2020年10月27日

「六甲ミーツ・アート芸術散歩2020」11月23日(月・祝)まで開催中!

六甲山の大自然の中でアートを楽しめる、現代アートの展覧会「六甲ミーツ・アート芸術散歩2020」が、9月12日(土)~11月23日(月・祝)開催中です。
11回目となる今年は、招待部門と公募部門の合計44組のアーティストが選出され、六甲山上施設の各会場で展示されています。有馬温泉や新神戸駅も会場として新たに加わり、過去最大規模での開催となっています。
本学美術学科卒業生(2005年3月卒業)の田岡和也さんと、短大部デザイン学科卒業の竹内みかさんが、招待アーティストとして参加されています。
今回は田岡和也さんの展示をご紹介します。

 

展望台「六甲枝垂れ」で有名な、六甲ガーデンテラスエリアで田岡和也さんの展示を見ることができます。「リトルホルティ」という山小屋風の建物を丸ごと使い、インスタレーションとして展示されています。
メインとなる作品、今回の展覧会の為に書き下ろされた「六甲景」100点は、マーカーと折紙で鮮やかに描かれています。趣味で登山をされている田岡和也さんの作品は、六甲の登山道風景や道標、アウトドア用品店や地元の銭湯、六甲山上の施設など、六甲らしい風景が沢山描かれており、眺めていると実際に訪れてみたい気持ちになります。

 

ネットのSNSでの「いいね」方式のように気に入った作品にシールを貼ってもらうという仕掛けもアナログで実践されています。
展示会場の外にも可愛いイノシシやキジのパネルが設置されており、通りすがりのハイカーや、親子連れも記念撮影をして楽しんでいました。

 

田岡和也さんは、今年の春まで約3年間、福岡に単身赴任をされていました。何気なく大宰府市の「宝満山」に登山をした事がきっかけで山の虜となり、毎週末のように登山を楽しんでいたそうです。山に登った記録を一冊のZINE(ジン)にしたものがもう50冊を超えているとの事。それらの山行が記録されたZINEも会場に展示されています。今回「山が大好き過ぎて、六甲山に呼ばれた。」と話しをされていました。

 

田岡和也さんの描いたイノシシの絵は、六甲山の様々な場所で販売されている「六甲ミーツ・アートコーヒー」のパッケージにも採用されています。山上は気温も低いので、コーヒーがとても美味しく感じました。

 

これからも歩みを止めず、どんどんと変化と進化を続ける田岡和也さんの制作活動に注目して行きたいと思います。
アートと自然を満喫出来る、秋の六甲山ならではの展覧会。11月23日(月・祝)まで開催していますので、皆さんも訪れてみてはいかがでしょうか⁉ 色々な刺激を得られること間違いなしです。10/17(土)からは、夜景も楽しめる「ザ・ナイトミュージアム~夜の芸術散歩~」も開催されます。必見です!

【六甲ミーツ・アート芸術散歩2020】
□会期/2020年9月12日(土)~11月23日(月・祝
※六甲山サイレンスリゾートのみ10月の毎週月曜休業

□開催時間/10:00~17:00
※会場により営業時間が異なります。17時以降も鑑賞できる作品があります

□会場/六甲山上の観光施設など12会場、サテライト会場:有馬温泉エリア、サテライト展示:JR 新神戸駅

□料金/6つの有料会場をお得に巡ることができる「鑑賞パスポート」:大人 2500円 / 小人 1000円
※大人(中学生以上)、小人(4歳から小学生)
※上記は当日パスポートの料金、税込表記

https://www.rokkosan.com/art2020/

KAZUYA TAOKA Website
https://taokakazuya.jimdo.com/

 

投稿:島田(学生課)


2020年2月19日

卒業生の活躍 櫻井伸也展報告

本学芸術計画学科卒業生 櫻井伸也さん(2004年3月卒業)の個展が、Esapce446(本町)で、1月28日〜2月8日 開催されました。
櫻井伸也さんは、2004年3月に大阪芸術大学芸術計画学科を卒業後、同年4月~大阪芸術大学工芸学科染織テキスタイルデザインコースの研究生として学んだ後、同年9月~トリノ・アルベルティ-ナ美術アカデミー舞台美術科に入学されました。
現在は、イタリア、トリノ在住で、日本、イタリア、フランス、ドイツ、スイス、スペイン、オーストリア、韓国、香港、台湾等各地で個展、グループ展を開催されています。

