2018年10月9日

西村正徳氏 金属工芸コース特別講義

今日のブログは、工芸学科金属工芸コースからの投稿で、先日行われました特別講義の模様をお伝えします♪

 

10月3日に、彫刻家 西村正徳氏による特別講義
『つくり続けるという事』が行われました。
自然を呼応させるような、空間全体を生かした爽やかな立体造形に特徴があり、金属による野外彫刻のほか、テントシートを使用した柔らかな彫刻作品を発表されています。

現在は
『BIWAKOビエンナーレ2018』
『六甲ミーツ・アート芸術散歩2018』
などに出展中です。

特別講義のために、今回お持ちいただいた作品「The School Umbrella ~光の雨~」(ギャラリー北野坂 所蔵)は直径5.5mもある巨大な黄色い傘。デザイン棟一階に設置する予定でしたが、天井につかえてしまうため、急遽屋外での展示になりました。もう一つの大きな傘は、あまりに大きすぎるため、傘の柄の部分のみの展示となりました。


大阪芸術大学工芸学科金属工芸コースを卒業後、京都府立陶工高等技術専門校を経て、現在は兵庫県三田市に移住し作家活動を続けておられる西村氏。
アーティストとして活動を続ける中での失敗や、不安。作り続けることで見えてきた新たな気づきなど、自身の手でじっくりと作品を組み上げてこられた西村氏だからこそのアドバイスを、後輩である学生たちに熱心に語ってくださいました。

作品を制作する際の制約をいかに作品に取り入れるか、自らの作品を展示する責任、西村氏の数々の作品のアイデアはどのようにして生まれたのか、大学を卒業してから作家になる為にされてきたことなど、学生にとって、すぐにでも活かすことができる貴重なお話を聞くことができました。

また特別講義後は、西村氏を招いて、3回生が現在制作に取り組んでいる「環境と作品」というテーマに沿った作品案について、各学生がスライドを用いながらプレゼンテーションを行いました。

環境との関係性を重要視した作品を制作される西村氏から、学生一人ひとりに対して丁寧なアドバイスをしていただき、学生の表情も引き締まったように感じました。

投稿:工芸学科金属工芸コース


2018年7月18日

『陸上自衛隊中部方面音楽隊演奏会』開催しました

7月9日(月)に大阪芸術大学14号館ホールにてキャンパスコンサート『陸上自衛隊中部方面音楽隊演奏会』が開催されました。

 

陸上自衛隊中部方面音楽隊は兵庫県伊丹市の音楽隊で、年間約100回にも及ぶ演奏活動を行っておられます。指揮・隊長は柴田昌宜3等陸佐。最近では“陸自の歌姫”としておなじみのソプラノ歌手、(つぐみ)真衣さんが所属する音楽隊としても有名ですね。テレビやインターネットで観たことあるかたも多いのではないでしょうか?実は中部方面音楽隊には5名の大阪芸術大学の卒業生が在籍しておられます。その他にも多数の卒業生が各方面で活躍しています。管楽器を専攻する学生達にとって音楽隊は卒業後の進路として一つの目標なのです。

指揮 柴田隊長(右)と橋爪教授(左)

大阪芸大卒業の隊員さん達

演奏学科をはじめ多数の学生さん達が聴きにきてくれました。用意していただいたパンフレットが足りなくなってしまったほど。もらえなかった学生さん達はごめんなさい。

演奏曲目は 
 ダンス・セレブレーション   建部 智弘
 マードックからの最後の手紙  樽屋 雅徳
 行進曲 「キングコットン」  J.P.スーザ
 はじまりの島         酒井 格
以上の4曲が披露されました。

「はじまりの島」は6月8日に行われた第50回記念定期演奏会にて初演されたばかりの楽曲で、鶫さんのソプラノ独唱で演奏されました。なんとこの曲の詞は鶫さんが作詞しておられます。


演奏会に引き続き中部方面音楽隊と大阪芸術大学学生による「合同合奏訓練」が行われました。


合同合奏訓練演奏曲目は
 ナヴァル・ブルー       真島 俊夫
 行進曲「ワシントン・ポスト」 J.P.スーザ
 以上の2曲に取り組みました。
柴田隊長の指揮のもと、隊員のアドバイスを受けながら訓練は約1時間にわたって行われました。


演奏会でも「キングコットン」が取り上げられていましたが、J.P.スーザは柴田隊長の大好きな作曲家の1人だそうで、特別なこだわりをもって取り組んでおられるとのことです。バスドラムとシンバルを一人で演奏する「スーザ・スタイル」も体験させてもらいました。


