2013年4月16日

「エディトリアル演習1」

つい先日、キャラクター造形学科の先生に、こんな本を頂きました。
マンガデザインで『笑顔をプロデュース』‐モノを売るための究極の方法‐」。

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一見、マンガ家を目指す人の為のHOW TO本なのかと思いましたが、開いてみると全く違いました!
この本を執筆されたのは、キャラクター造形学科客員教授の吉良俊彦先生。
吉良先生が芸大で担当している授業は、「メディアの基礎」と「出版・編集の方法」、「エディトリアル演習1」、「エディトリアル演習2」の4科目。
今日はその中から、「エディトリアル演習1」の授業にお邪魔してきました!

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この授業が重きを置くのは、「第一次想起力」(一番最初に何を想ったか)。

「日本のコインを2つ描いてください。」と言われたら、みなさんならどんな絵を描きますか?
考え込まずに、今ぱっと浮かんだ通りに描いてくださいね。

・・・
 
こんな風に2つのコインを描いた方が多いのではないでしょうか。

coin.jpgでも、この絵からは「コインは丸い形をしている」という1つの発想しかないことがわかります。
せっかく「2つ」と言われたのですから、もう1つは違う発想から描くことはできないでしょうか。

…と、このような具合に授業が進んでいきました。
勿論、これはただの掴みであって、実際の授業はここからどんどん話が膨らんでいきます!
学ぶのではなく、考える授業です。発想力を磨く90分間
「コインは丸い形をしている。そして〇〇でもある。」…もう1つの新しい発想、考えてみてくださいね!

また、吉良先生の授業では、発想力と同時に文章能力も鍛えられるという、出席カード代わりのレポート課題が名物です!

P1020096.JPG「エディトリアル演習1」では、「喜怒哀楽」をテーマに毎週レポートを提出します。
面白いものは授業中に発表され、その話題から発想力に繋げる授業展開が行われることもあるんですよ。

ブログ取材の為にお邪魔した私ですが、面白すぎて普通に授業に集中してしまい、しばらくシャッターを切るのを忘れてしまいました。(笑)

吉良先生の授業はキャラクター造形学科と文芸学科対象に開講されているのですが、他の学科の学生たちにもこの面白さを体験して貰いたいところです。
今回のブログで興味を持った方は是非、先に紹介した先生執筆の書籍を手にしてみてください。
マンガはただの娯楽だと思っていた考えが、見事に崩壊します!
そして、新しい発想に出会えると思いますよ!!

因みに、この本の表紙や挿絵、事例として掲載されているマンガなどは、キャラクター造形学科の卒業生の作品だそうです。
とっても綺麗で格好いいイラストなので、そちらにも注目してみてくださいね。

さて、明日のブログでは引き続き、キャラクター造形学科の話題をお届けしようと思います。
この本に携わった卒業生も関わっている話題ですよ、お楽しみに!

投稿:島田(OUA-TV)


2013年4月10日

「広告の企画と表現」

今朝8時45分、喜志駅前の学生バス乗り場の様子です。
バスを待つ学生によって、凄い行列ができています!
今日は40から50人乗りのバス13台がフル稼働していましたが、学生数が多いのでこのような行列になってしまいます。

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最寄の喜志駅から芸大までは、バスでおよそ10分。
ですからこの時間のバスに乗れば、9時10分開始の1限目の授業にちょうどいい時間に到着するので、集中してしまうみたいですね。
大体ゴールデンウィーク明け頃になると学生たちも要領を掴むようで、こんなに混むことは少なくなります。
とは言え、授業に遅刻しないよう、いつでも早めの行動を心がけましょう!
 


さて、今日は「広告の企画と表現」という授業を覗いてきました!
みなさん、広告の定義ってなんだと思いますか。
広告はラテン語のAdvertereを語源としていて、振り返らせる、注目させるという意味があるそうです。
つまり広告とは、「ねえ、私に気づいてよ」と呼び止める力を持つもの。
そう言われると、なんだか広告ってとっても面白いものに感じてきませんか?

