2017年7月25日

デザイン学科卒業生 中村佑介さん 講演会

今日のブログは、「ヤバT」に引き続き、7月17日(月祝)に行われた大阪芸術大学オープンキャンパスのプログラムの中から、特に人気だったものをピックアップしてご紹介します!!

総合会場である総合体育館第1アリーナでは、デザイン学科卒業生でイラストレーターの中村佑介さんによる講演会が行われ、多くの方が集まりました!!


中村さんは子どもの頃から、将来絵を描く仕事がしたいと思っていたそうです。
しかし、”絵=仕事”という考えから、絵を描いて遊んだことは全くなく、ひたすら画力を上げる練習に力を注ぎ、デッサンを磨き続けたと言います。
元々絵を描くことが趣味でイラストレーターになったという人は大変多いと思うのですが、中村さんは幼い頃からそのようなプロ意識を持たれていたんですね!


高校時代、そして大阪芸大に入学した後も、中村さんが描いていたものはひたすらデッサンばかり。
絵を描くことを趣味としていなかった中村さんには、”描きたい絵”というものがなかったそうなのです。
現在の中村さんのイラストと言えば、黒髪に横顔の女の子をイメージする人も多いのではないでしょうか?
当時の作品には女の子のイラストなんて1枚もありません。

一体どのようにして、中村さんのスタイルが誕生したのか!?

中村さんが大阪芸大に通っていた頃は、女の子のキャラクターが出てくるゲームがヒットしたり、それまで子ども向けだったアニメも一般的に受け入れられるようになりつつある時代でした。
外国人をモデルにしたイラストや、ピンク色の髪の毛のキャラクターなどが世の中に溢れる中、中村さんはあえて”自分の好きな女の子”を描きたいと思い、この頃からセーラー服や黒髪の女の子を描き始めたそうです。
しかし、当時は”日本人=ダサい、地味”というイメージが強く、「西洋的なイラストに、なぜわざわざ田舎くさいモチーフを?」と言われたそう。
それでも中村さんは、”イラスト=都会的”を打ち破ろうと、とにかく田舎っぽいイラストを描き続けたと話されました。

「田舎の大阪芸大だからこそ、都会の人が知らないものを描いて伝えようと思った。喜志駅とか、芸大付近の田舎くさい空気感、木造のバスや建物など、とにかく身のまわりにあるものを描き続けることにした!」

また、大阪芸大で作品を制作する中で、「世間に受け入れられるためには、同じように絵を描く人に評価されるのではダメ」とも感じられたそう。
注目したのは、大阪芸大の中でも絵を描かない・尚且つ大学の外とも交流が盛んな学科…舞台芸術学科の学生たちに認められたら=世の中にも認められる!というもの。
思い立った中村さんは、線画の引き算などで着色を工夫して努力を重ね、ある時ついに舞台芸術学科の公演のパンフレットを手がけてほしいというオファーがきたのだとか!

中村さんのイラストは、大阪芸術大学での日々の中で、確立していったんですね!!

さあ、そんな中村さんのイラストの変遷、気になりますよね!?


現在、大阪芸術大学スカイキャンパスでは、「中村佑介展 15 THE VERY BEST OF YUSUKE NAKAMURA」を開催中!!!
イラストレーター15周年となる中村さんのこれまでの15年間を切り取った作品展です。

 

プロとして手がけられたイラストはもちろんですが、オープンキャンパスで語られた学生時代の中村さんの作品も展示されていますよ!!

 

また、完成したイラストだけでなく、そのイラストの下描き、直筆の線画なども並べて展示しています。
この展覧会に来れば、中村さんがどのようにしてイラストを描き、現在に至ったのかがわかるかも!?

 

みなさん!ぜひ、お越しください★

芸術計画学科の学生もスタッフとして活躍中です!

