2008年6月12日

北久保弘之先生の特別講義

みなさん、北久保弘之先生ってご存知ですか?
北久保先生は1979年、15歳の時にあの有名なテレビアニメ「機動戦士ガンダム」で動画デビューをされたアニメーターで、1985年には初監督作品「くりいむレモンシリーズ」の「POPCHASER」を手がけられました。
そんなすごい方が大阪芸術大学の特別講義に来てくださいました。
ということで、私も学生たちに混じって講義を受けさせてもらうことに・・・・・。
教室は満席で通路や後ろに立ち見が出るほど!
北久保先生も「こんなにたくさん来てくれるとは!」と驚いていました。

講義の内容はアニメーターに限らず、「もの作りで大切なこと」や「絵を描くうえで大切なこと」を中心に話してくださいました。
また、北久保先生いわく、絵にも人間同様に成長期があるそうです。
身長がぐーんと伸びる時期と止まってしまう時期があるように、絵もどんどん上手くなる時期とそうでない時期、いわゆるスランプに陥る時期があるとおっしゃっていました。
絵の成長期がすごい時期は、15分前に描いた絵も見ていられない程だとか・・・・・。

最後の質疑応答ではたくさんの学生さんが質問をしていました。
「尊敬する人は?」「初めて見たアニメは?」などの質問が出てくる中、「睡魔に打ち勝つためにはどうすればいいですか?」という質問も!?
その答えには「精神を強く」ということでした。なんと北久保先生は最高4日と8時間寝ずに絵を描いていたことがあったとか。これにはビックリですよね。
他にも「夢を叶えるためにはどうすればいいですか?」という質問に「往生際の悪さ」という意外な答えが。
子どもがだだをこねつづけていたら、周りはそれに負けて言うことを聞くでしょ?それと一緒で自分が納得するまであきらめずやり続けることが大切なのだそうです。
なるほど!と思わず納得してしまいました。
大人になるにつれ、いろいろとあきらめることが多くなり、いわゆる聞き分けのいい子になりがちですが、ときには往生際悪くだだをこねてもいいのかなぁなんて思ったり。
少し話が逸れてしまいましたが、とにかく絵は「考えて描いた枚数分だけ上手くなる」のでよりはやくより多く描くことが上達のポイントだそうです。
みなさん、たくさんたくさん絵を描いて絵を成長させてくださいね。

北久保先生、貴重なお時間をありがとうございました。
是非また大阪芸術大学にいらしてくださいね。お待ちしています。

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2008年6月11日

ブログの取材、の取材・・・

放送学科の2年生が入試課を訪ねてきてくれました。聞けば授業の中でドキュメンタリー番組の制作をするとのこと。その題材に「大阪芸術大学ブログ」を取り上げたいというのです。ブログの取材、の取材、というわけです。

こんなに地味なブログ制作の作業がドキュメンタリーとして本当に成立するのかなぁ?取材を受けるか、受けないか迷いました。裏側の作業はずっと秘密にしておきたい、そんな気持ち半分。認知度を上げることに貢献してくれるならありがたいっ!と思う気持ち半分。丁寧に相談に来てくれたこと、ましてや授業の一環なので協力はしてあげたいし・・・。どうしよう?

企画意図を書面で頂き、ドキュメンタリーの肝、その「落としどころ」を確認しました。『・・・視聴者にこのブログに興味をもってもらい幅広く学校を知ってもらえればよいと思う』とありました。こうなると入試課としては協力しないわけにはいきません。ちゃんとカット割を確認して、できれば顔はこっち側の角度から撮影お願いします・・・、なぁんて。
ここで考えました。この「ブログの取材の取材」・・・を取材して、記事にしよう!
・・・というわけでこのブログを書いています。

