2018年7月19日

舞台芸術学科特別公演「日本三文オペラ」

今日はのブログは、先日行われました舞台芸術学科特別公演の模様をご紹介します。

公演は7月11日(水)、12日(木)兵庫県立芸術文化センター 中ホールで行われました。
今年の演目は原作/開高健「日本三文オペラ」。脚本・演出は舞台芸術学科教授の内藤裕敬先生です。

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かって、大阪のど真ん中に 35万坪の荒野があった!!!!

アジア最大の軍需工場!
今、それは大阪城公園へと姿を変えた。
当時、そこで・・・・・・。
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戦後の混乱が続く大阪を描いた、作家・開高健氏の小説「日本三文オペラ」の舞台化作品。
時代設定・背景・ストーリーを重視しながら、物語の中に出てくる数々のエピソードを活用、色づけして、誰もが忘れかけていた人間本来の持つエネルギーとロマンを描く、大阪芸術大学舞台芸術学科バージョンの「日本三文オペラ」です!

 


文庫本を手に幻の作家を探す一人の男から、物語がスタートします。
ある路地で出会った女が話す言葉に引き付けられるように入り込んだ先は…
 

   

国有地に入り込み、国有財産である鉄を掘り起こし、運び出し売りさばく。
男はそんな彼らの仕事を成り行きで手伝うはめに―

徐々に警察の手が彼らに忍び寄り・・・
警察たちの手をのがれるため、守衛を抱き込もうと画策。その予行練習を大々的に行います。
 

それも難しく、これが最後と大々的な計画を画策するのですが…。

最後は迫力の警察との捕り物・乱闘シーン!

 
 
実はこの公演、2時間15分なのですが、休憩なしのノンストップ!
人々のエネルギッシな姿を学生たちが演じ、パワフルな2時間15分が繰り広げられました。

 

出演者はほとんどの時間、舞台上に!体力的にもハードな舞台でしたが、全員最後まで走り抜けました。
毎日遅くまで練習をしていた学生達の成長は素晴らしく、表現力も見違えるように。

この公演には3年生を中心に参加していましたが、出演した学生だけではなく、美術や音響、照明を担当したスタッフの学生たちも、本当にお疲れさまでした。

そして、ご来場いただきましたたくさんのみなさま、誠にありがとうございました♪

 
投稿:中村(企画広報部事務室) 


2018年7月9日

「ART OSAKA 2018」に行ってきました!

今年も、大阪芸術大学が「ART OSAKA」に出展しました!


ホテルグランヴィア大阪26階で開催されたこのイベントは、現代美術に特化した日本最大級のアートフェア。
生活空間に近いホテルの客室をギャラリーに見立て、毎年国内外のさまざまなギャラリーが参加して、新人作家から国際的に活躍する著名作家の作品まで幅広く展示しています。
その場で作品を購入することもできるんですよ!

今回、大阪芸術大学は6019号室を会場に、美術学科の卒業生と大学院生、工芸学科の卒業生、そして短期大学部デザイン美術学科客員教授の中西學先生の作品を展示しました。

 

出展者
中西學/矢野茜/綾理恵/関野凜太郎/甲斐沙伽那/森本果呼/福田陸/菱ヶ江真里/川野昌通/三島寛也

 

出展者の選抜は、インディペンデントキュレーターや美術評論家として活躍されている美術学科の加藤義夫先生による審査と、大学の成績や卒業制作の評価、さらには他のギャラリーと比べてレベルが劣らないかどうかも判断材料になっているそうです!

 

会期中は多くのアートファンやコレクターの方々が来場され、たくさんの作品に買い手がついたみたいです。
また、東京のアートフェアへの参加オファーや、貸しギャラリーのオープニングイベントへの協力依頼など、さまざまなところから声が掛かっているとのことでした!

 

このイベントが終わったらそれで終わり、ではなく、「次の」ステップへ繋げるための貴重な作品発表の機会になったようです!!

