2017年7月27日

金属工芸コースのMelting Pot♪

今日は、工芸学科金属工芸コースから、素敵な展覧会のお知らせが届いたのでご紹介します★
 

現在、大阪府堺市にある「ギャラリーいろはに」において、工芸学科金属工芸コースの在校生13名と卒業生35名による展覧会「Melting Pot 2017」を開催中です!

Merting Potとは、金属を融かす時に使う、耐熱容器の坩堝(るつぼ)のこと。
金属工芸コースの在校生・卒業生が一挙に集い、時間を超えてひとつに混ざり合った展覧会ということから、このような名前になっているようです♪

会場の写真が、こちら!!
とっても可愛らしい空間ですね。

ずっしりと金属の重みを感じる作品もあれば、アクセサリーのように繊細なものなど、多種多彩な作品が並んでいます!!

金属工芸には、金属を溶解して型に流し込む「鋳金」、金槌などで叩いて形成する「鍛金」、切る・彫る・削る・磨く作業で仕上げる「彫金」など、さまざまな技法があります!
これらの技法を体験し、金属の特性や用途を学びながら政策に取り組める、金属工芸コース。
今回の展覧会は、そんなコースの魅力が存分に楽しめる内容になっています!

みなさんもぜひ、お立ち寄りください★

 

「Melting Pot 2017」
金属工芸 在校生・卒業生による作品展
2017年7月21日(金)~8月2日(水)
11:00~18:00(水曜日は休廊・最終日は17:00まで)
ギャラリーいろはに
大阪府堺市堺区甲斐町東1丁2-29

 

投稿:島田(企画広報部事務室)


2017年7月25日

デザイン学科卒業生 中村佑介さん 講演会

今日のブログは、「ヤバT」に引き続き、7月17日(月祝)に行われた大阪芸術大学オープンキャンパスのプログラムの中から、特に人気だったものをピックアップしてご紹介します!!

総合会場である総合体育館第1アリーナでは、デザイン学科卒業生でイラストレーターの中村佑介さんによる講演会が行われ、多くの方が集まりました!!


中村さんは子どもの頃から、将来絵を描く仕事がしたいと思っていたそうです。
しかし、”絵=仕事”という考えから、絵を描いて遊んだことは全くなく、ひたすら画力を上げる練習に力を注ぎ、デッサンを磨き続けたと言います。
元々絵を描くことが趣味でイラストレーターになったという人は大変多いと思うのですが、中村さんは幼い頃からそのようなプロ意識を持たれていたんですね!


高校時代、そして大阪芸大に入学した後も、中村さんが描いていたものはひたすらデッサンばかり。
絵を描くことを趣味としていなかった中村さんには、”描きたい絵”というものがなかったそうなのです。
現在の中村さんのイラストと言えば、黒髪に横顔の女の子をイメージする人も多いのではないでしょうか?
当時の作品には女の子のイラストなんて1枚もありません。

一体どのようにして、中村さんのスタイルが誕生したのか!?

中村さんが大阪芸大に通っていた頃は、女の子のキャラクターが出てくるゲームがヒットしたり、それまで子ども向けだったアニメも一般的に受け入れられるようになりつつある時代でした。
外国人をモデルにしたイラストや、ピンク色の髪の毛のキャラクターなどが世の中に溢れる中、中村さんはあえて”自分の好きな女の子”を描きたいと思い、この頃からセーラー服や黒髪の女の子を描き始めたそうです。
しかし、当時は”日本人=ダサい、地味”というイメージが強く、「西洋的なイラストに、なぜわざわざ田舎くさいモチーフを?」と言われたそう。
それでも中村さんは、”イラスト=都会的”を打ち破ろうと、とにかく田舎っぽいイラストを描き続けたと話されました。

「田舎の大阪芸大だからこそ、都会の人が知らないものを描いて伝えようと思った。喜志駅とか、芸大付近の田舎くさい空気感、木造のバスや建物など、とにかく身のまわりにあるものを描き続けることにした!」

また、大阪芸大で作品を制作する中で、「世間に受け入れられるためには、同じように絵を描く人に評価されるのではダメ」とも感じられたそう。
注目したのは、大阪芸大の中でも絵を描かない・尚且つ大学の外とも交流が盛んな学科…舞台芸術学科の学生たちに認められたら=世の中にも認められる!というもの。
思い立った中村さんは、線画の引き算などで着色を工夫して努力を重ね、ある時ついに舞台芸術学科の公演のパンフレットを手がけてほしいというオファーがきたのだとか!

