2016年6月1日

原野守弘先生 特別講義

6月になりました!
先月行われた授業で、まだ紹介できていないものもたくさんありますので、これからもどんどん記事をアップしていきますね。

今日のブログは、来年4月に誕生するアートサイエンス学科(仮称)開設に先駆けた講義の模様をご紹介いたします!

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5月21日(土)、クリエイティブディレクターの原野守弘先生による特別講義「世界で勝負するためのクリエイティブディレククション」が開かれました。

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原野先生は、2012年に「森の木琴」という作品でカンヌ国際広告祭金賞を受賞。
また、ロックバンド「OK Go」の「I Won’t Let You Down」という曲のミュージックビデオを手がけられ、YouTubeに公開された動画は10時間で再生回数100万回を突破するほど話題になりました。(現在は再生回数合計2800万回以上になっています!)
そして今年度より大阪芸術大学教授に就任、来年度からはアートサイエンス学科(仮称)で教鞭を取られる予定です。

今回の特別講義では、「10 tips for creatives」と題して、広告クリエイティブにとって大切な10のポイントを紹介。
原野先生の作品だけでなく、さまざまな広告作品を実例として挙げながら、先生自身が今作品を作るときに心がけていることを学生たちに伝えていました。

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10個のポイントの中で、私が特に印象的だったお話をご紹介します。

「The era of non-fiction and non-verbal.」
(ノンフィクションとノンバーバルの時代)

1990年頃までは、フィクションの時代だったそうです。
編集や加工が加えられた仮想的な作品=フィクションの作品が、人々の注目を集めていました。
しかし、インターネットが普及してから、ノンフィクションの作品が力を得る時代に変わっていったと言います。

原野先生が手がけた「OK Go」のミュージックビデオは、CGを使わずに、ワンカットでの撮影にチャレンジした作品。
また「森の木琴」も、実際に球を木琴に転がして音色を奏でている様子を伝えている映像です。
作品をつくるために、現実で誰かが何かを成功させたという”ノンフィクション性”が作品に求められている時代の表れなのかも知れません。

もうひとつのノンバーバルとは、非言語的という意味。
広告で言葉を使えば簡単に説明することができますが、言語で表現した作品は世界では伝わりにくいものになります。
言語に依存せず、目で見てわかるデザインをすることが重要なんだそうです!

「Good ideas come to those whosleep.」
(アイディアは寝て待つしかない。)

良いアイディアが思い浮かばないと、一生懸命考えたり、徹夜したりしがちですよね。
しかし、無理をすれば名案が出てくるものでもありません。
原野先生がアイディアを思いつくのは、マッサージを受けている時やお風呂に入っている時など、リラックスした状態の時なのだそうです!
脳が記憶を整理するのは寝ている間だと言われていて、睡眠不足だったり緊張状態だと考える力が低下してしまうのだとか…。
アイディアが生まれない時は、しっかりと睡眠を取って脳がリラックスできる環境を整えることが大切なんですね!

この他にも、アイディアは自分自身が経験したもの=人生からしか生まれないという話や、仲間づくりが大切だということなど、さまざまな視点からクリエイティブのポイントを話されました。
原野先生の講義は大変テンポが良く、また話の合間に紹介される広告映像が効果的で、90分間の講義がとても濃厚でした!

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アートサイエンス学科(仮称)では、どんな授業を展開してくださるのでしょうか?
今からとても楽しみです!

投稿:島田(企画広報部事務室)


2016年5月31日

図書館所蔵品展のお知らせ♪

久しぶりに図書館所蔵品展のご紹介です♪

現在、大阪芸術大学図書館では、『文豪 夏目漱石 没後100年特別展 -所蔵資料でたどる夏目漱石-』を開催しています。

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夏目漱石については、みなさんご存知ですよね!
明治・大正時代に活躍され、日本を代表する小説家・評論家・英文学者です。

