2009年1月20日

たった3日間だけ? アンコール、アンコール!

今月13日のブログでも紹介しましたが、学内では大学院作品展が続いています。それぞれの分野ごとに3日ほどの短い展示期間でめまぐるしく作品が入れ替わっています。今日からは博士課程[前期]造形系(絵画・彫刻)の作品が展示されており芸術情報センターは新たな盛り上がりを見せています。展示ホールにも作品が展示されていますが、アートホールにも。
のぞきからくり 地獄極楽 勧善懲悪 赤嶺圭吾
そして、今、実験ドームがスゴイことになっています。
北村章 アンコール きたむら 実験ドーム
もうそこはトゥームレイダースの最終ステージに迷い込んだような空間です。ここに展示されている舞台美術のような作品は芸術制作専攻(絵画)の北村章さんの修了制作作品です。実験ドームはもともと独特な雰囲気で音響も外とは違う場所なので、北村章さんの作品がこの空間の独自性と融合して、また新たな価値を生み出しています。
北村章 アンコール きたむら 実験ドーム
アンコール』と名付けられた作品は、北村さんご自身がカンボジアで感じてきたパワーを表現した作品だそうです。学内で展示された作品でここまで大きな作品を見たことはありません。はじめから実験ドームでの展示を想定して作品を計画されたそうで、天井にまで届きそうな高さ、作品の拡がりは場所に対して絶妙のバランスです。
北村章 アンコール きたむら 実験ドーム
作品は大きくなればなるほど、ディティールまで十分に手をかけることができなくて荒くなったり、ただ大きいだけで作品全体が幼稚なものになるケースがありますが、北村さんの作品は全く違います。アンコールの文化、歴史や民族、カンボジアの自然、光と影、古代遺跡の神秘的な雰囲気などこの空間全体で表現されています。
北村章 アンコール きたむら 実験ドーム
会場にはこの作品の躯体制作に協力いただいた楢木正信さんが来られていました。作品の規模と「実質3ヶ月」という制作期間を聞いて本当に完成するのかと大変心配されていたそうです。北村さんも「社長(楢木)に木を切ってもらっておいて、(作品が)できなかったでは大変失礼だと思い徹夜してでも完成させるように頑張りました。最後はやはり徹夜でした。・・・」と笑っていました。

実験ドームの独特の暗さの中でこれだけ巨大な作品となると写真を撮るのも苦労します。見学に来ていた方は床に寝転がって、ブレないように身を固くしてシャッターを押していました。私のカメラで目いっぱい広角にしてもフレームに収まりませんでした。
北村章 アンコール きたむら 実験ドーム
サントリーミュージアムにも展示される予定ですが、その時は少し規模を縮小するのだとか。フルスペックで見れるのは今だけです。是非、実物を見に行ってください。繰り返しますが、この展示「たった3日間」だけというのは本当にもったいない・・・。たくさんの方に見て頂きたい。だからどこかでアンコール!

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2009年1月19日

「ゲーダイガー」愛され20年

大学入試センター試験が終わりました。でも試験はこれからが本番、今、受験生は入試シーズン真っ只中ですね。センター試験の試験場だった学内はまた平和な雰囲気に戻ったように見えます。が、芸大の在校生も授業中試験、レポート提出など忙しくしています。後期の授業は21日(水)で終了し22日からは学年末試験が始まります。
ブログを読んでいただいている皆さんにこの忙しい時期をアグレッシブに活動してもらえるように「スーパーキノコ」をご鑑賞いただきましょう。
スーパーキノコ
学内に出現してすぐ消えてしましましたが、タイミングよく遭遇することができました。壁紙にするもよし、待受け画像にするもよし。

さて本日の読売新聞朝刊に『「ゲーダイガー」愛され20年』という見出しで大きく...( Geidai Action Team)の活動が紹介されていました。
読売新聞 平成21年1月19日付(朝刊) ゲーダイガー GAT G.A.T.
(読売新聞 平成21年1月19日付(朝刊))

