2008年12月1日

師走のスタートは図書館から

本日からついに始まりました「展-TEN- FINAL in図書館」。日本全国のどんな図書館でも、ここまではできまい、と誇らしげになれる展覧会です。
展 FINAL 図書館
芸術情報センター内のそれぞれ場所にふさわしい作品と空間の特性を活かした展示。どこをとっても絶妙です。その上、在校生たちによる「図書館応援企画」という点が画期的なのです。図書館を利用する在校生は多くても、隅から隅まで活用している方は少ないのではないでしょうか?
展-TEN- FINAL in 図書館
もともとは図書館の職員の方が在校生に「図書館のポスターを作ってほしい」と持ちかけたところから始まった企画。ポスターを作るだけでは動員は見込めない、そう考えた仕掛け人・
中谷吉英さんが1ヵ月半という短期間の間にまとめ上げた企画です。「展-TEN-」のファイナル企画だけにこれまで以上の最高の仕上がりです。
展-TEN- FINAL in 図書館
入り口にある「返却ポスト」や「ロッカー」のところからこの企画は始まっています。「参考図書」のコーナー、「OPAC(オンライン目録)」、「視聴室」、「学習室」、「特別閲覧室」、「自動貸出機」、「共同研究室」などなど、図書館内にレイアウトされた作品を見て回りながら、まだ知らなかった図書館の魅力を発見する、そんな仕掛けが満載の企画です。写真には写りませんが「螺旋階段」にはサウンドスケープの作品も施されています。
展-TEN- FINAL in 図書館
例えば空間を明るくするために大きな電灯を灯すという方法がありますが、小さな明かりをたくさん灯すというやり方もあります。「展-TEN- FINAL in図書館」は後者。大阪芸術大学のさまざまな分野の大学院生・助手・副手の方々の作品の主体性が図書館を輝かす明かりになります。
展-TEN- FINAL in 図書館
作品の個性を大切にして構成されたそれぞれの空間によって明るさが増し、図書館全体を魅力的にしています。発せられる明かりは、この企画を支えている在校生達や助手・副手さん達、関係者の方々の「愛」に近い気持ちだと思えるのです。このあたりが何より感動です◎。
展-TEN- FINAL in 図書館
外部からもたくさんの来館者がありました。市内から来られたギャラリストの方が、この企画の仕上がりに感動し涙ぐむ姿もありました。ちょっと貰い泣きしそうになりました。本当に短い期間の中での準備、搬入作業など、スタッフの方々ほんとうにご苦労様でした(入学試験実施で少し不自由をお掛けして申し訳なかったです)。
展-TEN- FINAL in 図書館 
常設展示を望む声も多く、これぞ「芸術大学の図書館」と思える空間です。初日からたくさんの人が訪れていました。

本日は18:10から「喫茶ハマグチ」にてオープニングレセプションです。参加者のトークや金管五重奏の演奏なども予定されています。その模様は明日のブログにて。
展-TEN- FINAL in 図書館

●「展-TEN- FINAL in図書館」
 2008121日(月)→13日(土) [休館日:127日(日)]
 開館時間:平日9:20-19:40(土曜日 9:20-15:40)
 場所:大阪芸術大学・図書館(芸術情報センター234階)
 ※
会期中も図書館は通常開館しています。
◎アーティスト・トーク&図書館ツアー
出品作家・図書館員と一緒に作品を見て回りながら、作品解説と施設案内をします。落ち着いた雰囲気の心地良い空間で、館内に展示された作品や図書館の施設サービスなどを紹介します。
日時:121日(月)、3日(水)、5日(金)、9日(火)、11日(木)、13日(土)
    ※いずれも12:3013:00(会期中・隔日、昼休み30分)
 >>>「展-TEN- FINAL in図書館」(CMをご覧いただけます。)

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2008年11月30日

推薦入試I期・編入学試験 終了

昨夜の雨風とは打って変わり、今日はいいお天気に恵まれました。
推薦入試I期・編入学試験当日
でも、この時期、さすがに風は冷たいですね・・・。そんななか、本日推薦入試(I期)と編入学試験が行われました。今回の試験は本学と同時開催で学外でも行われています(推薦入試I期のみ)。会場は昨年よりも増え、札幌・東京・名古屋・広島・博多の5会場です。(札幌会場は、雪が降っていたようです・・・)
学外試験会場での試験実施学科は美術・デザイン・工芸・写真・建築・環境デザイン・映像・キャラクター造形・文芸・放送・芸術計画・音楽(音楽制作コースのみ)と、こちらも昨年より増えました。今回は、全学科12:00試験開始でしたので、受験生の方々も時間的な余裕をもって来学されたようです。
バスから降りて、受付に向かう受験生