 

また、ファション、ワインラベル、CDジャケット、インテリア等、衣食住のデザイン、コラボレートも手がけておられます。

「衣」では、最先端のファッションUNTITLED (アンタイトル)と透明感ある SHINYA SAKURAI アートの融合。
櫻井伸也さん独特の世界観を洋服、スカーフ、バッグ、靴などで表現しています。


「食」では、生命の源である食とハートフルなSHINYA SAKURAIアートの融合。
櫻井伸也さんの愛や平和へのメッセージを、ワインのラベル、グラス、陶器などで表現しています。

 

2017東急百貨店 ドーメーヌロミュアルドプティ ボジョレーヴィラージュヌーボー ワインラベルデザイン

「住」では、STYLE BKとのコラボレーション等、活動の基点となる住とカラフルなSHINYA SAKURAIアートの融合。
櫻井伸也さんのヨーロッパで育まれた感性を、家具、絨毯、インテリア、CDジャケットなどのあらゆるライフスタイルの商品で表現しています。

 

イタリアに単身渡りトリノを拠点に生活をし始め、奇妙に感じた事は、ヨーロッパの人々がイメージする日本、そして自分の生まれた町、広島に対する認識のズレだったそうです。
そのズレを表現の対象にする事が作品制作の大きな核となり、そこから、愛や平和といった世界共通の記号のハートや文字・コトバを超えた「アイコン」のようなものを絵画作品の中に多用する事になったとのことです。
キャンバスに油絵具と樹脂を混ぜて描いておられますが、学生時代から取り組まれていたテキスタイルをキャンバスに張って、その上から描かれているものもありました。

今回の展示作品“United Colors”シリーズでは、イタリアの日常的な記号であるカトリックのクロスやマドンナのメダル、生死の象徴である髑髏を絵画の中に刻みつける事でそれを見た人々にそれぞれが思う祈りや平和のイメージが表現されています。

 

また、新作“Delicious Colors”シリーズでは、イタリア家具店での展示が、きっかけで、以前から気になっていた「食」を絵画作品の中に取り入れ、スプーンやフォークの跡を残すことで、生命や生活そのものを具現化しているようにも思われます。

 

櫻井伸也さんは、学生時代、3回生になって、制作が忙しくなるまでは、バスケットボール部で活動していたとのことです。
今でも、芸術計画学科の同級生との交流も深く、名刺のデザインを依頼したり、同級生の知人と仕事をしたりというつながりもあるそうです。
楽しい大学生活だったと言われる櫻井伸也さんに現役の学生さんたちに向けて、学生時代にやっておいた方が良いと思うことをお聞きしました。 
「実技や専門分野だけではなく一般教養の授業や教授の話を沢山聞いたり交流しておければよかったかなと思います。社会に出ると美術やデザインとは、別の分野の人と関わる事も多く作品の制作の助けやヒント、話題に繋がる事も多いので。」とのことです。

学生時代は、目の前の制作にとらわれがちだと思いますが、長く制作を続けて行くためには、人間的な幅を広げる必要もあると思います。今後の櫻井伸也さんのご活躍と共に、学生の皆さんのますますの成長と成果を楽しみにしています。

櫻井伸也個展
期間:2020年1月28日(火)〜2月8日(土) ※展覧会は終了しています。
場所:Esapce446  大阪市中央区本町4-4-6西館1F
https://espace446.com/?p=3932

櫻井伸也 HP
-SHINYA SAKURAI-
https://www.art-shinyasakurai.com/


2020年1月11日

イラストレーター中村佑介さん特別講義

本日のブログは、12月に行われました卒業生でイラストレーターの中村佑介さんの特別講義の模様をお伝えします♪
 
 
中村佑介さんは、デザイン学科、現在で言うイラストレーションコースとデジタルアーツコースの2000 年の卒業生です。大学の関係者であるなら、芸バスのラッピングやオープンキャンパスで彼の絵が見れますので、知らない人は、いないのではないでしょうか。