「年間500回(!)も演奏会を行っていたスーザは、演奏ごとにデュナーミク(f:フォルテ、p:ピアノ などの強弱表現のこと)を変更して演奏していた」事など、興味深いお話を柴田隊長より教わることができました。指揮者こだわりの2曲を共演できて、参加した学生にとっては貴重な体験になった事と思います。

合同合奏訓練終了後は自衛隊就職説明会に加え隊員さん達との楽器別懇談会も行いました。

 

自衛隊音楽隊への入隊は狭き門ではありますが、自分の進路として希望する学生さん達には是非がんばって目指してほしいですね。今年は海上自衛隊音楽隊にはピアニストの募集も出ていますね。芸大就職課としては「ぜひ声楽要員も募集してください。優秀な学生がいますから!」と強くPRしておきました。
入隊希望の方や願書など資料が必要な方は富田林地域事務所へお問い合わせすれば、親切な広報官の方がすぐに芸大へ届けに来てくださいますよ。芸大就職課まで申し出てもらってもOKです。自衛隊には様々な職種がありますので音楽系学科以外の方も興味をもったら調べてみてください。
陸上自衛隊中部方面音楽隊員の皆様および富田林地域事務所の皆様、このたびはありがとうございました。また是非とも大阪芸大をよろしくお願いいたします。

 

投稿:石橋(就職課)


2018年7月17日

大阪芸大に「劇団四季」のみなさんがやってきました!!

劇団四季」と言えば、日本を代表する劇団です。
海外ミュージカルからオリジナルミュージカル、ストレートプレイまで、年間3000回以上の公演を行っていて、演劇を志す人にとっては憧れの劇団の1つだと思います。

実は大阪芸術大学の卒業生も、劇団四季に多数所属しています!

先日、劇団四季の俳優で、音楽学科卒業生の瀧山久志さん(『キャッツ』アスパラガス=グロールタイガー/バストファージョーンズ役、『アラジン』ジーニー役等)、舞台芸術学科卒業生の厂原時也さん(『アラジン』タイトルロール、『ライオンキング』シンバ役等)岡本瑞恵さん(『アラジン』ジャスミン役、『ウィキッド』エルファバ役等)が母校に帰ってきて、特別講義に参加くださいました!!

 

デザイン学科客員教授 吉良俊彦先生の授業「教養演習」の一環で行われた、今回の特別講義。
教室となった芸術情報センターAVホールは、舞台で活躍する先輩の姿を少しでも近くで見ようという学生たちで、前の席からどんどん埋まっていきました。
そして3人が登場すると、大歓声が響き渡りました!!
あまりの盛り上がりに、まるで劇場にでも来ているかのような錯覚を覚えたブログ担当…!


講義では、俳優をめざしたきっかけや、劇団四季でのエピソードなどが語られました。

3人共通の作品と言えば、ディズニーミュージカル『アラジン』。
講義でも『アラジン』について触れられ、厂原さんは「僕は人見知りのところがあるので、太陽のようなアラジンは、自分を成長させてくれた役」だと語りました。
また、瀧山さんはオーディションの時、「自分と厂原さんのペアでの演技を求められたので、大阪芸大卒業生としての運命を感じた」とのこと!
なんと会場の半数近くの学生が『アラジン』を観に行ったようなので、劇場での3人の演技を思い出しながら、熱心に耳を傾けている様子が伺えました。

「さまざまな学科があるのが大阪芸大の良さ。劇団四季も、組織としてみると、俳優だけでなく色んな仕事をしている人がいて、演劇が成り立っている。これからも、大阪芸大出身の色んな分野の人と一緒に仕事ができると嬉しい」と岡本さん。
この日授業を受けた学生たちが、いつかプロの俳優となって母校で特別講義をする日も来るかも知れないと思うと、楽しみでなりません!! 


瀧山さん、厂原さん、岡本さん、ありがとうございました!!
また大阪芸術大学に遊びに来てくださいね!

 

投稿:島田(学生課)


2018年3月29日

卒業生 中村佑介さんのラジオ番組 来週スタート!

4月6日(金)より、大阪芸術大学デザイン学科卒業生の中村佑介さんがパーソナリティを務めるラジオ番組「中村佑介の一期一絵」がスタートします!!
ラジオ関西 JOCR 558KHzにて、毎週金曜日23時から23時20分までのオンエア★

今日のブログは、初回収録の様子をお伝えします♪
 

【1】収録前ミーティングの様子


さあ、収録前のミーティング。
制作スタッフさんとの熱い話し合いが。

イラストに対してと一緒で、これから始まる番組についても、リスナーのことを大切に思う中村佑介さん!
 