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この授業を担当するのは、放送学科長の岩崎冨士男先生。
先に述べたように、広告とは何か、今広告が問われているものは何かを、楽しく学生たちに教えてくださいます!
また、ただ話を聴くだけでなく、国内外での広告提案の実例を観たり、実際に手を動かして広告の企画を行うこともできます。

P1020068.JPGさあそして今日の授業では、早速広告の企画課題が出されました!
大阪芸大では毎年、夏の甲子園で行われている高校野球中継でワイプCM(画面下3分の1に流れるCMのこと)を放送しています。
このワイプCMは、主に学生たちによって企画・制作されているんですよ。
勿論、今年もワイプCMを制作しますよ!!
CMのプランニングをしたい、または自分で1本のCM作品を作ってみたいという学生のみなさん!!
「広告の企画と表現」受講者以外の方でも大歓迎です。
大阪芸術大学テレビ事務室(OUA-TV)まで、制作の意志を伝えにきてくださいね。

投稿:島田(OUA-TV)


2012年10月9日

こども文化論!

今回は初等芸術教育学科の『こども文化論』の授業にお邪魔しました!
講師を務めていらっしゃるのは、キャラクター造形学科の遠藤賢治先生です。
【こども文化論】
こどもたちの成長はどのように促されていくのか考察する。こどもの文化はどのように形成されていくのか考察する。
それを踏まえてこどもたちと共に遊び、学ぶ素材、教材について考え、その実践方法を勘案したい。 今後、将来に活用できるノートを作りましょう。(シラバスより)

前期はおりがみや、空き缶を使った工作、絵本の読み解きなどをしていたそうです。
そして後期はというと、班に分かれて「こどもたちのためにできる何か」を発表する、という学生たちの研究発表が行われています!
子供たちが発表するようなもの、子供たちと一緒にやるもの、子供たちが自主的にやれるようなもの、という三つのテーマでそれぞれ自由に発表を考えました。

ヘンゼルとグレーテルこの課題は夏期休暇前に出されたようで、学生たちは班員と夏休み中に連絡を取り合って準備をしてきました。
この日の発表は放送学科と演奏学科のチームと、班員全員が初等芸術教育学科のチーム。
一組目はスライドショーと音声を組み合わせたお芝居でした。
題目はみんながよく知っている『ヘンゼルとグレーテル』。
ところどころにクイズも交えつつ、発表を見ている他の学生も参加できるような構成になっていました。

よみがえった魔女さん!!お芝居の終わった後には、「最後まで聞いてくれたいい子のみんな」に魔女からアメのプレゼントも!
肩車…じゃなくて、とても背の高い魔女さんで、歩きにくそうにアメを配ってくれました(笑)。
「放送学科らしい発表にしようと思って、アナウンスコースの子がいたので声も使ってお芝居をしようと考えました。こども文化論は他の班の個性的な発表が見れて楽しいです!」
ちなみに予算はプレゼントのアメ代だけだったそうです(笑)。

 

こんな音が出ますよー次の班の発表は、「ペットボトルで楽器をつくろう」でした。
ペットボトルでオカリナを作るという発表で、カッターで穴を開けてストローをくっつけるという簡単な工作だったのですが、コツが掴めずなかなか音が出ません…。
班員の人にコツを教わりながらどうにか音が出るようになりました。
遠藤先生はなんとなくですが音階も出せる楽器を作っていました。スゴイ!!
このペットボトルオカリナでこだわったことはありますか?と聞いたら、丸みのあるペットボトルの方がいい音が出るんですよ!と教えてくれました。
みんなで作りました!「他の班の発表を見ていると、あ、これ使える!っていうのがあって勉強になります。この授業は子供たちとの交流に使えるネタ発見の場です」
話を聞いた学生は小学校の先生になるのが目標だそうです。素敵ですね!
 前の班ではスライムを作ったりしたんだとか…楽しそう!
なんだか大人になってしまうと体験できないことが盛りだくさん。
しかもそれを自分たちが楽しむだけでなく、子供たちと一緒に学ぶ、初等芸術教育学科ならではの授業でした!

