2015年8月3日

「調律演習」+ラジオ「大阪芸大スカイキャンパス」

8月になりました!!
大阪芸術大学では現在、集中講義・補講を行っています。


音楽学科では、山本宣夫先生による「調律演習」が開かれていました。
現代のピアノの形に至るまでの変遷を学び、ピアノ音楽・ピアノ文化への理解を深める授業です。


ピアノは打弦楽器の一種。
鍵盤を押した勢いでハンマーが弦を叩き、それによって音が鳴ります。
ピアノの音が鳴る仕組みについてはご存知の方も多いと思いますが、ピアノの内部を見る機会はなかなかないのでは…?

教室には切断された実物のピアノも展示されていて、断面から構造を伺い知ることもできるようになっていました!
こんな風にピアノの仕組みを見ることができるのは、大学ならではですよね!

さて、今日は大阪芸術大学グループのラジオ番組「大阪芸大スカイキャンパス」の放送日です!

パーソナリティは大阪芸術大学副学長の塚本英邦先生。
さらに、本学映像計画学科(現・映像学科)出身の人気映画監督で映像学科教授の田中光敏先生と、舞台芸術学科出身の演出家で劇団「南河内万歳一座」座長、そしてこの4月から舞台芸術学科教授として就任された内藤裕敬先生が、交替で出演されます。
そして、毎回さまざまなジャンルで活躍する大阪芸大グループ出身の著名な卒業生たちを月替りでゲストに招き、楽しいトークを繰り広げます!!
第一線に名を馳せるクリエイターたちのリアルな声を聴くことができる番組内容となっています! 

今日のゲストは、先週に引き続き放送学科卒業生で共同テレビジョン制作センタードラマ部演出家の松田秀知さんです!

父親の影響で、吉本新喜劇と松竹家庭劇が大好きだったという松田さん。
お芝居の世界に興味を持ったのも、それらがきっかけだったと言います。
高校3年生の時には、お兄さんの紹介で、喜劇俳優の由利徹さんのもとで付き人を始めたそうです。
そして大阪芸大に進学後には、ある大物芸能人の付き人を務めることになったそうですが…

気になる内容は、今夜の放送で!!

「大阪芸大スカイキャンパス」
8月3日(月)20:30~21:00 オンエア
ラジオ大阪(OBC)1314

投稿:島田(OUA-TV)


2015年5月27日

マッド・ジョージ先生による映像学科「デジタル合成演習」

一気に夏らしい気候になってきましたね。
もう少しすると梅雨入りですし、真夏になると日差しが強すぎるので、屋外で活動するなら今がちょうど良い季節かも!


先日、総合体育館の前の芝生広場では、映像学科の学生たちが撮影を行っていました。
指導にあたっているのは、特殊メイク・特殊造形アーティストで映画監督のスクリーミング・マッド・ジョージ先生!
マッド・ジョージ先生は、ニューヨークの芸術大学を卒業後、「ポルターガイスト2」で映画界入りし、「エルム街の悪魔4」などの映画や、マリリン・マンソンなどのミュージック・ビデオ制作で活躍されているんですよ!

この撮影は「デジタル合成演習」という授業の一環で、”投げたりんごが突然大きくなる!”というシーンの制作に挑んでいました。
学生たちが手にしている風船は、大きくなったりんごを想定しており、デジタル編集を施して、大きなりんごに差し替えるらしいですよ?!

そして、使用しているカメラにも注目!!
こちらは、RED ONEというカメラです。
映像学科では2013年5月よりこのRED ONEを導入しました。

RED ONEは映画の撮影やスチール撮影に用いられ、2Kから4.5Kまでの超高解像度の画像・動画の撮影が可能!!
PLマウントという、映画撮影用では最もポピュラーなレンズマウントが採用されているので、既存のシネマレンズを取り付けることができ、これまでの映画と同じく、フィルムカメラで撮影したような映像クオリティーが確保できるデジタルシネマカメラです。
また、秒120フレーム、24p(1秒間に24コマ)の5倍のハイスピード撮影が可能となっています。
昨年度はオープンキャンパスにて撮影した特撮ドラマ「装甲巨人ガンボット」にて爆破シーンやロボットの稼働シーンを撮る際にスケール感を出すため、RED ONEでハイスピード撮影が行われました。
映像学科ではフィルムからデジタル化へ移行する時代に合わせ、REDのような機材を導入し業界に出ても通用する実習授業の講義もされているんです!!

今回の授業ではどんな作品に仕上がるのか…楽しみですね!

投稿:島田(OUA-TV)


2015年5月22日

デザイン交流会&さて、今週の大阪芸大テレビは?

