2019年8月5日

「あすか万葉」トレイン 里中満智子先生デザインのラッピング列車運行開始

明日香村をご存知ですか?

奈良県の中央部付近に位置する明日香村は、中央集権律令国家の誕生の地で古代文化の香り豊かな「郷」です。

明日香村と飛鳥地域のさらなる活性化を図るPRの一環として、近畿日本鉄道で「あすか万葉」トレインが運行されます。

 

ヘッドマーク

 

実はこの「あすか万葉」トレイン、キャラクター造形学科長である里中満智子先生のイラストデザインが使用されたラッピング列車なんです!
先日、大阪阿部野橋駅で出発式が執り行われました。

里中先生の代表作「天上の虹」は、副題に持統天皇物語とあるように、持統天皇を主人公としています。
そのご縁で、ラッピングのイラストデザインに携わられました。
  

   
テープカットは古代衣装で。左から近畿日本鉄銅株式会社会長の
和田林道宜氏、里中満智子先生、明日香村村長 森川裕一氏
 出発前にサインを入れられました。
出会ったら是非さがしてみてください!

 
ご挨拶の中で先生は、「イラストに添えた歌も、できるだけ万葉集から選びました。古い時代の風景を残す飛鳥へ、歴史ある吉野方面へ、是非足を運んでいただきたい。」とお話しされていました。

電車のラッピングイメージと、側面デザイン画。
そしてドアステッカーも、里中先生のイラストでキトラ古墳の四神が描かれています。

全体のラッピングイメージ

 

   

ドアステッカーはキトラ古墳の四神

 

「あすか万葉」トレインは南大阪線、吉野線を中心に運行されます!
タイミングがあえば、通学の際に出会えるかもしれません。

「万葉集」は新元号令和の典拠にもなりました。歴史に育まれた文化、豊かな自然に触れることができる万葉集ゆかりの地飛鳥地域へも、この機会に行ってみてはいかがでしょうか?

 
 
投稿:中村(企画広報部)


2019年8月2日

さて、今週の大阪芸大テレビは?

前期授業は昨日で終了しましたが、今日も集中講義や補講、課外活動などで、たくさんの学生が通学してきています。
暑いとついつい、家に引きこもっていたくなるブログ担当なのですが…
学生たちは、暑さに関係なくとても活発です!
最近では、チアリーダーの学生たちが、「プロムナードコンサート」に向けて毎日のように練習をしている姿が。
暑い中の練習ですから、水分補給をしっかりして、熱中症などには充分注意してくださいね。

大阪芸術大学プロムナードコンサート」♪
今年は、大阪、名古屋、高松の3都市で巡演いたします。
>>詳細はコチラ
 

ということで、今週の「大阪芸大テレビ」は…

大阪芸大テレビ音楽祭2019 Promenade concert
大阪芸大グループのコンサートやライブの中から選りすぐりのステージ映像をお届け!

大阪芸術大学管弦楽団・混声合唱団 交響詩「フィンランディア
O.U.A. BIG BANDSING SING Medley
 

みなさん、ぜひご覧ください!
 

<<オンエア情報>>

2019年8月3日(土)
奈良テレビ    18:15~18:30
テレビ和歌山   22:40~22:55

2019年8月4日(日)
サンテレビジョン 22:30~22:45

>>【公式】大阪芸術大学テレビ YouTubeチャンネル

 

投稿:島田(学生課)


2019年8月1日

今年も開催 金属工芸コース「Melting Pot 2019」♪

8月になりました!
暑い日が続きますが、みなさん如何お過ごしでしょうか?
 

今日は、工芸学科金属工芸コースから素敵な展覧会のお知らせをいただきましたので、ご紹介します♪
 

8月7日(水)まで、大阪府堺市の「ギャラリーいろはに」にて、「Melting Pot 2019」を開催中!

 

毎年この時期に企画されている、この展覧会。
Melting Pot(メルティングポット)とは、金属を融かす時に使用する、耐熱容器の坩堝(るつぼ)のこと。
学年を超えて同コースの学生、卒業生がひとつに混ざり合う展覧会という意味が込められており、まさに金属工芸コースらしいネーミングですね!


会場の様子ですが、とてもオシャレな空間です!

 

熱心にショーウィンドウを覗いているのも…


作品!


みなさん、ぜひ会場へお越しください★
 

「Melting Pot 2019」
2019年7月26日(金)~8月7日(水)
11:00~18:00(木曜日は休廊・最終日は17:00まで)
ギャラリーいろはに
大阪府堺市堺区甲斐町東1丁2-29

 

投稿:島田(学生課)


2019年7月31日

映像学科 小森陽一先生×藤堂裕さん「作品分析」

今日は、映像学科の授業「作品分析」の模様をご紹介いたします!
この授業では、さまざまな作品を題材として鑑賞し、学生たちの好奇心や創造心を刺激。
映画監督などの先生方から、解説指導が行われます。
私も5年ほど前に一度、取材でお伺いさせていただいたことがある授業です。
 

さて、今回は、映像学科客員教授で卒業生でもいらっしゃる、小森陽一先生の担当回にお伺いしました!!


小森先生は、映画の脚本家や漫画の原作者としてご活躍。
海上保安庁をテーマに取り上げることが多く、特に有名な作品には「海猿」があります!

