本学芸術計画学科卒業生 櫻井伸也さん(2004年3月卒業)の個展が、Esapce446(本町)で、1月28日〜2月8日 開催されました。
櫻井伸也さんは、2004年3月に大阪芸術大学芸術計画学科を卒業後、同年4月~大阪芸術大学工芸学科染織テキスタイルデザインコースの研究生として学んだ後、同年9月~トリノ・アルベルティ-ナ美術アカデミー舞台美術科に入学されました。
現在は、イタリア、トリノ在住で、日本、イタリア、フランス、ドイツ、スイス、スペイン、オーストリア、韓国、香港、台湾等各地で個展、グループ展を開催されています。
また、ファション、ワインラベル、CDジャケット、インテリア等、衣食住のデザイン、コラボレートも手がけておられます。
「衣」では、最先端のファッションUNTITLED (アンタイトル)と透明感ある SHINYA SAKURAI アートの融合。
櫻井伸也さん独特の世界観を洋服、スカーフ、バッグ、靴などで表現しています。
「食」では、生命の源である食とハートフルなSHINYA SAKURAIアートの融合。
櫻井伸也さんの愛や平和へのメッセージを、ワインのラベル、グラス、陶器などで表現しています。
2017東急百貨店 ドーメーヌロミュアルドプティ ボジョレーヴィラージュヌーボー ワインラベルデザイン
「住」では、STYLE BKとのコラボレーション等、活動の基点となる住とカラフルなSHINYA SAKURAIアートの融合。
櫻井伸也さんのヨーロッパで育まれた感性を、家具、絨毯、インテリア、CDジャケットなどのあらゆるライフスタイルの商品で表現しています。
イタリアに単身渡りトリノを拠点に生活をし始め、奇妙に感じた事は、ヨーロッパの人々がイメージする日本、そして自分の生まれた町、広島に対する認識のズレだったそうです。
そのズレを表現の対象にする事が作品制作の大きな核となり、そこから、愛や平和といった世界共通の記号のハートや文字・コトバを超えた「アイコン」のようなものを絵画作品の中に多用する事になったとのことです。
キャンバスに油絵具と樹脂を混ぜて描いておられますが、学生時代から取り組まれていたテキスタイルをキャンバスに張って、その上から描かれているものもありました。
今回の展示作品“United Colors”シリーズでは、イタリアの日常的な記号であるカトリックのクロスやマドンナのメダル、生死の象徴である髑髏を絵画の中に刻みつける事でそれを見た人々にそれぞれが思う祈りや平和のイメージが表現されています。
また、新作“Delicious Colors”シリーズでは、イタリア家具店での展示が、きっかけで、以前から気になっていた「食」を絵画作品の中に取り入れ、スプーンやフォークの跡を残すことで、生命や生活そのものを具現化しているようにも思われます。
櫻井伸也さんは、学生時代、3回生になって、制作が忙しくなるまでは、バスケットボール部で活動していたとのことです。
今でも、芸術計画学科の同級生との交流も深く、名刺のデザインを依頼したり、同級生の知人と仕事をしたりというつながりもあるそうです。
楽しい大学生活だったと言われる櫻井伸也さんに現役の学生さんたちに向けて、学生時代にやっておいた方が良いと思うことをお聞きしました。
「実技や専門分野だけではなく一般教養の授業や教授の話を沢山聞いたり交流しておければよかったかなと思います。社会に出ると美術やデザインとは、別の分野の人と関わる事も多く作品の制作の助けやヒント、話題に繋がる事も多いので。」とのことです。
学生時代は、目の前の制作にとらわれがちだと思いますが、長く制作を続けて行くためには、人間的な幅を広げる必要もあると思います。今後の櫻井伸也さんのご活躍と共に、学生の皆さんのますますの成長と成果を楽しみにしています。
櫻井伸也個展
期間:2020年1月28日(火)〜2月8日(土) ※展覧会は終了しています。
場所:Esapce446 大阪市中央区本町4-4-6西館1F
https://espace446.com/?p=3932
櫻井伸也 HP
-SHINYA SAKURAI-
https://www.art-shinyasakurai.com/