2007年12月1日

空間をリアルタイムに演出するアクースモニウム

 11月30日(金)大阪芸術大学が誇る半球形状の実験ドームで行なわれた
多チャンネル立体音響装置
「アクースモニウムの演奏公開レッスン」を取材しました。
アクースモニウム
大阪芸術大学アクースモニウムシステム

アクースモニウム コンソール 
ミキサー下部に並ぶフェーダーを操作し、音空間を創造する。

檜垣智也先生
講師の檜垣先生。アクースモニウムの第一人者です。

アクースモニウムとは、スピーカーのために作られた電子音響音楽をコンサートで発表する為の立体音響装置のことで、1974年にフランスの作曲家フランソワ・ベルによって発案されました。
会場内に立体的に配置された複数のスピーカーをミキサーのフェーダー(音量を調節するつまみ=複数のチャンネルに分かれ、指先で操作する)で操作することによってさまざまな音響空間を演出することができます。その仕組みはとてもシンプルで、各スピーカーがアンプを介してミキサーの各チャンネルにつながれているだけなのです。音源は、CDなどのステレオ音源を使用します。
このシステムを簡単に説明しますと
、スピーカーAとスピーカーBの2台のスピーカーがあったとします。それぞれのスピーカーは、フェーダーA、フェーダーBにつながれています。
A、B双方に同一音源を供給し、Aのフェーダーを上げ、Bのフェーダーを下げておきます。当然、スピーカーAからしか音は聞こえません。そこでフェーダーAを下げながら、フェーダーBを上げています。するとどうでしょう、音が、スピーカーAからスピーカーBへ移動したように聴こえてくるのです。

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現象的には、それぞれのスピーカーの音量が増減しただけなのですが、音自体がまるで飛行したかのように移動するのです。フェーダーの操作をすばやく行なうと、当然ながら音の移動速度も速くなります。演奏者は、このようなフェーダー操作に加え、スピーカーの種類や空間配置、音の強弱などをバランスよく調整する事で、さらに独創的な音空間を演出することが出来ます。音が左右のみならず上下・前後に移動する現象も、アクースモニウムの大きな特徴となっています。
今回の公開レッスンでは、半球状の空間に46個のスピーカーが配置され、フェーダー数は、36チャンネルに設定。私たちが、一般的にステレオと称しているシステムは、左右に配置された2個のスピーカーからの音響システムのことを言いますから、今回のシステムの規模の大きさがどれほどのもかがわかるかと思います。
観客に背を向けミキサーを操作する演奏者の姿は、まるでオーケストラの指揮者のようでした。

講師は、作曲家・アクースモニウム演奏家の檜垣智也氏(画像3枚目)アクースモニウム演奏家として国内外で精力的に活躍されています。
また、母校の大阪芸術大学や同志社女子大学で後進の指導にもあたられています。

 


2007年11月30日

高橋睦郎先生 特別講義(文芸学科)

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 文芸学科の特別講義として、高橋睦郎先生がご来校されました。今回は「ものがたりと私」というテーマで、前回は「誌と私」、次回は「うたと私」というテーマで講義をされます。
(※12月12日(水)15時~、一般の方も聴講できます。)

 高橋先生は1937年福岡県北九州市の生まれで、福岡教育大国語国文科を卒業後、64年に「薔薇の木・にせの恋人たち」という抒情詩集を出された後、誌以外にも短歌集や俳句集の出版、能や歌舞伎の台本執筆、作詩活動等、各方面で活躍されています。

 今回は小説家を目指すたくさんの学生を前にして、「ものがたりとは」、「小説との関わり」、「小説を書くための心得」等、90分休むことなく熱く語って下さいました。生涯をかけても惜しくない物語を書きなさい、とのお言葉もありました。


 終始先生が黒板に書いて下さる単語を一生懸命メモする学生も見受けられ、教室内は学生のエネルギーと暖房の熱気、そして高橋先生の熱意が相まって何ともすざましいものになっていました。 

先生は生涯のライフワークとして何十年ぶりかに小説を書かれるそうです。完成が待ち遠しいですね。

 

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2007年11月29日

舞台芸術学科 学内公演2007

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1月には1回生全員の

l 公開授業(20号館ホール)

l 狂言之会(堺能楽会館)

が予定されています。

 

現在学内では、舞台芸術学科の学内公演が行われています。
実は119日から2回生の公演は行われていたのですが、なかなかブログ上で取り上げることができず、11月も終わろうとしている今日になっての告知となりました。(平謝↓)

 

本日からの12月中の公演は3回生の公演です。
舞踊コース
 11
29日(本日)1530から

演技演出コース

Aクラス・・・126日 13201500

Bクラス・・・127日 13201500

ミュージカルコース

 1211日  13201500

会場はいずれも学内の芸術劇場です。

 

受験希望の高校生、高等学校の先生方、など是非この機会に大学へお越し下さい。
(大学へのアクセスはこちら)

