをして下さった大学院の助手の皆様、暑いなかお疲れ様でした。ありがとうございました。

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2008年7月4日

大阪芸術大学公開セミナー なにわの昭和音楽史-室内楽偏-

以前ブログでお知らせしました大阪芸術大学公開セミナー2008第4回 “なにわの昭和音楽史-室内楽編-”に行ってきました。
今回は演奏学科教授の河野正孝先生の講演だけではなく、河野先生と学生さんによる室内楽の演奏を交えて行われました。話だけでなく、間近で演奏を聞けるなんて何か得した気分です。
このような形でセミナーが開催されるのも楽しい感じがしました。
セミナーはプーランクのピアノ六重奏第一楽章の演奏でスタートしました。 その後、室内楽の歴史についての様々な話がありました。その後、再び演奏。演奏の後また話。先生はフル活動です。

オーケストラの場合指揮者の言うことを聞かないといけないが、室内楽は自分たちの音楽ができる楽しさがあるのが最大の良さだと言っておられました。先生は室内楽を本当に楽しんでいるなあという感じで、さらに大げさに言えば音楽を大いに愛しているっていう感じでした。その気持ちが伝わるような先生の楽しい話が会場の笑いを誘う場面も多く、心から楽しむことが出来ました。演奏風景
私がおもしろいなと思ったのは、将来「この音楽はこの病気に良い」とかいうような研究が進んで行き、音楽が身体に与える影響が当然のように言われる時代が必ず来ると断言しておられたところです。例えばモーツァルトのこの曲は肝臓病に効くとか、ベートーベンのこの曲は心臓病に良いとかいうことです。音楽で病気を治すってすごいと思いませんか?
講演風景
先生が大好きだというモーツァルトの名曲・ピアノ五重奏が心地よく演奏され、セミナーもいよいよクライマックスです。先生の話も音楽のようにテンポが上がります。「音楽をやると若返り、家庭も円満になります。ぜひ、みなさんも音楽をやりましょう!」と盛んに来場者の方に訴えかけていました。そして最後は「“音楽”それは、自然にも、神にも勝る人間の創りだした最高の芸術である」という言葉で締めくくられました。

次回の大阪芸術大学公開セミナーはいよいよ最終回です。7月8日(火)“映画のなかの大阪弁”というテーマで映像学科教授の中川滋弘先生の担当です。中川先生は「男はつらいよ」「釣りバカ日誌」「たそがれ清兵衛」等の作品の製作を担当された方です。どのような話が聞けるか楽しみです。

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2008年7月3日

映像作家・紀里谷和明 氏 がやってくるっ!

紀里谷和明さんをご存知でしょうか?
名前は知らなくても、彼の手掛けた作品はみなさんご存知だと思います。
紀里谷 kiriya 紀里谷和明 宇多田ヒカル キャシャーン
最も有名な監督作品の1つ、映画「CASSHERN(キャシャーン)」(主演:伊勢谷友介・麻生久美子)で、その類まれな映像美で脚光を浴びました。
またPV(プロモーションビデオ)では、あの宇多田ヒカルの「FINAL DISTANCE」「光」、「traveling」や、THE BACK HORNの「空・星・海の夜」を、その他にも浜崎あゆみ、サザンオールスターズなど豪華アーティストのジャケット写真を手掛けています。現在は映画「GOEMON」(主演江口洋介)の制作中です。ちなみに公開は2009年予定。

そんな紀里谷和明さんをが明日、大学にやってきます。
第一線で活躍するトップクリエーターをお見逃しなく!

□TV-CM研究会the10%主催:
「映像作家・紀里谷和明ワークショップ」

7月4日(金)1810?・会場:9号館201教室
明日昼休みに整理券を配布いたします。

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