2021年10月19日

「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2021」

今年も「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2021」が開催されました。
会期2021年9月11日(土)~11月23日(火・祝)
「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2021」は六甲山山上の各施設をステージにして展示しています。ほとんどが屋外展示で大変大きな作品も展示されています。
「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2021」の詳細は 、https://www.rokkosan.com/art2021/でご確認ください 。

「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2021」には大阪芸術大学の卒業生が参加出品されています。
アーティスト一覧より抜粋。
奈良田晃治さん 大阪芸術大学 美術学科卒業
河村哲生さん 大阪芸術大学 芸術計画学科卒業
穂波梅太郎さん 大阪芸術大学 デザイン学科卒業

3名以外にも大阪芸術大学関係の卒業生がおられるかもしれませんが、確認できた方々を紹介しています。

グランドホテル六甲スカイヴィラ別館内では、河村哲生さん、奈良田晃治さんの作品が展示されていました。
別館の建物内の客室を模様替えして作品の展示がされています。建物の上層階の部屋に5人のグループ作品として展示していました。


5人の紹介パネル
 

河村哲生:アーティストメッセージより(2010年芸術計画学科卒業)

造形作品や生け花、言葉など、様々なメディアを用いながら、現代における「生き方/死に方」にまつわる問題に様々な角度から光を当てることを目的として活動しています。昨年はこの場所で「死ぬのにもってこいの日」をテーマにした展示を行いました。
2014年から2020年にかけて、作家活動をしながらボランティアとしてホスピスに出入りし、葬儀社で働く生活を送りました(葬儀社在籍は2017~2020)、近年の彫刻作品はそこで出会った人々の「雰囲気」をモチーフに、人間が生きる上で必然的に抱える痛みや苦しみ、病、あるいは人格的な歪みについて表現し、それらの意義を考え直すために制作しています。
今回のサイトウヒデさんとのコラボレーション作品では、対話の中で「人間」と「4」がテーマとなりました。河村が造形した部分は、寝床から動けなくなった人間が、自らのための「大地」「海」「大空」「人(新しい自分)を創造する、という物語を設定して制作しています。
 

出展者:河村哲生さんと作品
 

展示室全景
 

奈良田晃治さんの作品

 

奈良田 晃治:アーティストメッセージより(2006年美術学科絵画コース卒業)

骨董市を歩くとたまに古い写真が売られている。
何気なく手に取って確認していると、なんだか妙に親近感を感じるような人が写っていて、じっと見てしまう。
いつどこで撮影された写真なのか、
現在より写真を撮ることが特別だったはずの、その人たちの表現や雰囲気から少し物語を想像してみる。

 

六甲高山植物園(東入口)付近では穂波さんの作品が展示されています。

穂波梅太郎(作者名):(2015年デザイン学科グラフィックデザインコース卒業)
僕の話 My Story
不要不急を控える潮流の中あなたはどんな言葉を選びどんな話をしましたか。
大切なことを伝えるための会話は大切です、しかし同じように雑談も大切です。
他愛もない話がしたい、ふと思いついた話がしたい、そんな何気ない会話が弾むような空間を作りたいと考えました。
縦置きの本は開閉することができます。中には会話をテーマにした作品を配置しています。
ぜひ本を開いておはなしをお楽しみください。(穂波)

特徴あるアーティスト名。穂波は本名の名から、梅は梅干が好きだから、太郎は愛犬から取られています。穂波さんは平面作品(絵画)も精力的に発表されていますが、古典的な20世紀初頭の表現が見てとれる作品もあり、片やレトロフューチャーな立体作も手がけるなど作風の振り幅が広いアーティストでもあります。今後の展開がとても楽しみです(本展総合ディレクター)

作品全景

 

個々の作品
作品それぞれがベンチになっています。座ってご鑑賞ください。

 

 
 

 

投稿:植村(教務部)


2021年9月6日

卒業生の活躍―神戸・和田神社の拝殿天井画制作 田岡亜依子

神戸市・和田岬に鎮座する「和田神社」では、本学美術学科卒業生(2005年3月卒業)の田岡亜依子さんと田岡和也さんが、2015年にご夫婦で80枚の植物を描いた天井画の制作をされました。
【大阪芸術大学ブログ 2015年12月9日 卒業生夫婦で「和田神社天井画」制作!完成!!】
http://geidai-blog.jp/2015/12/post-8367.html

和田神社は近年、地元神戸のJリーグチーム「ヴィッセル神戸」が毎年必勝祈願をしている神社としても有名です。
2015年の80枚の天井画設置からその後、和田岬の地域参画に積極的な和田神社の奥田宮司さんから「鳥を描いた天井画を追加で制作して欲しい。」との依頼があり、在学中から写実的な絵を描くのが得意だった田岡亜依子さんが、47枚の鳥の絵を完成させました。制作期間はなんと丸3年。2021年4月に和田神社の拝殿天井に設置されました。

 

歴史ある和田神社の拝殿の空間に、檜板に力強く描かれた植物の絵に、様々な種類の野鳥の絵画作品が追加され、合計127枚となった空間はとても華やかで優美です。

 