そう、大阪芸術大学が誇る戦隊ヒーローゲーダイガー」は、学園祭などで子供達に大人気です。関西各地の幼稚園や自治体などから依頼を受け、無料でショーを披露します。昨年秋の学園祭のショーは「ゲーダイガー20周年記念ショー」となりました。G.A.T.OBの方々が久しぶりに手作りの衣装に身を包み、“自分の居場所”を再確認するように楽しいショーを見せてくれました。仮面の下できっと誇らしげな表情だったんだろうなぁ。加齢をネタにしたトークもちょっぴり自虐的で面白かったです。
誌面では「・・・羽曳野市などでは地元商工会がG.A.T.からノウハウを学び「英雄戦隊コーダイガー」を結成し、商店街イベントでショーを展開。もはや、ただのお遊びではない。・・・」と紹介されています。面白いこと本気でトコトンやっちゃう感じ。これが大阪芸大の校風なんだろうと感じます。これからも大阪芸術大学のシンボリックなヒーロー「ゲーダイガー」の活躍を応援していきたいと思います。G.A.T.の皆さん頑張ってください。

現在、一般入試とセンター試験利用入試(I期)の出願期間中です。
出願は明日120日(火)までの消印が有効です。
出願予定の方はお忘れなきようご投函ください。

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2009年1月17日

大学入試センター試験、1日目終了。

大学入試センター試験の1日目が終わりました。大阪芸術大学試験場では交通機関の乱れや天候の異常もなく、試験は滞りなく終了しました。ひとまずホッと一息。しかしながら、受付を担当していただいたスタッフから聞いたところ、何故か間違って登校してきた在校生がちらほらいたとか。駅からスクールバス乗り場まで来る間に、どうして気付かなかったの?喜志駅からバス乗り場まで“目をつぶってても”来れたとしても、つぶっててはいけませんよ(笑)。バスの中の雰囲気もいつもと全然違っていたはず。センター試験の日は在校生であっても入校は許可されていません。ちゃんと覚えておいてくださいね。

センター入試期間中、学内のネタがありませんので今週気になった出来事をひとつ。
11号館にある「学生第一食堂」の外にはちょっと変わった螺旋階段があります。12号館側って言えばわかりますかね?バス停側から見ると“UFO通り”の始まるところ。
鹿威し ししおどし shishiodoshi
その螺旋階段を使って連鎖していく“鹿威しししおどし)”が稼動していました。この“鹿威し”、いつから設置されていたかはわかりませんが、この本稼動後すぐに撤去されていました。貴重なタイミングで写真が撮れてよかったです。
鹿威し ししおどし shishiodoshi
和風の庭園にある
鹿威し”は竹が石を叩き、静けさを一喝するように音が響きます。その音によって逆に静寂のほうが印象に残るのですが、この“鹿威し”は大変賑やかなものでした。
昨年放送されていた産学協同テレビドラマ「ブロードキャストASUKA」のあるシーンに、芸坂を使った大規模な「流しそうめん」がありました。今回の“鹿威し”、遊び心としてその「流しそうめん」と同様に満点です。こういう発想っていいですね。大学の特徴的な部分を使って、その場所をいつもとは違う見え方に変えるというやり方。「それはアートなの?」「それはアートです」。持論ですが。

全くお話は変わりますが・・・
ブログ個展取材ていだい
本学美術学科の卒業生、
館勝生さんが、116日永眠されたそうです。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

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2009年1月15日

舞台芸術学科1年生 公開授業 1st-STAGE 

本日、20号館ホールでは舞台芸術学科の1年生達のファーストステージが公開授業として行われました。保護者の方らしき姿もあり、学内外の方々で会場は満席でした。
舞台芸術学科 公開授業 1年生 ファーストステージ 1st stage
全コース発表が順番に行われました。まず13:30からは演技演出コースの1年生による『走れメロスVI 2008 VERSION』でした。20号館ホールは広いステージではありませんが、その空間を有効に使って演出がなされ、メロスの行く手を阻むシーンの表情が刻々と変わります。緊張感のある初々しい舞台でした。
舞台芸術学科 公開授業 1年生 ファーストステージ 1st stage