今回の所蔵品展は、漱石の没後100年を記念して開かれ、彼の作品世界に触れられる展覧会になっています。

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-所蔵品展のチラシより抜粋-

明治の文豪、夏目漱石が『こころ』を書いてから、100年の時が流れました。
漱石が生きた明治の時代は、国家主義から「個人主義」の時代に大きく舵を切っていきます。
そんな時代の潮流の中、矛盾と苦悩を抱えながら自我を見出そうとした漱石。
漱石は『こころ』で、急速に西洋化していく当時の日本を「こころが失われはじめた時代」といい、
漱石研究者は、漱石は個人主義の破綻を予見していたと言及しています。
だとするなら、今に生きる私たちに個の自由と責任は何をもたらし、何を失わせているのか。
没後100年を記念した本展で、漱石の作品世界にふれ、考えてみてください。
作品に込められた漱石の言葉を読み解いていくその先に、矛盾の多い社会とどう向き合っていけばいいのか、生き方について考える一助となれば幸いです。

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図書館2階には、このように漱石が書いた小説の一節が抜粋され、展示されています。

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親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりして居る。 「坊っちゃん」

1906年に書かれた「坊っちゃん」の最初の一文。
漱石の教師時代の実体験をベースに書かれた小説で、住み込みの女中から「坊っちゃん」と呼ばれている青年が主人公です。
冒頭から、読者を一気に小説の世界に引き込む言葉遣い…一度聞いたら忘れられない一文ですよね。

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日本より頭の中の方が広いでしょう 「三四郎」

1908年の作品「三四郎」の作中の言葉です。
主人公・三四郎が熊本から東京に向かう汽車の中で、のちに広田先生として登場する”髭のある男”が、
「熊本より東京は広い。東京より日本は広い。日本より…日本より頭の中の方が広いでしょう」と話しました。
人は無限に考え想像することができるという意味にも捉えることができる一言。
とても奥が深い台詞ですよね。

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この他にも、さまざまな漱石の言葉・小説が展示されていました!

5月31日(火)までの展示を予定していましたが、6月2日(木)まで会期が延長されました!!
みなさんもぜひ、図書館で漱石の作品世界の中に飛び込んでみてくださいね!

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さらに、図書館4階展示コーナーでは、所蔵品展「人体解剖図の進化と表現力を見る-ヴェサリウス『ファブリカ』-」も開催中!
こちらは6月11日(土)まで行っています。
併せてお越しください♪

投稿:島田(企画広報部事務室)


2016年5月30日

ラジオ「大阪芸大スカイキャンパス」

もうすぐ6月ですね。
そろそろ梅雨のシーズン。
先週末は、雨が降ったり止んだりして、すっきりしない空模様が続きましたね。
梅雨の季節はジメジメして、なんだかやる気がなくなってしまいがちですが…そんな梅雨だからこそ、楽しめる方法を考えたいですね!
例えば、お気に入りの傘や可愛いレインブーツを持っておけば、雨の日が楽しみになるかも!
梅雨の時期に見ごろを迎える紫陽花(あじさい)や菖蒲(しょうぶ)、百合(ゆり)といった花を見に出かけるのもいいかも知れませんね♪

今週もはりきって大阪芸大ブログを書いていきます!

さて、今日は大阪芸術大学グループのラジオ番組「大阪芸大スカイキャンパス」の放送日です!

パーソナリティは大阪芸術大学副学長の塚本英邦先生。
さらに、本学映像計画学科(現・映像学科)出身の人気映画監督で映像学科教授の田中光敏先生と、舞台芸術学科出身の演出家で劇団「南河内万歳一座」座長・舞台芸術学科教授の内藤裕敬先生が、交替で出演されます。
そして、毎回さまざまなジャンルで活躍する大阪芸大グループ出身の著名な卒業生たちを月替りでゲストに招き、楽しいトークを繰り広げます!!
第一線に名を馳せるクリエイターたちのリアルな声を聴くことができる番組内容となっています!

そんな「大阪芸大スカイキャンパス」、本日からゲストが変わります!
今日のゲストは、舞台芸術学科卒業生で俳優の橋本じゅんさんです!