中村さんのイラストは、大阪芸術大学での日々の中で、確立していったんですね!!

さあ、そんな中村さんのイラストの変遷、気になりますよね!?


現在、大阪芸術大学スカイキャンパスでは、「中村佑介展 15 THE VERY BEST OF YUSUKE NAKAMURA」を開催中!!!
イラストレーター15周年となる中村さんのこれまでの15年間を切り取った作品展です。

 

プロとして手がけられたイラストはもちろんですが、オープンキャンパスで語られた学生時代の中村さんの作品も展示されていますよ!!

 

また、完成したイラストだけでなく、そのイラストの下描き、直筆の線画なども並べて展示しています。
この展覧会に来れば、中村さんがどのようにしてイラストを描き、現在に至ったのかがわかるかも!?

 

みなさん!ぜひ、お越しください★

芸術計画学科の学生もスタッフとして活躍中です!

 

「中村佑介展 15 THE VERY BEST OF YUSUKE NAKAMURA」
2017年7月15日(土)~9月18日(月祝)
11:00~19:00(入場は18:30まで)
大阪芸術大学スカイキャンパス(あべのハルカス24階)

入場料:一般当日券 800円
※高校生以下無料!(生徒手帳を提示)
※大阪芸術大学グループの在校生も無料!!(学生証を提示)

>>詳細はコチラ

 

投稿:島田(企画広報部事務室)


2017年7月22日

大阪芸大にヤバTが帰ってきた!

今日のブログは、7月17日(月祝)に行われた大阪芸術大学オープンキャンパスのプログラムの中から、特に人気だったものをピックアップしてご紹介します!!
 

何やら、大阪芸術大学がヤバイことに!?
オープンキャンパス開催中、来場者のみなさんが、1つの教室に吸い込まれるように次々と集まってきました!
これはただならぬ人気ぶり!!
一体どんなプログラムが用意されているのか…?


登場したのは、今若者たちの間で大人気のバンド「ヤバイTシャツ屋さん」(通称:ヤバT)です!!


こやまたくやさん(Gt.&Vo./映像学科卒業生)、しばたありぼぼさん(Ba.&Vo./映像学科卒業生)、もりもりもとさん(Dr.&Cho./芸術計画学科卒業生)による編成で、在学中から大阪を拠点に活動し、サマーソニックやROCK IN JAPAN FESTIVALといった大型ロックフェスティバルにも多数出演されています。
そして、昨年・2016年に、ユニバーサルミュージックから華々しくメジャーデビュー!!!
全国ツアーも全公演完売し、各地のフェスでも入場規制を連発するなど、世間を騒がせている話題のバンドなんですっ★


私も彼らが在学中の頃から、学園祭や大学外のイベントなどでライブを拝見してきました。
芸大の最寄駅を歌にした「喜志駅周辺なんもない」や(※喜志駅周辺にも、素敵なスポットはたくさんあります!笑)、ネコを飼いたいという想いを伝える「ネコ飼いたい」など、なんとも意表をついた楽曲がとても印象的!
なんだか、すごくクセになるんですよね!


そんな彼らの独創的なスタイルが若者たちの間で大流行!!
一体どんなプロデュースの結果、このような人気を得たのでしょうか!?