その後、仕事をしているとなんとなく入試課の外から視線を感じます。ガラスの扉の向こうから既に撮影は始まっていました。森本泰史さん、堀香菜子さん、田村和也さんの3人がカメラを持ってやってきました。まず、ホワイトボードに書かれたブログ制作メモの撮影から始まって、ネタ探しの様子、体育館ギャラリーの取材などカメラが私を追っかけてきます。私はもともと歩くのが早い上に、恥ずかしいので更に加速。自分でもなんとなく「わざとらしいなぁ」と思えるしぐさ満載で撮影は進んでいきました。
放送学科 ドキュメンタリー番組 取材
途中、インタビューが予定されていました。「ブログ制作を通じ芸大生はどのように見えているか?」という質問は難しかったです。でも撮影が終わってから、あれも話せばよかった、これも話せばよかったと、整理のできていなかったコメントについて一人、反省会をしました。

インタビューの中で「苦労は?」というのもありました。「苦労はやはりネタ探しですかねぇ・・・」。
ブログの運営が始まり、早9ヶ月。「毎日更新」が→「ほぼ毎日更新」となり、楽しみにしていただいている方には失礼しております。雨上がりには、芝生広場に小さなキノコが生えること。あの日取材したタケノコ、どこまで大きくなったかなぁ?そんな小さなネタもあれば、在校生が行うさまざまな活動など芸大の日常はネタで溢れています。本来、ネタ探しには苦労はないはずなんですが、あぁ、あんな風にコメントしちゃった・・・。

残念ながらブログの取材ができなかったイベントを後から知ったときは結構ダメージがあります。もっともっと身近に大学を感じてもらうことがこのブログの目的ですから、できる限り続けて更新してきたいです。各学科に特派員さんがいればいいな、と思うこのごろです。
今後も変わらずのご愛読、よろしくお願いいたします。(ブログ開設 祝・9ヶ月!!

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2008年6月10日

イノテル ネガテル

現在、体育館ギャラリーでは『イノテル ネガテル』、『燗 展』、『やさい』の3つの展覧会が行われています。一番手前の会場で開催中の工芸学科テキスタイル・染織コース四年生による展覧会「イノテル ネガテル」を見てきました。
イノテル ネガテル テキスタイル 染織 展覧会
テキスタイル・染織コースの4年生約30名の中の有志11名による展覧会です。ギャラリーの入口に「んっ?」、テルテル坊主?会場の前には傘でタイトルがディスプレイされていました。
イノテル ネガテル テキスタイル 染織 展覧会
「イノテル ネガテル」?もしかして「ガイコクジンノ カタデスカ?」 やはりこの展覧会のタイトルには「どんな展覧会なのだろう?」って思わせる魅力があります。会場にはこの展覧会のタイトルにこめられた思いが述べられていました。ここでなるほど「てるてる坊主」か!となります。
イノテル ネガテル テキスタイル 染織 展覧会
この展覧会の象徴として展示されている「てるてる坊主」は、「晴娘 –チンニャン」という名前が付けられ作品として展示されています。一言ではいい表すことはできない日常生活での祈りや願いを具現化したものとして、「晴娘 –チンニャン」は制作されているそうです。「明日の晴天を願う」そんな日常の身近な「祈りの対象」を中心として、皆さんの作品が展示されています。
イノテル ネガテル テキスタイル 染織 展覧会
藍染の作品や素材感そのものが造形として美しい織りの作品、形と色を楽しめる作品、キウイをモチーフとしたテキスタイルで制作された洋服などタイプの違う作品が見る場所見る場所に変化を与えていて楽しい会場です。
イノテル ネガテル テキスタイル 染織 展覧会
テキスタイルの楽しさを体感できる展覧会です。是非、足を運んでゆっくりテキスタイルの世界を楽しんでみてください。


●イノテル ネガテル ―工芸学科 テキスタイル・染織コース四年生による展覧会―
2008
69.(月)→614.(土) 
10:00
?18:00[最終日のみ 16:00まで]
総合体育館ギャラーにて開催中