 

「中村佑介展 15 THE VERY BEST OF YUSUKE NAKAMURA」
2017年7月15日(土)~9月18日(月祝)
11:00~19:00(入場は18:30まで)
大阪芸術大学スカイキャンパス(あべのハルカス24階)

入場料:一般当日券 800円
※高校生以下無料!(生徒手帳を提示)
※大阪芸術大学グループの在校生も無料!!(学生証を提示)

>>詳細はコチラ

 

投稿:島田(企画広報部事務室)


2017年7月24日

ラジオ「大阪芸大スカイキャンパス」

現在、あべのハルカス24階の大阪芸術大学スカイキャンパスでは、「中村佑介展 15 THE VERY BEST OF YUSUKE NAKAMURA」を開催中!!
2002年から活動をスタートし、2017年で15周年の節目を迎える、イラストレーターの中村佑介さんは、本学デザイン学科の卒業生でもあります。
ロックバンド「ASIAN KUNG-FU GENERATION」のCDジャケットや、小説『謎解きはディナーのあとで』『夜は短し歩けよ乙女』などの書籍カバーを手がけるほか、アニメーションのキャラクターデザインやテレビ・ラジオ出演、エッセイ執筆も行うなど、その表現活動は多岐に渡ります。
今回の展覧会では、そんな中村さんがこれまでに携わってきた仕事のほぼすべてが一堂に会する大規模な試みになります。
15のテーマのもと、完成イラストはもちろん、着色前の線画やアイデアスケッチなども公開。
みなさんもぜひ、会場へお越しください★ >>詳細はコチラ

 

さて、今日は、大阪芸術大学グループのラジオ番組「大阪芸大スカイキャンパス」の放送日です!

パーソナリティは大阪芸術大学副学長の塚本英邦先生。
さらに、本学映像計画学科(現・映像学科)出身の人気映画監督で映像学科教授の田中光敏先生と、舞台芸術学科出身の演出家で劇団「南河内万歳一座」座長・舞台芸術学科教授の内藤裕敬先生が、交替で出演されます。
そして、毎回さまざまなジャンルで活躍する大阪芸大グループ出身の著名な卒業生たちを月替りでゲストに招き、楽しいトークを繰り広げます!!
第一線に名を馳せるクリエイターたちのリアルな声を聴くことができる番組内容となっています!

今日のゲストは、展覧会開催中で、デザイン学科卒業生 イラストレーターの中村佑介さんです!

 

今回は、中村さんの幼少期から、大阪芸術大学に入学するまでのお話を伺います!
父親は建築家、母親は子ども服のファッションブランドのデザイナーをされていたという中村さん。
ご両親の影響もあって、「自分も大人になれば絵を仕事にするんだ」と思っていたそうです。
そんな中村さんは、どんな子ども時代を過ごされたのでしょうか?
また、大阪芸大を受験しようと思われたきっかけとは…?

ラジオを聴いてから展覧会をご覧になると、色んな視点で楽しむことができますよ!
ぜひ、お聴きください~★

 

「大阪芸大スカイキャンパス」
7月24日(月)20:30~21:00 オンエア
ラジオ大阪(OBC)1314

 

投稿:島田(企画広報部事務室)


2017年7月22日

大阪芸大にヤバTが帰ってきた!

今日のブログは、7月17日(月祝)に行われた大阪芸術大学オープンキャンパスのプログラムの中から、特に人気だったものをピックアップしてご紹介します!!
 

何やら、大阪芸術大学がヤバイことに!?
オープンキャンパス開催中、来場者のみなさんが、1つの教室に吸い込まれるように次々と集まってきました!
これはただならぬ人気ぶり!!
一体どんなプログラムが用意されているのか…?


登場したのは、今若者たちの間で大人気のバンド「ヤバイTシャツ屋さん」(通称:ヤバT)です!!


