2011年4月2日

児童画国際交流展

        

みなさんこんにちは、ゲイブルです!今日は投稿ブログを紹介します! 

パワフルな作品が並んでいます!
 「児童画の国際交流を進める画塾協会」の展覧会が3月19日から21日まで京都市美術館で行なわれました。子供たちの造形や絵画作品が総数1000点出品されており、かなり大規模の展覧会でした。
 作品は国内だけでなく、イギリスミャンマーなど海外の児童画も展示してあり、描き方や制作方法の違いなど興味深い企画構成になっていました。
 出品作品は児童画とはいえ、私が経験していた子供っぽさや素朴なものではなく、大人やアートを専門としている人でも見応えのある作品となっていました。

 イギリスの児童のブックアート作品では、ポップアートの発祥地らしくイギリス、アメリカのポップアーティストの肖像や作品が引用し制作されていたり、ミャンマーの児童画では銃を持つ兵士と住民が描かれていたりとそれぞれの国の独自性や悲しい状況などが表現されていました。日本の児童画や造形などもかなりの力量で制作されており、作品の完成度(児童画は適さないかもしれない言葉ですが)は非常に高かったと思います。その理由は、個々の制作を丁寧に仕上げている。その作品の展示方法が優れていることにあります。
多分、児童とされる年齢ではこれだけの作品や展示クオリティーを保つ事は出来ないと思います。やはり子供たちを指導する人たちの指導力によると思われました。

国によって作風が違うのも面白いですね!  子どもたちのパワーってすごい!!  将来が楽しみです!
    
 子供の絵と云っても幅が広く、描いているようで実は子供の破壊行動からの絵から、手首、腕などの身体的運動から生まれる絵、見えたものを再構成する絵、知っているものを描くなど、子供の成長の間に変化してきます。
芸術では絵画や造形を子供の様に制作するわけにはいきません。作り手はメディアの性質を自覚しないと作品として成立しません。この展覧会は児童画ではなくむしろアーティスト意識に近いと感じました

子供たちを見守る大人たちの存在も重要です!

 この展覧会の企画運営者の内二人の卒表生がおられました。アーティストの藤原卓也さん(85卒美術学科)こどもアート指導の小原(旧姓馬場)緑さん(96卒芸術計画学科)です。
 アーティストの藤原卓也さんは、今後、たけはら国際美術展に参加されます。小原緑さんは学生時代「マックス・エルンストからシュールレアリスムを解釈する」という研究論文とともに絵画制作を行なってきました。

報告 加藤隆明芸術計画学科講師
 


2011年4月1日

上須元徳展 RE:Assemble YOD Gallery

     

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 上須さん(99年卒美術学科)の作品はモノクローム(単一の色彩)絵画です。描かれているイメージは、普段見慣れているだろう風景や建築構造物です。制作方法として明度の異なる灰色をドットのように集積し、イメージと背景を構成しています。

何を描いているのでしょう??本当にすべてドットなんでしょうか?!

 1970年後半日本の現代美術ではモノクローム絵画が流行しました。1つは抽象的に、もう1つは具象的に、です。この具象的にとはイメージがほぼ 記号で作られており、数字、矢印、国旗など概念的に厚みがないもの3次元ではないものが描かれていました。その時期のモノクローム絵画と大きく異なる要素 が上須さんの作品にはあります。前述しましたが、筆致がドット的様相を見せている事です。モノクローム絵画は同色で明度も彩度も一定のまま描かれていたか、同色を明度のグラデーションにより立体的に見せる方法でしたが、明度の異なるドットで層を成す方法はコンピュータグラフィックス、特に初期のコン ピュータの画面に現れていたものだと思います。そのような事からも、上須さんのモノクローム絵画は今までの作品と大きく異なることだと思います。またその 視点から捉えると、コンピュータグラフィックス制作にみられるレイヤー技法でのイメージを画面正面から見ると、層の集積として画面が構築して いますが、実は その層の一部だけ取り出し作り直しが可能な事により、層となっているものの結びつきは無関係である事が分かります。これは無関係の層の集合体でありその感覚が絵画作品に無数の透明な空間膜を感じさせてしまうのではないでしょうか。色彩の明るさの違いで手前に見えたり奥に見えたりと、同一平面上でも、立体 感を感ずる事が出来る事があります。その事が作品鑑賞に大きく関わっているように思えます。

まるで写真のようですね! 美しいグラデーションです! 単一色なので、イメージが膨らみます! 
 
