京都・イムラアートギャラリーで今月10日からスタートしたZAnPonの個展に行ってきました。
アートフェアなどを除くと4年ぶりの新作個展。前々から楽しみにしていました。

今年度、大学の手提げ袋のデザインが一新され、
大学案内の表紙デザイン同様ZAnPonの作品が起用されました。
キャンパス見学会などで手にされたどの人もが
その華やかさに気持ちがワクワクするような感覚を覚えたのではないでしょうか?
2008年の作品『光りある人』以降、
幸福感が前面に満ちる作品を多く発表してきたZAnPon。
今回の個展ではこれから先の「次のZAnPon」の姿を垣間見ることができる作品を含め
9点が展示されていました。

見に来てくれる方々に最高のコンディションで見てもらえるようにと、
会期直前に自らギャラリーの壁を白くペイントし直すなど
搬入までは作品の仕上げと並行してあれこれ結構忙しかったようです。
「ちょっと休憩」するようにギャラリーに立ち寄ってもらえるようにと
ZAnPonが見立てたポップなデザインのベンチが置かれているこだわりの設えでした。
DMのデザインとギャラリーの窓に描かれた個展のタイトルは、
デザイン学科4年生の田原拓真さんのお仕事なのだそうです。

ギャラリーの正面に展示された『Revolution』。
大きさもさることながら、展開する色彩は迫力満点です。
今回の新作の数々にはZAnPonのコアな部分の中でも
「やさしさ」にフォーカスして制作されたものが多く、
見る人がHAPPYになるようにという思いが随所に感じられます。

*写真左はギャラリースタッフの三宅亜木さん
それぞれの作品には自由で美しい流線と色面が
心地よい絶妙のバランスで展開しています。
さまざまな生き物が見え隠れして、動きがあって、発見がある。
それらは単に「バランスで構成された線や面」というわけではないんです。
単に「作品」というだけでなく、これはZAnPonそのものなんだって感じます。
どれも命を与えられたZAnPonの分身なんだろうって。
ZAnPonは言います。
「見る人が見たいように見てもらえればその方が作家としてうれしい」と。
どんな形がそこに浮かんでくるのかという答えは必要でないのです。
作品と対話するように自由に遊べる。それもZAnPonの魅力です。

無数の星が浮かぶ夜空を見ながら
「あの星とあの星を結んで、あの星ともこう線で繋いで...」と、
夜空に白鳥が飛ぶ姿、魚やクマ、サソリまでも描くことができる。
人間の想像力は豊かです。
自分だけの新しい星座を描いていくようにZAnPonの作品を楽しむもよし。
天体の観測と物理法則に基づいて宇宙のナゾを解明しようとする人のように、
想像力を働かせてZAnPonの色彩感覚、バランス感覚を探ってみるのもよし。
実際、彼自身作品を制作するときは
キャンバスをクルクルと自在に回転させながらペンを走らせるのだそうです。
それはZAnPon的宇宙の天球を回すようなものです。
この個展、芸大生は必須です。
ZAnPonは「自分がしっかりしなきゃ」ってよく言うのだそうです。
「自分がアーティストとしてちゃんとやっていけていないと、
アートを志す若い人たちが夢をもてなくなるから」って。
アーティストとして生きるZAnPonが
後輩となる皆さんに伝えようとすることを
言葉ではなく彼の今の作品から感じとってほしいって思います。
これからもワクワクするような未知なる宇宙を描き続けてくださいね。
来年は大阪芸大のスクールバスのラッピングなんていかがでしょう?
ねっ、ZAnPonさん?
うわぁぁ、乗ってみてーっ!
ZAnPon Exhibition -Re born-
2009年10月10日(土)~10月31日(土)
11:00~19:00(日曜、祝日 休廊)
imura art gallery
(京都市左京区丸太町通川端東入東丸太町31)
http://www/imuraart.com
投稿者:教務課