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橋本さんは、大阪芸術大学から生まれた「劇団☆新感線」に所属されているほか、幅広いジャンルで活躍されている俳優です!
1992年、NHK連続テレビ小説「ひらり」で熱狂的阪神タイガースファンの医師を演じて一躍有名に!
また、1997年に舞台「直撃!ドラゴンロック~轟天」で主役を演じたり、2013年からは、映画・テレビドラマの「図書館戦争」シリーズにも出演されています。
今夜の放送では、そんな橋本さんの幼少期から高校時代までの話を伺います。みなさんお聴き逃しなく!!

「大阪芸大スカイキャンパス」
5月30日(月)20:30~21:00 オンエア
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投稿:島田(企画広報部事務室)


2016年5月27日

さて、今週の大阪芸大テレビは?

Still0527_000006月17日(金)に梅田ブルク7で、大阪芸術大学グループ創立70周年記念映画「大芸大に進路を取れ」完成披露試写会を行います!
2015年に創立70周年を迎えた芸大グループを記念して、映像学科が中心となって制作したこの映画。
総監督は映像学科長の大森一樹教授、主演に女優の本上まなみさんを迎えて、芸大生たちの進路と就職をめぐる青春物語を描きました!!
試写会では、本編上映のほかに、大森先生と本上さんのトークショーも行いますので、この機会をお見逃しなく!
事前に申し込みが必要です!>>詳しくはコチラ!!

Still0527_00001さて、今週の「大阪芸大テレビ」は、TSURUMI こどもホスピス」の庭デザインを建築学科の学生たちが担当した話題からお伝えします!
この「TSURUMI こどもホスピス」とは、難病を患っているこどもたちや、その家族が思い思いの時間を過ごせる施設。
ホスピスの設立にあたり、建築学科の学生たちを対象にして4000平方メートルの敷地をデザインした庭のアイディアを募集しました。
どんなデザインが採用されたのでしょうか?!

Still0527_00002続いて、今までにお送りした映像の中から特に人気のあったものをもう一度お送りする「OUA-TVアーカイブ」のコーナーです。
今週は、昨年度の短期大学部伊丹学舎のオープンキャンパスをご紹介!
伊丹学舎には、デザイン美術学科とメディア芸術学科があり、天神川の畔にたたずむ緑豊かなキャンパスです。
今年度のオープンキャンパスに参加される方は、予習のためにもぜひご覧ください♪

「大阪芸大テレビ」は毎週金曜、深夜24時45分からサンテレビで放送中!また、奈良テレビ放送、テレビ和歌山でも好評放送中です!
みなさん是非ご覧ください!!

<<オンエア情報>>
5月27日(金)
サンテレビジョン 24:45から
5月28日(土)
奈良テレビ放送 18:15から
テレビ和歌山 19:30から ※放送時間変更


2016年5月26日

石川裕敏個展 -Pick up drops- (F87) 5/9 -21 ギャラリー白

キャンバスに厚く絵具が塗られている。二次元の画面から少しずつの絵具が重なりそして画面を覆い三次元空間に介入している。一定の厚みになるとそれをペインティングナイフでおさえる。それにより画面には二つの表情が生まれてくる。表裏が同時に現れ表面を作っているように思え、彫塑の制作段階のように表面が裏になりまた表になるような構造を、この抽象作品に見て取れる。それは二次元空間と身体を持つ私たちの三次元空間のはざまを経験しているようである。

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画面のイメージの構成上抽象絵画だろうと推測する。キャンバスの表面をレモン・イエローと青白く光った面の二種類が走る。どちらが地(背景)か図(イメージ)になるのか、それは反転し続ける。地と図の反転の度合いにより具象的イメージを帯びることがある。絵画の発生の段階で構築された地平線、水平線という約束事。その経験で絵画を体験する限り、この作品に風景を見ることになる。地と図の反転効果と同時に、私は具象画と抽象画の反転をも見続けることになる。

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報告 教養課程講師 加藤隆明 協力 芸術計画学科合同研究室