2012年12月5日

小野潤一展   2kw58ギャラリー

5月28日から6月9日まで小野潤一さん(大学院修了05)の個展がおこなわれました。

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1205ono004.jpgいましがた水中から現れた少年は、両手に魚を抱えかすかに微笑みながら、その眼差しは遠くにいる誰かをみつめているように思えます。水面からあらわになる体はどこかひ弱で、幼さの残る表情とともに「海の男」というたくましさなど感じられぬ作品になっています。

彫刻の素材(FRP)の表面の色が夏の光に焼けた皮膚のイメージにつながり、鑑者を懐かしい夏の子どもの頃の風景に連れて行ってくれます。

1205ono000.jpgFRPで制作された身体を透明樹脂に閉じ込める作業で、水中の風景を鑑者に見せる事ができます。樹脂の硬化中に鉄のストローを使用し発生させた気泡が、水中の世界をより強く感じる事ができます。透明樹脂を通過する光の屈折が中にある少年の像を歪め、彫刻でありながら不安定な光を捉える事がこの作品の一番の魅力となっているようです。

この展覧会では、「眠らない群れ」と題された魚を抱える少年の作品と少年像が円錐形(シルクハットのイメージ)の透明樹脂の中に置かれた作品「忘れられた場所で」では何かが大きく異なっているようです。これは彫刻の本質に関わることだと考えます。

 

1205ono001.jpg「眠らない群れ」の作品表面が現実空間と接する面が、作品の全体とし、そしてそれは触れることによって作品の存在は知覚できます。しかし、「忘れられた場所で」は、触覚で知覚されるのは透明樹脂の円錐形であって、中にいる少年には触れる事ができません。それは視覚的作業により、視点の移動により変化し続ける少年の像を、いらだちながらも把握しようとしなくてはいけません。もしかしてこの作品の経験は、彫刻でありながら蜃気楼を追いかけるような不思議な感覚を呼び起こしているのかもしれません。

 

報告 加藤隆明教養課程講師 協力 芸術計画学科研究室
 


2012年12月3日

永井豪先生の特別講義が行われました!

1203Q005.jpg11月27日(火)午後1時20分から21号館101教室で漫画家生活45周年を迎えられた永井豪先生の特別講義が行われました。
手塚治虫先生の漫画を初めて手にし、その世界に魅了された幼少の頃の思い出から、20歳の時に石森(のちの石ノ森)章太郎先生のアシスタントになり、デビューを目指した貴重な体験を披露して下さいました。
20歳といえば、ちょうど受講していた学生と同じ年頃。学生たちは我が身を振り返り、いろいろと考えさせられたのではないでしょうか。

1203Q004.jpgまた、お話をあれこれ考えるのではなく設定でキャラクターを動かしていくやり方や、自分が主人公だったらどうするかという仮定からキャラクターを動かしていくやり方など、20代の頃からずっと第一線で活躍してこられた永井先生の漫画の創り方もお話していただきました。

 

 


1203Q000.jpg11月23日(金・祝)午後1時から大阪市住之江区にあるATC ITM棟2階ハーバーアトリウムでATCシーサイドアートフェス関西芸術系学校対抗“似顔絵バトル”が開催されました。
この催しは関西にある芸術系学校5校の学生が4人一組になり、午後1時から5時までの4時間の間にどのチームが一番多く似顔絵を描くかを競うもの。

1203Q001.jpg大阪芸術大学からは本校キャラクター造形学科3回生・高田ひとみさん、諏佐綾乃さん、松田瑞貴さんの3人と短期大学部デザイン美術学科キャラクター造形コース2回生・葛馬莉菜さんの4人が参加。
この日は時折激しい雨が降る不安定な天気でしたが、約800人が来場。似顔絵作品数249点のうち大阪芸術大学が69点を描き、見事優勝を勝ち獲りました。

 


1203Q003.jpg11月24日(土)午後1時から奈良市登大路町にある奈良県立美術館で開催されている古事記編纂1300年記念特別展『絹谷幸二-豊饒なるイメージ-』のイベントで、キャラクター造形学科3回生・福井みなみさん、松本亜貴さんの2人と美術学科4回生・松村有莉さんの3人が玄関前庭でアニソンパフォーマンスを行いました。

1203Q002.jpg始まる前から玄関前庭に集まってくれた子供たちの前で、3人は『ハートキャッチプリキュア!』などを歌って踊り、拍手喝采を浴びました。

 


21号館101教室の展示スペースでは12月11日から18日まで『3回生デジタル実習展+漫画研究展』が行われます。また体育館ギャラリーではメディアミックスを履修するゲームコース3回生による『GM展』が11日から14日まで、毎年恒例のキャラクター造形学科2回生による展示会『Q展』が18日から21日まで開催されます。

投稿:林日出夫先生(キャラクター造形学科)


2012年11月14日

キャラクター造形学科の学生が似顔絵バトルに参加!

111400.jpg 11月23日(金・祝)、アジア太平洋トレードセンター(ATC)ITM棟2階ハーバーアトリウム(大阪市住之江区南港北2-1-10)において開催される『ATCシーサイドアートフェス関西芸術系学生対校似顔絵バトル』に、本校キャラクター造形学科の学生が参加します。
 時間は午後1時から5時(受付は4時45分まで)。関西の芸術系学校5校によるこのイベントは、学生4人が1チームとなって時間内に一番多く似顔絵を描いたチームが優勝になります。料金は色紙1枚500円。カップルで1枚でも家族で1枚でもOKです。学内の皆さんも記念の1枚にいかがですか?