14:10からは舞踊コースのファーストステージでした。代表の方の挨拶では「最初の頃はこのファーストステージができるかどうか大変不安でした。コースの仲間といろいろ揉めた事もありました。はじめ子供っぽかった踊りですが、小西達子先生の指導で良いものになりました。・・・」
舞台芸術学科 公開授業 1年生 ファーストステージ 1st stage
おもちゃ箱から舞踊生が次々に登場して、楽しいステージになりました。照明の効果もあり華やかなステージでした。
舞台芸術学科 公開授業 1年生 ファーストステージ 1st stage

15:30からはミュージカルコース生による『ある青春』。ダァダッ、ダダッ、ダァダッ、ダダッ・・・、リズムに乗って歌い踊るシーンもありまし、格闘シーンもありました。
舞台芸術学科 公開授業 1年生 ファーストステージ 1st stage 
色々な作品に触れる中で、時代背景や外国の国民性や習慣、衣裳の着こなしなどを学んでゆくんだなぁと思いました。技術的なことだけでなくミュージカル俳優として必要な知識や教養を様々なミュージカル作品を通じてこれからたくさん学んでいくんだなぁ、とこれからの成長を想像するのした。
舞台芸術学科 公開授業 1年生 ファーストステージ 1st stage 
表現側コースのファーストステージを支えているはもちろん舞台美術コース、舞台音響効果コース、舞台照明コースの1年生達。華やかなステージの影でコチラもガンバっていました。写真撮影を試みましたが、真っ暗でやはり何も写りませんでした。華やかな部分だけに光が当たる、それは仕方ないことかも知れませんが、制作側コースの方々の頑張る姿もしっかり見ましたよ。

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2009年1月14日

特別講義「音楽料理法 Part.II」

朝は小雨で冷たい朝となりました。お昼前に雨は止み、晴れ間もありましたが気温は上がらず寒い一日でした。今週のお天気はぐずつく日もあるようですが、センター試験のある週末はなんとか晴れて温かい日になってほしいものです。

さて本日は14号館ホールで演奏学科の特別講義が行われていました。指揮者・小松一彦先生による『音楽料理法 Part.II–演奏解釈』という講義です。ちょっと行ってみたくなる講座名です。会場に伺ったとき演奏学科4年生の鈴木貴子さんによる声楽の独唱が行われていました。
音楽料理法 小松一彦 演奏解釈
V.
ベッリーニ:「カプレーティ家とモンテッキ家」よりジュリェッタ “ああ、幾度か”
伴奏:山崎 はるか さん

独唱の後、小松先生がこの楽曲のポイントとなる部分を実際に歌ってみたりしながら細かく解説していきます。音楽音痴の私には理解できない部分の方が多かったのですが、興味深い授業であることに変わりはありませんでした。楽曲をどのように解釈してそれをどう演奏に生かせばいいのかを指導するわけですが、やはり言葉による指導部分が大きいのは言うまでもありません。微妙なニュアンスを如何に伝えるのか、という部分。これは感心するばかりでした。
音楽料理法 小松一彦 演奏解釈
ピアノ伴奏に方への指示も「・・・指先から水が滴り落ちるように(鍵盤へのタッチのニュアンス)・・・」だったり、歌に関しても「・・・そこに向かってあなたの思いを乗せていって・・・、舞い降りるように・・・」などなど、本当に「イメージの世界」です。「あなたは今、声楽をしているんだから。もっともっと感情移入して・・・」。外国語の楽曲ですので解釈には言語の壁があります。この講義では右脳を存分に使って演奏の解釈をすすめるやりとりが続きました。
緻密な音程コントロールのコツと演奏解釈に基づく感情移入のポイントなど演奏の「奥の深?い感じ」をあらためて感じた授業でした。

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