受付の様子
試験前に、学内の画材店を見学されていた受験生もちらほらいました。
学内の画材店を見学している受験生
今回の推薦入試?期では推薦入試?期と試験内容が変わっている学科もあり、いつもは試験時間の長い美術やデザインの受験生も夕暮れ前に帰路につかれました。
デザイン学科試験会場(試験終了後の風景)

帰路につかれる受験生の方々
本学の年内の試験はこれで終了です。受験生の皆様、ご家族、関係者の方々、本当にお疲れさまでした。なお、推薦入試?期・編入学試験の合格発表は12月7日(日)です。
また、一般入学試験の出願期間は、平成21年1月9日(金)~1月20日(火)【郵便局消印有効】となっております。

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2008年11月27日

女子駅伝部練習風景。ゲストに増田明美先生。

まもなく12月。日も短くなり、夕方5時を過ぎるともうすっかり暗くなります。日中ポカポカと暖かい日でも、この時間帯になると息が白くなります。昨日はグラウンドの夜間照明が点灯する中、駅伝部の練習が行われていました。
女子駅伝部 増田明美 中瀬洋一 グラウンド 夜間照明
練習には中瀬監督と女子駅伝部員の福原汐美さん、有志で教務課から女性職員の方が2名。そしてゲストとして増田明美先生と木脇祐人氏も練習に参加していただきました。いつもより賑やかな練習風景でした。
女子駅伝部 増田明美 中瀬洋一 グラウンド 夜間照明
夜間照明はとても明るく、昼間と変わらず良い写真が撮影できることを期待していましたが、これがうまくいかず、先生方には止まった状態でポーズをとってもらいました。
女子駅伝部 増田明美 中瀬洋一 グラウンド 夜間照明
昨日は軽めの練習だったようです。グラウンドを5周してのウォーミングアップ。その後、芸坂を含めた大学の外周を1周。グラウンドに戻ってクールダウンとしてさらに少し走って、ダッシュを何本か走る全体で5?程度のメニューでした。練習の最後のダッシュによって長距離的疲労が短距離的疲労に変化して、筋肉の疲れが抜けやすくなるのだそうです。
女子駅伝部 増田明美 中瀬洋一 グラウンド 夜間照明
これからはマラソンや駅伝の本格的なシーズンになります。学内を駆け抜ける練習風景を見かけたら是非みなさんご声援を!

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2008年11月22日

資生堂・山形季央氏 特別講義

昨日午後、芸術情報センター・AVホールにて株式会社資生堂宣伝制作部部長・デザイン制作室長の山形季央氏による特別講演が開催されました。山形氏は、1976年本学デザイン学科卒業後、株式会社資生堂に入社。現在、クリエイティブディレクターとして活躍されています。
資生堂 SHISEIDO 山形季央 宣伝制作部 デザイン 採用情報
資生堂には、ブランドを決める委員会があるのだそうですが、まず最初にブランドの条件を挙げられました。
 1.物語・歴史があること。 
 2.研究・情報の蓄積があること。 
 3.高品質・適正価格であること。
 4.人から人に手渡されること。
 5.人間性があること。
 6.厳しい自己規制があること。
 7.伝統を大切にする心、絶えざる革新の心があること。
 8.世界的であること。
この8つの条件は、アートプランナーとしての条件でもあるとのこと。
資生堂 SHISEIDO 山形季央 宣伝制作部 デザイン 採用情報
資生堂には、独自の資生堂書体というものがあり、入社当初、新入社員はこの書体を手書きするという作業をひたすら繰り返すのだそうです。先輩方に見せにいくと、そこで「資生堂とは・・・」といったやり取りがされるのだそうです。こうして資生堂の理念が伝えられ、歴史、伝統を重んじながら、新しい取り組みに展開していくのでしょう。
資生堂 SHISEIDO 山形季央 宣伝制作部 デザイン 採用情報
山形氏は、「まわり道をしました」とおっしゃっていました。「本社で広告の仕事がしたい」という思いをもちながら、東京本社から大阪分室へ、そしてパリ駐在。しかも「グラフィックがしたい」とおもっていたのに、ウィンドウディスプレイを担当。でも、パリでの立体の仕事は、後にディレクションという仕事のなかで役に立っていくそうです。また、セルジュ・ルタンス氏との出会いによって、『デザイナーは、一瞬にして世界と通じることができる』ということを強く感じたそうです。
資生堂 SHISEIDO 山形季央 宣伝制作部 デザイン 採用情報
その後も「やっと宣伝部なのに、国際部門へ」「やっと宣伝部なのに、マーケティングへ」と、思いはなかなか叶えられない中、山形氏は自社の仕事とは別に、本の装丁の仕事をする機会を得、その作品『艶のかたち金沢』(田原桂一写真)によって東京ADC賞を受賞されます。その後も『AMAGATU』(上田義彦写真)などのブックデザインを担当されています。これらの本は、本学図書館も所蔵しているようなので、是非みなさん図書館で一度実物をご覧になってはいかがでしょうか。