今回は、芸術計画学科のプログラムとして、”ヤバTのつくり方”(?)について1時間のトークショーを行っていただきました♪


ヤバTの売り出し方として上手いなと思うのは、SNSの使い方。
こやまさんは、
「芸大生の中には、作品をつくるだけで満足する人も結構いるけれど、僕は自分の映像作品を多くの人に知ってもらいたいと思う。だから、アカウントをつくって、面白いことをつぶやいて、まずは色んな人に注目してもらえるように努力しています。すごく良い音楽をつくる人でも、それを知ってもらう方法がわからないでくすぶっているのを見ると、もったいないと感じます。」
と話されました。
こやまさんと言えば、バンド活動だけでなく、在学中に自主制作したアニメ「寿司くん」でも大ブレーク!!
寿司くんとヤバTそれぞれ、SNSをきっかけにして多くの人に認知されるようになりました。
SNSを活用するのは、今どきですね!!

また、大阪芸大の魅力について、しばたさんは、
「私は、映像だけでなく、舞台音響とか、色んな”学びたいこと”がありました。
大阪芸大には、さまざまな学科があり、自分のやる気次第で他学科の授業も受講することができるところが良いです。私は映像学科を選んで入学したけど、芸大にいれば、映像以外のさまざまな芸術が学べるんです!だから、みなさんも1つ学科を選んで入学して、入学した後は色んな学科のことを学んで、サークルにも入ってください!」
と高校生たちに熱いメッセージを贈ってくださいました。


ヤバTのみなさん、オープンキャンパスを盛り上げてくださってありがとうございました!!

 

投稿:島田(企画広報部事務室)


2017年4月25日

映像学科卒業生 足立慎吾さんにインタビュー!

みなさん、突然ですが…現在公開中の映画「劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール」はご覧になりましたか?
「ソードアート・オンライン」とは、小説家 川原礫さんによるライトノベル。
VR(バーチャルリアリティ)技術を用いたオンラインゲームの仮想世界を舞台に物語が描かれ、日本だけでなく海外でも高い人気があります!
2012年にテレビアニメ化され、2014年に続編となる第2期を放送。
そして、今年2月に公開された劇場版は、週末動員ランキングで初登場第1位(2/18-2/19)を記録し、公開17日目での観客動員数100万人突破!
深夜アニメの映画化作品の最速記録を更新しています。

そんな今大人気の「ソードアート・オンライン」には、本学の卒業生も制作スタッフとして参加しているんですよ!!
キャラクターデザイン・総作画監督を務めるのは、映像学科卒業生の足立慎吾さん!
足立さんは、「機動戦艦ナデシコ」で動画を担当し、「ロックマン エグゼ」では作画監督、「WORKING!!」でキャラクターデザインなどを担当されるなど、これまで数々のアニメ作品に携わっていらっしゃいます。


先日、足立さんが大阪芸術大学にお越しになりました!!
これは、お話を聞かなくちゃ!!ということで、取材させていただきました。

●大阪芸大ではどんな学生生活を過ごされましたか?
当時の映像学科の課題は、16ミリのフィルムを使用する決まりになっていました。
紙に描いた絵をカメラで撮影してアニメーションを作ろうと思うと、16ミリだとどうしても紙の質感が写ってしまうんです。
8ミリなら最適だったのですが、学科の課題としては使えないので、授業外でアニメーションを作ったりしていました。

※フィルムの幅が広いほど、鮮明に写ります。ちなみに映画で広く使われる代表的な規格は35ミリ。
 現在でも、映像学科では16ミリのフィルムカメラを使った実習も行われています!