 画面構成としては写真のフレームを彷彿させるようなイメージであり、客観的科学的視座によってイメージを捉えている事もこの奇妙な絵画空間を育んでいる要素であると思います。

報告 加藤隆明 芸術計画学科講師

 


2011年3月31日

イラスト展2tone

      

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SOHO art galleryかわいらしいフライヤーですね!

 3月8日(火)から3月13日(日)まで、大阪市内の生玉町(地下鉄谷町九丁目駅付近)のSOHO art galleryで、イラスト展2tone(ツートーン)が行なわれました。

 フライヤーに記載の文章を引用します。「違う大学、違う学科、違う画風の二人が学生生活最後のイラスト展を開きます。4年間の集大成を是非御覧ください」
私は先日行なわれた卒業制作展で手にしたこのフライヤーをきっかけに関心を抱き、訪問しました。今回のグループ展は今年卒業する本学のデザイン学科の情報デザインコースの河合真美さんと、他の芸術大学に在籍の吉岡由佳さん。会場には2人の卒業制作やポートフォリオ、CGイラストが展示され、まさに集大成となっていました。

            河合さんの作品                                  吉岡さんの作品
河合さんの作品吉岡さんの作品

 私は、河合さんのイラストからは繊細さを、吉岡さんのイラストからは力強さを感じました。
そして同時に、私は2人の展示作品から印刷の美しさと「紙へのこだわり」を感じました。それについて河合さんに質問してみると、印刷は布地状の紙を使ったそうです。CGイラストながらも手描き感を感じて、不思議な気持ちになりました。

切磋琢磨し合っています!!色々なこだわりが見てとれます!
 

      
 2人は高校時代からの同級生で、大学進学後も何度か共にイラスト展を開いていたそうです。「これまで3回やってきて、また一緒にやりたいという気持ちが生まれ(吉岡さん)」、卒業を機にこのイラスト展を企画したと云うことです。進んだ大学は違っても友人の絆を欠かす事無く、また切磋琢磨しあってきたのでしょう。この姿勢は、とても大事なことだと思いました。離れて全く違う環境にいる友人同士では、お互いの近況を交換しあって「刺激」を受けることがあると思います。しかし河合さんと吉岡さんはそこで終わらず、一緒に「発表」してきたことに意味があると考えました。

2人が学生を卒業されても、志を保って活動されることを願ってやみません。
報告 福間健太 芸術計画学科副手


2011年3月29日

山本修司個展 ギャラリー白

   

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 山本修司さん(美術学科82卒)の個展が3月7日から12日までギャラリー白で行われました。
山本さんの絵画は、自然石の大きさを丁寧に区別し、画面下から上に向かい徐々に小さくし貼り付けてその場所に遠近感を作っています。また、画面の中央に円形の部分がありそこには色が異なる自然石を配置してあります。自然石に秩序を与え、幾何学形態の矩形と円の構成で制作されているということです。

石の選別だけでも大変そうです・・・  なんとなくの違和感は、自然石が貼りつけてあることにあるのですね!  グラデーションがとてもきれいです!

どんな素材もアートの材料です!!
 幾何学形態の絵画は20世紀芸術に見られますが、美術の歴史を辿れば、古代ギリシャの絵画彫刻から始まります。そのイメージ構成には幾何学の概念が下地に置かれています。それは20世紀芸術の抽象絵画そして現代アートと繋がってきます。
自然石を整理し直していることについて、自然物と人間の関係は本来無関係であり人間の秩序を自然物にあたえそれを組み替えることにより、自然物は人間の世界の入り作品に向かうと私は考えています。それは、アンディー・ゴールズワージーの作品を見ればよく理解出来ると思います。この2つの要素が山本さんの作品に内包されている重要な概念であるように思えます。

 山本さんの作品を鑑賞していると、遠い時代自然の中から幾何学の知を生み出したときの感触があるかもしれません。それと、素材の自然石を絵画に貼り付けてあることで観者の常識が揺さぶられ、不思議と重力の違和感に襲われます。夜空の星をみていると、巨大な質量でありながら、いとも軽々したイメージである感覚が似ているかもしれません。

ギャラリー白  HYPERLINK http://galleryhaku.com/
報告 加藤隆明 芸術計画学科講師
 


2011年3月28日

「KGカラテガール」公開迫る!!