111401.jpg 11月13日(火)から芸術センターで『キャラクターアート展』、21号館101教室展示スペースで『副手展』が開催。
 デジタルとアナログで展開される『キャラクターアート展』は学生作品だけでなくバロン吉元先生、川田潮先生の作品など約30作品が展示されています。開場は10時-17時。期間は15日(木曜日)まで。
 『副手展』が開催されるのは昨年に続いて2回目。それぞれの副手がつくり出す個性豊かな世界を楽しんでいただけます。開場は10時-18時。期間は22日(木曜日)まで。
 また11月26日(月)からは21号館101教室展示スペースで、『ロミオとジュリエット』や『人魚姫』など時代を超えて読み継がれる文学作品を7人の学生がそれぞれの個性で描く『七色文学展』が開催されます。

投稿:林日出夫先生(キャラクター造形学科)


2012年11月13日

“世紀のダ・ヴィンチを探せ!”授賞式

1113art000.jpg大阪芸術大学では“世紀のダ・ヴィンチを探せ!”というスローガンの下、全国の高校生を対象としたアートコンペティションを毎年開催しています。
今年で6回目の開催となる当コンペティション。全都道府県から343校1956点もの作品が寄せられました。
先達て行われた最終審査には芸大グループの教授陣が一堂に会し、回を増すごとにクオリティーの上がる甲乙付け難い優秀な作品達を前に、白熱した議論が繰り広げられました。

その結果が11月25日の授賞式にて発表となります。

今年のグランプリは誰の手に。世紀のダ・ヴィンチは見つかったのか。
是非あなたの目で確かめに来て下さい。
授賞式、展覧会共に入場自由です。どなた様でもお気軽にご参加ください。
皆様のご来場、お待ちしております。

 

“世紀のダ・ヴィンチを探せ!”高校生アートコンペティション2012

授賞式
日時:2012年11月25日(日) 11:00から
場所:大阪芸術大学芸術劇場

展覧会
日時:2012年11月25日(日)から12月15日(土) 10:00から16:00 (日・祝休館)
   (但し11月25日は12:45から16:00)
場所:大阪芸術大学芸術情報センター1F展示ホール

お問い合わせ
大阪芸術大学藝術研究所事務室
〒585-8555 大阪府南河内郡河南町東山469
TEL:(0721)93-1398  FAX:(0721)93-5746
E-mail:hunt-h@osaka-geidai.ac.jp

投稿:大阪芸術大学藝術研究所


2012年11月5日

『しょとげい』の学園祭!

1105STG000.jpgみなさん、芸大の大学祭には参加しましたか。
今回は初等芸術教育学科から、大学祭中の活動をご報告します!

初等芸術教育学科では、学祭2日目にあたる11月4日(日)、第3回目となる「キッズ・アートカレッジ」を開催しました。
「キッズ・アートカレッジ」については、過去2回このブログでご紹介しましたが、初等芸術教育学科3回生の実習科目「こどもふれあい体験実習」の一環として行っているものです。
こどもと学生が主役となり、広大な林や池などがある自然環境に恵まれた大学キャンパス内で、造形活動やあそびなどを通じて互いにふれあい、創造する楽しさを体験します。

1105STG001.jpg今回の「キッズ・アートカレッジ」は、学祭期間中ということもあり、縁日の出店をイメージさせるお祭り仕様。
会場である13号館3階には、沢山の親子連れが集まってくれました。

用意された企画は、ボーリング、紙魚釣り、射的、そして輪投げの4つ。
それぞれに学生達なりの工夫が施されていて、例えば、輪投げは入れたところによって面白い点数の付け方だったり(じゃんけんに勝ったら100点!とか)、射的はアリスモチーフの可愛いデザインだったりと、とっても楽しそうな内容になっていました。
1105STG002.jpg更に、4つ回ってスタンプラリーを集めると、手作りのメダルがプレゼントされます。
何か頑張った後にメダルが貰えるのって、こども達には凄く嬉しいことですよね。
また、造形コーナーも設けられていて、“もう一人の自分”をテーマに、白いプラスチックの仮面に絵の具で色づけするこども達の姿も見ることができました。

こども達が楽しんで満足げに帰って行くのを見ると、なんだか心が和やかになりますね!
準備で大変だった学生達の疲れも、こども達の笑顔で吹き飛んだに違いありません。

1105STG003.jpg続いて、大学祭で毎年行っている「STG」のステージにもお邪魔してきました。
初等芸術教育学科は略して「しょとげい」と呼ばれているのですが、「STG」はその頭文字を取って名付けられたものだそうです。
今年は1回生から3回生約30名の有志が集まり、「Show☆Toy’s Greeting!」という企画名の元、管弦楽団の演奏や、ダンスパフォーマンスを披露しました。
最初はまばらだった客席も、フィナーレを迎える頃には沢山の人で賑わっていました!
まさに、おもちゃ箱をひっくり返したような楽しいSHOWになったのではないでしょうか。

初等芸術教育学科では、今度は2回生達が12月16日(日)に、こども向けのイベントを企画中…だそうです。
どんな内容になるのか、楽しみですね!
また取材したいと思います!!

投稿:島田瑞穂さん(初等芸術教育学科副手)