 

投稿:島田(学生課)


2018年5月29日

日本を代表するクリエイティブディレクターによる最先端の思考法

5月26日(土)あべのハルカスのスカイキャンパスでは、株式会社TSDO代表の佐藤卓さんをお迎えして、マンガデザイン展の特別講義が開催されました。
佐藤さんは株式会社電通を経て、1984年佐藤卓デザイン事務所を設立、「ニッカ・ピュアモルト」の商品開発から始まり、「ロッテ キシリトールガム」「明治おいしい牛乳」などの商品デザインなど、また、NHK Eテレ「にほんごであそぼ」のアートディレクターなど多岐に渡って活動をされています。

今までのお仕事をスライドショーで流しながらのトークなのですが、まずは見たことがある!と思うお仕事が多いのに驚きます。商品からイベントまで、本当にとても幅広く手がけられています。

お仕事の紹介をしてくださっていた中で、佐藤さんは「みなさん。自由と不自由、どちらが好きですか?」と問われました。
私もですが、もちろんみんな「自由」が好きと答るのではないかと思います。
佐藤さんは「もちろんみなさんは自由が好きだと思います。でも、自由は不自由です。」とおっしゃられました。
「自由にしているとだんだん不自由になります。好きなことだけをやっていると、不自由になる。それは、好きな事だけをしていて、自分の作風が固定されていしまうと、その依頼しかこなくってしまう。自分自身の興味も変わることがあるので、その時に身動きができなくなってしまいます。」ということなのだそうです。

確かに自分を表現するものとしては、自分らしさや自分なりの好きな表現というのは大切なものなのかもしれません。
佐藤さんも「学生の間に、夢中になって取り組む、嵌ることはとてもいいことです」とおっしゃられていました。
「ただ、社会人として仕事としての場合は「やりたいこと」ではなく「やるべきこと」は何なのかです。やりたいことは一度横へ保管しておいて、やるべきことをまずは徹底すること」と佐藤さん。
そういう「やるべきこと」の経験が、現在非常にいかされているそうです。

デザイン学科をはじめ、学生も多数参加していた今回の講義。仕事としてデザインや表現をしていきたいと考えている学生の方には、どのように感じてもらえたのでしょうか。

「デザインは繋ぐ仕事です。」と佐藤さん。まだまだ開拓できる、デザインの領域や世界があるそうです。今までの概念にとらわれない考えも広がりもありそうな”デザイン”。どのお話しもとても改めて考えさせられるお話しでした。

マンガデザイン展は6月24日まで開催中です。
イベントもまだまだ開催されますので、みなさま是非足を運んでみてください。

投稿:中村(企画広報部)

 


2018年5月23日

OSAKA DESIGN FORUM

5月13日(日)大阪市中央公会堂で「OSAKA DESIGN FORUM」が開催されました。
大阪からデザインを発信したいとスタートしたこのフォーラムも、2006年から始まり今年で12回目を迎えました。
このデザイフォーラムは、毎年デザイン学科の学生が主体となって運営しています。

今年のテーマは『D%』
何パーセントにでもなりうる、デザインが100%に近づくように-。日々進化していくデザインの可能性について考えようという想いがこめられています。

オープニングは津軽三味線奏者としてご活躍中の柴田雅人さんの演奏からスタートしました。
柴田さんは国内だけにとどまらず、海外でも演奏活動を展開されています。
演目は「荷方」と「津軽じょんがら節」の2曲。三味線だけですが、とても迫力のある演奏でした。

OB講演では クリエイターチーム透明回線が講演をしてくださいました。
在学中に大阪芸術大学内で、デザイン学科2名、舞台芸術学科1名で結成されたチームです。
ライブペイントとプロジェクションマッピングを組み合わせたライブパフォーマンス作品を制作されています。
最近では、自分たちの専門以外も積極的に学び、パフォーマンスの枠を超えて精力的に制作活動されています。

続いて、グラフィックデザイナーの廣村正彰さんによる講演が行われました。
廣村さんはグラフィックデザインの他、商業施設や美術館などのサインデザイン、CI、VI計画を多く手がけられています。あべのハルカスのエレベーターサインも手がけられました。
『デザインからデザインまで』というタイトルで「デザイン」の考え方や、実際手がけられている仕事をご紹介いただきながら、お話しをいただきました。


休憩を挟んだ後は、デザインエンジニアで東京大学教授でもいらっしゃる山中俊治さんによる講演です。
山中さんは、日産自動車を経て、1987年にフリーのデザイナーとして独立されました。工業製品をデザインする一方、技術者としてもロボティクスや通信技術に関わられています。
『人と技術の出会いをデザインする-未来を開くプロトタイピング-』ということで、関わられたプロジェクトを元に「デザイン」とは何か、プロタイプの役割とは等を講演いただきました。

最後には、デザイン学科教授で大阪芸術大学藝術研究所所長の喜多俊之先生と、ゲスト、学生を交えてのトークセッションも行われました。
学生時代のお話しや、会場からの質問にもお答えいただき、大変楽しいトークセッションの時間でした!