このブログでもご紹介したデザイン学科の新施設「プロジェクトラボ」!
今日は、このラボで大阪芸術大学と台湾の高雄師範大学によるデザイン交流会が開かれました。


高雄師範大学では、卒業制作・研究の一環として、海外でのプレゼンテーションを行うそうです。
台湾の学生約20名がプロジェクトラボに訪れ、高雄師範大学と大阪芸術大学の学生たちが各6チームずつプレゼンを行い、その後ディスカッション。
国際交流を通じて、互いのデザインについて刺激しあっていました!!

 

さて、今週の「大阪芸大テレビ」は、「INTAC2015 国際交流写真展」の話題からお伝えします。
INTACとは、International Art Collaboration(国際芸術交流)の頭文字。ベルリン芸術工科大学(ドイツ)、オンタリオ芸術大学(カナダ)、タンペレ工科大学(フィンランド)、中央大学(韓国)、そして大阪芸術大学(日本)の学生たちが交流し、それぞれの学生の写真作品が展示されました。
普段の芸大生だけの作品展示とは、ひと味違う展示内容になっています!お見逃しなく!

 

続いて、大阪芸術大学の学生たちが制作した映像作品をお届けする、「OUAシアター」のコーナーです。
今回は、DAIGEI FILM AWARD 2015で上映された作品の中から、吹田有規さん監督作品「ひーろー(仮)」を紹介します!
とっても一途でダサすぎるヒーローが登場します!!
ぜひ、ご覧ください!

 

「大阪芸大テレビ」は毎週金曜、深夜24時55分からサンテレビで放送中!また、奈良テレビ放送、テレビ和歌山でも好評放送中です!
みなさん是非ご覧ください!!

<<オンエア情報>>
5月22日(金)
奈良テレビ放送 21:30から
サンテレビジョン 24:55から ※今週から放送時間変更
5月23日(土)
テレビ和歌山 22:45から


2015年5月14日

財津和夫先生の作詞ゼミでは…

ふわふわゆれて あなたのとなり
くるくるまわって それでもとなり
わたしの気持ち ゆらゆらゆれて
あなたの気持ち この手の中で失くなって
あれどうしたんだろう 同じ夢を見ていたはずなのに
あれどうしたんだろう まるでわたし忘れられてるみたい
・・・


黒板に書かれた詞、タイトルは「くらげ」…デザイン学科の学生が作詞したものです。
話されているのは、演奏学科教授の財津和夫先生です。
財津先生はポップスグループ「チューリップ」として、デビュー以降、「心の旅」「青春の影」「サボテンの花」など数々のヒット曲を生み出したほか、コンサート活動、楽曲提供、プロデュース、講演会など、幅広く活躍されています。

以前このブログでも告知した、財津先生の『「歌詞の創作」を指導するゼミ形式の特別講義』。
今回は授業の様子をご紹介します。

この授業では、学生たちが作ってきた詞を発表し、先生が添削しながら指導されます。
また、作詞した学生の制作意図を聞く前に、他の学生たちに感想を募ります。
良いと思う人もいれば、ダメ出しをする学生も。
一つの詞に対してさまざまな意見が飛び出しました。

先に紹介した「くらげ」という詞については、受講生の半数が「失恋のうた」だと感じたみたいです。
しかし、作詞した学生に話を聞くと、実は失恋ではなく、恋心全般…どちらかというと片想いに近い心情を表現しているのだそう。
詞は、言葉だけで完結するものではなく、メロディに乗せた状態で聴き手に届きます。
「言葉遊びをしすぎると、理解が難しくなってしまう」と財津先生は話されます。
ありきたりな言葉を並べては面白くないけれど、凝り過ぎた表現にすると、作詞者が意図したことが伝わらなかったりして…作詞って難しいですね!

財津先生からの指導に加えて、同じ教室にいる学生同士でも意見交換することで気付ける改善点がたくさんあったようです。

「言葉は生き物。時代と共に言葉の意味も変化する。”新しい言葉をつくろう!”という気持ちで作詞していきましょう」と話される財津先生。
今後、授業の中で素敵な詞が生まれたら、その詞をもとに曲をつけて、歌が完成するかも…という話もされていましたよ?!

次回の授業は5月26日。
飛び込み参加も大歓迎です!!
気になる学生のみなさんは、5限目の時間に9-304教室へ!

投稿:島田(OUA-TV)


2015年5月12日

舞台芸術学科卒業生で教授の内藤裕敬先生「公演実習」

いよいよ今週末、大阪芸術大学のオープンキャンパス第1回が開催されます!
そこで!このブログでもオープンキャンパスに向けて見どころを少しずつご紹介していきますね。

大阪芸大のオーキャンと言えば…まずはLIVE
学生たちによるさまざまな公演・上映会が開かれます。

 

映像学科では、日本を代表する特撮技術監督、故・川北紘一先生を偲び、先生の遺作となった『装甲巨人ガンボット』の上映会を行います。
この作品、昨年度のオープンキャンパスでは公開ロケを行って制作されました。
メイキング映像も同時上映されるほか、撮影で使用したスーツの展示や、スーツアクターによる演技も間近で見ることができちゃうらしい…?!