山形氏は、「出会いが人を決める、自分で考えるが合言葉」とし、人との出会いの機会を自分自身で積極的につくってこられたそうです。また、頼まれなければ制作しないのではなく、自分で積極性を持って、作品制作においては、「強く美しく、簡潔丹精かつ華がある」をモットーに、自分を信じ、他にないものを心がけるそうです。最後に「目的地があれば、まわり道でもいいんだ」とまとめられました。
資生堂 SHISEIDO 山形季央 宣伝制作部 デザイン 採用情報
作品などをスクリーンに投影しながら、終盤では資生堂のCMも上映。
>>>資生堂企業広告CMはこちら
資生堂 SHISEIDO 山形季央 宣伝制作部 デザイン 採用情報
質疑応答では、学生からの質問にも丁寧にお答えいただきました。

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2008年11月20日

秋深き

昨日から関西地方もとても冷たい風が吹き、学内の学生さんたちの装いも変わりました。マフラー、コート、ブーツ、皆さんおしゃれです。河南町は朝から良いお天気でした。スクールバスで芸坂の上まで到着される方は又別の景色をご覧になっているかと思いますが、朝の芸坂は深まる秋の美しいシーンがたくさんあります。
秋深き 八嶋智人 佐藤江梨子 紅葉スポット 芸坂
ここのところの冷え込みで一気に色づいたモミジは見上げると赤赤と青空に映えています。夏は夏で緑のトンネルでしたがこの色の変化がいつも楽しみです。
秋深き 八嶋智人 佐藤江梨子 紅葉スポット 芸坂
また、下を見ると芸坂の路面もテキスタイルの作品のようです。坂を行き来する車のスリップを防止するために表面がザラッとした舗装がところどころにあるのですが、そこに落ち葉が引っかかって、車にプレスされて秋色の作品のようになっています。なかなか良くできています。
秋深き 八嶋智人 佐藤江梨子 紅葉スポット 芸坂
坂の上のバスロータリーでは、イチョウの木が真っ黄黄です。今日はお天気がいいので、遠くの金剛山地、葛城山までよく見えます。
秋深き 八嶋智人 佐藤江梨子 紅葉スポット 芸坂
入試課の窓から3本のイチョウの木が本当にきれいで毎年この時期が楽しみです。でもキリッと冷えた外気の中でイチョウの真下で眺めるのがやはりベストです。
秋深き 八嶋智人 佐藤江梨子 紅葉スポット 芸坂
芸術情報センターの入り口の大きなガラス面にちょうどイチョウが映っていて、どちらを向いても美しい秋の表情です。
秋深き 八嶋智人 佐藤江梨子 紅葉スポット 芸坂
秋といえば、映像学科研究室の前にもポスターが貼ってありますが映画『秋深き』が公開されています。この作品は、名画『夫婦善哉』の原作者・織田作之助の短編を現代風にアレンジし、オール関西ロケで撮影された映画です。この作品で映画初主演となった八島智人さんと一代役の佐藤江梨子さんの記者会見は新聞やメディアでたくさん扱われていましたのでもうご覧になった方も多いはず。
秋深き 八嶋智人 佐藤江梨子 紅葉スポット 芸坂
実はこの映画、映像学科でシナリオの指導されている西岡琢也先生が脚本を担当されています。それで映像学科の研究室の前に貼ってあったわけです。ある夫婦の愛の物語を綴ったこころは温まる映画として話題になっています。これからますます寒くなりますが、冬支度にいかがでしょう?大阪では梅田ピカデリーをはじめ3箇所の劇場で上映中です。

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