投稿:山口(OUA-TV)


2012年10月2日

金属工芸体験その2

金属工芸体験その1の続きです。

kinkou03.jpg満足のいく模様がつけられたところで、次は丸みをつけて器の形にする作業です。
丸く窪んだ木の台にあてがって内側を木槌で叩いていくんですが、円盤をまわしながら同じところを同じくらいの力で叩かなくてはいけないので難しかったです・・・!
叩いているうちに金属が伸びたり曲がったりしてしまうので、丸みがついたところで伏せて机に置くと、淵が揃わずにガタガタ。
あー、これは心の歪みですねー、と冗談を交わしながら社員さんに調整してもらいました(笑)。

kinkou05.jpg次は表面を磨く作業。
金属のスポンジで磨いていくと、表面が削れて手が真っ黒に。
どの程度磨いたらいいんですか?と聞いたら、あんまりやりすぎると模様まで削れてしまうとのこと。
加減がわからなくて、なんだかピカピカしてきたな?と思ったところでやめておきました。
布巾で粉をふき取ったところで、次は器に足をつける作業に!
体感的にはこれが一番難しかったです!!
金属同士を接合する「ろう付け」という溶接方法を使いました。
器より融点の低い合金を溶かしてくっつける、というものなのですが、なんとバーナーで直接火を当てるんです!
前述の通り、錫も融点の低い金属・・・。あんまりもたもたしていると器本体まで溶けてしまうんです。

kinkou04.jpg細かく指示をもらって悪戦苦闘しながら、どうにか器が完成!
ふう・・・大変でした!!
出来上がってみると、不細工ながらも作った器に愛しさを感じます(笑)。
あまり関わる機会のない伝統工芸に触れることができて、とっても貴重な場でした!

芸大ブログではこれからも色々な学科の授業に飛び込み取材をしていきたいと思いますのでお楽しみに!!

投稿:山口(OUA-TV)


2012年10月1日

金属工芸体験その1

kinkou00.jpg9月27日から28日にかけて、工芸学科金属工芸コースで特別講義が開かれました!
『錫(すず)を知る』というタイトルで、講師に大阪錫器株式会社・伝統工芸士の今井章二先生と今井達昌先生をお招きし、錫の知識を学ぶ講義と、実際に作品を作る実習体験を行うこの特別講義。
工芸学科はもちろん、他学科の希望者も対象にして行われたんですよ!
この特別講義は10年ほど前から2年に一度、伝統工芸に触れてもらうという目的で開かれているんだそうです。
今回は取材に行けてラッキーでした!

kinkou01.jpg学生たちはまず錫についての基本的な知識を身につけるための講義を受けました。
みなさん、錫についてご存知ですか?
普段身近にあるものでは携帯電話や、スチール缶のメッキなどに錫が使われています。
錫は他の金属よりも融点が低くてやわらかい金属。酸化や腐食に強いので飲食器に向いているんだそうです。
有名なものではレオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」に描かれている食器も錫製なんですって!
実際に錫で出来た器なども見せていただきましたよ!
講義を聞いて関心が深まったところで、いよいよ実習体験です!
せっかくなので私たち取材に行ったメンバーも体験させてもらっちゃいました!!

kinkou02.jpg錫のうつわを作るなんて、全くの素人の私たちにもできるんでしょうか・・・!?
ドキドキしながら、まず丸い錫の板をもらいました。
大きさはそんなに大きくないのに、ずっしりと重いんです、これが。
錫はやわらかい金属なので、厚みが2mmくらいないと保たないんだそうです。
最初の工程は、色々な模様のついた金槌で「板に模様をつける」ことでした!
大阪錫器の社員の方に教えてもらいながらやっていくんですが、これが結構疲れます!普段金槌なんて使わないからでしょうか(笑)
うまく中心に当てないと綺麗に模様の出ないという難しい金槌もあって、私たちも挑戦していたのですが、先生がさらっと作った同じ模様と比べると一目瞭然の出来栄え!
さすが職人技!!と感動しました!!

 

次回に続きます!

投稿:山口(OUA-TV)