こやまたくやさん(Gt.&Vo./映像学科卒業生)、しばたありぼぼさん(Ba.&Vo./映像学科卒業生)、もりもりもとさん(Dr.&Cho./芸術計画学科卒業生)による編成で、在学中から大阪を拠点に活動し、サマーソニックやROCK IN JAPAN FESTIVALといった大型ロックフェスティバルにも多数出演されています。
そして、昨年・2016年に、ユニバーサルミュージックから華々しくメジャーデビュー!!!
全国ツアーも全公演完売し、各地のフェスでも入場規制を連発するなど、世間を騒がせている話題のバンドなんですっ★


私も彼らが在学中の頃から、学園祭や大学外のイベントなどでライブを拝見してきました。
芸大の最寄駅を歌にした「喜志駅周辺なんもない」や(※喜志駅周辺にも、素敵なスポットはたくさんあります!笑)、ネコを飼いたいという想いを伝える「ネコ飼いたい」など、なんとも意表をついた楽曲がとても印象的!
なんだか、すごくクセになるんですよね!


そんな彼らの独創的なスタイルが若者たちの間で大流行!!
一体どんなプロデュースの結果、このような人気を得たのでしょうか!?

今回は、芸術計画学科のプログラムとして、”ヤバTのつくり方”(?)について1時間のトークショーを行っていただきました♪


ヤバTの売り出し方として上手いなと思うのは、SNSの使い方。
こやまさんは、
「芸大生の中には、作品をつくるだけで満足する人も結構いるけれど、僕は自分の映像作品を多くの人に知ってもらいたいと思う。だから、アカウントをつくって、面白いことをつぶやいて、まずは色んな人に注目してもらえるように努力しています。すごく良い音楽をつくる人でも、それを知ってもらう方法がわからないでくすぶっているのを見ると、もったいないと感じます。」
と話されました。
こやまさんと言えば、バンド活動だけでなく、在学中に自主制作したアニメ「寿司くん」でも大ブレーク!!
寿司くんとヤバTそれぞれ、SNSをきっかけにして多くの人に認知されるようになりました。
SNSを活用するのは、今どきですね!!

また、大阪芸大の魅力について、しばたさんは、
「私は、映像だけでなく、舞台音響とか、色んな”学びたいこと”がありました。
大阪芸大には、さまざまな学科があり、自分のやる気次第で他学科の授業も受講することができるところが良いです。私は映像学科を選んで入学したけど、芸大にいれば、映像以外のさまざまな芸術が学べるんです!だから、みなさんも1つ学科を選んで入学して、入学した後は色んな学科のことを学んで、サークルにも入ってください!」
と高校生たちに熱いメッセージを贈ってくださいました。


ヤバTのみなさん、オープンキャンパスを盛り上げてくださってありがとうございました!!

 

投稿:島田(企画広報部事務室)


2017年7月21日

さて、今週の大阪芸大テレビは?

現在、大阪芸術大学体験入学の申込みを受付中です!!
すでに定員に達して申込みを締め切ってしまった科目もございます。
参加を考えられている方は、お早めにお申込みください★
体験入学は8月19日(土)・20日(日)に開催します!!>>申込みはコチラから

 

さて、今週の「大阪芸大テレビ」は、「大阪芸大テレビ 音楽祭 Summer」!!
みなさんは番組内に「OUAミュージックライブラリー」というコーナーがあるのをご存知でしょうか?
このコーナーでは、オーケストラ編成で送る優雅なクラシック音楽のステージや、学生や卒業生が制作したパワー溢れるオリジナル楽曲を、ライブ映像やミュージックビデオで紹介しています!
今回の放送では、芸大グループのコンサートの中から、選りすぐりのステージ映像をお届けいたします♪

 

まずご紹介するのは、大阪芸大演奏学科によって結成されたバンド「THE DABIDES FIRE」の「-higurashi-」をお届けします!!
番組のエンディングテーマとしてオンエア中の楽曲。
駆け抜ける激しいロックサウンドに乗せて、旅立ちを描いた歌詞が印象的な楽曲です。
今回は、バンド結成当初のメンバーによって、卒業演奏会で演奏した時の模様をご紹介いたします★

 

続いて、「大阪芸術大学プロムナードコンサート2016」の模様をご紹介します!
大阪芸術大学管弦楽団の演奏で、スタジオジブリの映画楽曲より「海の見える街」「君を乗せて」をお届けします♪
演奏学科教授の川井郁子先生によるバイオリンや、同じく演奏学科教授の橋爪伴之先生によるトランペットの音色をお楽しみください!!