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2008年6月9日

日陰でも110度

ポスターできましたー。舞台芸術学科の第15回定期公演のお知らせです。
日陰でも110度 舞台芸術学科 学外公演 第15回
いつもとは少しタッチの違う雰囲気のビジュアル。今年度の演目は「日陰でも110度」という作品です。夏にふさわしい「暑い」「熱い」感じがします。
チラシ裏面の作品解説によると、「『日陰でも110度』は42年というミュージカルとしては世界最長のロングランを記録した『ファンタスティックス』の作者とむ・ジョーンズ&ハーヴィー・シュミットの初ブロードウェイ・ミュージカル」なのだそうです。
舞台は日照りに苦しむ西部の町。雨を降らしてやると言う旅の男と彼に疑いを持つ町の娘を主人公にした感動的な物語が、美しい音楽によって叙情的に生き生きと展開する舞台なのだそうです。

[大阪公演]梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
723日(水)18:30A班)
724日(木)18:30B班)
※両日共最終通稽古一般公開(1500)=13:30開演

[東京公演]東京芸術劇場中ホール
83日(日)13:00

◆入場料◆ 前売1,500当日2,000(自由席)
前売は大阪アーティスト協会、電子チケットぴあ、ローソンチケットで取扱っています。
詳しくは大阪アーティスト協会(TEL.06-6135-0503)にお問合せください。

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2008年6月8日

歌舞伎鑑賞教室

個人的にも毎年楽しみにしている「歌舞伎鑑賞教室」が今年も行われましたー!!
大阪芸術大学 歌舞伎鑑賞教室
昨年までは平日に行われていたので授業の合間にフラッと訪れる学生で満席だったのですが、今年は土曜日に行われた為か学生が少なく空席が目立ってちょっぴり残念でした。
「歌舞伎鑑賞教室」は初心者でも楽しめるように、第一部で歌舞伎の基礎知識が解説され、第二部で作品上演という流れになっています。

今回は、坂東薪車さんが効果音の紹介に重点を置いて解説してくださいました。

まずは「鳴物」という大太鼓の紹介です。風の音、水の音、雪の音が実演されたのですが、私は雪の音が一番印象に残りました。実際には雪が降る音なんてないはずなのに、「どぅん・・・どぅん・・・」と大太鼓をたたく音がすると、しんしんと降り積もる雪のイメージが広がってすばらしかったです。

つづいて、板を拍子木のようなものでたたく効果音「ツケ」が紹介されました。坂東薪車さんが実際に立役、女方の駆け出す様子を演じてくださり、力強い男性のツケとかわいらしい女性のツケの違いがとてもわかりやすかったです。

効果音の紹介が終わると、「立回(たちまわり)」の説明です。山型に刀を振りかざす動きなどを組み合わせることによって殺陣が構成されていることを、実演を交えてわかりやすく解説してくださりました。

そして学生四人が舞台にあがり、立ち回りを体験することに!!
二人一組となり、刀を持って見様見真似で挑戦しますが、やはり素人なのでどうしていいかわからないご様子。プロの凄さを実感したところで、お手本を見せてくださったお二人から手早く型や見得の切り方を教わり再挑戦

みなさん見得の切り方に悩んでおられましたが、舞台芸術学科演技演出コースの女性が「どうしていいかわからない」と言いながら立派な見得を披露してくださり、会場が沸きました!!
体験コーナーの後は短い作品も上演され、客席では「第一部は解説だけやと思ってたからお得な気分やな?!」という声がチラホラ。
作品については詳しく知りませんでしたが、動きを見ているだけでも十分楽しめました。

そしていよいよ本日のメイン!第二部の「俊寛」は流刑の地、鬼界ケ島を舞台に描かれた作品で、俊寛をはじめとする登場人物の人間性がとても魅力的に演じられていました。前半部分では千鳥と成経の結婚など、微笑ましい場面が多く見られましたが、クライマックスでは俊寛と瀬尾の壮絶な死闘が繰り広げられ、その迫力には釘づけになってしまいました。船や岩頭などのセットも立派でますます作品の世界に引き込まれました。

現代の私たちが映画やドラマを観るように、昔の人たちはこのような舞台を楽しんでいたのだと思います。ついつい西洋のオペラや映画に目を向けがちですが、これからは歌舞伎を含め、日本の伝統芸能もしっかり勉強したいと思いました。

投稿者: みか (大学院・演奏 2年)

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