       

 皆さんこんにちは、ゲイブルです!!
寒くなったり温かくなったり、雨が降ったり雪が降ったり、最近の天気は毎日ころころと表情を変えていますね!はやく桜が咲かないかなぁと心待ちにしながら、ゲイブルは芸坂を登っています。

 さて今日は、大阪芸術大学大学院芸術制作研究科の卒業生木村好克さんの作品、映画「KGカラテガール」をご紹介します!!木村さんは大学院の一期生なんです。この「KGカラテガール」で、今回映画監督デビューしました。
この映画の見どころは、なんといってもアクション!!ふつうアクション映画ではCGを使ったり、スタントを使ったりすることも多いんだそうですが、この「KGカラテガール」は全てのアクションシーンが、ノーワイヤー、ノーCG、ノースタント!!主演の武田梨奈さんは、自身も琉球少林寺空手道黒帯(2段)!とっても可愛らしいのに、実は大の男も簡単に投げ飛ばせちゃうくらい強いんです!クランクイン前には、『マッハ!』のプラッチャヤー・ピンゲーオ監督が、彼女のアクションを見学しにタイから来日するほど、既に世界映画界の注目の的!私ゲイブルも写真を見てびっくり!!

本物の空手には美しさがあります!! ひゃー!!痛そう・・・ 2人の姉妹の運命は・・・!?  

 こーんなに高くジャンプしながら蹴りを入れるシーン、本当にワイヤーも何も使っていないのでしょうか!?一見普通の高校生に見える主人公が、男たちをバッタバッタと倒していく姿はまさに爽快です!!
また、この映画の凄いところは本物の空手家の方々が出演されているということ!主役の武田さんはもちろん、全日本大会で優秀な成績を納め、自身も映画「黒帯‐kuroobi‐」で主演デビューしている中達也さんや、日本空手協会のトップ選手でもあるリチャード・ウィリアム・へセルトンさんも出演!付け焼刃などではなく、本物の空手の美しさや力強さに魅せられる作品となっています

〈ストーリー〉主演の武田さん自身も黒帯!!カッコいい!!
世界最強と言われた伝説の空手家、紅宗次郎の家系に生まれた紅彩夏。幼いころ伝説の黒帯を狙う謎の集団に襲われ、目の前で父を殺されて妹を奪われた。時はたち横浜。彩夏は本名も、紅空手の継承者であることも隠し、普通の女子高生として暮らしていた。しかし、ある事件をきっかけに幼いころに離れ離れになった妹と運命的な再会を果たす。だが、妹は謎の集団によって殺人マシンとして育て上げられていた・・・。大切な妹を取り戻さなければ。ついに彩夏は紅空手の封印を解き、たった一人で悪の地下組織に乗り込む!!

 大阪では、梅田ブルク7にて、4月9日から公開されます。
大阪芸術大学グループが生んだ、アクション映画界の新星、木村好克さんの作品「KGカラテガール」是非、ご覧下さい!!

「カラテガール」是非ご覧下さい!
木村好克監督作品
KGカラテガール


■神奈川  横浜ブルク13  上映中
■福岡   T・ジョイ博多    上映中
■京都   T・ジョイ京都   3月5日~
■広島   広島バルト11   3月5日~
■島根   T・ジョイ出雲   3月5日~
■北海道  ディノスシネマズ札幌劇場   3月26日~
■愛知   シネマスコーレ  3月26日~
■東京   T・ジョイ大泉  4月2日~
■新潟   T・ジョイ新潟万代  4月2日~
■大分   T・ジョイパークプレイス大分  4月2日~
■鹿児島  鹿児島ミッテ10   4月2日~
■大阪   梅田ブルク7   4月9日~