 
彼の主なお仕事として、ASIAN KUNG-FU GENERATION や多くの著名アーチストのCD ジャケットがあります。また、北野誠・森見登美彦・赤川次郎他著名な作家の書籍の表紙も多く手掛けてられます。他にも多くの業績のある中村さんですので、どんな講義をしていただけるのか、多くの学生の期待が膨らんでいました。 

  
今回の特別講義は、ラジオ関西のAM558 FM91.1「中村佑介の一期一絵」の収録を兼ねたもので、収録したものは 12 月8 日と12 月14 日に放送されました。
 
ラジオ収録には、多くのスタッフのお力添えがあります。まず、特別講義に使う部屋の下見、必要な機材備品の調達、学校サイドで協力いただける副手さんも決めました。また、事前に学生達の中村さんへの質問を集めました。
 
さて、当日ですが、関係スタッフ10 名が、1 時間半前に入り、収録準備を整えました。そしてジャスト15:00 拍手に迎えられ、中村佑介さんの入場です。会場となった9 号館201 号室は、キャパ300 名ですが、良い感じに埋まりました。
 
  

 
デザイン学科の学生を中心にキャラクター造形学科・放送学科等他学科の学生達も加わりました。プロの司会者が、アンケートを読み上げ、それに中村さんが回答する形で、授業は進められました。中村さんも事前にアンケートを読み、回答に合わせた画像を沢山準備いただきました。
 
アンケートの内容は、大まかに中村さんの学生時代のこと。絵や色のこと。お仕事についてでした。

例えば、学生時代と最近の作品を比較して見せたり、色のことを説明するのに人気キャラクターへの色付けを比較して見せてくれたり・・・と、とても分かり易い上、楽しい授業となりました。
 
 
中村さんは、ラジオパーソナリティーを務められているだけあって、おしゃべりに人を引き込む力があり、一時間半の間、話が途絶えることなく、笑いも取りつつ、多くの知識と気づきをいただける時間となりました。
お話の内容で、印象に残っているのは「絵の良し悪しは、学内の友達やクラスメートに聞くよりもコンビニに屯するヤンキーに聞く方が、世間にどれだけ評価されるかの目安になる」と言われたことやスランプの時は、どうするかの質問に対し、書籍の表紙を描いた時を例に「スランプはない。表現するものは、その書籍の中にある」とユニークで多いに納得のいく回答でした。
その後も、デザインの学科長室に場所を変え、10 名程の学生作品を見て、的確な意見と叱咤激励をいただき、19:00 頃まで、学生達にお付き合いいただきました。
 
中村さんの背中を追って、学生達も世の中に大きく羽ばたく夢を描けたのではないでしょうか。
お疲れ様でした。
 
 

報告者:デザイン学科 駒原 稔子特任教授


2020年1月8日

本学出身の漫画家 島本和彦先生 熱血特別講義!!

今日は、本学映像計画学科(現:映像学科)出身の漫画家 島本和彦先生による特別講義をご紹介します!


みなさんは、大阪芸術大学を舞台にした漫画「アオイホノオ」をご覧になったことはありますか。
2014年に柳楽優弥さん主演でドラマ化もされており、本学キャンパスでも撮影が行われたんですよ!
主人公の焔燃(ホノオモユル)が通うのは、正確には「大作家芸術大学(おおさっかげいじゅつだいがく)」で、物語もあくまで「フィクションである」とのこと。
しかし、大阪芸大と思しき建物や風景、そして本学出身で現在は客員教授の山賀博之先生や赤井孝美先生、「新世紀エヴァンゲリオン」監督の庵野秀明さんなどが実名で登場します。

この「アオイホノオ」の作者こそ、島本先生!
島本先生が通われていた1980年代の大阪芸大での出来事を、ほぼそのまま描いた作品なのです!
他にも、「炎の転校生」「逆境ナイン」「吼えろペン」などを連載されていました。


島本先生は、大阪芸大在学中にデビューを果たし、35年以上漫画家を続けていらっしゃいます。
現在は、北海道札幌市のご実家の会社経営のため、1ヶ月のうち約5日間だけ漫画を描き、月刊誌での連載を続けられているとのこと。

大阪芸大に入学する時には、すでに漫画家という夢を胸に抱きながら、映像制作にも取り組まれたそうです。
自身の学生時代を振り返り、「恥ずかしがることは勿体ない、恥は捨てるべき」と話されました。
「キャンパスに可愛い女の子がいても、『僕がつくる映画に出てくれないか』なんて恥ずかしくて言えないんですよね」と。

また、同世代がつくる作品はどうも「気に喰わない」と感じていたそうです。笑
なぜなら、同じ時代に流行った作品に影響されて育っているので、発想も似通いやすく、元ネタがわかってガッカリしてしまうのだということ。
「でも、つくったもの勝ち!恥ずかしがってはいけない!」と島本先生は続けられました!