●アニメーターになったきっかけは?
大学の先輩である石原満さんに誘われたのがきっかけで、アニメ制作会社「XEBEC(ジーベック)」に入社。
そこで「ロックマン エグゼ」のキャラクターデザインなどを手がけることになりました。

●「ソードアート・オンライン」ではどんなことを担当されたのですか?
原案をもとに、キャラクターの外見やイメージをアニメーション用にデザインしています。
アニメの制作には多くの人が携わるので、作家によって設定がぶれないように統一する必要があるんです。
また、映像だけでなく、広報用のポスターなどのキービジュアルもデザインしています。
公開までの時期に合わせてポスターデザインも変えていて、このポスター(写真に写っているもの)は、4番目のデザインなんです。
劇場に足を運んでもらうためには、どんなイメージが良いか考えてデザインしています。

●大阪芸大に入ってよかったことは?
色んな人にこの大学で出会えたことです。
例えば、「ソードアート・オンライン」では、ゲームを操作する時の画面(UI=ユーザインターフェイス)が表示されるんですが、
最初に出た案が、近未来のゲームにしては古くさい印象だったんです。
そこで、UIのシステムや動きのアイディアを、「テイルズシリーズ」に長く携わっていたゲームデザイナーである大阪芸大の同級生に相談しました。
本職のゲーム屋さんが考える未来のRPGのUIのイメージとはどんなものなのかと相談し、それがアイコンデザインやフォントデザインに活かされています。
在学中に出会った友人が卒業後いろんなスキルを身に着けた後、再集結して仕事の相談ができたりするのは助かりますし、嬉しいですね。

●大阪芸大で学ぶ学生、これから大阪芸大に入学しようという若者へのメッセージ
「大学でイラストを学びたい」という方もいると思いますが、イラストは独学でもしっかり描いていけば上達すると思うんです。
ですから、大学でしか学べないことを吸収してもらえたらな、と思います。
例えば、デッサンをきちんと教えてもらうとか、プロ並みの機材や施設を活用するとか…
そういう経験を踏まえた上で、イラストを描くことに繋げてみるのはどうでしょうか。

足立さん、ありがとうございました!!
これからの活躍にも期待しています!

 

投稿:島田(企画広報部事務室)


2016年12月1日

卒業生 西野壮平さん特別講演

11月24日(木)、写真学科卒業生の西野壮平さんによる特別講演が行われました。

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西野さんは大阪芸大在学中から、都市のアイコンの集積として表現された「Diorama Map」シリーズの制作を開始。
自らの足で都市を歩き、モノクロフィルムで撮影された膨大な数の写真を1枚1枚手作業でコラージュするという手法で、世界中のさまざまな都市を舞台に制作されています。

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2005年、新人写真家の発掘・育成・支援を目的とした文化支援プロジェクト「キヤノン写真新世紀」にて優秀賞に選出されて以来、国内外で個展やさまざまなグループ展で注目を集めている西野さん。
そんな西野さんがまずはじめに学生たちに向けて話されたのは、大阪芸大に通われていた学生時代の話でした。

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「講義を受けていた時、聞きたいことがあってもなかなか聞くことができなかった。自分が発言していいものか?そんなことも考えた。
 君たちに、たくさん質問しろ、と言うのではないけれど、大学の中で吸収できる目の前のことを、精一杯吸収してほしい」

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西野さんは学生の頃、フィルム1本分の写真を印画紙上に並べて作成した「コンタクトシート」に着目されたそうです。
これは、ネガフィルムよりもわかりやすく、撮影した写真を一覧で確認することができるシート。
自分が歩いた痕跡が1枚になっているのが面白いと感じられた西野さんは、この連続性を活かして作品を表現するようになったのだそう。
この表現方法が、「Diorama Map」シリーズに繋がります。

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ロンドンやリオデジャネイロ、ニューヨーク、東京など、世界中の都市を訪れ自分の足で歩き回り、絶好のロケーションを見つけてはシャッターを切り続けて来られた西野さん。
大体、1つの都市で2万枚もの写真を撮るらしいです!!
キャンバスにその写真をコラージュ。
膨大な時間と労力を費やして制作される作品は、1年で3都市できるのが精一杯だそう。
まるで地図のようであり、それでいて絵画のようであり…独特の世界観が構築されていますよね!!

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写真の世界で生き生きと活躍されている西野さんのお話は、写真学科の学生たちにとって大変刺激になったに違いありません!
西野さん、ありがとうございました!!

投稿:島田(企画広報部事務室)