この日の題材になったのは、小森先生が漫画原作を担当した「S-最後の警官-」。
犯罪者の生け捕りを絶対目的として警視庁内に設立された、架空の特殊部隊の活躍を描いた作品です。
2014年にテレビドラマ化、2015年には映画化もされています。


ゲストとして、「S-最後の警官-」の作画を担当された藤堂裕さんもお越しになり、小森先生との対談形式で授業が進行しました。
小森先生と藤堂さんは、「S-最後の警官-」に引き続いて現在は「BORDER66」という作品でもタッグを組んでいらっしゃる間柄。
授業では、どうやって漫画が生まれていくのか、さらにどうやって漫画が映像化されていくのかなど、お聞かせいただきました!


漫画の連載は、編集社での「連載会議」で篩いに掛けられるそうです。
1話から3話までのネームで審議するのが一般的で、「3話まで読んでも面白くない作品は見込みがない」と判断されるとのこと。
1回の会議で生き残るのは2本程度で、割合にすると1割から2割。
まさに椅子取りゲームのような世界なんです。


そして、小森先生が度々口にされていたのが「取材」!
海上保安庁のことも、取材するまでは具体的な仕事内容は知らなかったそうです。
はじめのうちは上手く取材できないこともあるそうですが、地道に通い時間を掛けることで、作品にリアルな生活臭を描くことができるとのこと。
ゴミ箱を覗くだけでも、大発見があるそうです。
そこにいる人たちがどんなものを食べているのかを知ることで、キャラクターを生み出すヒントになったりするんですって!

授業の最後、映像学科長の大森一樹先生にもコメントが求められると、「学生の作品は取材せずに想像で描いているものが多い」と一言。
取材しなくても描けるのは「自分史」のみ。
仕事にするならば、取材をして世界を広げなければいけないというお話が、とても印象的でした。

「漫画はなかなか大変な形でできている」と小森先生。
その大変さを、今回の講義で少しだけ伺い知ることができました。
さらに深く知るためには、実践あるのみですね。
小森先生、ありがとうございました!

 

投稿:島田(学生課)


2019年7月29日

映像学科 赤井孝美先生 特別講義!

今日のブログは、映像学科客員教授 赤井孝美先生による特別講義の模様をご紹介します★


赤井先生は、同じく客員教授の山賀博之先生や、「エヴァンゲリオン」で知られる庵野秀明さんと同時期の映像計画学科(現:映像学科)に在学。
漫画家の島本和彦さんも同級生で、島本さんが大阪芸大を舞台に描いた「アオイホノオ」には、実名で登場しています!(テレビドラマでは、中村倫也さんが演じていましたよね♪)
本学在学中、山賀先生、庵野さんと共に「第20回日本SF大会」…通称「DAICON3」のオープニングアニメーションを制作。
これらを制作したメンバーと共に、アニメーション制作会社「ガイナックス」を立ち上げられました。
 

今回の講義では、そんな赤井先生の大阪芸大時代のお話をはじめ、ガイナックスのことなどもお聞かせいただきました。


赤井先生在学中の大阪芸大には、アニメよりも実写を学ぶ学生が多く、必然的にアニメをつくりたい学生同士が繋がっていったそうです。
とは言え、赤井先生は子どもの頃は特撮の方が好きで、特撮も制作していたとのこと。


ガイナックスの母体となった1981年開催の「DAICON3」。
「DAI」は大阪の「大」、「CON」は大会、大阪で「3」度目の開催であることからこう通称されています。
オープニングを制作することになったきっかけは、前年の東京での「TOKON7」(こちらのスペルはKのようです)にて上映されたオープニングにあったそうです。
SF小説の表紙が次々と宇宙を飛んでいくという、至ってシンプルなつくりながら、会場ではSFファンが大絶賛。
それを観た赤井先生の同級生が「自分ならもっと良いアニメをつくる!」と対抗心を燃やし、当時から”アニメと言えば彼”と評価されていた庵野さんに声が掛かって、赤井先生も参加することになったとのこと。

こうして誕生したオープニングムービーは、空を飛ぶ女の子をメインキャラクターとして、今でこそメジャーながら当時としては珍しい演出で仕立てられました。
この映像を収録したVHSテープを約1万円で販売すると、5分程度のものであるにも関わらず、購入申込が殺到!
「アニメで食べていけるのでは?」と考えた赤井先生たちは、それから学生の間、全国各地でアニメ作品の上映を行い続けたそうです。


そして、ついにガイナックスが1984年に設立されます!
会社名は、赤井先生の故郷 鳥取県西部の方言「がいな(大きい)」に「X」を付けたもの。
それからのエピソードもとても面白くて、アニメの版権を買っておもちゃをつくっていた会社の社長にプレゼンを行い、会社が著作権を持つアニメ作品をつくったり。
PCゲームに着眼して、アニメの要素を盛り込んだゲームを制作し、黒字にしたり。
どれも当時は「誰もやったことがないこと」で、赤井先生曰く、比較対象があると評価が厳しくなってしまうが、前例のないものは成功しやすいとのこと。
(先生は簡単におっしゃいますが、それに気づくことが難しいと思うのですが!)


赤井先生のお話を聞いていて、1980年代の学生たちの姿が、ありありと目に浮かんできました。
今の学生のみなさんも、先輩方に続けるよう、日々経験を重ねていってくださいね!

赤井先生、素敵なご講義をありがとうございました!

 

投稿:島田(学生課)