さらに、中央公会堂3階ではデザイン学科の作品展示も行われており、こちらにもたくさんのご来場をいただきました。
当日はあいにくの雨でしたが、 ご来場いただきましたみなさま、ありがとうございました!


2018年5月21日

世界をつなぐ マンガデザイン展★

5月19日(土)から、大阪芸術大学スカイキャンパスで「世界をつなぐ in OSAKA」が開催されています!

 

 

マンガデザイン」とは、日本のオリジナル芸術である「漫画」の表現手法をグラフィックデザインに応用したもの。
難しいこともストーリー仕立てにしてシンプルに表現できる漫画。
その「伝わりやすさ」が存分に活かされたデザインは、ノンバーバルコミュニケーションにも役立ち、海外の方に向けた広告にも多く起用されています!

 

そんな”世界をつなぐ”マンガデザインを提唱されるのは、本学デザイン学科客員教授の吉良俊彦先生です!!

 

吉良先生は、大阪芸大で教鞭をふるわれる中で、漫画を学ぶ学生たちが卒業後に活躍できる場を広げることができないかと考えられ、2011年にマンガデザイナーズラボ株式会社を設立。
そして現在マンガデザイナーズラボでは、キャラクター造形学科やデザイン学科の卒業生たちがマンガデザイナーとして活躍しています!

今回の展覧会では、これまでに制作されたマンガデザインを使った広告などが展示されています!!

メインビジュアルにもなっているこちらの絵は、大阪芸術大学をイメージしたもの。


芸術を学ぶ学生たちの姿はもちろん、キャンパス内で目にするさまざまなものがモチーフになっていて、とても賑やかな雰囲気♪

 

有名漫画家とのコラボレーションで、広告キャンペーンの展開も行っているそうです。

 

また、会期中には、トークショーや似顔絵など、スペシャルイベントも開催されています★


初日には、株式会社コルク 代表取締役社長の佐渡島庸平さんをお迎えして、オープニング特別講義を実施しました!
佐渡島さんは2002年、講談社に入社、漫画「ドラゴン桜」や「働きマン」「宇宙兄弟」などの編集を担当されてきました。
そして2012年にコルクを設立、現在も多くの漫画編集に携わられています。


講義の中で、「『雲を描いて』と言われたら、みなさんはまずどうしますか?」と問われた佐渡島さん。

「絵が描ける人は、多分すぐ雲っぽいものを描いちゃうと思う。
でも、雲と言っても、夏の雲、冬の雲、朝の雲、夕方の雲…全部違うんです。
僕が見てきたデビューできる作家は、絵を描く前に『どんな雲か』とまず質問を返す。
そして次に実物を観察し、それから絵を描くんです。」と佐渡島さん。


絵を描く人の多くは、実物ではなく、上手な絵を参考にして描いているのではないでしょうか。
かく言う私も絵を描きますが、他の絵を真似ることで描き方を身につけてきたように思います。
二次元のものを元に二次元で表現するのは、とても楽なこと。
しかし、本当に絵が上手い人・プロの漫画家になれる人は、三次元のものを二次元に落とし込んで表現する力がある人なんだそうです。
何を省略して描くのか、それが漫画家としての才能・個性なんですね!
ですから漫画を見る時には、「描かれていないものは何か」を考えながら見ると、勉強になるそうですよ!


この他にも、佐渡島さんが話されたことは、どれも考えが深まる話ばかり。
参加者の方々も、一生懸命メモを取られながら聞き入っている様子でした。
 

みなさんもぜひ、「マンガデザイン展」に足を運んでみてくださいね♪

>>詳細

 

投稿:島田(学生課)