 

「大阪芸大テレビ」は奈良テレビ放送、テレビ和歌山、サンテレビジョンで放送中!
みなさんぜひご覧ください!!

<<オンエア情報>>
7月22日(土)
奈良テレビ放送 18:15から
テレビ和歌山 23:15から ※放送時間変更
7月23日(日)
サンテレビジョン 22:30から


2017年7月20日

動物芸術論「ライトアニマル」

先日ご紹介した、教養科目「動物芸術論」。
教養課程主任教授の若生謙二先生が担当され、若生先生による授業の他、定期的に動物写真、動物絵画、美術解剖学、動物彫刻、動物イラスト、動物映像のエキスパートを招いて、特別講義を行っています。

7月には、海洋生物イラストレーター・ライトアニマル代表の河合晴義さんがお越しになりました!!

 

河合さんが描くイラストは、研究者の目にも耐え得る、正確な描写が大変評価されています。


実は、海洋生物は陸上で活動する動物よりも、特徴を捉えることが非常に難しい生き物らしいです!
まず、海の中にいるので、実際の色とは違って見えます。
それなら陸に上げて見ればいいじゃないかと思うかも知れませんが、空気に触れると変色する生き物もいます。
その上、水槽で飼育されている生き物は、野生とは全く違う可能性もあるのだとか。
また、よく生き物を描く時に言われる「骨を見て描くと良い」という話も、水中にいる生き物には通用しないこともあるそうですよ。
ですので、足りない情報は、知識や想像、これまでの経験などで補って描かなければいけないのです。


観察することで見える、海洋生物の生態。
河合さんは、それぞれの生き物をしっかりと研究することで、それをイラストに活かされています。
図鑑に掲載するリアルなイラストはもちろん、マスコットキャラクターのような可愛らしい絵を描くことも。
しかし、どんなにデフォルメしても、指の数や模様の形など、どんな種類の生き物なのかがわかるよう、特徴は正確に表現することを心がけているそうです。


また、河合さんの取り組みは、イラストだけにとどまりません。
イラストでは表現できない、生き物の立体感を表現できないかと考えられたのが、「ライトアニマル」というものです。
ライトアニマルとは、本物の動物であるリアルアニマルに対して、光で表現した動物として名づけられました。


「LightWave 3D」や「ZBrush」といった3Dのソフトを使って制作されており、骨(ボーン)を組んで、その上に皮膚を表現し、まるで本物の海洋生物が目の前にいるかのような映像をつくり出しています!!
大きなスクリーンを使えば、実物大のクジラも表現することができるそうですよ!!


実際に、ライトアニマルのクジラを呼んでくださいました!
どんな瞳をしているのか、どんな凹凸がついているのかなど、じっくりと観察することができます。
本物のクジラをこんな間近で見る機会は、なかなかありませんよね。


ライトアニマルの特徴として、どんな生き物でも展示できることや、飼育下では見ることができない生態を知ることができる、場所を選ばないことなどが挙げられます。
また、水族館の運営のためには、どうしても生き物の死を避けることができませんが、ライトアニマルにはその心配もありません。
河合さんは、「生き物の大切さを伝えるためのツールとして、これからさらにリアルで立体的な海洋生物を表現していきたい」と話されました!!

「みなさんも、若い発想で新しいアートを見つけてみてください!」

素敵な講義を、ありがとうございました!!

 

投稿:島田(企画広報部事務室)