お待ちしております。


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2007年11月28日

大月俊倫先生 特別講義「プロデューサーの仕事」

1128-4「プロデューサーの仕事」
11月28日、「プロデューサーの仕事」と題されたキャラクター造形学科の特別講義が行われました。講師は大月俊倫先生(客員教授)です。

先生がこの1年間に手掛けられた映画やアニメーションのオープニングムービーなどの作品をまず見せていただき、その後、次のような課題に取り組みました。

     「あなたがプロデューサーを務め、何かの次回作を作るとしたら、それはどの作品ですか?」タイトルを教えてください。
(※実写・アニメ等のジャンルは問わないが、実在する劇場映画作品に限る)

その後先生が課題をチェックして気になったものや、面白かったものについて業界のエピソードや裏事情など普段私たちが知ることのできないお話を交えながら解説していただきました。

学生の回答には…
     日本(もう一回)沈没
     アンパンマン(実写版)
     大日本人
     セーラームーン
     ポケットモンスター
     うる星やつら
などなどさまざまな作品のリメイクの企画が発表されました。

その度に「あの作品がDVD化されないのは、作者の逆鱗に触れたからなんですよ」とか「あの曲を作ったのは私なんです、自慢です」とか。それぞれのお話の最後に補足される「・・・自慢したかっただけです(笑)」というフレーズ、その度に教室が沸きました。

「『21世紀少年』、もうすぐキャスティングが発表されますよ。」とか「河童のクー見て泣いちゃいました。ぬいぐるみがほしくてどこにも売ってないので電通の局長にお願いしたら、わざわざ持ってきてくれたんです。」など、本当にたくさんのエピソードに受講生は興味津々とばかり、食い入るように聞いていました。

以下は本日見せていただいた先生作品リスト(一部)です。

TVシリーズ(1)
    ネギま!?
    がくえんゆーとぴあ まなびストレート!
    ヒロイック・エイジ
    ながされて藍蘭島
    さよなら絶望先生
    D.C.?
    みなみけ

劇場アニメ(1)
    鉄人28号 白昼の残月
    ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序
    ピンチクリフ・グランプリ

実写ドラマ(1)

    ライオン丸G
    MAGISTER NEGI MAGI魔法先生ネギま!

TVシリーズ(2)(旧作)
    BLUE SEED
    爆れつハンター
    新世紀エヴァンゲリオン
    起動戦艦ナデシコ
    少女革命ウテナ
    アベノ橋魔法☆商店街
    朝霧の巫女
    宇宙のステルヴィア
    蒼穹のファスナー
    鉄人28
    彼氏彼女の事情
    ラブひな
    フルーツバスケット
    シャーマンキング
    プリンセスチュチュ
    魔法先生ネギま!
    BECK
    ぱにぽにだっしゅ!

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2007年11月28日

サンタクロースっているんでしょうか?

1128-1絵本の表現 立原先生 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1128-2絵本の表現 駒原先生の絵本朗読 

1128-3絵本の表現

今日はキャラクター造形学科の「絵本の表現」という授業を少し聴講させていただきました。
今日の講義は「クリスマス講義」として企画され、立原えりか先生から世界のクリスマスのお話やサンタクロースはいつの時代から登場したのかなど、このシーズンにピッタリなお話が聴けた講義でした。

サンタクロースの存在を信じていた子供が、ある日友人から「サンタなんて本当はいないんだよ。あれはお父さんが変装してるんだ。」と言われたとき、子供は自分の心の中でどのように折り合いをつけて自分を納得させるのか、そんなことを考えながら授業を受けると今日の授業は一層深みが増しました。

初めてサンタクロース登場したのは1920年。その頃はトナカイではなく2頭の豚が引っぱるソリに乗った小人のサンタだったそうです。

日本に初めてクリスマスツリーが立ったのは1860年。ちょうちんを使って装飾していた時代もあるそうです。また、日本で初めてサンタクロースが登場したとき、日本にはそれまでサンタ容姿に関する資料が全くなかったため、ちょんまげのカツラで羽織袴姿だったとか・・・。そんな格好で「サンタクロースじゃー!」って登場したんだそうです。

講義の後半では、「サンタクロースっているんでしょうか?」という絵本が紹介され、駒原みのり先生による朗読を聴かせていただきました。
この時期になるとさまざまなところで繰り返し紹介される絵本だそうです。

サン新聞社というところに、ある日、幼い文字で「サンタクロースっているんでしょうか?」というお手紙が届きます。その大切な質問に対して記者が社説としてそのお返事をする、という内容です。興味のある方は是非読んでみて下さい。

仏教の国でも、ヒンドゥーの国でも、宗教に関係なく全世界で愛されている「サンタクロース」というキャラクター。この機会に「このキャラクターが愛される理由」を研究してみるのもよいのではないでしょうか?

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