和田神社拝殿の天井画は、社務所職員までお声掛けをしていただければ見学可能との事です。
季節の行事等で見学が出来ない事もあるそうですので、どうぞ事前にお問い合わせください。

和田神社
神戸市兵庫区和田宮通3丁目-2-45
電話番号:078-652-1551
http://www.wadamiya.jp/


2021年8月23日

卒業生の活躍 ― 加藤巧 個展「Re-touch」

本学大学院芸術文化研究科修了生 山中俊広さんがオーナーのギャラリー the three konohana で、美術学科卒業生(2010年) 加藤巧さんの展覧会「Re-touch」が、6月24日(木)から7月18日(日)まで開催されました。

 

《P.D.F》2020
顔料、乾性油、Praloid B72、Jesmonite® AC100、蜜蝋、
寒冷紗、木材 各 47.0 x 33.0 cm [2枚組]

加藤巧さんは、学生時代から絵画を志向していましたが、芸術作品を物質的な側面から捉えることへの興味から、彫刻コースを選択されたそうです。
14~15 世紀の画家 チェンニーノ・チェンニーニの『絵画術の書』の研究を起点とし、現代につながる材料/メディウム史を紐解きながら絵画材料研究と絵画制作を並行しておられるとのことです。

 

これまで加藤さんは様々な絵画の技法を用いて作品を制作・発表してきましたが、今回はフレスコ画の技法を駆使しての作品が中心となっていました。絵の具はすべてご自分で調合して作っておられるそうですが、繊細で美しい色彩が体現されています。
ただ単にフレスコ画の技法を復刻させるというのではなく、伝統的な技法と新しい素材を融合させての制作と作品にはとても心引かれます。

 

本物のTシャツを土台にした作品、四角いキャンバスにとらわれない様々なフォルムの作品や立体作品からは、彫刻コースの足跡を感じます。
今回の展覧会「Re-touch」は、「ただ一度ではなく、何度も思索や行為を重ねることにより理解・体得への道標があること」を物語っていました。過去と未来を繋ぎ、新たな可能性を生み出す制作への姿勢や作品は、絵画の分野にとどまらず、コロナ禍を生き抜くための術を見出すための示唆を強く感じました。

 

加藤巧さんの近年の活動・活躍をご紹介します。
2018年には、英国・ロンドンのCity & Guilds of London Art Schoolにてアーティスト・イン・レジデンスに参加し、約6ヶ月間滞在制作されました(2018年度上期 公益財団法人 野村財団芸術文化助成 2018.4/18-10/2)。その記録集『Rebind 2018年 ロンドン滞在制作記録』ブックレットが、遊工房アートスペースから刊行されました(2019.3)。
ました。(2018年度上期 公益財団法人 野村財団芸術文化助成 2018.4/18-10/2)その記録集『Rebind 2018年 ロンドン滞在制作記録』ブックレットが、遊工房アートスペースから刊行されました(2019.3)。Rebind_Kato_2018.pdf  

2019年には、京都大学総合博物館での「タイムライン―時間に触れるためのいくつかの方法」に出展されました(2019.4/24-2019.6/23)。2016年から開始した同プロジェクトの実行委員、出展作家として参加されていますが、その記録集が2021年1月に出版されました。

『タイムライン―時間に触れるためのいくつかの方法』
「タイムライン―時間に触れるためのいくつかの方法」
プロジェクト アーカイヴ制作チーム編 this and that出版 2021.1 ISBN: 978-4-9910062-2-7
(書籍出版元リンク)
https://tat-pub.stores.jp/items/5efd7c074adba077a812f4e4

2020年には、上野の森美術館での「VOCA展2020 現代美術の展望─新しい平面の作家たち─」に、高橋綾子氏(名古屋造形大学)、福元崇志氏(国立国際美術館)の推薦で出品されました。

《Macaloni》2019 (「VOCA展2020」出品作品)
顔料、漆喰、樹脂プラスター、ジェスモナイト、アルミ材、木材 
240.0 × 170.0 × 2.0 cm[撮影:上野 則宏]

加藤巧さんは、制作材料の勉強会「Vehicle」を定期的に開催したり、アートフェア「artTNZ produced by AFT with APCA」TERRADA ART COMPLEX II(東京 2020.09/17-09/21)に出品したりと、まさに絵画の研究と制作の両輪で精力的に活動されています。これからもますますのご活躍を期待しています。
学生の皆さんも作品制作はもちろんのこと、制作材料や技法などにも注目していただければと思います。

加藤巧 Webサイト
https://takumikato.com/

the three konohana
〒554-0013
大阪市此花区梅香1-23-23-2F
TEL/FAX 06-7502-4115
info(at)thethree.net
開廊時間 12:00-19:00
休廊日 毎週月-水曜日
http://thethree.net/