【2】初めての収録がスタート


昨年は、大阪芸術大学スカイキャンパスでの展覧会「中村佑介展」も大盛況でした。
次は、中村佑介さん自らが日々出逢ったコトやモノについて、鋭い感性+ほんわかキャラでお話しする番組をつくります。
タイトルの「一期一絵」を名づけたのも中村佑介さんで、オープニングやエンディング曲の選曲にも参加されました!
“なっちゃん”ことラジオ関西の池田奈月アナウンサーと一緒にお送りします。
 

一体どんな番組になっているのか!?
みなさん金曜日の夜は、要チェックです♪

 

投稿:島田(企画広報部事務室)


2018年2月6日

義足のダンサー 大前光市さん

みなさんは、大前光市さんをご存知でしょうか?
交通事故で左足を失いながらも、長短さまざまな義足を使って工夫することで、世界に2つとないダンススタイルを築き上げて来られたダンサーです。
リオパラリンピック閉会式でのパフォーマンスや、昨年の紅白歌合戦で平井堅さんの歌に合わせてダンスを披露されたことでも注目を集めました。

そんな大前さんは、本学舞台芸術学科の卒業生でもいらっしゃいます。
先日、人権教育特別講演会「義足のダンサー 大前光市 人生を語り、踊ると題し、本学で講演を行ってくださいました。


最初にスライドで流されたのは、アンデルセンの童話「すずの兵隊」。
ある男の子の誕生日祝いに、錫(すず)でできた25人の兵隊の人形が贈られるのですが、最後に作られた1人の兵隊は、材料が足りなくて1本足という設定のお話です。
兵隊姿で学生たちの前に現れた大前さんは、まず自身が使われている義足を紹介してくださいました。


左右で同じ靴が履けるように、先が足の形をしているのは、普段の生活で使うもの。
つま先から甲の部分の足の形を取り除いたものは、遠くから見ると義足だとわからない程自然に踊ることができる、ダンス用のもの。
さらにはピエロのような役にぴったりの長ーい義足に、今度はわざと短い義足。
そして「これはクリスマス用(笑)」と言ってイルミネーションが仕掛けられた義足も紹介してくださいました。

 

大前さんは、自分のダンス表現に合わせて、義足の形についてもさまざまに考案されているのです。

 

また、自身の人生についても振り返られました。
大前さんは中学の学芸会がきっかけで演劇に興味を持ち、高校では演劇部に所属。
ミュージカルに興味を持って、大阪芸術大学に入学されました。
そして在学中は、現在も舞台芸術学科で教鞭をふるわれている堀内充先生のもとで舞踊を学び、振付創作にも熱心だったと話されました。

しかし、卒業後に憧れの劇団への入団をめざしていた矢先、皮肉にもオーディションの2日前に交通事故に巻き込まれてしまいました。
左足を切断しなければ命が危ないと宣告され、自分の足を見て「なんで俺が」と叫んだという大前さん。
義足ではレッスンにも全然ついていけず、ダンス技術は大学に入学した頃に逆戻り…。
義足でダンスに初めて臨んだその日、一番泣いたそうです。


同期の活躍を聞く度に悔しい思いをされ、身体も心もボロボロに。
それでもダンサーの夢を諦め切れず、片足を活かしたダンスを志します。
義足を使ったダンス、義足を使わずに片足だけで踊るダンスと、試行錯誤。
大前さんは、自身の運命を受け入れて、前に進まれました。


「両足山という山を登っていたら、突然立ち入り禁止になってしまった。でも、隣に片足山というのを見つけた。
両足山を登ることを諦めて片足山を登ってみたら、なんだかどんどん登っていける。
そして実はどちらの山からも、同じ景色が見れたりすることにも気づいた。両足山を登ってる奴を見つけて、オーイ!って声も掛け合えたりする。
前のようにできなくなったとしても、形を変えて別のものになればいい。みなさんも、変化を恐れずに進んでほしい。」
そんな風に語られる大前さんの目は、希望に満ち満ちていました。


また、講演の最後には、堀内先生も壇上に上がられ、
「人間は完璧なものが良いのではない。どこか欠けていたり、到達していないところがある。そこが好き、それが芸術。」とコメント。
大前さんとがっしりと抱き合いました。

 

講演の後は、舞台芸術学科舞踊コースの学生たちが、大前さんと交流する場面も。
「ダンスの道へ戻ったきっかけは?」「よくやるトレーニングは?」など、多くの質問が飛び出し、最後まで大人気の大前さん!!


素敵なお話を、ありがとうございました。

 

投稿:島田(企画広報部事務室)