2008年11月13日

日・EUデザインコンペティション2008 「コルッチ特別賞」

日・EUデザインコンペティション2008の入賞者の発表が去る1031日、東京で行われました。今回の日・EUデザインコンペティションのテーマは「子どもためのデザイン」でした。

今回このコンぺティションで、ヨーロッパ人デザイナーのクラウディオ・コルッチ氏よって、本学デザイン学科4年生の佐藤慶太さんの作品が特別賞として選ばれましたっ!スゴイっ!
日・EUデザインコンペティション2008 コルッチ特別賞 佐藤慶太
佐藤慶太さんの作品は9月に学内で開催されていた「Factory」でも展示されていた「BAPPIN」という名前の商品です。
日・EUデザインコンペティション2008 コルッチ特別賞 佐藤慶太
そのときはアイデアを盗まれてはいけないと思い、ブログに写真は掲載しませんでした。今回の受賞報告を取り上げることができてホントに良かったです。作品は使うときだけ針が自然に出る押しピンです。子供だけでなく大人まで、使う人にやさしい利便性と安全性を兼ね備えた素敵なデザインの商品です。今回のコンペに出品するにあたり「PLUS」にリネームされました。
日・EUデザインコンペティション2008 コルッチ特別賞 佐藤慶太

このデザインコンペティションは、日本においてヨーロッパとそのデザイン文化、またはデザインを学ぶ機会について認識を高めることを目指して行われているそうで、与えられる賞に特長があります。「このコンペティションのユニークな点は賞金ではなく入賞者に『経験』を授与するところにあり、最優秀作品受賞者が自身で自由に賞を選べることである」
欧州連合のニュース、審査委員長の倉方雅行氏のコメントより)
 
>>>欧州連合-駐日欧州委員会代表部 ニュース

近年の日・EUデザインコンペティションでは、2006年にデザイン学科卒業の吉田智史さんがグランプリを受賞しました。そのときの吉田智史さんの作品「0.00」は、捨てることの意識を新たにさせるためのプラスティック製の底が丸いゴミ箱でした。吉田智史さんは受賞の際、ヘルシンキ芸術デザイン大学への短期留学とフィンランド航空の往復航空券を選ばれたそうです。この賞は当時最終選考に残った人たちに最も人気があった賞なのだそうです。

日・EUデザインコンペティション2008 コルッチ特別賞 佐藤慶太
今回、佐藤慶太さんには、宿泊とエールフランスの往復航空券を含む、東京およびパリのクラウディオ・コルッチ・デザインでの3ヵ月間の研修が授与されました。これからもプロダクトデザイナーとしての人生をおくる佐藤さんにとって大きな意味を持つフランス研修となるでしょう。4月から就職が決まっている佐藤慶太さん。大きな卒業旅行となりそうですね。

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2008年11月12日

映像と音楽の関係、アニメの場合

本日キャラクター造形学科の特別講義で、ゴンゾ&フューチャービジョンミュージック代表取締役社長の藤田純二氏に「映像と音楽の関係、アニメの場合」についてお話いただきました。
藤田氏は2006年株式会社ゴンゾの代表取締役社長に就任され、現在ご活躍中です。

講義内容は、第一部「映画について」第二部「アニメについて」と3時間にもわたりお話くださいました。第一部では、映画の映像につける音楽として「この場面にどんな音楽が欲しいか」「自分はどんな音楽が好きか」ということも大切だが、「映像にしっくりくるもの、そして作品が効果的にみえるように音楽をつけること」が一番大切だとお話されました。
藤田純二氏
次に、日本映画とハリウッド映画の映像と音楽の関係についての違いについてお話がありました。日本では、台本をもとに作曲家個人が作るそうですが、ハリウッドでは作曲家を中心としてグループで音楽を作るそうです。例えば、ハリウッドには「ミュージックエディター」といって音楽の設計図のようなものを作る方がいて、その設計図のようなものを監督に聞いてもらい、その後作曲家に依頼。作曲家は、設計図に基づき骨格だけを作り、オーケストレイターに依頼という流れになるようです。この流れを作るには、費用も時間もかかり、日本では収入を考えるとハリウッドのようなやり方はできないそうです。なので、日本では監督が作曲家を指名したり、レコード会社の人が作曲家を選んだりと方法は様々で、監督と作曲家の間に入って事を進めるのが藤田氏の仕事だそうです。
第二部では、「アニメについて」の音楽の重要性をお話されました。アニメは、所詮「絵」なので音と台詞がなければ間の抜けたものになる。生身の人間から受ける感情的な部分を補ってくれる役割が音である。なので、アニメに入る音はいかに大切か。とのことでした。

最後に、映像は一つでも、それにつける音は数知れず。どんな音が正解か、なんてことはない。決めるのは、自分の感性しかない。だから、過去のこともきちんと学んで、自分のオリジナリティを積んでいく。そうすれば、迷うことはなくなる。そして、次の世代の人が、また、その形跡を学んでいく。みんな感性は違うから、意見をぶつけながらそのシーンにあった音楽を作っていくことが大切なのだとお話されました。藤田氏、本日は長時間にわたりご講義をありがとうございました。
 
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2008年11月11日

シェル美術賞2008

シェル美術賞」は2008年で52周年を迎える歴史のあるアワードです。今年は、過去最高の応募作家数1,144名、同作品数1,700点、ならびに出品者の平均年齢27.4歳という圧倒的な若さが特徴です。美術をこよなく愛する若手作家の登竜門でもあります。
シェル美術賞 2008 渡邉順子
今年度はグランプリなく、準グランプリが2点設けられました。そんな中、なんと大阪芸術大学美術学科卒業生、現在美術学科の副手をされている渡邉順子さんの作品が「中井康之審査員賞」を受賞されました。おめでとうございます!!
シェル美術賞 2008 渡邉順子
昨日の昼下がり、渡邉さんのもとへインタビューに向かいました。