 

そして、舞台芸術学科では、舞踊・ミュージカル・ポピュラーダンスを学ぶ学生たちによる舞台公演を予定しています!
演者はもちろん、舞台美術から照明、音響に至るまで、学生たちによって作り上げます!
舞台芸術学科を志望していない人も、一見の価値あり!!

 

さて、今日のブログ本題は…そんな舞台芸術学科について!
今年4月から舞台芸術学科の教授として、南河内万歳一座座長で演出家の内藤裕敬先生が就任されました!!
内藤先生の名前を聞いて、「あれ?」と思った方、いつもブログをチェックしてくださっていますね?笑
ラジオ番組「大阪芸大スカイキャンパス」のパーソナリティでもある内藤先生は、このブログではお馴染み。
私はラジオ収録で何度も内藤先生の話を聴いてきましたが、いつもテンポ良く軽快でキレるトークをされる方なんです。
内藤先生が担当される授業はラジオ同様、きっとエキサイティングに違いない…!
そんな期待を膨らませて、さっそく授業を覗いてきましたので、ご紹介します。

先生が担当されているのは、3年生の「公演実習」という授業。
実習ということだから、お芝居の練習か何かをしているのだと想像してレッスン室に入ってみたのですが…

学生たちの前に並べられたのは、レオナルド・ダ・ヴィンチの名画「モナ・リザ」。
モナ・リザの左側と右側に、学生たちがそれぞれ言葉を書いています。
左には「にっこり」「長髪」「麗しい人」「黄金比率」「貴婦人」「瞳」といった単語が並びました。
そして右には「何?」「限界です」「よく言われます」「ちょっと待ってて」「こう?」などが挙げられています。

実はこれらの言葉、左は「この作品に別のタイトルを付けるとしたら?」
右は「ダ・ヴィンチの横に誰かが立っていて、その人がモデルのモナ・リザに対して何か話しかけたとする。モナ・リザが言い返した一言は?」
という質問からイメージした言葉です。

左側に書かれたものは、いかにもこの作品を説明しているタイトルですね。
でも右側がもし作品のタイトルだとしたら、なんだか想像力が掻き立てられませんか?!

内藤先生は、「思考するより、遊ぶことが大事。あとで考えたセリフは、この絵画で遊んだ結果生まれた言葉だから、「モナ・リザ」のことを説明しているのではなくて、表現しているよな」と話します。
「台本を読む時も同じ。思考して読むのではなく、遊んで読むことで、表現の可能性を広げることができる」のだそうです!

続けて、3枚の絵を並べて、「今から流す音楽はどの絵で流れている音楽か?」という”遊び”も始まりました。
ブログでは残念ながら音楽をお聴かせすることはできませんが、流されたのはリズミカルなピアノの伴奏曲です。
音楽を流し終わったあと学生たちに挙手を求めると、ちょうど3分の1ずつくらいに意見が分かれ、興味深い結果になりました。
そして、何故その絵を選んだのか、一人ずつ理由を発表していったのですが、中には1本お芝居の台本ができてしまうのではないかと思う程、壮大な物語を話した学生もいました!

実はこれ、戯曲創作の一つの手法なのだそうです。
戯曲創作には、テーマ主義とモチーフ主義というものがあって、モチーフ主義では、こうして何かをモチーフにしてストーリーを考えるらしいです!
客席に座る人を楽しませるためには、その人たちが想像もつかない展開にしなければいけませんが、頭の中だけで考えるのには限界がありますよね。
そんな時は、こうして絵と音楽でイメージを膨らませると、自分でも思いつかなかった発見に出会え、さっきまで有り得なかったものを感じることができると内藤先生は話されました。
最初の「モナ・リザ」で話された”思考より遊ぶこと”の大切さの話が、ここに繋がってきます。

この3枚の絵と音楽を使った”遊び”は、このあと何回か題材を変えて繰り返されましたが、その度に学生たちのイメージもより鮮明なものになってきました。
この”遊び”の訓練は、お芝居に限らず、さまざまなジャンルの芸術表現にも使えることだと思いました。
全く新しいものを生み出すことはかなり高度なことですが、今あるものをモチーフにして遊んでいれば、そこから派生したものが新しいものになったりしますよね。
私もブログを担当して3年目…毎年同じような記事にならないように、新しい伝え方を見出したいなと思いながらメモを取っていました。

“遊び”を大切にする内藤先生の授業、今後どんな展開になっていくのか気になります!

投稿:島田(OUA-TV)