2021年6月23日

卒業生の活躍 イルカナイトライブ「未来の約束」(神戸市立須磨海浜水族園)制作

本学美術学科2002年度卒業の廣川淳志さんは、大阪市中央区で2016年4月に株式会社ダレカノデザインを設立させ、グラフィックデザイン・キャラクター制作・イラストレーション・プロジェクションマッピング・デジタルサイネージ・ブランディングデザイン・映像制作・CG・テレビ番組のデザインと多岐にわたる事業内容で活躍されています。

制作作品には、「ytv 情報ライブミヤネ屋」、「ytv かんさい情報ネットten.」、「ktv報道ランナー」などのオープニング映像をはじめ、「SHARP プラズマクラスター」のCMや 「謎解きゲーム 僕のヒーローアカデミア」(Art Direction / Design / Logo Design / Motion Graphics)など、どこかで見たことのある広告なども多数手掛けられています。

 

株式会社ダレカノデザイン works
https://darekano.co.jp/works/

今回、神戸市立須磨海浜水族園でのプロジェクションマッピング イルカナイトライブ「未来の約束」を制作されました。YouTubeでの映像を限定公開していただきましたので、美しく壮大なストーリーを是非、下記、URLからご高覧ください。
制作はダレカノデザイン、監督・脚本・絵コンテはダレカノデザイン代表の廣川淳志さん、
シナリオ補佐は大阪芸術大学卒業生の中野純子さん、音楽は大阪芸術大学短期学部卒業生の高岡新さん、CGは大阪美術専門学校卒業生の山澤忍さんです。
ダイナミックなイルカショーとの競演は感動を呼びます。必見です!

 

ダレカノデザイン代表の廣川淳志さんは、現在も大阪芸術大学グループ出身のスタッフと多くの仕事をこなしておられるそうです。これからのご活躍もますます楽しみです!

■神戸市立須磨海浜水族園
イルカナイトライブ「未来の約束」
https://www.youtube.com/watch?v=PMF7_YSQFXw
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制作:ダレカノデザイン
監督・脚本・絵コンテ:廣川淳志
CG:石田郁美・舛田龍也・山澤忍・NAOWAO・久世崇史
イラストアニメーション:藤江友美
音楽:高岡新
ポスターデザイン:永幡祐人
脚本補佐:中野純子
ナレーション:神崎しおり(キャラ)
音効:中谷誠(ytvNextry)
ビデオエンジニア:葛城丈士(教映社)
撮影:眞下義和・阪本敏・インサイドムービーズ
Special Thanks:須磨海浜水族園
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2021年1月13日

学園祭代替企画「ココロでんぱ」第2弾!その2

昨年12月10日(木)に開催した学園祭代替企画 第2弾「~ビビッと受信☆フライングクリスマス~」!

メインイベントとなった大阪芸術大学presents「ココロでんぱ~FM大阪・らじこーコラボスペシャル!~Vol.2」ですが、前回のブログでは第1部の模様までお伝えしました。

>>前回のブログはコチラから
 

続く第2部は、「よしもとラジオ高校~らじこー」生放送&YouTube動画配信で開催!
ラジオでは音声のみ、オンラインでは映像付きで楽しめる形でお届けしました。


ゲストは、映像学科卒業生で映像作家の寿司くんです!!

 

冒頭でみぃさんから「寿司くん…なんとお呼びしたら?」と問われると、即座に「こやまで大丈夫です」との返答が。

寿司くんとは、人気バンド ヤバイTシャツ屋さんのボーカル・ギター こやまたくやさんの別名!
こやまさんは、本名や寿司くん名義で映像作家としても活躍中で、在学中の自主制作アニメ「寿司くん」や、岡崎体育さんの「MUSIC VIDEO」のMVなど、数々の話題作を生み出されています。

今回は、映像学科に入学したきっかけ、在学中のこと、映像制作のこと、音楽のことなど…たっぷりトークいただきました!

中盤からは、畑田亮弥さん(映像学科2年生)と砂川歩都さん(同左)も加わり、後輩たちの質問にも答えてくださいました!

 

そして学園祭実行委員会からは、こやまさんが在学中お世話になった教授陣のメッセージサプライズも!

学園祭実行委員会からのサプライズ映像を見るこやまさん

YouTubeのコメント欄や、Twitterを通じて視聴者の方々も盛り上がってくださり、内容の濃い1時間となりました♪

放送研究会、放送学科の学生も協力!
 

 
実は当初、大阪芸大生限定で観客を動員する予定でしたが、大阪モデルのレッドステージ移行を受け、急遽無観客で配信することに。
観覧を楽しみにしていた学生からは残念がる声も聞こえ、苦渋の選択となりましたが、オンラインとラジオを活用することで無事開催実現に至りました。

ラスト、学園祭実行委員会の米田翔輝さん(舞台芸術学科4年生)と西谷優花さん(デザイン学科3年生)からは、今回開催できたことへの感謝と、来年度に向けたメッセージが述べられました。

 

来年度の学園祭にも、乞うご期待です!!
 

学園祭実行委員会のみなさん、お疲れさまでした。
FM大阪のみなさま、出演者のみなさま、素敵なイベントをありがとうございました♪
 

投稿:島田(学生課)