さらに、学生からの質問に対しても、時間が許す限り答えてくださいました!
「やりたいことがたくさんあって中途半端になる」という学生には、「漫画だったら色んな作品を途中まで描くのではなく、1本描き上げて評価をもらうところまではやり遂げて」とアドバイス。
「同級生の庵野さんはどんな人でしたか?」といった質問には…黒板に学生時代のイラストが!?

 

そして講義が終わった後は、サインをもらおうとする学生で、長打の列…!
大人気の島本先生でした。

今回の講義で私が一番印象に残ったのは、「作品はゼロからはつくれない。自分の中にあるものの切り売りだけでは限界がある。だから、学生時代こそたくさんの人と繋がって、引き出しをたくさんつくってほしい」とおっしゃっていたことです。
「アオイホノオ」はまさに、島本先生の大阪芸大での経験が糧となって生まれた作品なのだと改めて感じました!


熱く語られる島本先生の姿は、熱血主人公「焔くん」を彷彿とさせ、終始感動でいっぱいのブログ担当でした。
素敵なご講義をありがとうございました!!

 

投稿:島田(学生課)


2019年11月13日

卒業生の活躍 詩人 犬飼愛生さん 第21回小野十三郎賞 受賞!

本学文芸学科卒業生(2001年3月卒業)犬飼愛生(いぬかい あおい)さんの、詩集『stork mark(ストークマーク)』(モノクロームプロジェクト出版 2018年)が、第21回小野十三郎賞(詩集部門)を受賞しました。

 

小野十三郎賞は、大阪文学学校の創設から37年間校長を務め、戦後大阪を代表する詩人、小野十三郎(おの とおざぶろう)の多彩な詩業を顕彰しつつ、全国の創造的な書き手たちを奨励していこうとしている賞です。

犬飼愛生さんは1978年京都府生まれ。
中学生のころより、新聞に詩の投稿を始め、大学で本格的に詩作を学びました。
2007年第3回『詩学』最優秀新人賞受賞。
既存詩集に『なにがそんなに悲しいの』『カンパニュラ』などがあります。
『stork mark』の装丁画は新進気鋭の作家でイラストレーター新田美佳氏の描きおろし。
挿絵が随所に挿入され、136頁に30編が収められています。

 

題名は “stork bite” (コウノトリの噛み跡)とも呼ばれる新生児にみられる母斑のこと。

「『stork mark』は子育て、夫婦、親子など、日常生活の中で起こる葛藤や齟齬をモチーフにしながら、独自のユーモアやアイロニーに満ちた詩句によって、多様な観点から、日常を一歩突き抜けた表現に結晶している。
事後的に回想した観点ではなく、リアルタイムに描かれる子育て詩は希少で、41歳という年齢のこともあり、今後に大いに期待できる詩人である。」とは、選考委員会の評です。

 

11年ぶりに発表した詩集が評価された犬飼愛生さん。
これから家族の形が変わっていったり、自分の形が変わっていくことを言葉に紡いでいかれるのだと思います。

『stork mark』は、Amazon等のネットでも取り扱いがありますが、10月28日のブログでご紹介させていただいた「サロンモザイク」でも展示販売されています。
今回の受賞についても「サロンモザイク」の店主 コタニカオリさん(本学工芸学科2003年3月卒業)からお聞きしました。

 

犬飼愛生さんの今後の作品も楽しみですが、学生の皆さんにも身近なモチーフである『stork mark』の世界観を是非、感じていただきたいと思います。

犬飼愛生 twitter
https://twitter.com/aoi_inukai?lang=ja

サロンモザイク HP
http://salonmosaic.info/