ここからはインタビュー形式でお伝えします。
・ 受賞された今の気持ちを聞かせてください
シェル美術賞に出品する前は、シェル美術賞に自分の作品が受け入れられるかどうかと考えるほど、固定的なイメージを持っていました。このような賞を頂いて自分の軸がぶれることなく、また、軸を中心にしなやかさを持って制作に励む出発点ができたように思います。」
シェル美術賞 2008 中井康之審査員賞 渡邊 順子作品 
・ 受賞作品の制作意図などを聞かせてください
「図と地の関係によってできる空間を大切に制作しています。図と地の関係によってできる余白の見え方を感じて、自分の中での緊張と安心の空間を考えています。」
・ なるほど!空間や構図を意識して鑑賞すればいいんですね。画面の左の方のちょろっと出ているものは何ですか?
「これは種子です。」
・ 種子ですか?!?これは何だろう?とすごく気になっていたんですよ。使用画材に黒ニスを使っていらっしゃいますが、どんな効果がありますか?
「自分の姿が映るくらいつやがでます。茶色の部分は黒ニスのにじみです。」
・ このにじみや木炭の線がいい味出してますね。

渡邉さんお忙しい中どうもありがとうございました!!

私は渡邉さんの作品を観て、まさに現代アート!!といった印象を受けました。
「循」(じゅん)というタイトルは制作後につけられたそうです。このタイトルから、黒ニスの漆黒の空間と、白い地の空間を循環する大きな流れを感じました。その無機質な流れの中にぽつんと描かれた種子が、小さな希望を生み出している。何かポジティブなエネルギーが潜んでいる作品のように感じました。またダイナミックな構図とは対照的に精密に描かれた種子に生命力を感じ、種子を描くことによってできる地の白い空間が心地いいなぁと思いました。
本日授賞式が行われています。そして、明日からシェル美術展が始まります!!

●シェル美術賞展2008
(東京展)2008年11月12日?11月24日 代官山ヒルサイドフォーラム

(京都展)2009年  1月  6日?  1月11日 京都市美術館別館
>>>シェル美術賞公式ホームページ

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2008年11月10日

Pa-ssage更新しました。

在校生を在校生の視点で捉えて紹介するWebマガジン「Pa-ssage」。「奇数月10日更新」ということで、本日内容を追加して更新されました。(↓画像をクリック)
Pasage
今回は建築学科の関大樹さんのインタビュー記事が追加されています。今年度の大阪芸術大学・大阪市立大学・関西学院大学合同設計課題でグランプリ受賞した方です。今回の記事のコピーは「学ぶより慣れろ!とにかく動く!」。活動的な関大樹さんの「建築」に対する考え方や学生生活の過ごし方などのインタビュー記事を見ることができます。例えば

  Q.どうして建築学科に入ろうと思ったんですか?
  Q.作品を作る際、目指している建築ってありますか?
  Q.自分が2・3年生を振り返って、やってよかったと思うことはありますか?

などなど、在校生でも高校生でもちょっと読んでみたくなる内容になっています。
現在、構造設計事務所でアルバイトをしている関大樹さんの狙いとは?・・・
建築 関大樹

Pa-ssage恒例の「後輩に向けてのメッセージ」では、
単純に自分のやりたいことをどこまでやれるのかって諦めずにやっていけば、何かしらの形にはなると思うので、もっと動いてみてください。そうしたら何かしら見つかって、そこで得た経験が1番力になると思います」と、お話されています。
関大樹 中西玲子 Pa-ssage 
(↑取材の様子 関大樹さん[左]、中西玲子さん[右])
また
Pa-ssageの狙いは文芸学科の在校生が自分の言葉で同じ在校生を紹介するところにあります。今回の記事は文芸学科の中西玲子さんがインタビュワーです(写真は渡瀬亮介さん、構成は宮崎リサさんです)。「インタビューを終えて」というところがPa-ssageの肝であり、この企画の醍醐味ですので最後まで是非お読みください。

>>>Pa-ssage

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2008年11月10日

ゲリラライブ

本日、総合体育館の学生食堂にてなにやらあやしい動きが・・・

食堂のちょうど真ん中あたり、食事をしている人の至近距離でドラムセットを手際よく組み立てるグループが現れました。ライブの準備?周りにいた人は「何だ、何だ?!」とザワザワし始めました。準備が終わるとサッ姿を消したグループ。一体何が起こるのだろう?
ゲリラライブ
12:40ごろから何やら始まりました。着ぐるみを着た学生(?)が食券を買って、うどんを注文し、おもむろに食べ始めました。テーブルを探し相席を頼むところは仕込なしの感じでしたが、テーブルとテーブルの間の狭いところでの突然掴み合いのケンカになるところそうではなく、完全な仕込みの感じでした。
ゲリラライブ
食事をしている人の中から強引に何人か引っ張り出してドラムやパーカッションを演奏させたり、全体が仕組まれている寸劇のようでした。別のスタッフが写真と映像で記録している様子から何かの作品なのかとも思いましたがそうでもなさそうです。いったいこれは何だろう?
ゲリラライブ
ゲリラライブ
そしてライブが始まりました。食堂に最後までいませんでしたので、何のためのライブかはわかりませんが、第二食堂にいた人は思い思いに携帯電話で写真を撮ったりと、かなりの注目を集めていました。

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